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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > 『デモンパラサイト』(2006年05月)
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デモンパラサイト

 祝、デモンパラサイト・シリーズ発売! ――というわけで、今回は同シリーズの総監修&小説執筆者である北沢慶ルールブック著者である田中公侍ルールブック&リプレイ著者である力造を迎え、インタビューを敢行することとなった。
 ちなみにインタビュアーは不肖・秋口ぎぐるが務めさせていただく。北沢慶からは「もー好きに書いちゃっていいよ」と言われているため、オーイェー、好きかってに書かせていただくぜオーイェー。
 ちなみに今回のインタビューはグループSNE事務所の分室/六畳の和室にて行われた。カードゲームやらボードゲームが山と積まれた密室内に、むさくるしい男どもが四人。はっきり言って悲惨である。
2006年05月 発行
記事作成 秋口ぎぐる


○企画設立の経緯

秋口ぎぐる(以下 秋口):  本日はよろしくお願いいたします。
北沢慶(以下 北沢):
田中公侍(以下 田中):
力造:
 ういっす。お願いいたします!(相変わらずむさくるしい)
秋口:  ではさっそく質問を始めましょうか。デモンパラサイトとはなんぞや? 売りは? ――なんて話はSNE公式サイト内/デモンパラサイト紹介ページにたっぷり書かれていると思いますので、ここでは企画発足の経緯なんかをお聞きいたしましょう。
北沢:  ほほぅ、経緯ね。企画発足の経緯としては――まず俺がオリジナルの小説を書く、という話があったんよ。あれは2004年の冬ぐらいかな?
秋口:  もう一年半ぐらい前じゃないですか。
北沢:  そうやね。それで富士見書房さんと話を練っていたら(安田)社長のほうから「それと絡めてゲームもやれば?」という話をいただいて。最初は小説の調子がよければゲームも、という程度の話やったんやけど。
田中:  それが、いつの間にかゲームと同時進行になった。
北沢:  そうそう。
田中:  社長の言葉以外にも――。
北沢:  そうだ、俺の小説企画とは別件として、SNEにアークライトさんからのオファーもあったんよ。ちょうどアークライトさんがオリジナルのTRPGを出している時期で。
力造:  ガンドッグとか無限のファンタジアとか、あとは扶桑武侠傳とか。
北沢:  それでアークライトさんのほうから「SNEからもなんか出しませんか? 新しいTRPGを作りませんか?」という話をいただいて。で、ちょうどいいからデモンパラサイトと絡めていけばいいやー、ということになった。
田中:  その頃は「デモンパラサイト」というタイトルですらなかったですよね。
北沢:  それどころか、現代モノでいくかファンタジーでいくかも決まってなかったよな。最初、力造と2人で打合せしてたときは、両方の企画が走ってた。
力造:  そうですよねー。
秋口:  なるほど……なら、いまこの場で取りあげられる企画は、場合によってはファンタジーの企画だったかもしれないわけですね?
力造:  一応はそうなりますね。
秋口:  なら、せっかくならその「幻のファンタジー企画」についてもお聞きしちゃいましょう。そっちのほうがデモンパラサイトよりもおもしろそうだったら最悪ですけど(笑)。
北沢:  大丈夫、ぜったいそんなことないから!
一同:  (笑)。


