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【10月06日 江川晃】 |
お題は「あき」。
素直に「秋」ということで、スポーツの秋に持っていくわけです。
すなわち自転車で走るのにぴったりの季節。前にも書きましたが、現在も飽き≠クに自転車趣味続行中です。
7月からツールにオリンピックと面白いレースが続きまして、触発されてちょこちょこ走りにいったりしたんですが、夏場はなかなか過酷でした。
趣味で自転車乗る人にとって、50〜60kmってわりとお手軽距離なんですが、それでも真夏は油断できません。気を抜くと熱中症や脱水症状という罠が待ちうけてます。それに走行中はまだしも、止まった瞬間全身汗まみれになるので、少々見苦しくもあり(笑)。
それに比べて、秋のすばらしいこと。
風は涼しく、気温も心地いい。ほどよく汗をかけるうえ、夏ほど消耗に気を遣う必要もない。気持ちも爽やかになれて、まさにいいことづくし。
おまけに距離を走るときは、遠慮なくバカバカ食えるので(食べないとエネルギー切れを起こします)食欲の秋≠ノも向いてます。
問題は、秋晴れの空を眺めるたび、そのままフラフラと走りにいきたくなることです。
あぁ、事務所に自転車がなくてよかった(笑)。 |
【10月01日 秋田みやび】 |
秋ですね。
ここ数日、めっきりと涼しくなりました。
うん、秋というからには、やはりそういいたいものです。
いや、だからって涼しくなるまで、待ってたわけじゃないんですよ?
さて、今回のテーマは「あき」。
ええ、秋田の名前にもばっちり入っていますね。「秋」の文字が。
だからというわけではないですが、一番好きな季節です。
ひやっとした空気が気持ちいいですよね。
まあ、それはそれとして。
空きです。
「空き」
(1)あいたところ、すきま。
(2)中に物のないこと。また、使っていないもの。から。
(3)用のない時。ひま。
この中で、(3)の、用のない時、ひま。というのは、よいですね。
余り長いとすごく困るんですが、時折すごく欲しくなります。
さて、そんな風に空き時間があると、秋田が何をするかというと、動物ウォッチングに走るわけで……。
秋田にとっての手近な動物というと、現在のところ文鳥です。
夏の間は不機嫌そうにしていましたが、最近涼しくなって、またもこもこと機嫌よく人間に懐いては囀っています。
現在何故か、巣箱は三つ。文鳥は四羽。
あ、数え間違いではないのですよ。
メス二羽がラブラブで同居し、ライバル同士の男の子たちが、残りの二つの物件をそれぞれ独占しています。
正直、掃除の手間を考えると、さらに一つ減らないかな、と目論むのですが……オス二羽の同居は無理のよう。
本当は、つがいで暮らしてくれれば、ゲージが一つ空くのですけれど、それもなかなか上手く行かないようで。女の子たちがれずっぽくらぶらぶなので、男の子たちの付け入る隙がありません。
時間を決めて、フリーダムに部屋の中を羽ばたく文鳥たちは、まず入口が解放されると、お互いのゲージを行き来して、餌を貪ります。
何故か。
それぞれ、好きな餌の傾向が違うので、別のゲージのえさ箱には、自分の好きな餌が残っていることを知ってるのです。
そう思うと、ゲージを一つにして、えさ箱は大きい一つですむんじゃないだろうかと、掃除嫌いの秋田などは、不埒なことを考えるのですが……男女双方に分かれて、戦争に近い蹴飛ばしあいをしている様子を見ていると、大きなゲージ一つにしても、その戦線が拡大するだけのことのような気も。
秋田家文鳥界の平和のために、そして無精者の飼い主の心の平安のために。
小さな事からコツコツと
まずはゲージをひとつ、空けることからはじめようと思います。
あ、また王子(文鳥オス)が飛び蹴りされてる。 |
【09月12日 田邉彬子】 |
暑い〜。
でも、暑さも寒さも彼岸まで。
9月23日さえすぎればきっと、涼しくなるはずさ! と信じて毎日を過ごしています。
さて、今月のエッセイのテーマは「あき」。
「あき」と聞いて、真っ先に思い浮かんだのは「秋」でした。
そして秋といって思い出すのは、「読書の秋だぁ!」と友達と叫びながら山に登って本を読んだ事とか、「食欲の秋だぁ!」と叫びながらクッキーを大量に焼いて弟君に無理矢理食べさせた事とか、「スポーツの秋だぁ!」と友達と叫びながら遊んでいたら足を怪我をして、麻酔なしで五針縫われた事とか。
