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TOP > 製品情報 > ボードゲーム・ジャンクション特別版改めSNEゲーム・ジャンクション(2) マギvs.ドラゴン ---- 一時的同盟の楽しさ


ボードゲーム・ジャンクション特別版改め
SNEゲーム・ジャンクション(2)

マギvs.ドラゴン ---- 一時的同盟の楽しさ


 今年もいろいろ出ます、グループSNE/cosaicからのボードゲームやカードゲーム(RPGやLCGもね)。よろしくお願いします。
 第1弾として、お正月気分でぜひやってほしい最新作がこれ、
『マギvs.ドラゴン』カードゲーム。


 マギvs.ドラゴン

 プレイ人数:2〜4人
 プレイ時間:45分
 対象年齢:12歳以上

 ゲームデザイン:ヨッヘン・シュヴィンクハマー
 翻訳:グループSNE(安田均、笠井道子、柘植めぐみ)

 イラスト:添田一平

(※以下、内容物の画像は開発中のものです)


 グループSNEが自社生産でボードゲームやカードゲームを出し始めたのは、3年前(2013年)の10月からですが、そのときの一つに『王宮のささやき』があります。おかげさまで好調で、それから何回も版を重ねていますが(販売個数で言うと『キャット&チョコレート』『ブラックストーリーズ』『王宮のささやき』がこれまでのベスト3)、このゲームの出版元は小ぶりなカードゲームが得意なドイツのADLUNG(アドルング)社。ここのゲームでもう一つ、最初から紹介したかった作品が今回の『マギvs.ドラゴン』なのです。
 原題は
Zauberschwert und Drachenei「魔法の剣とドラゴンの卵」になりますが、魔法の剣はともかく、ドラゴンの卵はなんと続編にならないと出てこない。魔剣もそんなに目立たず、目につくのは最後に登場する種々のドラゴンと、それを倒しに行く魔道士(マギ)たち----ということで、この‘マギ対(VERSUS)ドラゴン’というタイトルにさせてもらいました。
 このゲームの人気は高く、2004年に本場ドイツのベストカードゲーム賞(伝統あるゲーム雑誌が人気投票中心に選ぶアラカルト賞)を受賞し、先にも述べた続編2つ出ています。ゲームデザイナーのヨッヘン・シュヴィングハマーという人は、こうしたカードゲームを他にも作っていますが、代表作となるとこれでしょう。

 プレイヤーはマギ(魔法使い、魔道士)になり、それを表すマギカード1枚と、ルール早見表1枚をそれぞれ受け取ります。あと、魔力トークン(モンスターを倒したり、「呪文」入手など競りのリソースになる)を事前に2つ持ってます。




 マギカードは場に毎回出る2枚の冒険カード(モンスターや魔力の場、呪文)の‘どちらに向かうか’を決めるのに使います。早見表はルール確認に便利ですが、もう一つ、魔力トークンを下に入れて、‘他から見えないように’隠す役目を持ちます。




 さて、ゲームが始まると、各ラウンドの流れは早見表どおりに進みます。冒険カードを2枚にし(前に残っていなければ2枚めくる)、魔力トークンを基本2つもらい、スタートプレイヤーから2枚ある冒険カードのどちらにマギカードが行くかを指定し、マギカードが出揃ったところで冒険カードそれぞれの処理をし(スタートプレイヤーの関わるものから)、その結果もらった秘宝(アイテム)カードのやりとりをして、スタートプレイヤーをずらし、つぎのラウンドに進むわけです。
 これを冒険カード25枚の処理(2枚ずつですから、基本12ラウンド行なう)をした後、だれがパワーストーン(得点)で多いかを決めるゲームです。
 こうして書くとわかりやすいゲームですが、このゲーム特有のルール、
テンポラリー・パートナーシップ(一時的同盟)がユニークなので、そこのコツをつかめるように説明していきましょう。


 マギが向かう冒険カードですが、常に2枚です。プレイヤーは2〜4人ですから、それぞれのカードにマギが複数いる(競合)ときと、1人(独占)のときと、いないときの3つの場合があります。プレイヤーは絶対に向かわないといけないこともなく、パスをして魔力トークン1つをもらうこともできますが、冒険カードに向かうとアイテムである秘宝カードやリソースである魔力トークン、得点であるパワーストーンを獲得できることも多いので、普通は競合になっても冒険に向かいます。


例:冒険カードは、モンスターと呪文でした
赤のマギからスタートして、赤、緑はモンスターへ、青のマギはが呪文を選択
このままでは青が呪文を独占してしまうため、黄は悩んだ末に呪文を選択しました


 もちろん、独占のときは楽です。冒険カードは3種で、
「魔法の場」「呪文」「モンスター」。このうちモンスターは倒す対価として、そいつのもつ体力値(ヒットポイント)分の魔力トークンが必要ですが、他はカードそのものをただで獲得したり(「呪文」)、そこに書いてある報酬をそのまま獲得します(「魔法の場」)。


