グループSNE 2015年
新春ミニコンベンション レポート |
大寒の厳しい寒さが身にしみる季節となりました。
皆さま、いかがおすごしでしょうか。
2015年が明けて早々の1月12日。大阪市中央公会堂にて「グループSNE 2015年 新春ミニコンベンション」が開催されました!
グループSNEのメンバーと一緒にボードゲームやTRPGを遊ぼうというこのコンベンション。
今回も多数のお客様にご参加いただき、盛況に開催することができました。
ご参加いただいた皆さま。寒いなかお越しいただき、まことにありがとうございます!
一年の幕開けをゲームで始めようという新春ミニコンベンション。
その日の様子をまとめたレポートを、黒井龍がお届けします。 |
執筆:黒井 龍 /2015年1月 |
■■まさか、雪!? |
コンベンションの前日、準備を進めながら「明日はどれくらい冷えるのかな」と、確認した天気予報で……なんと「曇りのち、雪」との予報。
雪が降るとイベントが大変なことになるかもしれない、と少し危惧したものの、当日はとても気持ちのいい晴れでした。
もうすっかり見慣れた大阪市中央公会堂も、いつもと変わらぬ荘厳さで私たちを温かく迎えてくれます。
コンベンションの開始は午後1時ですが、12時半頃には参加者の皆さまが続々と集まってきてくださいました。
寒い中、お待ちいただいている皆さまに少しでも早く入場していただこうと、スタッフ全員力を合わせ、ほぼ定刻通りに受付を開始することができました。
卓について開会式を待つ参加者のみなさまから「早くゲームを遊びたい!」という強い気持ちがひしひしと伝わってきます。
そして、それは私たちも同じです。
各卓の準備が整うと、いよいよ開会式を待つばかりとなりました。
|
■■開会式後、さっそくゲームスタート! |
開会式では、我らがボス・安田均から「今年もたくさんゲームを遊んでいきましょう!」と挨拶があったあと、さっそくゲームスタート。
なお、ボスからの新年のご挨拶は、下記のエッセイやインタビューにて詳しく掲載されております。
2015年のグループSNEの展開についても掲載されておりますので、ぜひご覧ください。
こうして始まった新春ミニコンベンション。
今回も種々のゲームをご用意しました。
コンベンションで遊ばれたゲーム一覧
《予約者優先卓》 |
『ゴーストハンター13タイルゲーム』/4卓 |
進行役:安田均、西岡拓哉、石野力、黒井龍 |
『ソード・ワールド2.0』/4卓 |
GM:清松みゆき、田中公侍、大井雄紀、ベーテ・有理・黒崎 |
《フリープレイ卓》 |
『ポイズン』、『アサンテ』、『ブラックストーリーズ』、『王宮のささやき』、『ゲット・ラッキー』、『王への請願』、『CV』、『Korsar』、『ブラインドミトス』など |
※「予約者優先卓」とは事前に申し込まれた方を優先的にご案内する卓。フリープレイ卓はどなたでも自由に参加できる卓です |
|
■■『ゴーストハンター13タイルゲーム』プレイ卓では、まさかの奇跡が。 |
8つ用意された予約者優先卓のうち、4つの卓では『ゴーストハンター13タイルゲーム』(以下『GH13』)が遊ばれました。
ボス安田均が担当した卓では、まだ『GH13』を体験したことがない方々を優先に、基本セットの第1シナリオ「1000の部屋を持つ館」が行われました。
『GH13』は初めて、あるいはほとんど遊んだことがないという方が多かったにも関わらず、卓は大盛り上がり。ハードな館探索に、皆さま疲労困憊かと思いきや、なんと続けて最新の拡張セット『ディアブロ・ドゥ・ラプラス』が遊ばれていました(シナリオ「ラプラス城ふたたび」)。
プレイヤーの皆さまには、コンベンションの終了間際まで『GH13』を満喫していただけたことと思います。
残り3卓で用いたシナリオは未年にちなんで羊がテーマのシナリオでした(作成:石野力)。当日は私もこのシナリオで進行役を務めました。
難易度的にはかなり厳しいシナリオで、全滅の危機が幾度も訪れました。
しかし、さすがは歴戦のゲーマーたち。全滅をギリギリで回避し、ラスボス戦にはきちんと全員が参加。色々なアイテムで強化した聖職者がラスボスの体力を一撃で半分持っていくという展開です。
ラスボスがそんな簡単に倒されてはいけない!
