Group SNE
News
About SNE

Products

User Contents
  ●著者インタビュー
●イベントレポート
●リーダーズサーカス
●エッセイ
●TRPGリプレイ
Link
indexに戻る
 
TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > ゲヘナ〜アナスタシス〜サプリメント『魔星降臨』(2006年10月)
←「著者インタビュー」トップへ


ゲヘナ〜アナスタシス〜 サプリメント
魔星降臨

○はじめに

 彼方より魔星来たる!
 去る10月7日、ついに発売となった「ゲヘナ〜アナスタシス」初のサプリ「魔星降臨」。
 その魅力を大いに語ってもらうべく、監修の友野詳、著者の田中公侍の両名に突撃!
 事前は初めてのインタビューにドキドキ、事後はこんなに語ってしまっていいのだろうか、とドキドキ。
 まだまだ昼間は暑い三ノ宮・SNE分室より、新人の片山がお送り致します。
2006年10月 発行
記事作成 片山泰宏


○魔星降臨、とは

片山:  サプリメント「魔星降臨」、発売おめでとうございます。
 まずどんなサプリか、ということからお聞きしたいのですが。
田中  お買い得なサプリです(笑)
片山:  お買い得ですか(笑)
友野  つまり、ルールブック買って頂いた人にとっては、遊べる幅を広げる、足場を固める例示となるサプリと言えるんじゃないかと。GMにはこれで更にこう遊んでね、プレイヤーにはこう遊んでね、というような。
田中  元々ゲヘナのキャラクターってのは成長して上げていくランクによって全然違うキャラに出来るわけですけれど、今回は更に同じ種族でも全然違うキャラクターになれるよ、と。
 人間でも草食獣ばりに硬いキャラとか、小動物並みに速いキャラとか、出来る様になっています。
友野  人間以外の種族で言うと、更に従来の特徴を特化させたね。
田中  より速く。
友野  より硬く。
友野&田中  よりケダモノらしく(笑)。
片山:  なるほど(笑)。えー、ではユーザーさん達にはどう遊んで欲しい、という意図のようなものはあるのでしょうか。
田中  基本的には新種族を使って欲しいですね。ただ今回の新種族はちょっと既存の七種類に比べると扱いが難しいというか、種族に関しての知識に詳しくないと……という所もあるんですが、上級者にはむしろそのクセを楽しんで欲しいですね。
片山:  なるほど、ある種上級者向きと。
田中  データ的にも、ゲヘナに慣れて、「もうこの術技はこの種族でキマリだね」なーんて言ってるユーザーさん達に驚愕して欲しいですね(笑)。
友野  ゲヘナって元々キャラの幅が広いからね。もう、既に一つキャンペーンを終わらせてしまったようなユーザーさんもいて下さるかと思うんだけど。
 このサプリを作る時に考えたのは、そういう人達に対して、そのキャラで遊び続けてもらう為の上級ルールで行くか、それとも新しい別のキャンペーンを走らせて貰えるような物で行くか、だったのね。で、幅を広げるようにしよう、と。
 ゲヘナってまだまだ、こんな考え方も出来るんだ、こんなシナリオも出来るんだ、みたいなね。
田中  今回の種族闘技や魔術を加えると、魔術や闘技で合計300種類くらいあるんですよ。
片山:  それは凄いですねー。
田中  その辺りを、是非活用して欲しいですね。

