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ブラインド・ミトス シナリオ3 

ブラインドミトス シナリオ
地図にない街
プレイ人数:4人/制限ターン:7ターン
作成:西岡拓哉
☆ 準備

 図のようにタイル4枚を並べ、施設と駅を配置します。

Aタイル  占い館[A-15]  駅[A-2]
Bタイル  図書館[B-13]  駅[B-12]
Dタイル  拠点[D-11]
 病院[D-19]
 駅[D-9]
Gタイル  古書店[G-8]  


※↓クリックすると大きいサイズの配置図を新しいウィンドウで開きます。



 各地形タイルの空きヘクス(施設、駅、線路を除くヘクス)を、探索チット手がかりチット(「!」)で埋めます。以下の組み合わせで用意し、裏向きにシャッフルしてランダムに埋めてください。


Aタイル  なし
Bタイル  探索チット10個+手がかりチット1個
Dタイル  探索チット8個+手がかりチット1個
Gタイル  探索チット11個+手がかりチット1個


 アイテムトークンAを用意しておきます。

 推奨キャラクターは「リチャード」「神田史郎」です。初期の能力カードはありません。各自の所持金は2金です。



++ 準備まとめ ++

地形タイル 4枚 A、B、D、G
スタート地点[A-2]
施設チット 5個 占い館[A-15]、図書館[B-13]、拠点[D-11]、病院[D-19]、古書店[G-8]
駅チット 3個 [A-2]、[B-12]、[D-9]
手がかりチット 3個 B、D、Gタイル、各1枚ずつ
探索チット 29個 Bタイル10個、Dタイル8個、Gタイル11個
影響力発揮個体コマ 中3
大1
 
アイテムトークン 2枚 A、B
キャラクター 6人 推奨「リチャード」「神田史郎」
初期能力カード なし  
初期所持金 2金  
その他    





☆ シナリオの内容

 以下を読み上げてください。

 この街で長らくTBファイラーとして活躍しているきみたちが次の調査について相談していると、一瞬、頭の中に白いもやがかかったような違和感を覚えた。その後、違和感がぬぐいきれないままでいると、その正体はあっさりとわかった。見知った街の見慣れた風景が記憶しているものと違うのだ。使い慣れた電車の路線も、行きつけの施設の位置も違う。

 携帯電話や書籍の地図を開いて、自分たちが住まうあるべき街の位置を確認した。しかし地図上から街は消えていた。どの年代の、どの媒体の地図にもなく初めて聞く街とすげ変わっていたのだ。しだいに正しい街の形が思い出せなくなってきた。このような大それたことができるのは禁書以外にない。違和感を共有している仲間がいたことはせめてもの幸いだ。ひとまず調査へと向かうことにした。

 このシナリオの目的は、街の異変を調査し、もとの街へ帰るための道を探すことです。制限ターン7ターンスタート地点Aタイルの駅です。

 このシナリオの汚染は
記憶のもやです。


☆ 手がかり

 Aタイルの[占い館]、Dタイルの[拠点]各タイルの「!」地点で手がかりが得られます。

★ 施設の手がかり

◆ A-15:[占い館]

 現地調査(難易度3)に成功したなら、以下を読み上げてください。

 占い師が興味深げにきみを見ている。

「帰り道を探しているのかね。ただ闇雲に探したのではいつか記憶は都合の良いように書き換わってしまうよ。
三角形の青い角本と本に挟まれた黄色3つの赤色の中心。偽りの記憶の綻びはそこにあるみたいだ。ただし、自分の記憶を過信しちゃいけないよ。正しい地図に頼るんだ」





◆ D-11:[拠点]

 現地調査(難易度4)に成功したなら、以下を読み上げてください。

 聖ビブリオの拠点がある場所を訪れてみると、そこは建物ひとつない空き地となっていた。その事実に愕然としているところに、聖ビブリオの上司から電話がかかってきた。

「私だ。みんなは無事か? こちらはいま大変なことになっている。きみたちが次に調査するはずだった禁書とその所有者が突如暴れ出し、こともあろうに禁書を開いてしまったのだ。街のあちこちであるはずのものが存在せず、ないはずのものが存在している。私のもとにはきみたちを名乗る別人がやって来た。どうやらきみたちは運悪く禁書が生み出したこちらとは異なる街の住人にさせられたみたいだな。おそらく禁書の所有者もそちらに逃げたはずだ。なんとしてでも禁書を発見して、その世界から脱出してくれ。念のため本来の街の地図をメールで送っておく」

