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TOP > ユーザーコンテンツ > イベントレポート > 岡山&香川WCON09レポート〜北沢慶と加藤ヒロノリの酔いどれ紀行〜
イベント目次


岡山&香川WCON09レポート
〜北沢慶と加藤ヒロノリの酔いどれ紀行〜

 シルバーウィーク
 それは、夏休みが明けて間もない9月下旬に存在する、大型連休だ。
 4〜5月に存在するゴールデンウィークに対してシルバーとは安直な、と思ったけれども、よく見れば敬老の日を含む連休だからシルバーなのかとうっかり納得してしまった北沢である。

 いや、そんなことはどうでもよくて。

 この土曜日も含めると連続5日間の休日に、北沢慶加藤ヒロノリの二人は、岡山&高松へゲームコンベンションに参加するべく旅立っていたのだ。
 例年は友野詳が定番ゲストとして派遣されていたのだが、今回は社長の「いつも友野っていうのもどうかと思うんや」の一言により、北沢と加藤の派遣が決定。残念そうな友野さんの視線を背中に感じつつの岡山入りとなった。

 このレポートは、そんな楽しい連休を、本当に楽しく満喫してしまった酔っぱらい二人の旅とゲームと酒の記録である。
執筆:北沢慶


●第1日:土曜日

 今回のコンベンションは、開会時間が10時と早い。
 そのため、主催のみなさんが前泊で我々二人を迎え入れる用意をしてくださっていた。
 加藤は大阪、北沢は京都なので、がんばれば当日入りでも大丈夫なのだが、やっぱり前日入りだと楽でいい。作家なんて大半の人が夜型なので、朝早起きしなければいけないというだけでちょっとしんどいのだ(苦笑)。
 加藤と示し合わせて同じ新幹線に乗り、夕方に岡山入り。
 実は岡山は、北沢にとって第2の故郷とも言える地。生後3ヶ月から15歳まで暮らした場所であり、TRPGを始めたのも岡山だった。
 故郷に錦を飾る……というほどかどうかはわからないものの、岡山にゲストとして招待されるというのは感慨深いものがある。

 駅の改札を出ると、早速スタッフのみなさんが出迎えてくださる。
 それはもう大変丁寧な出迎えで、そういう扱いになれていない僕ら二人は戸惑うやら照れくさいやら(笑)。そのままホテルにひとまずチェックインし、後援であるボードウォークさんの岡山店へお邪魔することに。

 こじんまりした店内ながら、TRPG、TCG、ボードゲームなどあらゆるゲームがずらりと揃っている。しかもゲームが遊べる卓もしっかり完備。ここで北沢は、すかさずプレイヤー用の予備のルールブックを買い込む。自分用のルールブックがもうボロボロで、ちょうど新しいのが欲しかったんだよねー(笑)。

 しかる後に、コンベンションスタッフのみなさんと、懇親会へ。
 前日入りすると、やっぱこれが楽しみなのだ(苦笑)。もちろん作家さんの中には人と接するのが苦手な人もいるけれど、北沢は飲み会が大好き。しかもこちらのスタッフさんは、ゲストとスタッフとしての距離感をうまく保ちつつ、楽しく盛り上げてくださるので大変気持ちよく酔っぱらえました(笑)。

 いい感じに酔っぱらい、ホテルへ帰還。
 まだ連休は始まったばかりなので、この日は無茶せず(苦笑)、日付が変わる前には各々部屋へ帰って寝るのだった。

●2日目:日曜日

 今日はコンベンション当日。
 10時から開会ということで、ホテルへ9時にスタッフさんが迎えに来てくださる。
 前日は早めに休んだから大丈夫……と思いきや、北沢も加藤も遠足前の小学生みたいになにやら寝付けず(加藤は早々に目覚めてしまったらしい)、案外寝ていなかったり(苦笑)。
 しかしちゃんと朝食も摂り、寝不足というよりはやや興奮気味な感覚で会場へ向かうのだった。

○いざ、コンベンションへ

 初日は、岡山のゲームサークルOGAさんによる運営の、『第19回OGA秋季大会』である。

 会場は岡山生涯学習センター大研修室
 ほどよい広さに、片側は山、片側はグラウンドという緑と解放感を併せ持つステキな会場だ。天井もそこそこ高く、声がこもらないのでセッションには最適である。
 予約制のコンベンションではないため、客がどれぐらい入るか、当日までわからない。本当に人が集まるのか、スタッフさん初め、もちろん北沢や加藤もそわそわしつつお客の入りを見守る。
 
