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日々つれづれ 11年02月
テーマ 「 角 」

【11年03月01日 清松みゆき】

曲がり

 ホークス リーグ優勝CS敗退
 イーグルス ディビジョン優勝PO敗退

 ……飽きないね、きみたち(笑)。

 それは置いといて、お題は
ですか。角……角……曲がり角。ちょっと角を立てすぎたかもなお話。

 昔、とある英文小説の翻訳を行おうとしたとき、そのうちの一文の構文把握に手間取ったことがあった。原因は、"corner"を動詞で使われていたこと。コーナリングというカタカナが一般的なわりに、英語原文で動詞の"corner"を見るのは、初めての経験で、完全に死角に入っていた。英文解釈は動詞(句)で真っ二つにするのが取っかかり。それを発見できないでは、手のつけようがない。
 古典的なローテクファンタジー世界で、角を曲がっていったのが、車輪がついてるものでもない、二足歩行の生物であるならば、その用法はちと勘弁してもらいたかったと思い出す。

 話変わって、最近の世界情勢。チュニジアから始まり、エジプト、リビアと革命の波が次々に連なっている。そんな大きな曲がり角で、最高指導者が、自国の兵器を自国民に向けるさまは、咄嗟には形容の言葉すら思いつかない。憤懣や憤激では、数々の犠牲を悼む気持ちが表せないし、戦慄では、今度は、怒りの感情が不足する。とにかく、さっさと終わってほしいものである。
 これらの国が、長期独裁政権を維持できてきた大きな理由が、情報統制にあったことは想像に難くない。ねじ曲げられた情報を鵜呑みにするしかない環境では、疑問を抱くことすら難しい。角突き合わせることも厭わぬ、健全な批判の精神がないでは、人類の最高の取り柄であるはずの「知」が働かない。恐ろしく、また、嘆かわしいことだ。余談ながら、僕が自然科学の手法を好み、一部の宗教を毛嫌いしているのも、こう信じるから。

 情報統制にヒビを入れたのは、やはりITであったようだ。従来型のマスコミは、一方的な情報の提供にこそ適していて、統制したい側にもっとも都合のよい存在だ。僕など、「活字は疑え」と子供時代に教えられたものだ。
 日本でも、昨今、スポーツ選手らがブログなりツイッターなりで、自ら情報発信するようになり、一部マスコミによる捏造のほどが、そんな僕ですら思ってもいなかったレベルであったことに呆れかえっている。そりゃ、ダルビッシュも目を三角にするだろうて。
 マスコミは、心に棚を作ってでも、他社の不祥事を徹底的に叩き合うべきだ(笑)。複数が互いを監視しあい、足を引っ張り合ってくれてないと怖くてしかたない。行政が介入することだけはあっちゃならないんだから、それでやってもらわないと。
 政治家でも一次発信に努める人が増えたのは大歓迎している(バカやって炎上してくれる人が現れるのもいとおかし――笑)。

 とまれ、統制の外にある情報にアクセスできるようになったとき、人は「知」を取り戻したのだろう。情報は与えられるものではなく、与え求めるもの。マスコミの出現は、一度、人類に曲がり角を曲がらせたが、今一度、人類は角を曲がる途中にある。
 アンテナのありかたを自分自身でももう一度考えたいところ。電波を受ける器具の意味ではなく、語源の
触角により近いものとして。

 てな、便利で有益なITを、今度はカンニングに使ったらしいなどというニュースも出てきた。いやはや、困ったもんだ。そういや、角界も携帯メールで楽しいことになってたな。
 しかし、あの和文英訳回答を丸写ししていたなら、犯人の特定は容易だろうなあ。あんな答案、他に書いた受験生がいるとは思えない。あれは、英語の皮を被った何かおぞましい代物であった。"corner"が動詞でいやんとか、ヌルいこと言ってすいませんでした。反省してますから、あれを和訳しろとだけは言わないでください(笑)。


【11年02月28日 杉浦武夫】

といえば、《オズボー将軍「金角」》《オズボー将軍「銀角」》
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……さてさて宣伝活動が終わりましたところで、「角」です。
 残念ながら僕は、日常生活で
「角」のある生物と触れ合う機会を持っておりません。
 なにせ奈良県出身でありながら、リアルせんとくんにすら遭遇したことがない程度の一般人です。
 なのでここでは、
非実在「角」に目を向けるとしましょう。

 僕の身のまわりにある非実在の「角」といえば、狩るべき、へし折るべき対象です。
 そう、グループSNEでも
『モンスターハンター ポータブル3rd』は流行しておるわけです。
 モンハンで「角」といえば、その名も角竜ディアブロスというモンスターがおりまして、コイツには非常に思い出深いクエストがあるのです。
 その名は
「4本の角」

 2004年PS2のいわゆる無印モンハンを遊んでいた僕ら4人は、初めて立て続けのクエスト失敗に見舞われました。
 時間切れでクエスト失敗することもたびたび。
 それが
二頭のディアブロス討伐が目標のクエスト、「4本の角」でした。
「オマエらの腕が悪かったんじゃないの?」とか思われるかもしれません。
 それもあるでしょう。
 しかし当時は、武器はわずか6系統(今は12系統)、便利なアイテムであるシビレ罠も大タル爆弾Gもありゃしません。
 大剣の代表技であるタメ斬りはなく、片手剣を収納してからでないとアイテムを使えず、ハンマーでどれだけ殴ってもモンスターは気絶も疲労もしやしません。
 要するに、
ナイナイづくしの非常にマゾい世界だったのです。