そこに向かったマギ全員が報酬をそのまま獲得できる「魔法の場」


 これが競合になると、いろいろ考えることが増えます。「魔法の場」はそこに向かったマギ全員が報酬をそのまま獲得できますが、「呪文」はだれか1人しか獲得できません。ここでだれが獲得するか、スタートプレイヤーに近い参加マギの人から魔力トークンを使って競りをしていきます(最低制限はなし)。競りは前より高い数値をつけねばならず、パスで抜けていくタイプで最後まで残った人が獲得します。魔力トークンの数は隠されていますから、ここでのヨミは必要です(嘘はいえません)。


だれか1人しか獲得できない「呪文」(一例)


 さらに複雑だけれどもおもしろいのは
「モンスター」での競合です。カードには2種類の報酬が載せてあります。競合するマギたちが、いったん仲良く力を合わせて倒すために、均等に魔力トークンをモンスターの体力値分(参加人数で割る、端数切上げ)出し合おうとしたときの報酬と、いや、自分ひとりのマギでモンスター体力値分の魔力トークンを出して倒し、独り占めしたときの報酬が異なるのです。


競合すると楽しい「モンスター」(一例)
上段がモンスターの体力値(倒すのに必要な魔力)
中段が一人で倒す場合の報酬、下段が複数で倒す場合の報酬です


 ですから、競合したときは、まずスタートプレイヤーから各自がどうするか宣言していきます。全員が「協力する」になると、該当する魔力トークンを各自が払って、そのまま書かれてある報酬を皆がもらいます。ここで一人でも、「あくまで自分は1人で倒す」と言い出すと、
‘誰が倒すかの競り’になります。もちろん、翻意をうながして、全員協力に考え直させることも可能ですが、「1人で」と言うのを多くの他者で強制変更はできません(この辺はゲーム性とは別に、日本--西洋の我の違いが出ておもしろい)。もちろん、全員で協力すると言っていたマギも、ここで‘誰が1人で倒すか’の競りには参加できます。
 大切なのは、
競りの順番スタートプレイヤーかそれに近い参加したマギからということです。決して「1人で」を主張したマギからではありません。もう一つ大切なのは、皆で協力と言うときは、魔力トークンがモンスターの体力値分に足りなくても参加できます(割り算になるし、何人になるかわからない)が、1人でというときは、モンスター体力値分の魔力トークンを持っていなくてはなりません。競りの付け値が、この際はモンスター体力値分が最低値となります。こうして「呪文」のときと同じく抜け競りをして、最後に残った者が宣言した魔力トークンを払って、1人で倒したときの報酬をもらいます。モンスター冒険カードに参加したものの、競りで抜けたマギは(宣言値を払う必要はないものの)報酬はありません。また、協力した結果、計算ちがいで魔力を払えなかったマギも報酬はありません(その分、他の協力者は高い魔力トークンを支払うことになります)。

 このモンスター冒険カードでの、一時的に協力するか、突然翻意して「1人」宣言をするかの見極めが、じつに楽しいゲームです。ゲームの流れとしては、初期は魔力トークンが少ないですから協力が増えますし、最後の方になるとどうしても得点が重要ですから、協力していては差がつまらないと、「1人」でになりがちです。要はどこで見極めるのか。競りに負けたとしても、それが多額であれば、獲得したプレイヤーは次回からのリソース回転が苦しいはずなので、それほど気にする必要はないでしょう。

 また、「魔法の場」は争いが起こらないので気楽ですが、「呪文」の場合は複数になると絶対競りになるので、マギの参加には注意が必要です。「呪文」は魔力トークン獲得に有利なものが多いですが、勝つための得点を得るには、まず「モンスター」を倒すことでしょう。しかも、「モンスター」には秘宝(アイテム)が付いてくることも多い。この秘宝は、ボーナス得点などでじわじわと効いてきます。多くの秘宝は、「モンスター」報酬を飛躍的に拡大することにもつながっています。


秘宝(アイテム)(一例)
1枚のものと、2枚に分割されているものがある
秘宝カードと同じシンボルが描かれているモンスターを倒すとボーナスが得られます!


 ただ、この秘宝カードは引き運も関わるので、取り引き交渉も重要です。2つに割れたアイテムは不利ですので、遅れを取っている者同士はできるだけ交換しましょう。そのために秘宝を複数枚手札にして、すぐに場に出せて交渉しやすい1枚アイテムを少なくとも1枚は手札にしておくことです。
 いずれにしても、その場で効く「呪文」と後から効いてくる「秘宝(アイテム)」をどう考え、どう持っていくのか。それと冒険カードにマギを送り込むのに、順番からどう考えるか(後ほど選択に有利な場合も多いですが、逆に大事なものを先に抑えたり、競りで勝つ気なら、先でもよい)。悩みながらもにんまりするドイツゲームの伝統が生きていると同時に、選択がそこまで多くなくテンポよく進むので、30分から1時間で終わる好ゲームです。
 一時的同盟と言うのは、システムに組み込まれているものもありますが(例えば、3人用のドイツの国民的トランプゲーム「スカート」)、ここでは同盟するのか、1人でいくのか、時と場合により、巧みに使い分けるおもしろさが含まれています。基本は競争ですが、一部協力ゲームともいえます。交渉も1枚対1枚(複数回はよい)と規定されているし、見せあってよいので楽です。
 できれば買っていただいて、大いに楽しんでほしい。そうすれば、続編の2つも加わって、さらにゲームの幅が広がることでしょう。

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