○幻のファンタジー企画と振り直し

秋口:  ぶっちゃけどんな企画だったんですか? 没になったファンタジーのほうは。
北沢:  他社さんの作品とだだかぶりだった、というのもあるんだけど(笑)。ただ今回は初心者向けのTRPGを作りたいね、という話でもあったから。SNEのコンテンツとして、初心者向けのファンタジー作品ならソード・ワールドがすでにあるわけで。
田中:  ここで必要なのは現代モノやろう、という話になって。
秋口:  あれ、SNEのTRPG作品に現代ものってありませんでした?
北沢:  どうしてもガープス系になるんで、TRPGをやったことのない初心者がプレイするには厳しいかな、と判断したわけよ。
秋口:  きっと「ソード・ワールドも初心者にはきつい!」とか「ガープスぐらい初心者でも十分に遊べる!」という意見はあると思いますけど……。
北沢:  それはそうなんだけどね(苦笑)。まあ今回は俺たちなりの初心者向けゲーム像を盛り込んだ、ということで。
秋口:  現代ものにもいろいろありますよね。あえて悪魔寄生虫(共生生物)を取りあげた、というのは――。
力造:  北沢さん、大の寄生虫好きだから。
田中:  ですよねぇ。
北沢:  っておい、それだと俺が変態みたいじゃねーか!
一同:  (笑)。
北沢:  でも実際、人間を強化してくれる存在として「寄生虫」に目をつけたのは事実なんよ。とはいえ寄生虫に寄りすぎると「キモイ」という(お客さんの)反応になるんで、そこに悪魔憑きという要素を絡めた。
田中:  共生生物、というアイデアは社長もお気に入りでしたよね。
北沢:  そうやね。幸い「おもろいやないか!」と言ってくれて。
秋口:  結果としてソード・ワールドとは方向性の異なる、悪魔憑き&寄生虫をキーワードにした作品ができあがったと。
田中:  ソード・ワールドで思いだしましたけど、最初は(ソード・ワールドのシステムをベースにした)2d6システムでやってはどうか、という話もありましたよね。
北沢:  俺自身、最初はそのつもりやったんやけどね。それを社長に話したら、「2d6システムは考えんでえんや」って言われて。
秋口:  い、いいんだ……。
一同:  (笑)。
田中:  その頃、ちょうど社長がダイスゲームに凝っていらしたんですよ。
秋口:  たとえばどんな?
田中:  レールロードダイスとか。で、ダイスの出目の組み合わせとか振り直しのシステムとか、そういうのをシステムに組み込んでみてはどうか、と助言をくださって。
北沢:  俺もそういうの好きだったし、前から考えてたものとも一致したから。それならぜひ入れよう、ということになった。
力造:  最初はいろいろもめましたけどね。ダイスの数とか。
秋口:  どんなふうにもめました?
田中:  2個だと「2d6システムに振り直しの要素を入れただけ」みたいになっちゃうし。
力造:  3個だとガープスですしね。
北沢:  複数個を振って1個ずつの達成/不達成を見ていく、とするとゲヘナだし。
田中:  ただ、不思議と6面体以外を使う、という話は出ませんでしたよね?
力造:  まぁ初心者向けってのが前提でしたし。
田中:  そういう意味で、数字の扱い方にも気を配ってたわけですよ。基本能力値が10以上あるところに複数のダイスの出目を足す、みたいな形にすると、足し算だけで大変になっちゃう。3桁足す3桁の足し算になると――。
秋口:  えっ、2桁足す2桁じゃないんですか?
田中:  あっそうか。3桁と3桁やったら数百の足し算になっちまう!
一同:  (笑)。
北沢:  3桁足す3桁って……どんなけ壮大なゲームやねん……(汗)。
秋口:  ごめんなさい、この子、本当は数字に強いはずなんです(笑)。


○力造のキャラ

秋口:  次にルールブックのことですけど。3人の分担はどんな感じだったんでしょう?
北沢:  全体的な企画の立案コンセプトワークなんかは俺の担当かな。これこれこういう共生生物(生物を悪魔化させる存在。種類ごとに生物が悪魔化した際の外見や能力が異なる)がいますよ、ということを俺が考えて。
力造:  それらの能力をデータ化していく、というのが僕の仕事ですね。
北沢:  そうしてできあがったデータの検証とバランス調整を田中くんがやってくれて。
力造:  システムの基本的な部分も田中さんですね。
秋口:  なるほど。今回の仕事、力造さんにとっては初の商業作品となるわけですが。なにか感想はあります?
力造:  これはブログ(SNE公式サイト/デモンパラサイト特設ページ/特設ブログのこと)にも書いたんですけど、「初心者向けに作る」ってのが辛かったですね。
秋口:  力造さん、クドいゲーム好きだもんねー。
力造:  好きですねぇ(笑)。
秋口:  今回、自分の力を一番、発揮できたと思える部分は?
力造:  (共生生物の)最終能力の設定ですかね。派手さと豪快さをぶち込みましたんで。遊んでて気持ちいいと思いますよ。
田中:  最終能力は力造くんのアイデアで、開発途中から入ったコンセプトですね。「超必殺技」って感じの要素で。
秋口:  まさに力造の力作
力造:  それ、いろんなところで言われました(笑)。
秋口:  力造さんが書いたリプレイですけど、なんかPCよりもGMである力造さんのほうがキャラ立ってるという噂が……。
北沢:  それ、あのリプレイ読んだ人はみんな言うんだよな(苦笑)。
力造:  (うろたえて)ぼ、僕はいま初めて知りました。
一同:  (笑)。
北沢:  あれね、最初は編集部からの要望だったんよ。力造くんという新人を読者さんに知ってもらうことが大事だから、まずは彼のキャラ自体を立てていこうって。で、どう立てていくか工夫して、ブリッジ(幕間)の部分を工夫してたら、いつの間にか力造のキャラが立ちすぎてしまって……。
田中:  やりすぎちゃったわけですね(笑)。
北沢:  で、最初は編集部からの要望だったにもかかわらず、編集部から「PCより力造くんのほうがキャラ立ってるよ〜」って、クレームを受けたという。
秋口:  それはお髭の方から?
北沢:  うん、髭の方から。
 
