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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > 新『モンスター・コレクションTCG』(2011年07月)
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『モンスター・コレクションTCG』 この夏、新時代の幕開け!
(2011年07月)
 『モンスター・コレクションTCG』――異世界を舞台にした、モンスターを召喚して陣地を奪い合う対戦型トレーディング・カードゲーム
 1993年に世界初のTCG『マジック・ザ・ギャザリング』が誕生し、その後、各地で無数のTCGが発売されました。
 そんななかにあって、我々が「世界屈指のTCG」と自負するもの、それが『モンスター・コレクションTCG』です!
 1997年に富士見書房から発売され(2000年からは『モンスター・コレクション2』)、約4年半の休止期間を経て、2008年にはブロッコリー&富士見書房とのタッグで新しい『モンスター・コレクションTCG』が展開されました。
 そして2011年。『カードファイト!! ヴァンガード』などのカードゲームでおなじみの株式会社
ブシロードに販売元を移し、『モンスター・コレクションTCG』の新たな時代が幕を開けます!
 トライアルデックのお披露目の8月6日に先駆けて、グループSNEの開発スタッフの面々――監修の安田均、デザイナーの加藤ヒロノリ、ディベロッパーの杉浦武夫の3名――に集まってもらいました。さすがは10年以上にわたってともに『モンスター・コレクションTCG』を作ってきた同志たち。猛暑に負けない熱いストーリーを聞かせてくれましたよ!
 聞き手は「水属性大好き!」の柘植めぐみです。それでは、夏のモンコレ秘話の始まり始まり……。
 
『モンスター・コレクションTCG トライアルデック 火竜&剣姫』
(2011年8月6日発売 販売元:株式会社ブシロード 発売元:富士見書房)
 『モンスター・コレクションTCG ブースター アルフレアの不死鳥』
(2011年8月27日発売 販売元:株式会社ブシロード 発売元:富士見書房)
 『モンスター・コレクション・サモナーズ アルフレアの不死鳥』
(2011年8月20日発売 案:安田均 著:加藤ヒロノリ 発売元:富士見書房)
『モンスター・コレクションTCG ドラマCD 七星魔導史マフィン伝 魔剣の姫君と暗黒卿の秘儀』
(2011年8月17日発売 発売元:株式会社ブロッコリー)
2011年7月 発行
記事作成 柘植めぐみ

1.まずはなによりTCGの話が聞きたいっ!
―― それではインタビューを始めさせていただきます。本日はよろしくお願いします。
加藤・杉浦 よろしくお願いします。
安田 みなさん、CMはもう見たかな?
―― 新『モンスター・コレクションTCG(以降、モンコレTCG)』のCM、もうテレビで流れているんですよね。
加藤 1回だけ見ました!
杉浦 深夜にやっていますよ。
安田 例のプロモーションムービーを短くして、字を入れた感じかな。カードもたくさん出てくるよ。つい、「あのカードなんやろ?」と目を凝らしてしまう(笑)。
杉浦 公式ホームページでも見ることができますよ。まだの人はぜひご覧ください。
安田 今回はサボテンマンと対決できなくて残念だったなあ。
―― あのう……そのネタ、古くてわからない人も多いんじゃ……。
安田 なにを言う。当時は話題になったんだぞ。まあ、おかげで今回は「参りました」と言わずにすんだけど(笑)。

 はるか昔、最初の『モンコレTCG』のときにもTVCMが制作されました。なんと「安田名人」が実写で登場! サボテンマンとTCGでバトルし、最後には負けちゃうというストーリーでした。
 ちなみに今回のCMは、アニメ製作会社キネマシトラスさんが制作された巨編プロモーションムービーをもとにしています。
―― その最初の『モンコレTCG』が出たのが1997年でした。
安田 1997年? そんなに前?
