異世界パスポート審査官 体験版「汝、国益なるか」エンディング

 このページは入国希望者3名ともの許可/拒否を裁定し終えたあとに見てください。それまでは読んではなりません。


 きみたちは裁定どうにかを終え、ひと息をつこうとした。しかし間もなく、扉が再びノックされる。きみたちが応えると、現れたのは上官だった。
 上官は「ご苦労。臨時の人員にしては、なかなか板についた審査だったのではないか」と、形だけのねぎらいの言葉をかけたのち、「では本日のきみたちの勤労ぶりがどれほど祖国の利益につながったかを見てみよう」と言い、人の頭蓋骨ほどもある水晶球を取り出した。
「これは【未来視の水晶球】。この魔道具を通して未来を見ることで、きみたちの判定が正しかったかがわかるのだ」
「そんなものがあるなら入国審査は必要ないのでは、だって? はは、誰もが最初はそう思う。だがそう甘くはない。この水晶球は、オルドニアの国境を縁取っている広大な魔法陣に触れた者の未来しか見られない。よって、この審査場を訪れた者の未来しか見られない。そしてなにより重要なのは、見られるのが『確定した未来だけ』という点だ。ゆえに、それが喜劇でも悲劇でも、改変はできない。ただ知れるのみなのだ」
 上官がそう言っている間に、水晶球に断片的なシーンが映った。
 今回の入国希望者たちについて以下の結果が読み取れた――

 以降の解説に従って、得点を増減させてください(得点ボタンはwebページ上の冒頭「MPボタン」のすぐ下にあります)。

■結果発表と解説

@チパッカ・マルカティーナ

 拒否していれば+2点。
 彼女の頭部には、睡蓮の形状をしたティアラが見えます。この品は「一際上質そうな、妖艶な輝きを放っている。」と明記されています。睡蓮に関する情報はもう1点、調査カード〈ニュース記事/ガトー年輪国にて国宝博覧会開催。しかし不満も〉にも登場します。展示予定だった、かつて女王がつけていたという国宝「睡蓮」シリーズですが、「装飾品のひとつに重要な補修必要箇所が見つかったため」として公開が延期、「改めての公開日は未定」とされています。このことから「睡蓮」シリーズに何か問題が起きたことは読み取れます。
 さらに調査カード〈雑誌ローカルジャーナル次号予告/特集「怪盗シャドウノッカー」〉を見ると、怪盗シャドウノッカーなる国際指名手配犯は「文化的・資産的価値の高い品ばかりを盗む」そうです。であり「手先の器用な人物」だそうです。  改めて入国希望者のパスポートを読むと、チパッカは「身体」の項目にて「薄手のロンググローブをはめているが、指先の所作は繊細で美しい」とあります。オイゲンにも「革手袋をしているわりに書類を扱う手先は器用だ」とありますが、怪盗シャドウノッカーに合致するのは、前述の要素から考えると、チパッカではないか? と推測できます。
 こうして未来を導くと、「国際指名手配犯の怪盗を受け入れることは国損になりかねない」となるため、拒否した方がよいでしょう。
 ただし、上官が「臨機応変に」と言ったように、裁定以外にも得点に関わる要素があります。

条件イベント

・ガトー年輪国国宝の奪還
 調査カードには「怪盗から盗品を奪還した者はいまだ存在しないが、もしも現れた場合、国家規模の表彰がなされることは間違いない」とも書かれています。よって、ティアラは押収した方が望ましいことになります。
【アイテム:ティアラ】(チェックリストの「項目@」)を押収し、きみたち自身が持ったままエンディングを迎えている場合+1点(MPを抽出してしまっている場合、すでにティアラは捨てられているので得点にはなりません)。

 なお、ミイラをチパッカに渡している場合、たしかにそれは彼女の言う通り、彼女の先祖の遺体であり感謝も真実ですが、オルドニア魔法国の国益とは関係がないため得点にはなりません。
 ミイラは、より国益になる活用法があります(以下の項目で説明します)。