 アイテムA「正しい街の地図」を入手します。





★ 手がかりチット(「!」)の手がかり
        


◆ Bタイルの手がかり


 現地調査(難易度3)に成功したなら、以下を読み上げてください。

 公園で少年たちがモデルガンで遊んでいる。一列に的を立てて一度にいくつ倒れるか競っているようだ。

「ひとつの弾で全部を倒すなんてやっぱり難しいよ。もっと威力の高いモデルガンか、弓矢みたいに一直線に勢いよく飛んでいくやつじゃないとね」

 少年の言葉には今後の事態に備えてのアイデアになりそうなものが秘められているような気がした。任意の禁書ビット3枚入手する。





◆ Dタイルの手がかり


 現地調査(難易度4)に成功したなら、以下を読み上げてください。

 バックパッカー風の男性が同行者に旅の経験を語っていた。

「いまもこうして見ず知らずの土地を旅しているんだけど、時間を気にせず自由気ままに行動していたら本当に大切なことを見逃すことがあるんだ。例えば電車。本来乗るべきだったはずの一本を逃すことで、人生を左右しかねないことになるかもしれない。大袈裟に言ってるわけじゃないぜ。何があるかもわからないし、遠出してから自分の家に帰るには電車がいちばんだからな。そのためにもお金はあらかじめたくさん用意しておくと急な事態にも対応できるぞ」





◆ Gタイルの手がかり


 現地調査(難易度4)に成功したなら、以下を読み上げてください。

 街の集会所で開かれていたセミナーでは記憶にまつわる話をしていた。

「みなさん、海を想像してみてください。船の上に立って周囲を見渡しているのです。島は見えませんし、他の船もありません。太陽も雲に隠れています。ただ海原が広がっているだけ。さてこんな状況で正しい方角はわかるでしょうか。難しいですよね。これはみなさんの想像だけでなく記憶にも言えます。あやふやな記憶のままだとその偽りの記憶が正しいものだと思い込んでしまう。脳にある記憶という大海原とは実に曖昧なものです。そこで私が何を言いたいのかと言いますと今日から方位磁石を手にしてみてください。その日、どの方角を向いていたのか覚えてみるのです。そうすれば正しい記憶が蘇ることでしょう」

 なにやらうさんくさい話をしていたが、配られた方位磁石は素直に受け取ることにした。
 アイテムB「方位磁石」を入手します。







★ 特殊な手がかり

 アイテムA「正しい街の地図」入手後、各線路の指定されたヘクスで調査が行えます。
 移動後にそのヘクスが間違っていても、移動で1アクション消費した扱いとします。





◆三角形の青い角(D-14)


アイテムB「方位磁石」を入手しており、現場調査(難易度2)に成功したなら、以下を読み上げてください。もしまだの場合、入手後に再びここに戻って読み進めてください。

 記憶に強く訴えかける違和感が目の前にあった。病院の窓から見える占い館の景色はこの方角ではない。そもそも拠点から線路沿いにまっすぐ歩いて病院を挟んだその先に占い館は本来あるはずなのだから。記憶が明瞭になってきた。それと同時に白いもやが形を成し、ふたたび記憶を混乱させようと迫ってきた。


 
影響力発揮個体「偽りの記憶(HP6)」と戦闘になります。


 戦闘に勝利後、街は正しい形を取り戻します。
Aタイルの「8」の線路とDタイルの「5」の線路が繋がるようにタイルを配置してください。


※↓クリックすると大きいサイズの配置図を新しいウィンドウで開きます。







◆本と本に挟まれた黄色(B-2)


 現地調査(難易度2)に成功し、さらに禁書ボードかリザーブから禁書チットを3枚破棄したなら、以下を読み上げてください。

 古書店沿いに伸びた線路はもうずいぶんと長らくの間廃線になっているようだ。もちろん記憶と地図が確かならそんなはずない。よく古書店に立ち寄ってから線路沿いに歩いて拠点に立ち寄った記憶に嘘偽りがあるはずもない。正しい地形を思い出すと、偽りの記憶の白いもやが膨れ上がり自分たちもろとも正しい記憶を飲みこもうとした。この土地で得た知識を破棄すると白いもやは実体化した。