加藤 来年で15周年か……しみじみ。
―― 生まれ変わってブロッコリーさんから発売されたのが2008年。
安田 10周年と称して11年目に出たんだっけ(笑)。
杉浦 おかげさまで、たくさんのセットを出していただきました。
―― そして2011年の3月末、「『モンコレTCG』の販売元が株式会社ブシロードに移行!」という大ニュースが流れたんですよね。
安田 でもまだブロッコリーさんから、8月にドラマCDが出るよ。『エンドブレイカー! SCG』もあるし、これからもよろしくお願いします!
―― ドラマCDの話はまたあとで聞かせていただきましょう。ちなみに、新しい『モンコレTCG』の名称はとくにないんですか?
杉浦 ありませんね。『モンコレTCG』です。
安田 一部では「ブシモンコレ」とか呼ばれているらしいけど。ぼくなら「六門世界再びモンコレ」と呼ぶかな。
杉浦 この前は、舞台は「六芒世界」でしたからね。
安田 正確には六芒世界のほうが未来の話だから、ちょっと時間を巻き戻したんだけどね。
 TCGの舞台である六門世界は、いずれ「エレメンタル・ストーム(精霊王戦争)」を経て六芒世界へと変貌していきます。このあたりの経緯は2010年1月のインタビューでも語られていますので、詳しくはこちらをどうぞ。
―― 話を戻しますね。3月の発表のあと、2011年5月15日に秋葉原UDXシアターで、「モンスター・コレクションTCG新期発表会2011」が行われました。そこで初めて本格的に、新モンコレのコンセプトやメディア展開などが発表されたんですよね。
安田 あれ? あのときのレポート、誰か書いたっけ?
加藤 す、すみません。ぼくが書くのを忘れていました。でもあちこちのホームページにアップされていたので、みなさんご覧になりました……よね。
―― はい、SNEでもニュースで取り上げましたよ。じっさいに遊べるのをいまかいまかと待っていましたが、いよいよ8月6日に『火竜』『剣姫』のトライアルデックが発売ですね!
安田 任せてくれ! このための準備は1年前からやってきたんだ。
加藤 よいものを作るのがぼくたちの役目ですから、それはしっかりできたと思います。従来のプレイヤーさんはもちろん、新規のプレイヤーさんにもどんどん入ってきてもらいたいですね。それに、CMなどを見て久しぶりに遊んでくださる人もメインターゲットですよ!
―― トライアルデックと、そのあとに出る2つのブースターパックの作業はすべて終わったんですよね。
加藤 はい。いまはもう、つぎの「ブロック2」の作業に入っていますよ。
―― そうそう、その「ブロック」! 初めて耳にされる人もいらっしゃると思うので、詳しく説明していただけますか?
加藤 今年出るトライアルデック2つブースター2つは「ブロック1」に属します。そのあとも「半年に1回」カードを「切り換えて」、新規のプレイヤーさんも入りやすくするんですよ。のちのちブロックが増えてきたら、「ブロック対抗戦」もできるようにバランスをとっています。
杉浦 1ブロックにつき、250種くらいのカードが用意されています。トライアルデックで48種、最初のブースターで154種、エクストラブースターで69種かな。重複しているものもあるので、だいたい合計すると250種になります。
―― つまり、あるブロックから初めて入る人は、その250種だけを覚えればいいってこと?
杉浦 はい。半年分が出そろえば、それだけでじゅうぶん遊べます。
安田 プロ野球に例えてみよう。これまでの『モンコレ』は、1つのリーグ戦をえんえん――2年も3年も――続けていたんだ。それが、昔のパ・リーグみたいに前期と後期に分かれたわけ。
加藤・杉浦: ???
―― わかります! いつでもプレーオフができるシステムになったわけですね!
安田 そうそう。要するに半年ごとに仕切り直しがあるわけだ。
加藤 あと特徴的なのは――たとえば、ブロックが全部で4まで出たとしましょう。ブロック1でいったん止めていた人も、なんとなく戻ってきたいと思ったときに、そのブロック1のカードだけでもじゅうぶん「ブロック対抗戦」に出られます。
―― ブロックどうしの強弱の差はあんまりない?