Aジェノヴァジー

 許可していれば+2点。
 彼についてもっとも気になるのは、「幹の内部になにか、大きい荷物が入っているように思える。」点です。そこでマナスキャンをしてみると、ミイラが見つかります。これは彼自身が語っている、「首都オルドボルグまで極秘の郵便物を届けに行く。急ぎの品と頼まれておる」にあたる品でしょう。
 これは、Bオイゲンの語っていた「おたくの国こそ、国内外から遺体が秘密裏に首都に集められとるって風の噂に聞いたぞ。お国が、なにか恐ろしい儀式魔法にでも手を出しとるんじゃないか?」という話と合致します。
 そこで調査カード〈オルドニア国境警備兵の証言/支給された新たな霊薬〉を見てみると、我が国は「粉薬」を兵士たちに配っているようです。それは「とても貴重な素材から作られていて供給数が足りていないから、国外からも急いでその素材を輸入している」「味は異常に苦い」とされています。
 ならば、このミイラは我が国が祖国の兵士のために用意し、首都まで運んでいるものなので、そのまま運ばせてあげた方がよいでしょう。

条件イベント

・ミイラの紛失
 ジェノヴァジーを許可していても、【アイテム:ミイラ】をジェノヴァジーから押収した場合は得点を得られません(プレイヤーが持っていても、他の入国希望者に渡していても。なおルール上、一度押収した品はジェノヴァジーに返せません)。
・移動速度向上
 彼は「歳をとると全身が根が乾き、情報伝達が鈍り、足が遅くなるでのう」と言っているとおり、動きが鈍足です。ジェノヴァジーを許可したにせよ拒否したにせよ、彼の足を速めることができる品を渡しているなら、国益になるでしょう。ちょうど「霧の魔符」という品が、「水と親しい一部の種族にとっては移動速度向上の効果がある」とのことです。植物であるジェノヴァジーの乾きを改善することができそうです。
 ジェノヴァジーに【アイテム:謎のお札】を渡しているなら、+1点。

Bオイゲン・ノラグアイア

 拒否していれば+2点。
 まず前提として、我が国のスタンスです。調査カード〈オルドニア法務省入国管理局員の証言/窃盗による治安悪化問題〉によれば「金に困窮した者がこれ以上我が国の地を踏むことは、なんとしても阻止したい」とあります。
 そして〈ニュース記事/経済独立区域事実上の崩壊、通貨暴落〉を見ると「リンク列島国の経済独立特別区域」が発行する「バト幣」なる通貨の価値が暴落し、枯れ葉同然と化したようです。
 ここでオイゲンの服や持ち物を見てみると、「貝殻」「耐水性」「長靴」「珊瑚」など海をイメージさせる言葉が頻出します。このことから、彼はリンク列島国にかかわる人物なのではないか? と推測できます。
 さらに決定的なのは革財布の「溢れなばかりの大量の紙幣が入っている」という点と、巻物の「専門的できみたちには読み取りづらいが、どの日付も「支払期日」を過ぎているらしきことはわかる」という点です。
 よって、彼は「バト弊」を大量に持っており、かつては富裕層であったようが、紙幣価値の暴落により今はお金に困窮している人物ではないか? と考えることが可能です。

 なお彼に、高価な品であるティアラを渡すと心から喜んでもらえますが、我が国の国益にはなりません。前述のとおり、ティアラはあなたたちが持って審査を終えた方が望ましいとされます(ただ、それはそれとして、人助けは悪いことではないので、渡す判断も決して悪ではありません)。


 以上です。得点はいかがだったでしょうか? その結果によって上官から貰える評価が変わります。

 0〜1点 監視対象
 2〜3点 一丁前
 4〜5点 模範市民
 6点   国家功労者
 7点以上 英雄勲章授与

 惜しくも「監視対象」になった場合、上官のあなたたちを見る目は鋭くなり、肩身が狭くなります。
「一丁前」「模範市民」であれば、上官はまずまずあなたたちを認めてくれます。
「国家功労者」であれば、上官はあなたたち新入りの登場を心から喜び、「待ちに待った人材だ。ようやく私の仕事が少しは軽くなる!」と両手を握ってきます。
「英雄勲章授与」ともなれば、「なんと素晴らしい! 未曽有の才能だ。この件はただちに上層部に伝え、勲章を用意していただこう!」と上官は興奮のあまり、あなたたちを胴上げする勢いです。
 あなたたちは、それぞれ思い思いの反応を返すとよいでしょう。

 5月発売予定の本編『異世界パスポート審査官(仮)』では、さらに個性豊かな入国希望者と、おもしろい人間関係、さらには国家を巻き込む大事件と驚くべき世界の真実が審査官を待ち受けます。
 そのとき、あなたたちはどんな判断を下すのか? ときには、「国益」よりも優先すべきものが見つかるかもしれません。
 ぜひ手に取って、その目で見届けてくださいね!