 
 しかしそんなことは杞憂に終わり、ほぼ想定通りのお客さんが来場され、定員オーバーで帰っていただくこともなく、全卓埋まる理想的展開。やったぜ。

 今回のコンベンションでは、北沢が『ソード・ワールド2.0』を、加藤が『ダークブレイズ』を担当。そして僕らがゲストで来るということもあって、会場に並ぶ卓は全部グループSNE作品だ。『デモンパラサイト』『六門世界RPG』もあって、加藤と二人密かにうむうむと頷く。自分の担当作品が遊ばれているっていうのは、やっぱり嬉しいものなのだ。

 早速ゲスト卓の抽選が行われ、他の卓も順次卓分けが進む。
 そしてこのあたりで、北沢はある間違いに気づく。
 今日のコンベンションは、会場の都合で終了が早い。それは認識していた。
 なので午前中に1時間半午後は1時から再開して3時にセッション終了となる。
「ふむ。午前にキャラメイクして、午後3時間でセッション終わればバッチリだな」と思っていたのだが……

 1時開始3時終わりじゃったら、セッション時間は2時間しかねぇがー!

 と、思わず岡山弁で脳内絶叫。
 慌ててセッションプランを練り直す。
 しかる後に、セッション開始。
 
 
 ……そして結論から正直に申し上げると。
 シナリオ、終わりませんでした……。

 よりによって今回用意していたシナリオがシティアドベンチャーだったので、一度迷走が始まるとなかなか軌道修正や展開のスピードアップができない。結果的に、セッションはラスト戦闘のさわりぐらいを(時間オーバーしつつ)プレイして、強制的に終了。
 本当に、申し訳ない気分で一杯でした。
 時間内にセッションが終わらなかったのなんて、いつ以来だろう……。
 
 
 とにかくプレイヤーのみなさんに平謝りしつつ、トークショーへ。
 あらかじめ来場者のみなさんから集めておいた質問をスタッフさんが厳選し、一覧になって我々の前に。
 ゲームマスターをするときに心がけていること、などといった真面目な質問から、久々の故郷はいかがですか、といったものまで様々な質問に答えること1時間弱。果たしてちゃんと実のある話ができていたのかどうかは参加者のみなさんの感想にゆだねるとして(苦笑)、その後会長のあいさつなどを経て、ひとまず閉会となった。

○そして、打ち上げへ

 ひとまず再びボードウォークさんへ移り、ボードゲームなどをプレイ
 ゲストをゲストとも思わぬマジプレイで、北沢は轟沈(笑)。加藤は1回勝ってたような気がするが……他人の勝利など興味ないわい(←小物発言)。

 その後、懇親会会場へ。
 ボードウォークさんのコンベンションの面白いところは、コンベンションのお客さんも交えて打ち上げを行うこと。総勢40名ほどの大宴会だ。
 残念ながら未成年の方はご遠慮願っているものの、それでもたくさんの参加者がそのまま飲み会に雪崩れ込むのだから、テンションも高い高い(笑)。
 業界裏話や作品制作秘話など、酒なしではありえないトークも飛び出し、ヒートアップ。他のお客さんに迷惑なんじゃないかと心配しつつも、あっという間にお開きの時間になってしまった。

 後ろ髪を引かれるように別れを告げつつ、慌てて僕らは駅へ向かう。
 なにせ、翌日は高松でもう1回コンベンションがあるのだ。中国四国地方の地理に詳しくない方に念のため説明すると、岡山県は本州高松市がある香川県は四国である。
 つまり、瀬戸大橋を通って瀬戸内海を越えなければならないのだ。
 JRに揺られること約1時間。高松市へ到着。
 ここでも高松のスタッフさんたちに丁寧に出迎えていただき、夜遅いこともあってすぐさまホテルへ直行。

 しかしなんとなく興奮冷めやらない北沢と加藤は、そのまま二人で夜の町へ。
 といっても怪しい店へ行くのではなく、深夜営業しているうどん屋へ向かったのである(笑)。
 やっぱ香川といえばうどんだぜ。
 というわけで、深夜の12時ぐらいにうどんをおいしくいただき、ようやく宿に帰る。

 実に楽しく実のある一日であった。

●3日目:月曜日(敬老の日)

 今日も朝は9時集合だ。
 8時には起き出し、朝食をいただく。
 うん、予想はしてたけど、朝食にうどん出るわな(笑)。
 夕べ食べたばっかりだけど、遠慮なくうどんを朝からいただく。うむ、うまい。

○コンベンションへGO!