加藤 一応、バランスはとっています。カードゲームなのでどうしてもゆるやかなインフレは起こりますが。ブロック1ばかり強くても、あとのセットが売れませんからね(苦笑)。でも「ブロック対抗戦」になると、たとえばブロック1だけのときにはそれほど目立たなかったカードが、ブロック3のカードが出てきたことで、「あいつには強い」とわかったりしますよ。
―― うわあ、それはめちゃくちゃ面白そうですね。
安田 もちろん、すべてのブロックのカードを一緒に使えるレギュレーションもあるよ。
加藤 オープン」というレギュレーションです。こちらはブロッコリーさん時代のGレギュレーションのものも含めて、だいたいすべてのカードが使えます。
杉浦 いっぽう、現在のブロックだけで戦うのが「ブランニュー」というレギュレーションです。
―― カード左下に、ローマ数字で「T」「U」とブロックが明記されているので、判別しやすいですよね。
加藤 大会の話をしますと、1ブロックのすべてのカードが出そろったところで「モンコレ甲子園」というのが行われます。さらに……なんだっけ?(苦笑)
杉浦 全日本選手権が行われて、そこではモンコレ甲子園を勝ち抜いた人たちの対戦や、先ほど話に出た「ブロック対抗戦」が行われたりする予定です。
―― なるほど。では、ちょっと突っこんだ内容の話をさせていただきましょう。
安田 さっき1ブロック250種って言ってたけど、そのうち「新しいカード」は何枚だっけ?
加藤 言うなれば全部「新規」ですよ。カード名は同じでも、「まったく同じ効果」というものはほとんどありません。ほぼこれまでの「亜種」だと思っていただけばよいかと。
―― たとえばこのあいだ、『月刊ケロケロエース8月号』の付録に《ファイア・エレメンタル》のカードがついていましたよね。《ファイア・エレメンタル》といえば、最初の『モンコレTCG』からあった定番のカードですが、どこが違うんですか?
安田 ふふふ、スペル枠3つだったのが2つになっているだろう。
加藤 そのぶん、即時召喚可能になっています。
―― おおっ、ほんとだ!
加藤 こんなふうに、前のカードの雰囲気を残しつつ修正を加えています。完全にパワーアップされたものもありますが。
安田 従来のイメージを大切にしながら、名前を変えたりバランスをとったりしているわけだよね。だから新しくなったからといって、怯えなくても大丈夫(笑)。
―― 半年で250種でも、1年に500種となるとちょっと覚えるのが大変じゃないですか?
加藤 いえ、1ブロックだけで完全に遊べるように、基本的なカードはどのブロックにも入るんですよ。《魔力のスクロール》とか《ファイア・ジャベリン》とか。
安田 ぜったいに必要なカードというのがあるからね。ブロックが変わったからといって、全部違うカードになるわけじゃないよ。
―― すごく納得しました。ちなみに今回のトライアルデックの属性は、『剣姫』が聖魔、『火竜』が火メインでしたっけ?
杉浦 火竜』にはもちょっと入っていますよ。どちらもアイテムスペルのデックで、混ぜて使えないこともないです。
―― どっちが強いの(ニヤリ)?
加藤 まんべんなく強い『火竜』と、ワントップの『剣姫』という感じでしょうか。
安田 ワントップって、《魔剣姫ドラジェ》?
杉浦 はい、圧倒的ワントップです。
安田 今回のセットでクローズアップされているたち――とくに《長靴を履いた猫フリスキー》を彼女と組ませると、すごく強いよね。
―― ドラジェフリスキー小説にも出てきますよね。そのあたりはまたあとでお聞きするとして……カードを見ると「イラストが大きくなったなあ」という印象を受けるのですが、ルール的に変わったところはありますか?
