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P40-19 AFF2e対応シナリオ「古王国の宝物庫」付録パート


■付録1:その他の遭遇


▼遭遇1:オークの斥候


 北に位置するブロークン・クローのオークは、南の土地に攻め込むために常に兵を集めています。主な進軍ルートはハーフパスであるため、彼らは毎年カーディガル王国に侵入し、欲しいものを略奪しています。ほぼ毎年恒例の襲撃ですが、なぜオークが同じ時期に同じように襲撃するのか、正確な理由は不明です。彼らは宗教的な儀式を行っており、その戦いが長く忘れられた神へのある種の生け贄であると考えられていますが、北部の旅人でその理由を解明できるほど長く生き延びた者はいません。オークは、5体の兵士と1体のリーダーの6人組の斥候を南に送り、王国の防衛力を確かめ、小さな村を襲って略奪できるものは略奪し、混乱を引き起こすことから作戦を開始します。

★オークの斥候(5体)
 技術点:5
 体力点:6
 攻撃体数:1
 武器:ソード
 防具:チェインメイル
 タイプ:人型生物
 反応:敵対的
 知能:普通

★オークのリーダー
 技術点:7
 体力点:8
 攻撃体数:1
 武器:ソード
 防具:チェインメイル
 タイプ:人型生物
 反応:敵対的
 知能:普通

 このちょっとした遭遇は、山の近くの集落で毛皮狩人や鉱山で働く村人がオークたちを目撃したという知らせが地元民に届いたことに端を発します。
 地元の領主であるハスティン男爵は、オークの襲撃隊がこれ以上問題を起こす前に止めることができた者、あるいは偵察隊がブロークン・クローに情報を持ち帰る前にとめることができた者に褒賞金を与えると申し出ます。
 オークを1体倒すごとに金貨50枚、オークのリーダーには金貨100枚を提供するとのことです。もちろん、殺したことを証明するものが必要で、体の一部ではだめで、死体を丸ごと交易所に持ち帰らなければなりません。
 この偵察隊は、ある小さな鉱山村に避難してきています。彼らは村人が手ごろな獲物だと思っていましたが、村人たちは激しく抵抗し、オークたちを鉄鉱山に閉じ込めました。オークは鉱山内の洞窟にバリケードを築いて立てこもっています。戦わずして降伏することはないでしょう。
 本編に続くミニシナリオや、旅の途上の遭遇として使えます。


▼遭遇2:カラスの嘴団


 カーディガルとその周辺で、長く恐ろしい歴史を持つ盗賊団で、王国を旅する冒険者や商人たちを食い物にします。
 多数の小集団からなる大シンジケートで、彼らは通常、パーティが宝物室や墓から戦利品を手に入れるのを待って、冒険の疲れが回復しきっていないときを狙って襲い掛かります。

 組織全体のリーダーは特定されていませんが、カーディガルのカラスの嘴団を率いている人物は、クレスト・アイアンアイズの名で知られています。彼は見るだけで人を石化できると言われており(ちなみにこれは真実ではないが、もしそれがあなたのゲームを面白くするのなら、真実だとしてもかまいません)、2匹のどう猛な犬をうまく扱う手強い戦士であるです。

 地元の民兵や軍隊はオークの襲撃に動員されているため、現時点では傭兵や冒険者たちが彼の居場所を突き止め、阻止することが求められています。彼は廃墟となった採石場を拠点としていますが、襲撃に行った者たちが戻ってくるのを待つために長居をしすぎていまい、居場所についての噂──それもかなり正確な──が広まっています。この数週間、カラスの嘴団はどれほどの財宝を蓄えたことでしょう? ミュータント・オーガが人々を遠ざけていたせいで、最近の盗賊団は収穫が少なく、2,500GP相当の宝石、衣服、持ち物が盗んでいます。その多くの持ち主は盗品が返ってくることを望んでいます。

★カラスの嘴団の盗賊(6人)
 技術点:6
 体力点:6
 攻撃体数:1
 武器:ソード
 防具:チェインメイル
 タイプ:人間
 反応:敵対的
 知能:普通

★クレスト・アイアンアイズ
 技術点:8
 体力点:9
 攻撃体数:1
 武器:スピア
 防具:チェインメイル
 タイプ:人間
 反応:敵対的
 知能:普通

★戦闘犬(2匹)
 技術点:5
 体力点:4
 攻撃体数:1
 武器:噛みつき──中
 防具:なし
 タイプ:動物
 反応:敵対
 知能:低い


■付録2:古王国


(以下の内容は本文内にも一部引用してありますが、あらためてまとめて掲載しておきます)

