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株式会社グループSNEオフィシャルサイト

ギャンブラー×ギャンブル!

 ご記憶の方も多いと思いますが、2015年夏、グループSNEでははじめて「グループSNE ボード/カードゲームコンテスト」なるものを実施いたしました。
 全国から届いた力作は60点を数えました。そのなかから選ばれた優秀作2点のうちの一つが、2月20日(土)発売の本作『ギャンブラー×ギャンブル!』です(もう1点は3月発売予定の『ソラシノビ』(デザイン:寺島由人))。

 あなたはカジノを潰すために集められたギャンブラー。でも、他にも同じ目的で雇われたライバル(=他プレイヤー)がいます。あなたはなんとしても彼らを出し抜かねばなりません。なぜなら、今回の仕事ではカジノに最も大きな損害を与えた者だけが報酬にありつけるからです。
 大丈夫、ちっぽけなカジノなんて、ほんの15億ドルほど荒稼ぎすればすぐに潰れる――って、それはなかなか大変だ!
 というわけで、あなたは協力してくれる他のギャンブラーと契約を結び、カジノに乗り込みます。
 ギャンブラーを使ってギャンブルをする前代未聞の賭けのはじまりです!


ギャンブラー×ギャンブル!(Gambler×Gamble!)
プレイ人数 3~4人
対象年齢 10歳以上
プレイ時間 15~30分
ゲームデザイン 宮野華也
パッケージイラスト 平沢下戸
ディベロップ 安田均/グループSNE
価格 2,200円(2,000円+税)
発売 2016年02月
制作/販売 グループSNE/cosaic

◆カードの種類は2種類――だけど!
 すごーく簡単に言うと、「ギャンブラー」カードには「当たりナンバー(1~9)」が記されています。各プレイヤーは手札にある0~3の数字の書かれた「運命」カードを1枚ずつプレイし、その数字の合計値が所持しているギャンブラーの「当たりナンバー」と合致すれば、お金チップを獲得できるというものです。

 カードには大きく分けて2種類あります。
【運命カード】
 運命カードには0~3までの数字が書かれています。
 ゲーム開始時、全員が「」と「」の運命カードを1枚ずつ持っています。「2」や「3」の運命カードは、後々ギャンブラーカードを入手した際に獲得できることがあります。
 運命カードは手札として持っておき、毎ラウンド1枚ずつプレイします(ラウンド終了時、手札に戻ります)。
【ギャンブラーカード】


 No.1~No.9ギャンブラーカードがあります(No.Xの「X」が「当たりナンバー」です)。
所持しているギャンブラーカードは自分の前に配置しておきます。そのラウンドにプレイされた運命カードの数値合計が「当たりナンバー」と合致すれば、カードに明記された「収入額」に等しいお金チップが手に入ります。基本的には、こうして15枚のチップを最初に獲得したプレイヤーがゲームに勝利します。
 ゲーム開始時には、全員がNo.1、No.2、No.3のギャンブラーカードから好きなギャンブラーを2枚ずつ選びます。このときにかぎり、同じナンバーのギャンブラーを選ぶことはできません。
 ゲームが進行していき、お金チップが手に入ると、それを支払うことで新たなギャンブラーを雇うことができます。
 ギャンブラーカードは常に自分の前に置いておきます。なくなったり、手札に入ったりすることあはりません。

 さて、これらのギャンブラーカードを裏返してみると――なんと、イラストが「豪運モード」に! これはそのギャンブラーにツキが回ってきたことを表すものです(豪運モードのルールについては後で説明します)。
 地味なギャンブラーたちが運の巡りで突然豹変する姿は、見ているだけでほんと楽しいです。ぜひ製品版で確かめてみてください。

[ちょっと説明]
 簡単にゲームの具体例を挙げましょう。もしあなたがNo.1No.2のギャンブラーを置いているとしましょう(=当たりナンバーは「1」と「2」)。
 まずスタートプレイヤーから順番に運命カードを1枚ずつプレイしていきます。
 全員の運命カードの合計が「」ならNo.1のギャンブラーが「当たり」なので収入額3チップ、「」ならNo.2のギャンブラーが「当たり」なので2チップが手に入ります。
 ゲーム序盤は全員「」と「」の運命カードを持っています。つまり、4人プレイなら最高で合計「」、最低で「」です。
 No.3のギャンブラーを置いているプレイヤーはきっと運命カード「」を出すでしょう。でも、他にNo.2のギャンブラーを置いているプレイヤーが二人います。この二人はあなたが「」を出すと踏んで「」を選ぶ可能性が高いんじゃないでしょうか。
 さて、ここであなたは運命カード「」を出しますか、それとも「」を出しますか。
 細かいルールについては以下で説明しますが、こうした読み合いがこのゲームの肝です。
 どんなゲームか、なんとなくわかっていただけたでしょうか。

【ギャンブラーカード】

当たりナンバー:プレイヤーたちの出した運命カードの合計値とこの数字が合致すれば「当たり」!
収入額:「当たり」が出たときに獲得できるお金チップの数。
コスト:このギャンブラーを手に入れるのに必要なお金チップの枚数。
GET! アイコン:このギャンブラーを手に入れたときに獲得できる運命カード。(:一人のプレイヤーは運命カード「2」と「3」をそれぞれ1枚ずつしか入手できません)。
豪運モード移行時の収入額:このギャンブラーを豪運モードにしたとき(裏返したとき)の収入額。

◆さまざまな仕掛け
 ゲームは数ラウンド行い、1ラウンド終了するごとにスタートプレイヤーが時計回りに移ります。基本的には、だれかが15億ドル(お金チップ15枚)獲得するとゲーム終了です。
 とてもシンプルなゲームですが、より楽しめるような仕掛けがいくつも施されています。
 それでは、ゲームの手順を見ながら、どこに仕掛けがあるか確かめていきましょう。