……我ながら、ろくな思い出がないなぁ。
そんなろくでもない話を書こうかと思ったのですが、やめておきます。
だって、せっかく名前に「彬(あき)」という字が入っているんですもの。名前に関する思い出話をしないと、なんか損した気分じゃないですか。
まぁこれも、ろくでもない思い出なわけですが……。
小学校高学年の時、道徳の授業で、「自分の名前の由来を親に聞いてくる」という宿題がでました。
友達の中には、すでに自分の名前の由来を知っている子もいました。
私はそれまで、名前の由来など気にした事もありませんでしたが、友達が、「美しい人に育って欲しいっていうのがあるんだ」とか「強い人になって欲しいんだって」とか、話しているのを聞いているうちに、私もなんだか自分の名前の由来が気になってきました。
そういえば、どんな由来なのだろう? なにか意味があるのかなぁ? あの子みたいにかっこいい由来だったらいいなぁ。
その宿題が出てから、由来が気になって仕方ありません。
学校が終わるなり、家まで走って帰りました。
玄関の扉を勢いよく開け、居間でテレビを見ていた母上に尋ねました。
私「ねぇねぇ母上! 私の名前の由来ってなに?」
母上「え? ど、どうしてそんなこと聞くのかな?」
私「学校の宿題なのっ!」
母上「えぇっとぉ〜(明後日の方向を見る)」
私「母上?」
母上「ほ、ほら、おやつのどら焼きあるよ?」
私「うん。貰う(どら焼きを食べる)……で?」
母上「う」
私「まさか娘の名前の由来、忘れたわけじゃないよね?」
母上「いや、あれはお父さんが……!」
私「父上が?」
母上「えっと! そうそう! お父さんが好きな大名から、名前とったの! 知らない!? ○津斉彬って!」
私「へぇ〜〜〜〜〜…………。(母上を凝視する)」
母上「か、買い物に行かなきゃぁ〜。(財布を持って、部屋から出て行く)」
私「あ、アイス買っといてね」
と母上を送り出し、どら焼きを食べ続けました。
父上って、歴史の「れ」の字も知らない人だよねぇ。と思いながら。
その夜。
私は帰ってきた父上を、玄関先で出迎えました。
私「おかえりぃ、父上」
父上「ただいま」
私「父上、島○斉彬って知ってる?」
父上「……彬の担任の先生の名前かな?」
私「そう……父上、ちょっとちょっと(手招きをする)」
父上「なんだい?」
私「(ネクタイを掴み、父上の首を絞める)正直に答えなさい。私の名前の由来ってなに?」
父上「首が絞まる! 首が!」
私「で? なに?」
父上「息がっ……」
私「(ネクタイを放す)で? なに?」
父上「……怒らない?」
私「男の、しかも父上の上目遣いは気持ち悪いからやめてね(ニッコリ)で? なに?」
父上「……『彬』っていう字、よくない?」
私「は?」
父上「『彬』っていう字だよ! なんかかっこいいだろ!」
私「…………それだけ?」
父上「あぁ。それだけだが?」
私「かっこいいと思うなら、兄上につけたらよかったのでは?」
父上「え? だって兄上が産まれた時は『彬』っていう字、知らなかったし。(注;私と兄上は二歳しか離れていません)」
私「……私に『彬』という字をつける前に、その字がどんな意味を持つとか、その字を名前に持つ有名人とか、調べたよね?」
父上「いいや」
私「えぇっと、ようするに、たまたま知った字がかっこよかったから、よく調べもせずつけた、と?」
父上「うん。あれは出産直前ぐらいだったかなぁ」
私「そっかぁ。あ、父上、後ろ向いて(ニッコリ)」
父上「こうかい?」
私「天誅!!」
父上が後ろを向いた瞬間、おもいっきり父上の腰を蹴り上げました。
手加減なんてしていません。父上が腰痛持ちだった事を知りつつも、見事に腰に蹴りを入れてやりましたよ。
玄関で腰を押さえて痛がる父上を放置し、私は宿題にとりかかりました。
さて、その宿題なのですがもちろん、「父親が好きな大名からつけたらしいです」って書きましたよ。
小学生にだって、見栄があるんです!
今だったら、笑い話として話せますけますけどね。
『彬』という字自体は気に入っているので、つけてくれた父上には感謝しています。
名づけ理由が理由なので、ありがとう、とは口が裂けても言ってやりませんけどね。 |
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