 で、9時に迎えに来ていただき、会場へ。
 今日は、『第9回 香川ゲームワンダーランド』と名打たれた大会。

 今日の会場である「アルファあなぶきホール」もとてもきれいな建物で、おのずとテンションが上がる。
 すでにスタッフやGMの方々は設営準備にかかっていて、非常に活気ある雰囲気だ。受付を待つお客さんも列を作っていて、独特の緊張感が高まってくる。
 
 
 やがて開会の挨拶やGM紹介などが進行し、トークショーへ。
 岡山と違い、高松はセッション前にトークショーがあるのだ。

 今回は特にトピックもないということで、本当のフリーにトーク。基本的に加藤と互いにゲーム制作の裏話とか苦労話などを中心に話したと思う……たぶん。

 そして、いよいよセッション開始。
 高松でもSNE作品が中心に準備されていたものの、中には『アリアンロッド』『サタスペ』の姿も。『大活劇』『混沌の渦』といった懐かしいタイトルもちらほら。
 ちなみに今回は岡山と違い、セッションの時間は少し長い。午前午後合わせて5時間ぐらいある。ので、余裕のセッション進行。

 実は昨夜、北沢は再びセッションが終わらない悪夢に襲われ、夜中に何度も目を覚ますという神経の細さを露呈していたことを告白しておく。
 小心者なんだよ、こう見えても! とほほ。

 しかし一度コンベンションで回したシナリオだけに、今回は心にも余裕がある。午前中にキャラ作成を終えると、みんなで昼食に。
 まあ、当然「香川に来たんだからうどん食おうぜ」という流れになり。

 3食連続でうどんになりました。香川では普通のことだそーです(笑)。

 寄ったのは、名前の奇抜さで選んだ「最強のウドン ゴッドハンド」というお店。しかし名前につられて卓ゲ者が集中するとは思ってなかったのか(当たり前だ)、いきなりうどん玉が切れる!
 が、即座に打ってくれるのが香川クオリティ。讃岐うどん最高。

 しかし中を頼んだら2玉だったのは予想外。
 食えるかどうか不安だったが……あっさり完食。
 う、うまい。想像以上だ。さすがゴッドハンド。
 
 
 おなかも満腹になり、会場へ戻っていざ本編スタート!
 心にも時間にも余裕があるので、実に落ち着いてマスタリングできる。華麗にチンピラNPCのチンピラロールプレイなどでプレイヤーを笑いの渦に巻き込んだりしつつ、1時間ほど残してラスト戦闘へ。
 北沢はプレイヤーのキャラクターを生かさず殺さず、のゲームバランスを好む。なので、1時間もあればたっぷりいたぶれるわい……と邪悪な笑みを内心浮かべていたのだけれど。

 スリープでボス以下護衛がほぼ全滅。PCに待ち伏せされていたこともあって態勢を立て直す間もなく降伏させられてしまった!
 ははは。1ラウンドで戦闘終わっちゃったよ、ははは。

 プレイヤーの作戦勝ちとはいえ、大変悔しゅうございました。
 がっでむ。
 
 
 なお、岡山と高松のコンベンションで使用したシナリオは、近々『Role&Roll』に掲載予定なので、興味のある人はチェックしてみてほしい。

 まあ、それに戦闘はともかく結果として大変楽しい時間を過ごせたし、なにより時間内に終われたので、ほっと一安心。少し余った時間で交流シートに感想を書き込んでもらうなどして、セッションは無事に終了することができた。

 その後当日の感想を述べたり、新刊の告知をしたりなどして、コンベンションは終了。
 ……そういえば、サプリや他人の作品のPRはしたけど、自分の小説のことしゃべるの忘れてたよーな……。

 SW2.0長編小説『剣をつぐもの』、現在2巻まで好評発売中ですよ!
 3巻も11月に出ますよ!
 よろしくね!