そんな想いで次に私が引いた判定カードはなんと「9」!
これにプレイヤー側が勝つためには「10」を引くしかありません。
「ふふふ。これならまだ戦えますね」
GMのつぶやきは、いまから思えば完全なフラグでした。
1人目「10」、2人目「10」、3人目「10」
GM 「……えーっ!?」
プレイヤー全員が「10」の判定カードを引くというまさかの奇跡。
ラスボスはあっけなく地に沈み、あまりの衝撃に私自身も机に突っ伏しました。相当強いラスボスのはずだったのに、こんなにあっさりやられるなんて……(涙)
ちなみに、同じシナリオを遊んだ他の2つの卓も、厳しくはあったものの、無事にクリア出来たそうです。ぎりぎりのバランスのおかげでどの卓も盛り上がり、かつ新年早々全滅という結果にならなくて、ほっと胸をなで下ろしたのでした。 |
■■ソードワールド2.0卓では、ホストクラブが展開!? |
『ソードワールド2.0』のセッションは、2015年1月に『できそこないの転生伝承』の2巻が出る大井雄紀がシナリオ作成を担当しておりました。
当人曰く、「魔剣の迷宮で、ホストになって場を盛り上げさせられたり、愛の告白をさせられながら、ダンジョンの主である花嫁(魔剣)を奪いに行かされたりする話」だったそうです。
シナリオ概略を初めて聞いたとき、思わず耳を疑った私は悪くない。
清松みゆきの卓では、TRPG自体初めてというお客様が、一番最初のダイスロールで「1ゾロ」を出していきなり経験点50点を得て、「これがビギナーズラックなんですね!」という、ラッキーなのかなんなのか判断に困る事態が発生したり、田中公侍の卓には若い参加者さんが興味津々な様子で見学に訪れてくれたり、ベーテ・有理・黒崎の卓では渋い声で行われる花嫁(魔剣)のロールプレイに爆笑が巻き起こったりと、実に賑やかな様子でした。
大井雄紀による独創的なシナリオを、参加者の皆さまは存分に堪能してくださったことと思います。
|
■■様々なゲームを遊ぶ、フリープレイ卓も大盛況でした |
フリープレイ卓ではグループSNE/cosaicから発売中、あるいは今後のラインナップに入っているボード/カードゲームを中心にご用意しました。
◆最新作◆ |
『ポイズン』 (デザイナー:ライナー・クニツィア)
魔女となったプレイヤーは、霊薬を3つの大釜に注いでいき、大釜から溢れさせた人はそのすべてを飲まなければなりません。
誰よりもたくさん飲めばボーナスとして解毒剤をもらえますが、注ぐ霊薬の中には毒薬も含まれており、それを飲んでしまえばマイナス点が大きくなってしまいます。
非常にシンプルなルールで、すぐに覚えられますが、想像以上に思った通りにいかず、大釜に注がれる霊薬(毒薬)に一喜一憂することになります。
短時間で決着のつくゲームなので、セッションが終わった予約者優先卓も含めて、繰り返し遊ばれていました。
セッションの合間やちょっとした空き時間のお供にどうぞ。 |
『アサンテ』 (デザイナー:リュディガー・ドルン)
アフリカの交易商人となって、より多くの財を成すことを目指す2人用のゲームです。
自分の持つ商品、人物、秘宝、動物などを駆使して相手と競うことになります。
一対一の対戦型カードゲームのような感覚でありながら、手持ちの資材のやりくりが重要な交易ゲームの趣きもあり、とてもやりごたえのあるゲームです。
ゲームをするのに必要な人数が2人で、30~40分の短時間で1ゲームできるという、手軽さも魅力のひとつです。
|
◆大好評発売中!◆ |
『ブラックストーリーズ』シリーズ (デザイナー:ホルガー・ベッシュ)
2014年4月に「1」が発売され、「2」と「3」も好評発売中の『ブラックストーリーズ』シリーズ。
「男は逆立ちをしたために死んだ」のような、謎めいた状況に対して「男は人間ですか?」「男は病気でしたか?」「男は怪我をしていましたか?」のように「はい」か「いいえ」で応えられる質問をして、真実に迫っていくシンプルなコミュニケーション型パーティーゲームです。
