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イベント目次


トミーウォーカー全国縦断公式オフ会
『シルバーレインRPG』お披露目ミニコンベンションinYS秋葉原
トミーウォーカー全国縦断公式オフ・レポート

 さーてみなさん、御存知の、グループSNE新作テーブルトークRPG『シルバーレインRPGですが、この発売も間近となってまいりました。
 オリジナルのカードを使って判定を行なう、一風変わったこのシステム、背景世界は(そして実はほとんどの数値データも)、トミーウォーカーさんが運営しておられるプレイ・バイ・ウェブ・ゲーム『シルバーレイン』と共有のものです。
 そのPBWの全国縦断公式オフに、我々、グループSNEシルバーレイン班も、ゲストとしてお招きいただきました。
 監修のわたくし、友野詳
 ゲームデザインを担当した安道やすみち
 PBWの『公式ガイドブック』(好評発売中!)、そしてTRPGリプレイを執筆する篠谷志乃
 この三名の、三日連続イベントレポ、どうぞお楽しみください。
執筆:友野詳


●五月三日 東京オフ……にたどりつくまで
 その日、東京オフの会場へと向かう私の携帯電話が着メロを響かせました。
 現地で落ち合う予定の、安道くんからです。

「もしもし?」
「あ、おはよーございます。いま、お茶の水ですけど、これからどっちに行けばいいですか?」


 と、明るい声を響かせる安道くん。
 わたくし、かすかにため息をついて言いました。

「うむ、キミに教えねばならぬことが三つあるようだ」

 JRを降りながら続けます。

「いいか、まずキミはよみうりランドを目指しているようだが、会場はよみうりホールだ」

 指を一本立てて、次へ。

「くわえて、そこにあるのは、よみうりランドではなく、東京ドームシティだ」

 久しくスカイシアターのショーに行ってないなあ……はおいといて、指2本め。

「さらに行っておくと、東京ドームシティに行きたいなら、お茶の水ではなく、水道橋でおりろ。そして東京オフの会場にくるなら有楽町へ来い!

 十分後。
 安道くんからメールが届きました。

「反対方向に行く電車に乗ってしまいました。いま四ツ谷です」

 ……もうキミとはやっとれんわ(上方漫才の基本オチ)。

 
●五月三日 全国縦断オフ・東京篇
 イベントのはじまる前からオチがついております。
 出オチか。
 そんな安道くんも、開会にはなんとか間に合いまして。
 いよいよ、公式オフのはじまりです。
 この公式オフは、トミーウォーカーさんが運営されている二つのPBWゲーム『無限のファンタジア』と『シルバーレインのお客さまたちが、ウェブ上だけでなく、現実でも交流を楽しもう、というイベントです。
 つまり、ウェブサイト上にキャラクターを登録し、ともに冒険し、ともに語りあった人々(いわゆる「背後」とか「中の人」ですな)が集って、ひたすらにおしゃべりと出会いを楽しもうという。
 ある意味では、ただそれだけなわけですが。
 それだけのために集まられた方たちが、この東京オフでは、なんと900人越え
 スタッフやゲストもあわせれば、千人近く
 かくも多くの方々が、基本的にはひたすらおしゃべりをしているという、そういうイベントなんでございます。
「あの依頼(シナリオ)ではお世話になりました……」
「いつも旅団や結社(冒険仲間の掲示板)で仲良くしてもらって……」
「こないだのリアイベ(千人以上が同時に参加できる一大イベント)はたいへんでしたね……」

 と、ゲームの話題もあれば、もっとうちとけた近況の話、初対面の挨拶をしてる集団もあれば、二次会の相談をしている人たちもいらっしゃいます。
 もちろんシルバーレイン公式ガイドブック(著者はうちの篠谷志乃ですが、これはあくまでPBWのガイドです)をはじめとした物販コーナーなどもあります。今回は、無限のファンタジアやシルバーレインのキャラクターを使った「バトルカード」なんてものも発売されてました。簡単なルールで、オリジナルのゲームを遊べるそうです(カードでオリジナルとはいっても、『シルバーレインRPG』とは全く別もの)。
 いやもう千人分のアットホームという、そんなびっくりな状態の中、我々、グループSNEシルバーレイン班3名がやっていることはといえば。