安田 基本は一緒だよ。
加藤 減ったところと増えたところを差し引きすると、トータルではあまり変わっていません。たとえば「○能力(常備能力)」はなくなりましたが、代わりに「●能力」という概念が加わって、これで全部説明がつくようになりました。
杉浦 新規のプレイヤーさんが把握するべきことは少なくなりました。でも従来のプレイヤーさんから見ても、もとのルールそのものはまったく減っていないという感じです。
加藤 ややこしい裏技的なものはできなくなりましたけどね。たとえば《ヒュプノシス》(レベル1D+2以下のユニットを行動完了にするスペル)をわざと味方にかけて攻撃しなくてすむようにする、といったことはできなくなりました。新規のプレイヤーさんを入りやすくするためでもあり、経験者との差を縮めるためでもあります。でもこれはこれで、どう使いこなすか考え出すと楽しいと思いますよ。
杉浦 『モンコレ』はプレイングが鍵を握るTCGですからね。そういう意味では、ランダム要素を高めるためにサイコロを振る効果も増えています。
―― うぎゃあ、わたしサイコロの目悪いのに〜。
加藤 そこでお勧めするのが「Dual」ですよ!
―― でゅある
加藤 普通はスペル枠1つを消費してかけるスペルが、枠を2つ消費するとより安定して強力になったりするんです。たとえば《フラッド・フィスト》という水スペルは、スペル枠1つなら1Dダメージ、スペル枠2つの「Dual」なら2Dダメージですよ。
安田 つまり「Dual」の効果を使えば、スペル枠を2つ消費するけれども安心の効果が得られるというわけだよ。
―― なるほど。それならわたしでもなんとかなりそう(嬉)。
加藤 カードによって「Dual」の効果はさまざまなので、発売されたらじっさいによく見てくださいね。
安田 ところで《妖精の輪》(手札上限が1枚増える地形)はどうなったんだっけ? あれって3枚入れないといけない必須カードみたいなところがあって、実質47枚でデックを作っている感じだったけど?
加藤 これまでの《妖精の輪》は1枚制限になりました。ただブロック1には同名のカードはなくて、代わりに属性ごとに似たような効果を持つ「護法陣」という地形があります。
―― それはデックのバリエーションも増えそうですね。あと聞いておかなきゃいけないのは……イベント関連のことですが、もう先行体験会は始まっているんですよね。
加藤 ぼくと杉浦はちょこちょこ行っています。
安田 8月7日(日)には神戸の三宮で、「モンコレ発売祝賀イベント」が行われるよ。
杉浦 そのあとは、モンコレ甲子園にもつながるブランニュー開幕記念大会やショップ大会が行われます。9月からは初心者講習会も始まりますよ。
安田 JGCでも講習会をしますので、ぜひ来てください!
―― イベント情報はブシロードさんの公式ホームページに随時アップされますので、ぜひのぞいてみてください。そういえば公式ホームページには、「今日のカード」というものが毎日公開されていますよね。
杉浦 正確には、平日だけです(笑)。
安田 あれって先出し紹介だよね。ってことは、トライアルデックが発売されたら終わり?
加藤 いえ、ブースターのカードもどんどん紹介していきますよ。ちなみに「今日のカード」については、ぜひぼくのツイッターのつぶやきも参考にしてください。
―― 本来ならあと1つのビッグニュース――ゲストタイトルとのコラボレーション(第1弾は『GODEATER』)についても取り上げるべきですが、こちらは秋に実物が出たときに改めてインタビューさせてくださいね。
安田 ではTCGの話はここまで。つぎはお待ちかねの小説の話かな。

2.小説も読み逃せないっ

『アルフレアの不死鳥――モンスター・コレクション・サモナーズ』
 サザンの学院で召喚術を学ぶブリオのもとに、ある日、ぬいぐるみ――ゴールデンベアのモンブランが配達された! モンブランが言うには、世界は破滅に向かっている……らしい。彼のパートナーでもある魔剣姫ドラジェを探しに出たブリオは、竜使いの少女アーニャと知り合う。しだいに明らかになっていく世界の秘密、偉大だった曾曾祖父の業績
 ブリオの冒険が、いま始まる――。
―― 読みましたよ! めちゃくちゃ面白かった! ちょっと下品ですけど(苦笑)。
安田 ええっ! あんなに下品じゃなくなるようにしたのに!
