＜エンディング＞
惑星でのことが笑い話で済まされてしまうくらいに、帰路の星間航行は熾烈を極めた。
自信満々でアストロラーベ（星系方位磁石）を読み間違えてあらぬ方向に航行を続けた結果燃料切れでロードスターサービスを呼ぶ羽目になり、事情説明に四苦八苦して盗難船と疑われ銀河警察を呼ばれ、警官にはレイスが指名手配犯に似ている気がするとイチャモンをつけられてヤッティが激昂。そのままポリスステーションまで曳航されて身体検査を受ける事になったのだが、そこでシーラの体内に別の生命反応が見つかったことでどうにか話も信じてもらえ、そのまま医療機関に運び込まれたりしたのだ。
緊急入院、摘出手術となったシーラを残し、ステーションに到着したヤッティとレイスは、手配していた荷物で貨物室をコンテナで満載にして、再び惑星Ｅ５１６を目指した。テラフォーミングの続きだ。手を出した以上は最後までやらないと気持ちが悪い、という雑な理由だが、道中２人で延々相談した上での話なのでまあ不満もない。しばらくは、テラフォーミングとシーラの見舞いに精を出そう。
再生した星に全く買い手がつかなかったら秘密基地にでもしちまおうぜと笑い合いながら、どこにでもいるありふれたテラ屋２人組はステーションを後にした。
- ＥＮＤ -