 空前絶後『シルバーレインRPG』公開ゲラチェック

 という、かなり「普通ではありえない」イベントであります(笑)。

 ゲラというのは、誤植やミスをチェックするための試し刷りのことです。
 ちょうど、このイベントの時期に手元にあったので、みなさまに公開してしまえ! ということだったんですな。
 他の本ですと、ンなもの公開しても面白くもなんともないんですが、なんせこの『シルバーレインRPG』はフルカラーです。
 イラストは豊富、しかも書き下ろしイラストのカードが六十枚つき、また巻頭には、ガイドブックでもおなじみ「トシヤ」先生による〈シルバーレインRPGってこんなふうに遊ぶのよ〉コミックが6ページ、そして本文中には、やはりガイドブックでおなじみのヤトアキラ先生による判定全般と戦闘のチュートリアルコミックが合計3ページ。ちなみに表紙は「左」先生によるそばかす土蜘蛛少女。これがまたかっこいーんだ(絶賛)。
 フルカラーの(しつこい)このルールブックなら、集まったみなさんに、通りすがりにざっと見ていただくだけでも目を楽しませることが可能。
 というわけで。
 なんと、よみうりホールの舞台の上で、三人ずらっと並んで、ゲラをご披露していたわけでございます。
 まあ、公開ゲラチェックと言いつつ、目的は宣伝ですから。
 おいでいただいたお客さまとお話して、こんなゲームなんですよ、と説明させていただくのがメイン。そもそも、このにぎやかなさなかで、そうそう原稿のチェックなど……。
 ……篠谷は、ごくナチュラルに没頭してましたが。
 まあ、ワタシも若いころはあのくらい集中力があったなあ。

 というわけで、おしゃべりタイムは、そのように、みなさんにフルカラーの(しつこい)ルールブックを見物していただきました。
 そのすぐ横では、PBW運営スタッフのみなさんや、リプレイノベルを執筆されるマスターさん、お客さまの依頼でキャラクターのイラストを描かれるイラストマスターさんたちも、お互いに、あるいはお客さまと交流をされております。
 とはいえ、なにせ千人ですから、知り合いがしても、そうそう会えません。なので、司会の方々が、依頼を受けて、呼び出しに奮闘してらっしゃいます。
「結社〜〜の関係者の方、団長が2階席でお待ちです」
「〜〜の依頼に参加された方、〜〜さんが客席手前で大きく手をふってらっしゃいます」

 といった具合。
 ちなみに、基本的には、お客さまたちが自主的に開かれているオフ会なので、イベントの運営は、すべてお客さまがたのボランティアなのです。つまりTRPGのコンベンションなどと同じですね。

 交流タイムのあとは、みなさんが持ち寄った賞品による抽選会といったイベントや、無限のファンタジアとシルバーレインのさまざまな疑問について、トミーウォーカーの上村社長が答えられる質問コーナーなども行われました。
 もちろん、これからのさまざまな展開についての告知コーナーもありまして、そこでは『シルバーレインRPG』についても、いろいろお話しさせていただきました。

・もうすぐ出ますよ
・オリジナルのカードを使い、ロールプレイ支援を重視した、独特のシステムです
・ガイドブックを書いた篠谷志乃のTRPGリプレイも出ます
・友野が小説を書きます


 なんてことどもを、おもにワタクシが一人でしゃべってしまいました。だって……。
 ……安道くんはマイク渡した途端に立ち往生していたので。ねえ。
 せっかく、私が、朝の迷子ネタをツカミにして、お客さんをあっためておいたのに(笑)。
 トークになれてないのと、システムデザイナーとしてのひらめきは別のことなのでご安心ください。
 あと、篠谷は、イベントでは、もっとマイクを口元に近付けて話すように(笑)。

 
●五月四日 『シルバーレインRPG』お披露目ミニコンベンションinYS秋葉原
 ゲラと試作のカードがあるから、やれますね?
 やりましょうか? 会場はいまから予約します。
 よし、やろう。


 というわけで、急遽、決まったミニコンベ。
 東京オフで、参加者をつのって『シルバーレインRPG』を遊んじゃったのです。舞台からの告知後、わずか5分で3卓15人の枠を埋めていただき、当日も欠席なしで、楽しく遊ばせていただきました。
 特にトークとかご挨拶もなく、ひたすらに『シルバーレインRPG』をプレイするだけの、突発イベントです。
 参加者さんは全員、シルバーレインをプレイされている方々ですので、背景世界や用語の説明はほぼ不要です。
 ささっとキャラを作って、プレイに突入。
 シナリオは、ルールブック掲載のものと、R&R45号に掲載予定のものを使用しました(卓ごとに別です)。とある町で起こったゴースト事件の解決に挑む、銀誓館学園の能力者たち……という定番ものです。
 シルバーレインでは、PCは全員が、能力者といわれる超常パワーを持った学生になるのですが、忍者やら魔剣士、魔弾術師といった定番から(定番か?)、音楽で戦うフリッカースペード(&クラブ)やら、マンガに敵を襲わせたり栄養ドリンクを投げつけて(本当に投げつけていると、今回のオフの質問会で判明)戦うコミックマスターといった変り種まで、それぞれの卓で大活躍していただきました。
 アクトワードという仕掛けで、とにかく黙って判定することがない上に、ほとんどの判定でアシストという協力が可能なので、じつに濃密な時間をすごしていただけたようです。
 参加してくださったみなさんは、どうやら満足して帰っていただけた模様。これまでにないプレイ感覚でした、といったお言葉もいただき、ほっと安心したシルバーレイン班一同でした。
 友野卓では、シナリオ終了後「まだ時間がありますから、別シナリオの戦闘だけでもやってみますか?」と申しあげたところ、大盛り上がり。
 かなりのところまでPCを追いこんだものの、カードの引きで逆転され、敵が敗れ去るという、楽しい戦闘をやらせていただきました。