加藤 あいつ、だいぶマシにしましたよね。「そういう」シーンはかなり削ったんですよ。
―― えっ、あれで……? そ、それにしても、主人公の少年ブリオ(ブリオッシュ)はかわいいですね。お姉さんとしては、かなり萌えましたよ。
加藤 おっ、そうですか。彼はまったくぼくにない要素ばかりなんですよ(笑)。
安田 そのぶん、あいつ――ゴールデンベアがいかにもな加藤キャラ。周りの登場人物が一癖も二癖もある連中ばかりだから、主人公くらいはまともじゃないとね。
加藤 一時はゴールデンベアを主人公にして書きかけたんですけど……。
安田 あかんて(笑)! でも加藤はさすがだよ。設定はぼくも一緒になっていろいろ考えたんだけど、じっさいに書く段になって、「本当に大丈夫かな?」と思っていたら、すごく面白いのを書いてきた。
―― 主人公のブリオの一人称も、すごくみごとに書かれていると思います。
安田 ところで彼はどっちの女の子をとるんだろうね……アーニャ? ドラジェ
加藤 どっちも年上ですが……ドラジェはそんな次元じゃないですね。
杉浦 そもそも人間ですらありませんよ(笑)。
―― いっそ猫のフリスキーを女の子にすればよかったのに!
安田 いや、それじゃあ、あの関西弁が似合わん。あいつ、いいやつだろう?
―― はい、いい子ですよね。
安田 役割をまとめるとだね、主人公のブリオ三蔵法師。で、まわりに河童がおるねん。ドラジェが真面目な(悟空)、モンブラン(猪八戒)、河童(沙悟浄)は……あのガラの悪い竜騎士エルフ(アーニャの相棒)って感じかな(爆笑)。
加藤 そう言われてみれば、そんな風に見えなくもないですね。意識して書いたわけじゃないんですが。
―― わたし、話にしか出てこないブリオのお父さんお祖父ちゃんが気になってしょうがないんですけれど?
安田 お祖父ちゃんじゃなくて、曾曾祖父ちゃんだけどね。
加藤 お父さんならコミックに出てきますよ。小説に先行して、8月9日から配信される月刊デジタルコミック誌『エイジプレミアム』で連載されます。『モンスター・コレクション〜ドラゴン使いのアーニャ〜』というタイトルで、こゆきさんが作画を担当してくださっています。
安田 アーニャの3年前の話だよね。ブリオのお父さんに弟子入りしたときの話。
加藤 曾曾祖父ちゃんの話も、小説の人気が出たらぜひ書きたいですね。設定はいっぱいあるので。
―― ちなみに曾曾祖父ちゃんが「100年前の戦争で活躍した」ってありましたけど、あれはなに?
安田 灼熱の百年戦争だよ。昔のカードセットにあっただろう?
―― ああ! 高山浩さんの小説もありました。すごい、歴史が全部つながっているんですね。
杉浦 もちろん、これまでの小説を知らなくても面白く読めますよ。
安田 それにしても、加藤の描く召喚方法はおかしいよな。「お願い召喚」とでも言うか……。
加藤 ぼくなりに、召喚術ってどんなものだろうって考えたんですよ。
―― ブリオがフリスキーを召喚するために必死で機嫌をとるところとかいいですね。あと、召喚術師とモンスターのあいだで考えていることが筒抜けっていう設定も面白いです。
加藤 ありがとうございます。仕組みをうまく使えればと思いました。
―― 小説第2弾の『ソラステルの堕天使』も、エクストラブースターの出る2011年秋に発売予定ですよね。
加藤 はい、現在鋭意執筆中です。
―― そのあとも、ブロックが変わるごとに小説も出るんですか?