※富士見書房には
素敵な髭をたくわえた編集者さんがいらっしゃいます。
 
秋口:  で、北沢さんと力造さんは、そういった指摘を受けるたびに編集部へ呪いの念を送っていたと。
一同:  (笑)。
力造:  お、俺は編集さんと仲いいっすから。ここ太字で!
北沢:  おいちょっと待て、それだと俺は仲悪いみたいじゃねえか!
一同:  (爆笑)!
秋口:  北沢・担当編集さん仲悪い説は置いておくとして(笑)。力造さんは初めてですよね? 編集さんとやりとりをするのって。
力造:  初めてですね。
秋口:  どうでした?
力造:  そうですね。担当の編集さんは非常にゲームの好きな方だったので……ルール的なクドいツッコミが多かったですね。僕もそういうやりとりは好きなので、「このキャラはどういう能力を組み合わせると強いか」といったマンチキン的なやりとりをずいぶんさせていただきました。それだけで2時間ぐらいは潰しましたね。
秋口:  いま潰したって言いましたよね?
一同:  (爆笑)!
秋口:  力造さんにとって編集さんとのやりとりは時間を潰す行為だったと……。
力造:  そんなことないですっ。なんでそんな解釈するんですか!?
田中:  また秋口さん、こういうのうれしそうに書くでしょ?
秋口:  え、こういうの書かすためにおれを呼んだんじゃないの?
一同:  (笑)。
田中:  あの、えと、リプレイの話に戻すと――そうですね、途中で性別の変わったキャラもいましたよね。
秋口:  え、なにまともな話に戻そうとしてんの? そんな話はもういいから、さっきの続き続き。
力造:  秋口さんっ。インタビュアーなんだからちゃんとやって!(悲鳴)


○小説の話

田中:  そろそろ小説の話をしましょうよ。
秋口:  しょうがねーなぁ(笑)。じゃ小説の話、いきましょうか。では北沢さん――いつできるんすか!? いつまで僕たちを待たすんです!?
北沢:  (両耳をふさぐしぐさ)やめて! 言わないで!
一同:  (爆笑)!
 
※デモンパラサイト・ノベル1巻は、
当初の予定よりはちょっぴり執筆が遅れ気味です。
 
北沢:  最初に「お試し短編」っていうか、初めての人に世界観を伝えるための短編みたいなのを2つ書いたのよ。でも1本目が地味だってことで没って、2本目も自分でなんとなく納得がいかなくて、いま3本目を書いてるところ。
秋口:  それは大変ですね……まー新シリーズを始める場合は、難産になるのは当たり前だと思いますけど。
北沢:  最初は短編を重ねていく「連作長編」みたいなのを想定してたんだけど、いま書いてるぶんは最初からつながった長い話にしようと思ってる。その第1話という想定で。いまは書いていてすごく楽しい。
秋口:  それはすばらしい。
北沢:  書き出しからすごくスムーズに書けてんのよ。俺がいつも長編を書くときって、書きだしだけで何十枚も書き捨てるパターンが多いんだけど。
田中:  ほほ〜っ。
北沢:  今回はそういうこともなくて。
秋口:  ――ってあれ、でもちょっと待って。北沢さん、すでに短編2本が没なんですよね? それって十分に書き出しで苦労してるんじゃ……スムーズでもなんでもないんじゃ……(汗)。
北沢:  あれ、ほんとだ。そう言われてみるとそうだ。俺、今回も書き出しで何十枚も捨ててる……。
秋口:  気づいて! 自分の苦労に気づいて!
一同:  (笑)。
北沢:  だまされてた……。
田中:  だれもだましてないから!
一同:  (爆笑)!
秋口:  さてさて、内容の話に戻りますけど。小説版とリプレイ版、キャラは同じなんですか?
力造:  世界観は同じですけど、出てくるキャラは別ですね。
北沢:  とある別企画でいずれクロスオーバーする予定ではあるけど。
秋口:  ほぅ、別企画ですか。それはいわゆるメディアミックスってやつですね?
北沢:  そういうこと……になるんかな。これについても決定次第、また随時発表していきます。そういや直接的に同じキャラが出てくるわけじゃないけど、小説版のキャラと十三さん(リプレイ版に出てくるPC)が実は遠距離恋愛している、なんて設定はあったりするかな。
田中&力造:  ええええぇぇぇぇぇっ!?
田中:  そんな設定あったんですか!?
秋口:  十三さんは猫を本気でなでまわす変態だとばかり思ってました。
一同:  (笑)。
北沢:  これは補足になるけど、リプレイ版は、わりと身近なエピソードが語られていたじゃない? そこから大きなエピソードへと少しずつ発展していく、みたいな感じで。
秋口:  でも小説版は違うと。
北沢:  そう。小説版の主人公は最初から(悪魔憑きとしての能力に)目覚めてるし、派手な活躍をするし、ストーリー的にも「なぜ日本に共生生物が多いのか」といった部分まで踏みこんでいく。
田中:  設定の根本に関わる部分が語られていく、ということですね。