セッション終了後の卓でも、やりたいという声が上がったため、遊ばれていました。このとき出題されたのは少し難しい問題だったようですが、徐々に真実に迫っていき、真実がはっきりわかったときの快感は何度でも味わいたくなります。
2015年4月には『ブラックストーリーズファニーデス』という新しいストーリーが発売予定です。これまでのシリーズとはちょっと雰囲気が変わったテーマの問題が入っています。
これまでのシリーズはもうやりきってしまった!という方はどうぞ楽しみにお待ちください。
さらに、現在グループSNEの公式サイトでは「オリジナルストーリー」を募集中です!
通常のブラックなストーリーと、テーマが「バレンタインディ」なストーリーを募集しています。
募集要項や応募方法など、詳しくは下記ページをご確認ください。
|
『王宮のささやき』 (デザイナー:ミヒャエル・リーネック)
宮廷での陰謀劇を繰り広げ、他の誰よりも国王の寵愛を得ることが目的です。
連続して自分の手番になると、負けてしまうリスクが高まるという切迫感が病みつきになります。
ルールが簡単かつ短い時間で行えることから、空き時間などに最適なこのゲーム。今回のコンベンションでも、長いゲームが終了したあとのちょっとした時間などに楽しまれていました。
ルールが簡単だからと言って、単純な考えで勝てるほど甘くなく、しっかり遊んだ快感が得られます。
2013年11月に発売されて以来、ご好評をいただいております。まだ遊んだことがないという方はぜひ、一度体験してみてください。
|
◆今後のラインナップ◆ |
*2015年3月発売予定
『ゲット・ラッキー』 (デザイナー:ジェームズ・アーネスト)
大人気ボードゲーム『キル・ドクター・ラッキー(Kill Doctor Lucky)』のカードゲーム版。
天然なのか故意なのか、いずれにしても殺されても仕方ないようなことばかりしているラッキー博士を殺すため、彼から迷惑をこうむった被害者たちが策謀します。
他の被害者たちに邪魔されないように強化しつつ、いかにして誰よりも早くラッキー博士を殺すか、試行錯誤が楽しめます。
カードテキストに書いてある、各被害者の「動機」などが非常に面白く、思わずゲームを忘れて読んでしまいます。
すべてのテキストを読んだ頃には、「ラッキー博士は殺されても仕方ないな」と自然に思えてしまうことでしょう(笑)。
*2015年5月発売予定
『王への請願』 (デザイナー:トム・リーマン)
ダイスを振り、同じ出目を7つ出すことができれば、王様の元へたどり着くことができます。
様々な能力(ダイスを振り足す、出目の操作をする)を持つキャラクターカードを獲得し、それらを駆使して王様への謁見を目指します。
どの順番でどの能力を使うかという戦略ももちろん重要ですが、ダイス運が絡んでくるのがこのゲームの厄介なところであり、趣深いところです。
戦略だけでも運だけでも勝てない、最後の最後まで勝敗がわからない緊迫感が魅力です。
『CV』 (デザイナー:フィリップ・ミウンスキ)
ポーランドの大手ゲーム会社「Granna社」の作品です。
「世界旅行」や「アスリート」など、様々なできごとや職業が書かれたカードを獲得しながら一人の人間のCV(履歴書)を組み立てていきます。
運とダイス目次第では妙ちくりんな人生を歩むこともあり得ます。とんでもない人生が形成されていくのをみんなで爆笑しながら進めていくゲームです。
振るダイスの目によって、取れるカードというのは決まってくるのですが、その結果、悲喜こもごもの人生が紡がれることに。プレイヤーごとに違った人生設計をするのが楽しく、興味深いゲームです。
*2015年6月発売予定
『Korsar』 (デザイナー:ライナー・クニツィア)
