まずゲームタイトル『脳トレゾンビ』と聞いて、不思議なタイトルと思う方もいらっしゃるでしょう。 本作はアメリカの名ゲームデザイナー、ジェームズ・アーネスト氏によるユーモアカードゲームです。原題は“GIVE ME THE BRAIN(脳ミソよこせ)”。それがなぜ『脳トレゾンビ』(グループSNE安田均命名)となったかは、この記事を読んでいくうちにご理解いただけるのではないでしょうか。。
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ジェームズ・アーネスト氏は日本でも『ゲット・ラッキー キル Dr.ラッキー・カードゲーム』(グループSNE/cosaic)などでおなじみのデザイナー。ユーモアに満ちたシンプルなゲームを数多く発表しています。本作『脳トレゾンビ』もその代表作の一つ。オリジン賞を取ったり、人気があるのでシリーズが3~4作出ているほど。最近も向こうでリメイクされました。 |
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■おれたちゾンビ | ||||||||||||||||||||
もちろんゾンビだから難しい仕事はできません。ちょっとした雑用を片付ければ、今日の仕事は終わり。晴れて自宅(たぶん墓場)に帰れます。 けれど、ことはそう簡単に運びません。雑用とはいえ少しは知恵が必要です。なのに、あなた方ゾンビはたった1個の脳ミソを使い回しているのです。 仲間が落っことした脳ミソを奪いあい、ときには犬やネズミの脳ミソを借りて、だれよりも早く雑用を終えましょう。 |
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■雑用を終えるには―― | ||||||||||||||||||||
ゾンビカード100枚は全部まぜて1つの山札にします。初期の手札は7枚。手札を最初になくしたプレイヤーが勝利しますが、手札枚数はゲーム中、激しく増減します。 ゾンビカードは大きく分けて2種類あります。競りカードと雑用カードです。雑用カードはさらに2種類(脳ミソの必要な雑用と不要な雑用)に分かれます。
手番にすることは「雑用カードをプレイし、カードに書かれた効果(例:左隣のプレイヤーにカードを1枚引かせる等)を適用する」だけです。 1手番にプレイできる枚数は、その雑用に必要な手の数(カードに描かれた手のアイコンの数)によって決まります。 アイコンが1つの雑用カードなら(ゾンビには手が2本あるので)2枚プレイできます。アイコンが2つの雑用には両手が必要なので1枚しかプレイできません(ときどき、3本目の手が見つかることもあります!) また、脳ミソの必要な雑用カードをプレイするには脳ミソ(サイコロ)を所持していなければなりません(脳ミソを手に入れる方法は次項で説明します)。 効果を適用した後、サイコロ1個を振り、必要聡明度以上が出れば、脳ミソをそのまま所持しておけます。必要聡明度未満なら、せっかく手に入れていた脳ミソを床に落っことしてしまいます。 こうなると、脳ミソをめぐって激しい乱闘(競り)がはじまります。このゲームで最も盛り上がる場面です。『脳トレゾンビ』と命名された理由がおわかりいただけたでしょうか。 |
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■脳ミソよこせ!(競り) | ||||||||||||||||||||
脳ミソを落としたプレイヤーから競りカードを1枚プレイするか「パス」をします。競りは1周のみ行い、最も高い競り値をつけたプレイヤーが脳ミソを手に入れます(手札を減らすために、前プレイヤーより低い競りカードを出してもかまいません)。 ※ゲーム開始時、脳ミソは床に落ちています(だれのものでもありません)。そのため、まず第一プレイヤーから競りをはじめ、最初に脳ミソを持っているプレイヤーを決定します。 |
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■お宝を探せ! | ||||||||||||||||||||
雑用カードのなかには「装備品」と表示されているものがあります。こうしたカードは基本的には出したプレイヤーの前に置かれ、効果を発揮しつづけます。嬉しいものも哀しいものもありますよ。 |
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■たまには仕事をさぼりたい、だってゾンビだもん。 | ||||||||||||||||||||
次から次へと雑用を言いつかって、もうくたくた。そろそろさぼっても罰は当たらないんじゃない? こんなとき、プレイヤーはカードをプレイせずに「ずる休み」をすることができます。 「ずる休み」をするときの選択肢は2つ。「カードを1枚引く」か「手札をすべて捨て、捨てた枚数+1枚のカードを引く」かです。 いずれにせよ手札が1枚増えてしまいます。でも、手札が偏ったときには、仕事をさぼるのも一つの手ですね。 ちなみに、山札が尽きたら、捨て札をリシャッフルして新たな山札を作ります。 |
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■フレイバーテキストも読んでね! | ||||||||||||||||||||
手札の増減が激しく、たまにゲームが長引くことがありますが、それもあわせてゾンビたちの右往左往を楽しんでいただけると嬉しいです。 ユーモアあふれるカードのイラストはブライアン・スヌーディ氏(オリジナル版と同じです)、パッケージイラストは「ゴーストハンター」シリーズでおなじみの弘司さんです。 また、カードのフレイバーテキストもゲームに一興を沿えています。特に競りカードのフレイバーは楽しいですよ。ぜひ読んでくださいね! 2015年11月21日(土)発売の『脳トレゾンビ』のご紹介でした! |