 
影響力発揮個体「偽りの記憶(HP6)と戦闘になります。


 戦闘に勝利後、街は正しい形を取り戻します。
Gタイルの「7」の線路とDタイルの「11」の線路が繋がるようにタイルを配置してください。Gタイルと隣接するBタイルはそのままの形でGタイルと隣接します。


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◆3つの赤色の中心(B-8)


 現地調査(難易度2)に成功し、さらに禁書ボードかリザーブから禁書チットを3枚破棄したなら、以下を読み上げてください。

 この路線は普段利用することが滅多にないが、古書店になかった本を探しに線路沿いを歩いて図書館へ行き、その中からよくここを通る電車を眺めていたものだ。つまり今立っている場所から正面に図書館は見えても、古書店は絶対に正面には見えるはずがないのだ。忘れかけていた記憶がよみがえってくる。すると記憶の一角を占めていた白いもやが飛び出し、また新たな別の記憶を植え付けようとして来た。


 
影響力発揮個体「偽りの記憶(HP6)」と戦闘になります。


 戦闘に勝利後、街は正しい形を取り戻します。
Bタイルの「4」の線路とGタイルの「9」の線路が繋がるようにタイルを配置してください。


※↓クリックすると大きいサイズの配置図を新しいウィンドウで開きます。




 
黄色の線路一本の線になるよう3つのタイルを再配置できたら、タイル上の汚染コマA駅とB駅を除く黄色い線路その上の施設すべてに配置してください。余った汚染はタイルから取り除きます。そしてAタイルの駅に影響力発揮個体を配置してください。以降、影響力発揮個体が置かれたヘクスに入るか、線路上の汚染を除去したら「★クライマックス」を発生させてください。








★クライマックス

 偽りの記憶を消滅させ、本来の確固たる記憶を取り戻すと、使い慣れた路線がもとあった形を取り戻した。あとは電車に乗って街を出ればこの空間から脱出できるはずだ、そう考えていると街中の人間や構造物から白いもやが飛び出しきみたちのゆく手を阻んだ。また記憶が混濁してきた。そして虚空から聞き覚えのない男の声がこだます。

「なぜだ。なぜ禁書をもってしても私の都合のいいように人間は動かない。記憶とはあいまいなものだ。いかに記憶力に自信があろうとそこに偽りの記憶を刷り込めば誰しも自分の記憶を疑い、果てにその偽りの記憶を信じ込む。こんなことがよりたやすく行えるのが禁書ではないのか。記憶が私を否定し始めている。それは許されないことだ。お前たち紛れ込んだ異物こそ偽りの記憶として消滅させねばなるまい」


 
影響力発揮個体「記憶を操る男(HP35+α)」と戦闘を行います。


 戦闘開始時点で線路上に発生している汚染の数(最大数15)が敵のHPに加算されます。敵は「戦闘力強化」の能力カードと同じ能力をもっています(ダメージ+1)。ただし、プレイヤーは全員で任意の能力カードを合計3枚破棄した場合、敵の「戦闘力強化」が失われます。


 戦闘終了後、ボスのヘクスに侵入したキャラクターから時計回りに2アクション(1手番)使って、AまたはB駅のいずれかから他の駅まで移動し、タイルから脱出してください。脱出できなかった場合、キャラクターはロスト扱いとします。





☆シナリオ終了

 禁書を回収し、消滅しつつある真実と偽りが入り混じったでたらめな世界から電車に乗りこみ脱出し、トンネルを抜けるとすぐに駅に着いた。急いで拠点があった場所に戻ると見慣れた古めかしい建物と、よく見知った上司がきみたちを出迎えてくれた。どうやらこちらの世界の異変も、きみたちの活躍により被害は最小限に留まったようだ。

 いつもなら見飽きた街の風景もなぜか真新しいものに見えた。当たり前だった記憶は新しい記憶としてよみがえって脳に刻まれたのかもしれない。ふと、まだ手にしていた方位磁石に目をやると当然だが相変わらず、針は正しい方角を指していた。





☆キャンペーンボーナス

 目的を達成したなら、手元に残ったスーパートークン各自1個だけ持ち越すことができます。また、以下のスーパートークンをボーナスとして得ます。つぎのシナリオ開始時に、パーティ内で好きなように配分してください。


クライマックスの汚染をすべて除去した 達成した項目ごとに
パーティでスーパートークン1個
タイルが1枚も支配されていない
キャラクターが誰も行動不能にならなかった


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