 と、我々がコンベでGMをつとめている間も、名古屋ではトミーウォーカーさんのオフ会が開かれていたわけで。
 じつはこのオフ会、ゴールデンウィークで北から南まで日本全国5箇所で連続して開かれているのです。
 そして、我々グループSNE・シルバーレイン班の出番もあと一箇所。

 
●五月五日  全国縦断オフ・大阪篇
 というわけで、大阪に戻ってまいりまして。
 無限のファンタジア&シルバーレイン全国縦断オフ、大阪会場へ出陣です。
 我らが訪れたのは、コスモスクエア国際交流センター
 覚えてらっしゃる方もおられるでしょう。
 そうです、JGC−Westの会場ともなった、あの建物
 そして……おお、ここで閉会式やったよね! なつかし〜〜。

「今日は、RPG歴史講座はないんですか?」

 と、問い合わせをいただきましたが、もちろんやりませんって(汗)。

 まあ、高笑いはやらかしましたが。
 お約束なので(汗)。
 まったく友野をご存知でないお客様は困惑されたかなと思うのですが、いやすいません。でもお約束は守らないと……ね?

 こちらでも、公開ゲラチェックを。今回は舞台の上ではなく、客席最前列で行うことになりました。
 が、じつはそれだけではなく。
 舞台の上で最初の挨拶をしたときです。
 トミーウォーカーの上村社長が。

「物販で『シルバーレイン公式ガイドブック』を買ってくださった方には、ぼくと、グループSNEのみなさんがサインをします」

 と、またもや突発なことを。
 聞いてませんが、まあ問題はありません。
 ……安道くんは、その場でサインとか作るはめになってましたが、まあしょうがないですね。
 ありがたくも、次々に『公式ガイドブック』を手に、私たちのところを訪れてくださる方がいらっしゃって……。

「ルナルを読んでました」
「SW2.0、こないだ遊びました」
「妖魔夜行が好きでした」
「コクーンで道を踏み外しました」


 ありがたいことですねえ(しみじみ)。そして、もとのPBWゲームのシルバーレインも「ウェブ上でTRPGを遊ぶ」といったものに近いコンセプトですから、もともと遊んでくださっている方も多かったようです。
 こちらでも、やはり抽選会や告知コーナーがあり、質問会もありました。
 質問のほうでは「サプリメントとか遅れずに予定通り出ますか?」というなかなか耳に痛いご質問も。まあその、遅れて出る(ように見える)のも、いろいろ事情があるんですよといったお話もさせていただきましたが、ともかく面白いものを作ってがんばるしかありません。
 あの時にお約束したとおり、私は逃げないし、逃げさせません(>安道くんを)ので、そのことだけは信じてくださいませ。
 大阪も、参加者さんとスタッフもあわせて400人ほどであったとか。そして、多くの方に「期待しています」と声をかけていただきました。最後の追いこみに向けて、本当にはげみになりました。
 ありがとうございます。
 どうぞ、できあがりに期待してやってくださいね。

 あ、そうそう。
 私が会場についたとき、すでに篠谷は来ておりましたので。

「おはようさん。安道くんは?」

 と訊ねましたところ。

「ついさっき、電車を間違って遅れます、ってメールがありましたー」

 との答え。

 ハズさんやつだなあ(しみじみ)。


                       
おしまい
追記:
 シルバーレイン関連で、もうひとつ告知です。先月、北沢と藤澤が出していただいた、F.E.A.Rさんのネットラジオ「ふぃあ通」ですが、今月(五月)十三日更新予定ぶんには、友野がゲストとして出演させていただいてます。たっぷりシルバーレインのお話をさせていただいたほか、他のコーナーにまでちょろっと出させていただいたので、どうか聞いてやってくださいませ〜。


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