 カーディガルは古王国と呼ばれる遺跡の上に建てられました。この王国と人々については、すべての文書記録が破壊されたため、事実上何も知られていません。かつて、ある悪がこの地を脅かしたようで、それはあまりにも大きく、文書で言及することさえ死と破壊をもたらしました。そのため、古王国の人々は宝物を保管するための宝物庫と罠として機能する品物を作り出した。悪とその手下は力に惹かれ、魔法のアイテムを求めました。
 古王国の魔法使いは多くのアイテムや武器を作り、その中に罠や呪いを埋め込んで、使用後にそのアイテムを使う人に敵対するようにした。こうして大軍を壊滅させたり、無力化しました。また、邪悪な神々が強力な魔法兵器を欲しがることを知っていた魔法使いたちは、そうしたものをいくつか作り、暗黒の魔法を仕込み、最も強力な魔法の罠で汚染しました。しかし、邪神を倒したという記録はありません。邪神は彼らの芸術作品や壁画に描かれているだけで、タイタンのどこにも記録されていないことから、計画は成功したに違いないのです。

 噂によると、古王国は猛攻を生き残るために巨大な地下都市に引きこもったと伝わっています。悪とその手下を閉じ込めた宝物庫は放置されたまま、残っていると思われます。噂はずっと語られていますが、それが事実であることを示す証拠はありません。しかし、そのような場所にどんな富があるのか誰にもわからないため、探索は続けられています。

 文書による記録がないため、古王国がどのように呼ばれていたかは不明ですが、残された壁画からその実態を知ることができます。エルフやドワーフと共存していた人間のような人々で、多くの壁画には、市場や祝祭の日常風景が描かれています。また、建築物や道具、学問など、高度な技術を有していました。地上では遺跡が発見され、深い森からは小さな町や建物が時々発見されますが、大きな都市はとっくになくなり、倒れた建物の石は、彼らが消えた後に来た入植者の町の壁を築くのに使われています。他の国や王国には古王国に関する記録はなく、果たして存在したのかどうか疑問視する声もあります。実際、古王国の重要性と影響力はカーディガルの人々により、自分たちの目的のために誇張されており、実際の王国は現在のカーディガルより大きくはない単なる都市だったと考えられています。
 あらゆる研究がこの事実を指摘しており、カーディガルの国境を越えて古王国が存在した記録がない理由もそこにあります。存在する記録はアランシア北西部を鉱石と毛皮の良い産地として紹介しており、それが古王国の人々に富を与えたのでしょう。しかし、邪神が存在する間は文字が危険視されたため、邪神の拡散を止めるために他のすべての国が自分たちの記録から古王国に関する記述を削除し、時が経つにつれて真実が忘れられた可能性もあります。しかし、これはカーディガルの学者による純粋な憶測であり、古王国の謎はいまだに残っています。カーディガルには、冒険者たちが発見し、探索することができる多くの宝物庫、墓、遺跡があります。古王国は多くの財宝を残し、敵を宝物庫に誘い込んで罠にかけけますが、多くの冒険者パーティーは、その報酬のために危険を冒す価値があると感じています。


■付録3:キャスト紹介


 アルドラスはシナリオに登場していますが、ボウモア隊長とハスティン男爵は、これからどう使うか、ディレクター次第のキャラクターです。

★宿屋の主人アルドラス
 技術点:6
 体力点:7
 攻撃体数:1
 武器:ダガー
 防具:なし
 タイプ:人間
 反応:中立
 知能:普通

 友好的で陽気なアルドラスは、宿を運営することで、身を守れる壁のある場所を作りたいと考えています。彼は冒険の斡旋や噂話の収集に熱心です。

★ボウモア隊長
 技術点:7
 体力点:6
 攻撃体数:1
 武器:ソード
 防具:チェインメイル
 タイプ:人間
 反応:中立
 知能:高い

 カーディガルの軍隊の屈強な士官です。ボウモア隊長は、部下からも愛される腕利きの戦士です。ただし、カーディガルの統治への強固な信念があり、王国の国境の向こうからくる者を統治に対する脅威として捉えてしまいます。

★ハスティン男爵
 技術点:5
 体力点:6
 攻撃体数:1
 武器:ソード
 防具:チェインメイル
 タイプ:人間
 反応:中立
 知能:普通

 ハスティン男爵は喜んで、冒険者や賞金稼ぎ、ヒーローたちに雇いますが、できるだけ少ない支払いで済ませようとします。人々はこれを揶揄して、ケチな節約家に対して、「ハスティン男爵のように財布の紐が硬い」と言います。