【1ラウンドの手順】
  1. スタートプレイヤーは任意の運命カードを1枚表向け」にプレイする。
  2. 左隣のプレイヤーから順に任意の運命カードを1枚ずつ「裏向け」にプレイする。
  3. スタートプレイヤーは所持チップを1枚「+1」か「-1」に賭けることができる(仕掛け1)
  4. 運命カードをいっせいに表向け、数字を合計する。
     3.で「+1」か「-1」にチップが賭けられていたら、それを適用する。
     その数値と合致する当たりナンバーのギャンブラーが「勝利ギャンブラー」となる。
    「勝利ギャンブラー」が存在しない場合は「ギャンブルファンブル」が発生する(仕掛け2)
  5. 勝利ギャンブラー」を自分の前に置いているプレイヤーは全員、収入額に等しいお金チップを獲得する。
  6. スタートプレイヤーのみ「ギャンブラーカードの購入」もしくは「豪運モードへの移行」を行うことができる(仕掛け3)

●仕掛け1
――「+1」する? それとも「-1」?

 これはスタートプレイヤーだけの特権です。スタートプレイヤーカードの表には「+1」、裏には「-1」と書かれています。
 全員が運命カードをプレイした後(かつカードの数値を公開する前)に、1チップを支払うことで合計値を+1するか-1するかを選ぶことができます。もちろん、しなくてもかまいません。
 これは実際やってみると、デジタルゲームではまず経験できない感覚です。他プレイヤーの表情仕草を見ながら、だれが「0」を出し、だれが「1」や「2」を出したかを推測するわけです。「わたしは1を出しました!」と言われたって、それがほんとか嘘かなんてだれにわかるでしょう。ここは五感をフルに活用して決断するしかありません。
 ただし、読みが外れたからって「なんで、ここで0を出すの? 私が1を出すのはわかってたでしょ?」と他プレイヤーを責めるのはナシですよ。

●仕掛け2――ギャンブルファンブルって?
 これもとても楽しいルール。勝利ギャンブラーがいなかった場合(=「当たり」が出なかった場合)、その時点で最も多くのお金チップを所持しているプレイヤー(複数いれば全員)が、チップの半分(端数切り捨て)を「ファンブルストック」カードの上に供出しなければなりません。こうして集まったお金チップはプレイヤー人数以上になった瞬間、全員に均等に配られます。余ったチップはそのままファンブルストックに残ります。
 お金チップを集めるのが勝利条件なのに、なんというルールでしょう? ぜひご自身で体験してみてください。全然「当たり」が出なくて、やっとの思いで一稼ぎした瞬間、なぜかギャンブルファンブルが起こる――もう「うわーっ!」ってなりますよ。まさにギャンブルです。

●仕掛け3――地味な見た目は仮の姿、豪運モード
 こちらもスタートプレイヤーだけの特権です。ラウンド終了時、新たなギャンブラーを雇うか、すでに場に出しているギャンブラーを「豪運モード」に切り替えることができます。
 新たなギャンブラーを雇うときには、ギャンブラーごとに定められたコスト分お金チップを支払い、自分の前に表向きに配置します(このとき、獲得したギャンブラーによっては「2」や「3」の運命カードが手に入ることがあります)。異なるナンバーのギャンブラーを手に入れたら「当たり」の出る確率が増えますね。一方、すでに所持しているのと同じギャンブラーを手に入れたら「当たり」が出たときの獲得チップが増えます。
 豪運モードに切り替えるには、所持しているギャンブラーカードを裏向けます。すると、ギャンブラーが文字どおり「豪運モード」に豹変! 当たりが出たときに手に入るお金チップが大きく増えます。ただし、一度当たりが出ると、通常モードにもどります。
「豪運モード」に切り替えるのにお金チップは不要です。なので、チップが足りなくて新たなギャンブラーを雇えないときや雇う必要がないときには、豪運モードに切り替えるのを忘れないようにしましょう!
これが豪運モードだ!
勝利条件はもう一つ
 だれかが最初に15億ドル(お金チップ15枚)を集めたらゲーム終了と言いましたが、じつはもう一つ勝利条件があります。
 それはNo.4のギャンブラーカードによるもの(No.4のギャンブラーは豪運モードになるとNo.8のギャンブラーになります)。
 そのためには、まずコスト10チップを支払って「No.4」のギャンブラーを手に入れます。
 その後、当たりが出てNo.4のギャンブラーが「勝利ギャンブラー」になれば、それを所持しているプレイヤーが勝利します(豪運モードになっていれば「No.8」に当たりが出た場合)。
「No.4」のカードは1枚しかないので、早い者勝ち。でも、「No.4」のカードで勝利を狙うのは、一か八かの博打要素が高いんじゃないだろうか。すでに手もとに10チップあるなら、地道にあと5枚集めるほうが早いんじゃなかろうか。でも、下手にチップを貯めると、ギャンブルファンブル(仕掛け2参照)が起こってチップを巻き上げられてしまう――ああ、悩ましい!
 というよう、シンプルなルールのなかでさまざまな仕掛けルール有機的に絡み合い、奥深いゲームになっています。平沢下戸さんの素敵なイラストも必見です。

 ルールブックには詳しい例のほか、ためになる注意点デザイナーによるアドバイスなどが記載されています。それらを参考に、楽しんでくださいね。

 発売翌日の2月21日(日)のゲームマーケットでも試遊できますので、ぜひお立ち寄りください。