○苦労話、こぼれ話

片山:  では、今回の事で苦労された話やこぼれ話などは。
田中  苦労した話かぁ……。
友野  いや、あんまりそういう話はないんだよなぁ。迷ったり詰まったりはほとんど無かったし。
田中  始まった時点で、大体どんな内容にするかは大体決まってたんですよね。ルールブック出た頃くらいに。新種族に関しても、アイディアはまとまってて、どれにするか選んだくらいで。
友野  ペリとか、モンスター系の種族を出来るようにしようか、とかあったけど、結局削除したんだよね。流石にそれは時期尚早だろうと。
田中  ゲヘナの世界を深く楽しめる種族を載せていこう、という方針になりまして。今回の三種族、獣人の有翼種、甲蝎人、半妖霊は世界の根幹に関わるような設定が付いてますから。また、既存の種族に関しても、それまで曖昧にしていた設定を明確に。
片山:  では、あまり苦労した、というのは……。
田中  無いですね。ただ、アイテムデータなんかも含めたテストにちょっと時間を多く取ってしまった分で、お待たせしてしまったかなと。
友野  後は田中は初リプレイと重なってしまった点でちょっと時間掛かったね。
田中 そうですねー。
片山: では、今回の目玉といえば。
田中  セッション中に楽しんで頂けるギミックとしては、コネクション技能ですね。
コネクション技能
「魔星降臨」で追加されたルールで、所属紫杯連などとの関わりを表す技能です。
便宜を図ってもらえたり、組織内での地位を表現したり出来るのです。
友野  あれは使い方次第だけど面白いね。
田中  前の「ゲヘナ」の頃にあった影響力のルールをブラッシュアップして、より分かりやすく、使いやすく。
友野  プレイアビリティを高く。
田中  更に、キャラクターの色付けにもなる技能となる、と。書いてある事は多くは無いんですけど、あるだけで可能性を広げる物になったかな。
友野  ゲヘナは割と世界観が特殊なんで、慣れないと情報収集が難しいかもしれない。そこを「取り敢えずサイコロ振ってみて」と言えるようになったかな、と思うね。
田中  演出もしやすいですしね。
友野  新種族もねぇ、とんがってるよねぇ。見た人「強いやん」とか言うけど……これがなかなか(笑)。
田中  新種族つえー!とか言って選んでる時点で、お前達はもう罠にハマッている(笑)。
友野 その強さにはちゃんと裏がある(笑)ので、GMはその裏を読み取って頂けるとより面白くなるね。
片山:  確かに弱点も多いですね。有翼種の獣人は昼か夜かで有利、不利が出るとか。
田中  今回「魔星降臨」で、既存の「これが最強だ!」的なキャラクターを端からひっくり返せる様には出来てます。各種族ごとに考えても、種族闘技、種族魔術のせいで全然別のバランスになってるはずですし。
友野  あとウリというのは、アレだね。各種族の生殖方法(笑)。
田中  ああ、種族説明で一番ページを割いた所ですね。
友野  いまだかつてこれほど生殖方法を書いたTRPGがあっただろうかと。
田中  無いでしょうね(笑)。
友野  少なくとも日本には無い(笑)。
片山:  肉食獣と草食獣の獣人の掛け合わせとか天使の子供の作り方とか……初め見た時はびっくりしました。
友野  これはねぇ、ゲヘナの元来のデザイナーの小川楽喜君が、病気で長期休養に入る前に置いていった設定なんだよ。さすがゲヘナの生みの親、考える事がヘン(笑)。
田中&片山:  (笑)
友野  ちなみにあれ、元の文章よりだいぶ大人しくなってます。
片山:  もっと激しかったんですか?
友野  んー、エロい!
田中  (笑)
友野  その内ねぇ、許されれば一度やってみたいのがゲヘナの18禁サプリ。
片山:  えー、これは記事に入れていいんでしょうか(笑)。
友野  ええんとちゃう?むしろアピールとして(笑)。
田中  皆さんの要望があれば、という意味ですかそれは。
友野  エロ闘技とか作ってみるか。
田中  そこで《枕事》に関する詳細な記事が2ページくらい載るわけですね(笑)。
友野  ナニ言うてんの、《枕事》を基準にした術技が一つ、いや二つは作れるがな!
田中  まさに雑芸術!(笑)
片山:  えー、そろそろ本筋に戻って来ましょうか(笑)。
友野  そうやね。「魔星降臨」でいえば、あとは、GM向けにシナリオとモンスターを充実させたことかな。
田中  シナリオは「アナスタシス」になる前にR&Rに掲載させて頂いた二本に、一度JGCでやっただけのお蔵出しの一本ですね。ルールも内容も「アナスタシス」対応になってます。
友野  だいぶ加筆訂正してあるよね。
田中  以前「ゲヘナ」でそれを一度見た、やったという人も変更点は結構感じて頂けるかと。で、三本目のシナリオはオリジナル、それも上級者向けですね。
友野  今のルールのてっぺん辺りのキャラクター対応なんだよね。
田中  そうですね、ランク20〜25くらい。もう、これをキャンペーンのラストに組み込んでしまってもそのまま出来てしまうような。
友野  これでキャラを鍛え上げて、上級ルールブックを待ってくれと(笑)。
田中  そうですね(笑)。