『ポイズン』と同じ、ドイツの名匠クニツィア氏によるカードゲームです。
出航した商船を自分のものにし、ポイントを集めていくのが目的です。
各プレイヤーは海賊船を送り出し、商船を奪おうと争います。
自分の手札によい商船が来ても、よい商船であればあるほど海賊どもがわらわらと寄ってきます。その隙にポイントの低い商船を集めたり、最後まで粘ってポイントの高い商船をゲットしたり、手札を補充するタイミングを計ったりする駆け引きを楽しめます。
*2015年6月以降
『ブラインドミトス』
『ブラインドミトス』はグループSNEが今後発表する予定の新作オリジナル・ボードゲームです。
今回のコンベンションでは、テストプレイもかねて希望者の方に遊んでいただきました。
禁書をテーマにしたユニークなボードゲームの初プレイだったにも関わらず、参加者の方々に楽しんでいただけたようです。 また、様々なご意見もいただきました。それらを踏まえて、さらに洗練されたものに仕上がる予定です。
続報にご期待ください。
|
《ゲームマーケット情報》
今回、ご紹介したゲームは『ゲームマーケット2015 大阪』、『ゲームマーケット2015 春』にも出展いたします。
「ぜひ欲しい!」「買う前に遊んでみたい!」など、興味を持っていただけた方はぜひ遊びに来てください。ゲームマーケットの詳細については、公式サイト(http://gamemarket.jp/)でどうぞ。 |
当日は物販スペースも設けられていました。サイン本やタイルゲーム用のタイルスリーブなど、ここでしか手に入らないものも販売しており、大勢の方にお手に取っていただきました。
お買い上げくださった皆さま、ありがとうございました!
|
■■閉会式。まだまだ広がっていく、この世界 |
「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」というように、忙しい時期はあっというまにすぎます。
それと同様に……あるいはそれ以上に、楽しい時間はあっというまに過ぎてしまいました。
大いに盛り上がった「グループSNE 2015年 新春ミニコンベンション」も、閉会式の時間がやってきました。
閉会式、清松みゆきの挨拶では、
「今日、はじめてTRPGを遊ぶという初心者の方が、2人も私の卓に来てくださいました」
「TRPGに限らず、ボードゲーム・カードゲームも含めて、この業界は『まだまだ広がっていく』と感じました」
という話が語られました。
グループSNEはさらにたくさんの人にゲームを広めていく。
ゲームを通して、楽しいという思いをたくさんの人と共有する場を提供していく。
そんな想いを改めて胸に掲げ、今年もがんばっていこう、と皆が感じたことと思います。
グループSNEは、これからも色んなゲームにふれる機会をたくさん提供していきます。
今回ご参加していただけた方は、またその時にお会いしましょう!
まだグループSNEのイベントに参加されていない方も、いつでも気軽に遊びに来てください!
スタッフ一同、心よりお待ちしております!
2015年もグループSNEをよろしくお願いいたします! |
グループSNE関連サイト
▼グループSNE公式サイト:http://www.groupsne.co.jp
▽イベント情報ページ:http://www.groupsne.co.jp/news/event.html
▼グループSNE公式twitter:https://twitter.com/GroupSNE
▼SNEボードゲーム班twitter:https://twitter.com/SNE_BG_Kai
▼グループSNEfacebookページ:https://www.facebook.com/GroupSNE
▼グループSNEニコニコチャンネル:http://ch.nicovideo.jp/group-sne |