○今後の展開

秋口:  今後の展開についてお聞きしていいですか? 先ほども少しメディアミックス展開の話が出ましたけど。さっきのお話以外には――たとえば短編小説集への展開などは?
北沢:  いまはなんとも言えないねー。短編集という形になるかどうかは未定だけど、できることならシェアード・ワールド展開はやりたいよね。それも長編で。
秋口:  デモンパラサイトの世界観でいろんな作家さんが長編を書く、という形ですか。
北沢:  そう。SNEとしては珍しいパターンだし、せっかくの新企画だから、そういうことをやってもいいんじゃないかな、と思って。
田中:  アリでしょう。
力造:  もちろんすでに決まっている企画――小説やリプレイの続きもどんどん出ていくと思いますけど。
秋口:  ちなみに力造さん、リプレイの続きは?
力造:  バリバリ書いてます。あとサプリのほうもバリバリ作ってます。
秋口:  そりゃ頼もしい。そっちの内容はどんな感じでしょう?
力造:  上級追加ルールって感じですね。
北沢:  シナリオなんかも載るけど、そっちは主にロール&ロール誌のほうでサポートしてるから。もちろんこっち(シナリオ類)はこっちで、いずれ一冊にまとめられるとは思うけど。
秋口:  上級追加ルールってことは、データなんかも多いわけですよね。
力造:  一気にクドくなりますよ。
一同:  (笑)。
田中:  まじめな話、基本ルールブックを読みつくして遊びつくして、もうなにがどのページに書いてあるかも覚えちゃって、「もうデモンパラサイトは極めた!」という人が大喜びできる内容になってます……ていうかなりそうです、このままでいくと。
力造:  レベルアップすればするほど超おもろいっすよ。マンチなプレイヤーも大満足
北沢:  基本ルールブックだけでも、マンチに遊ぼうと思えばいくらでも遊べるんやけどね。
田中:  そうですよ。内容充実、それで税込み1000円。ありえない安さ!
秋口:  そうですよねー。文庫じゃなくて、でっかいサイズでルールブックが1000円。たしかに安いですよ。
田中:  サイズが大きいから表もチャートも見やすいという。
力造:  膨大なデータやら文章を収めるのに、どんなけ苦労したことか!
秋口:  1000円かぁ……ほんと、すごい話ですよね……1冊1000円定価の10パーセントが印税で入ってきたとして、この3人(北沢、田中、力造)で分けたら一人頭いくらなんだ、という話ですよね。
一同:  (爆笑)!
田中:  そんな話しないの!
秋口:  だってそうでしょ? 1年かけてこの額っていうのは……何冊売ったら元が取れるんだろ。時給に換算したら、ねえ?
力造:  ちょ、秋口さん……(汗)。
北沢:  つまり! つまりそれだけユーザーフレンドリーに作ってるということだから。まず我々が身を切ってお客さんたちに利益還元
秋口:  出ていない利益を還元するもなにも――。
田中:  もういいっ。もういいからだまって!
一同:  (笑)。
秋口:  まーまじめな話、基本ルールブックに関しては普及させることを第一に考えている、ということですよね。
力造:  そうです! できればプレイヤー全員に買ってもらいたいぐらい。
田中:  世の中、1000円で6人が遊べるゲームってなかなかないですよ?
秋口:  王様ゲームぐらい?
田中:  それ1000円は無理だから! そのゲームやれる状況へ持ってくまでにカネかかるから!
一同:  (笑)。