○サイン会と打ち上げ

 高松のサイン会は、コンベンション終了後にボードウォーク高松店の店舗にて行うことに。
 場所が変わることもあって、待っていてもなかなかお客さんが来ない……と思っていたら、そうでもなく。
 三々五々やってくるため、まんべんなく人がやってくる感じのサイン会。ほどよく雑談や思い出のある作品のことについてしゃべったりしつつ、まったりと過ごす。
 そのうちお店側が用意していた小説やサプリが売り切れ、一応店舗へも貢献できたのではないかなーと胸を撫で下ろすのであった。

 その後、ここ高松でもお客さんを交えての懇親会
 岡山に負けず劣らずの勢いで、呑むはしゃべるはの大騒ぎ! しかも翌日はコンベンションがないから、酒をセーブする必要もなし!(←大人ならセーブしましょう)。
 加えて高松のイベントには、高速道路1000円の影響もあってか、四国4県から人が集まっている。そして四国には高知を初め酒好きが多い! 呑むペースが半端なく速いのだ(もちろん、ドライバーの人は呑んでない)。
 ここでもいろいろ、酒なしでは語れない話を次々とぶっちゃける。盛り上がる。意気投合する。酒を酌み交わす。

 そして気がつくと、なんか加藤が不思議な生き物になっている……。

 人前で絶対に潰れない男なのだが、あまりに楽しすぎてリミットを超えたらしい。加藤は潰れこそしないものの、すっかり気持ちいい酔っぱらいになって大盛り上がりしている。
 ちなみに北沢は故郷に寄るため、翌日は再び岡山の予定だが、加藤はこの日のうちに大阪に帰る予定だ。
 終電の時間を心配するスタッフをよそに、さらに呑みまくる俺たち二人。
 加藤は「オレはもう高松に泊まる!」と叫んで大喝采。
 いやあ、楽しすぎる! スタッフのみなさんごめんなさい(陳謝)。

 しかしそこは大人なスタッフの方々にうまく誘導され、気づけば高松駅(笑)。
 半ば強引に電車に乗せられ、我らは一路岡山へ。
 朝まで呑もうと意気投合して下さった四国のみなさん、おつきあいできなくてすみませんでした(汗)。
 ちなみに加藤は電車の中で電池が切れたかのように動かなくなり、女性スタッフの方に介抱されていました
 いろいろ本当にごめんなさい(陳謝)。

 そして着いた岡山駅で加藤を新幹線に乗せようとすると、「新幹線、もう終わってますよ」とJR職員さんの非情なお言葉。
 どうやらスタッフさんも酒のせいか終電の時間を勘違いしていらっしゃったよーで。見事加藤は岡山で立ち往生(苦笑)。結局北沢が予約していたホテルに一緒に泊まることになったのであった。

 加藤はこのあたりで完全に酔いが回ってグロッキー状態。なのでホテルの部屋へ見送ると、そこで別れた。

 その後、北沢は残っていたスタッフさんがたと結局朝まで飲みに行っていたことを、彼は知らない……。

●4日目:火曜日(国民の休日)

 さすがに4日連続で宴会となれば、もうアラフォー世代に突入した北沢もフラフラである。翌朝はせっかく朝食付きプランで宿泊していたのに起きられず、チェックアウトも延長してもらう有様だ。
 けれど昼には岡山の友人と合流し、昼食。その後、友達と遊ぶためのボードゲームを買いに、ボードウォークさんへ

 すると、前日(というか、この日の朝方まで)一緒に呑んでいたスタッフさんたちと店舗でばったり!
 お互い指差して「えーっ!?」となる(笑)。
 タフですね、みなさん(笑)。

 結局いろいろオススメのボードゲームなどを教えてもらいつつ、いくつかゲームを買い込んで、名残惜しくはあるもののお店を出る。

 最後の最後までスタッフのみなさんにお世話になりっぱなしの毎日でしたが、本当に楽しかった!
 毎回友野さんが率先して参加を表明する理由がわかったよ、まったくもう(笑)。

 参加者もゲストもスタッフも、本当にニコニコ笑顔になれる、とってもステキなコンベンションでした。気楽に参加できる雰囲気でありながら、参加者への気配りもしっかりしていて、実に気持ちのいい運営に脱帽です。

 ぜひまた、ご招待ください!
 そして中国四国地方在住のゲーマーのみなさん、また一緒に遊びましょう!

○そして、その後。

 岡山の友人宅(新婚ほやほや)に乱入し、そのまま買ってきたカードゲームを延々遊ぶ。夜は居酒屋で日付が変わる直前まで呑む。そして帰ってきたら朝までボードゲーム!
 寝て起きて、朝ご飯食べたら電車の時間までカードゲーム再び!
 ちなみに一番ルールブック読み込んで攻略法を練っていたのは、この日までアナログゲーム経験ゼロだった若奥さんでした。14歳下でゲーム好きなんて、いいヨメもらったね☆
 そんなわけで、最後の最後まで、呑みまくりの遊びまくりで、最高の連休となりました。

 いやあ、シルバーウィーク、最高っすね!(←以前エッセイで文句言ってたのは誰だ)

おしまい


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