○今後の展開

片山:  では、最後に今後の展開を。
田中  まずリプレイの二巻が出ます!
友野  タイトルは?
田中  雨呼ぶ街の煌少女……(仮)で。
友野  (仮)なんかい(笑)。
田中  ま、実際に雨が降る街が出てきます。
友野  ラブコメ展開あり、バトルあり、ゲヘナの更なる秘密が暴かれたり。
田中  そうですね、当初より多少お待たせしてしまってるのですが、一巻で登場したキャラクター達が、ゲヘナの根幹の設定に触れていくような話になりつつ、どんどん深い所に行ってます。
友野  中級享受者の戦術の妙も見せられるしね。
田中  あー、そうですね。
友野  ラシーダいなかったらどうなってたか(笑)。
田中  もうエライ事になってますね。ラシーダが二巻のアタマであれをあーしなかったらどうなってたか(笑)
片山:  うわあ、気になる。
 ラシーダは田中公侍初のリプレイ一巻「瓦礫の街の煌少女」より登場のPC。
 かの熱血全力娘が何をしたか、というのは……
田中 ま、読んでのお楽しみという事で。

友野

 で、何とか来春までには上級サプリを出したいね。
田中  これはもう、構想はだいぶ固まりつつあります。
友野  何よ、聞いてないわよ。
片山:  何でオネェ言葉を(笑)
田中  前の「ゲヘナ」は6レベルが最高だったんですが、今回はもっと上まで行きたいな、とか思ってます。
友野&片山  おぉ〜。
友野  あとは冥極刀とか、ああいう前あった上級な装備とか。
田中  そうですね、その辺ももちろん実装したいですね、全術技に。他には闘技の上位の奥義とか、上位魔術とか呼ばれる奴とか。上級享受者のみに取れる、専用装備以外の物とか。
友野  もちろん、それらを使って倒さなければならないような……。
田中  首領級邪霊!もう、こいつらデータ見るだけで鼻血でそうになりますよ(笑)。
友野  生命力一万とかゆーからね。
片山:  いちまん!?
田中  能力値とか、どれ見ても一桁の数字なんか無いんですよ。
友野  特殊能力で「この世に戦争がある限り死なない」とか。
片山:  それは酷い(笑)。
田中  最上級のPCが頑張って頑張って――首領級邪霊に軽く弄ばれる、とかね、そういうバランス(笑)。
友野  まあ、それでもね、数字がある限り、どんなムチャな数字でもプレイヤーは倒すモノだというのがTRPGの経験則だから。
片山:  なるほど……(笑)。
田中  そういう首領級邪霊の姿をお見せできると同時に、もちろん彼らが関わってくるような世界観をね。
友野  恐ろしい獄より、更に恐ろしい獄とか。
田中  より派手に、より強く、成長できるようなサプリにさせて頂こうかと考えています。
友野  やりたい事はたくさんあるんだよね。リプレイも二巻と来れば三巻……とかね。
田中  いや、書きたい……のは間違いないですよ(笑)。
友野  その辺も皆さんの声援次第だね。小説とかも続きはやりたいんだけどね。海の幻境域でシンドバットやるサプリとか。
田中  皆さんに応援して頂きたいですね。
友野  それが出来るようにどんどん遊んで頂ければ。それが出来るように我々も頑張ります、と。
田中  今後もゲヘナの展開、様々に考えておりますので、皆様応援よろしくお願いします。
友野  よろしくお願いします。
片山:  今日はどうもありがとうございました〜。


←「著者インタビュー」トップへ


TOP