○最後に

秋口:  最後に「これだけはユーザの皆さまに伝えておきたい」というようなことがあれば。
力造:  いい意味で体力を使わないゲームですよ、ということは伝えたいですね。単純すぎても物足りないけど、ルールやデータが多いゲームって疲れるじゃないですか。
秋口:  ゲヘナとか?
田中:  おぅい!(とツッコミ) ――だが否定しない
一同:  (笑)。
 
※田中公侍はゲヘナ〜アナスタシス〜の
ゲームデザイナー兼ルールブック著者です。
 
力造:  複雑なゲームは複雑なゲームでおもしろいと思いますけど、1日2、3シナリオぐらい平気でこなせるようなむしろこなしたくなるようなシステムが作りたかったわけですよ。
田中:  ルールブックを開いてパラパラっと読めば、その場で理解できる、みたいな。
秋口:  キャラメイクとか、特にわかりやすいですよねー。やってて楽しいですし。
田中:  そうそこ! その通り! それ重要!!!
力造:  そしてサプリメントでは一気にクドくゲーマー向きのゲームへと変貌するので、そのあたりの違いも楽しんでください。俺のキャラ強い! サイコー! キモチイイ! と叫びながらプレイできますので。
秋口:  キモチイイ! と叫びながら服を脱いでいくわけですね(笑)。
 
※デモンパラサイトのPCが人間から悪魔形態へ変身すると、
共生生物の種類によっては着ている服が裂けてしまいます。
 
田中:  そうだ、前にイベントでデモンパラサイトのことを話したときに、お客さんから服が破れる設定を考えたのはだれですかって訊かれたんですよ。
秋口:  なんてこたえたの?
田中:  まちがいなく北沢ですと答えておきましたけどね。
一同:  (笑)。
力造:  実際、そうですしねぇ。
北沢:  まあねぇ(苦笑)。
田中:  変身するたびに破れたりぐっしょりしたり(笑)。
力造:  ただゲームの場合は、そういう部分を笑いのネタにするか、それか細かい部分は気にせず、ノリで突っ走ってほしいですね。
北沢:  こないだ緑一色さんを相手にGMをやらせてもらったんよ。スピコピ(R&R誌で大好評連載中の漫画)で取りあげてもらえることになって。そのときのプレイヤーの1人は、戦闘のたんびに「よいしょっよいしょっ」って着替えをして、「パンツの替えだけはある!」と自信満々で言ってた
一同:  (笑)。
田中:  クレイモア(共生生物の一種)服の破れる設定になったのは、富士見のHさん(小説版の担当編集者)の意向だとか。
北沢:  そうそう。これ破れたほうがいいっすね。破れましょ!って(ちょいモノマネ入る)、ノリノリで言われちゃった。
一同:  (笑)。
北沢:  ちなみに富士見の編集部でもセッションやったんよ。そんときHさんが作ったキャラ、どんなだと思う?
秋口:  そりゃもちろんでしょ。キャラ。
 
※デモンパラサイトでは犬や猫をPCとして扱うことができます。
 
北沢:  いや、家政婦メイド高校生
力造:  な、なんじゃそりゃあ!?
北沢:  で、変身すると服が破れるんすよ〜って、すげえうれしそうに言ってた(笑)。あの人、「TRPGは初めて」って言ってたけど――
力造:  それ絶対に嘘でしょう
北沢:  俺もそう思った。そのキャラの作り方、明らかにコンベンション荒らしやんけ!って。
一同:  (爆笑)!
秋口:  いまの(著者インタビューに)絶対に書こう……。
田中:  Hさん、子持ちとは思えん(汗)。
秋口:  あれ、なんか気がつくとまた編集さんの話になってるよなぁ(苦笑)。では最後に北沢さん、締めの言葉をよろしく。
北沢:  締めというほどじゃないけど……とりあえずこのゲームをきっかけにTRPGを始める人が出てくればいいな、とは思うよね。TRPG仲間と遊ぶだけじゃなくて、「TRPGなんて一度も遊んだことがありません」という人を誘うときに、あるいは「TRPGなんて一度も遊んだことがありません」という人たちが初めてTRPGに挑戦するときにこのゲームを使ってほしい。そういうことができるゲームとして製作したつもりだから。
田中:  ですね。
北沢:  というわけで皆さん、どうかよろしくお願いいたします。
田中&力造:  よろしくお願いいたします!
秋口:  北沢さん、田中さん、力造さん、本日はありがとうございました〜。
 

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