加藤 そのつもりです。がんばりますよ!
安田 ブリオの冒険はまだまだ続きますので、よろしく!
―― ちなみにイラストはかしわさんです。カードでも《竜鳴の騎士ラインズベル》など描いていらっしゃいますよね。では、小説の話はこのくらいで……。
加藤 あ、最後に1つだけ。これまではカードのフレーバーテキストが先にあって、そこから小説が生まれたんですが、今回は逆だったんです。先に小説を書いて、そこからフレーバーテキストを引っぱってきました。
安田 だからフレーバーテキストには小説と同じ台詞もあるよ。初めての試みだったけど、楽しんでもらえると思う。

3.ドラマCDも泣けるっ!

モンスター・コレクションTCG ドラマCD
 七星魔導史マフィン伝 魔剣の姫君と暗黒卿の秘儀

 ドリブラとマフィンの冒険もいよいよ完結!
 暗黒卿との邂逅、マフィンが交わした最後の約束とは……。
 『魔剣の姫君と花園の歌姫』『魔剣の姫君と女神候補生』に続く、ドラマCD第3弾がいよいよ登場! 特典はジャケット絵柄と同じ、かわくさんの描く《妖狐ヴァッセル》のPRカードですよ。
―― 先ほど小説からフレーバーテキスト、という話がありましたが、ドラマCDはフレーバーテキストが先にありきですよね。
安田 なんと第3弾か。まさかここまで続くとは。
加藤 いちおう、第2弾からでも小説につながる流れを作っておいたんですが、第3弾ができたので、なおうまくつなぐことができました。
―― 暗黒卿の秘儀』って、2011年2月に発売されたカードセットのタイトルですよね。
加藤 はい。このドラマCDを聞いていただけば、小説が3倍楽しめると思います。どうしてモンブランぬいぐるみになったのかも、これを聞けばわかりますよ。
―― なんと! ブロッコリーさんの公式ホームページに「泣けるシナリオ」という感想がありましたが、そういうことですか?
加藤 おそらくは。でもぼくのシナリオはともかく、声優さんはすごく上手いし、音響さんもすばらしくって、本当に聞いてて泣けますよ。
―― それはぜひ! ……でも、あれ? 『暗黒卿の秘儀』って、未来の六芒世界の話でしたよね。そこから現在のモンブランの話につながるって……なんか時代的におかしくありません?
加藤 そのあたりも、ドラマCDを聞いていただければわかります! なぜ再び六門世界になったのかも!
―― ふ、深い! そこまで考えられていたとは。
安田 せっかくドラマCDを出してもらえるなら、新しい『モンコレ』にうまくつなげたいと思ったんだ。で、2人で設定をよくよく考えたんだよ。
加藤 シナリオを書くのは早かったんですが、そこまでの世界を詰めるのはすごく大変でしたよ。あと、PRカードを《妖狐ヴァッセル》で、と言われたのでどう登場させようか悩みましたよ(笑)。
―― 書き下ろし曲も入っているんですよね。
加藤 いつも入っていますが(笑)。すごくいい曲ですよ! ぜひぜひ聞いてください!
―― 新しい『モンコレTCG』とも関わりの深いドラマCD第3弾は、8月17日発売です!
一同: よろしくお願いします!

―― というわけで、新『モンスター・コレクションTCG』について、じっくり話を聞いてきました。カードゲームだけでなく、小説コミックドラマCDと、マルチメディアの展開がとても楽しみです。
加藤 はい。たくさん遊んでください!
杉浦 イベントや大会にもどんどん参加してください!
安田 『モンコレTCG』はこれからも元気にがんばっていきますので、応援よろしくお願いします!
―― 本日はありがとうございました!


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