 それでも僕らは試行錯誤の末、1週間と間を置かずクエストをクリアできるようになりました。
 しかし、硬い「4本の角」をすべて折れるようになるには、さらなる時間を要したのです。
 こうして「4本の角」で僕が確立したマルチプレイのプレイスタイルが、味方の体力を広域化で回復しつつ、ライトボウガンで麻痺させたり眠らせたりするというものでした。
 動きを止めれば、いかな硬い4本角でもブチ折れるだろうという考えだったのです。
 とはいえ、完全な支援役の装備というのは、ソロプレイではサッパリ役立ちませんでした。

 そして7年が経過した2011年、僕がモンハン3rdで取っているマルチプレイでの立ち回りはというと……。
 まだ味方の体力を広域化で回復しつつ、ライトボウガンで麻痺弾を連射しているのです。

「デジタルゲームも、マルチプレイが楽しいよね!」という話でございました。


【11年02月22日 田中公侍】

「こども戦争」

、という友人がいた。
読みは「すみの」。同い年で背が高く、切れ長の目を持つ子供だった。
知り合ったのは、自宅から少し離れた市営住宅に併設されている住宅公園
当時五歳。初めて一人で遊びに出たときだった。
声をかけられ、何も知らないうちに遊ぶことになった。
その日はただ走り回っていただけだったが、すぐに仲良くなった。
感性というか、好みも似ていたのだろう。
大冒険の先、新大陸で知り合った同胞のような心地だった。

その日からは住宅公園に通い詰め、思いつく限りの遊びを繰り返した。
角野の友人とも知り合い、仲良くなった。
「田んぼ」「Sケン」「日ドッジ」「どろけい」「高鬼」etc。
家でゲームなども遊ばせてもらった。めちゃめちゃ楽しかった。
市営住宅の友人は10人近くになっていた。

蜜月の季節は、それほど長く続かなかった。
きっかけは「他の遊べる場所を探しにいこう」
普段からアウェーだった自分は、ここぞとばかりにホームである自宅最寄の公園を紹介した。
滑り台と鉄棒しかない、公園全域が一目で見渡せるほどの小さな公園だ。
普段からいろいろなところで遊んでいたため、意気揚々だった。
角野を含め、5人ほどでその公園へと向かうことにした。
ところが、その公園では自宅の近くの子供たちが遊ぶ場所だった。
その子たちとも普段遊んでいたため、自慢の友人を紹介するつもりで近づいた。
思惑は外れる。
鉢合わせしたとき、子供特有の「縄張り意識」が働いた、らしい。
道路を挟んで公園に陣取る近所の子供たちと、なんとかして公園に「上陸」しようとする角野たち。
取っ組み合いになった。石を投げつけあった。親が出てくる事態になった。

次の日には「スパイ」の烙印を押される。
子供たちを仕切っていた高学年に呼びつけられ、みんなの前で謝るまで、元鞘には収まらなかった。
それから、市営住宅近辺には行かなくなった。
嬉しかったのは、小学校入学時角野と同じクラスになった時。
お互い何もなかったように、仲良く遊び、下校した。
今考えるとすごいことだったんじゃないか、と思う。
……双方ゴタゴタを忘れただけ、の可能性が高いが。

つまり、入学式の登校まで、近所では
「スミに追いやられていた」という話。
あ、「
」か。


【11年02月16日 田辺あひる】

 今月のエッセイのタイトルは「角」

 つの、かど、かく
 
 
つのと言えば、保育園ぐらいの頃、家にあった角隠しで遊んだ記憶があります。
 因みに、母親は結婚式の時、和装ではなく、ウェディングドレスを着ておりました。
 両親に「あの角隠しはなんだったの?」と聞いても、「この家に角隠しなんてあるわけないでしょ」と言われるだけ。
 私の記憶違いかなぁと思い、兄弟に聞いてみたら、「あぁ、それ、俺も遊んだ記憶がある」とのこと。
 ……あれ、なんだったのかなぁ。
 と、あまり深く考えると怖そうなので、違う話題に。

 
かど、と言えば……タンスの角に小指をぶつけると、痛いですよねぇ。
 多分、誰しもが経験するあの痛み。
 私は幼い頃から、しょっちゅう経験しています。

 大学生の時、そんな私を見るに見かねてか、友人が「リサイクルショップに、角が丸いタンスがあったから買えば?」と助言してくれました。
 お金がない大学生でしたが、リサイクルショップなら、とさっそくお店に。
 友人が言っていたタンスはすぐに見つかったのですが……。
 その前に、恋人であろうカップルが。

女性:「あー、これ、角が丸い」
男性:「おもしろいデザインだな」
女性:「きっと、小指ぶつけちゃう人用だね」
男性:「……普通、ぶつけねぇだろ

 !?

女性「えー! ぶつけるよ!!」
男性:「俺、ぶつけねぇもん」
女性「○○ちゃんがおかしい! そんなの日本人じゃない!」

 私は恋人たちの会話をそっと盗み聞きしつつ、女性頑張れと応援。
 その後、男性と女性のやりとりは続き、

男性:「わかったわかった。ぶつけるよな」
女性「わかればよろしい」
男性:「でもな」
女性「なに?」
男性:「ぶつける奴って、角を丸くしてもぶつけると思うんだ……

 そんなことはない! 多分!!
 それを証明するために、タンスを購入。買う所を見られると恥ずかしいので、カップルが去ってから。

 結果は……頻度が減っただけで、きっちりとぶつけています
 角はなくなっても、壁にぶつけるみたいにぶつけちゃうんですよねぇ。

 もう諦めて、この痛みと一生つきあっていこうと思ってます。

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