<エンディング:解説>
卵を割った犯人:ジボー
ジボーのキャラクター設定に、ジボーが卵を割るに至る動機や犯行の詳細な手口が示されていますのでご参照ください。(こちら)
・ジボーは「イシ」で、一同をこの星に連れてきた
というのが1つ目のポイントになります。遺跡の楔形文字を、∨とΛの数の順に並べれば文章が読みやすく繋がります。
∨∨∨∨∨∨
コはカエり、ヨり、ウみ、イシを残す。
∨∨∨∨∨Λ
イシはモノをウツロい、0と1を繰り返すようになる。
∨∨∨∨ΛΛ
ソは母なる星を失い、新たなチを求め天空に散った。
∨∨∨ΛΛΛ
だが我々が選びしチに、カエリしコのヨり所はなかった。
∨∨ΛΛΛΛ
ヨらなければコはシに、ウめない。我々は数を減らシた。
∨ΛΛΛΛΛ
我々は眠りをエラび、コは「卵」を、イシは「箱」を臥所(ふしど)とした。
ΛΛΛΛΛΛ
いつかウツロいしイシが、ヨり所を導き、コを再び天空へ導かんことヲ。
これと、探査機が何かを持ち帰った、という話を合わせると、ジボーのハードディスクが怪しい、ということになりますので、ジボーからHDを外せば事件解決……に見えます。
ところが、「イシ」は移ろいゆく、というのが楔形文字の記述にあります。
探査機で持ち帰ったのが50年前、ハードディスクは骨董品とはいえ四半世紀、つまり25年前くらいのもので、時期が合わないのは、「イシ」がモノからモノへ移っていっているからです。「イシ」は0と1のデータ的な、自身をコピーできる存在なんですね。
では、モノからモノへ移動可能な「イシ」は最終的にどこにいったのでしょう?
気がつくべきは、「ハードディスクからジボー本体へ移っている可能性」です。そしてそれはつまり、「ジボーからメインコンピューターに移った可能性」があることも意味します。
ジボーの情報コード、「有線コード」が見れていれば、記載されている情報がヒントになります。
『無線で繋がっている時よりも大容量のデータをやり取りすることができるコード』
……つまり、ジボーとメインコンピューターは無線では常時繋がっているんです。「イシ」は、乗り移ったメインコンピューターからずっとジボーを操作していました(乗り移る際にはこの有線コードを使いました)。
このことに気がつければ、ジボー本体からHDを外しても意味がないので、船の電源を落とすしかない、ということになります。
ジボー側は、イーヤ号のコンピュータの電源を落とされなければそれだけで勝ちですが、推理が成立していないのにノリで電源を落とされる可能性もあり、いかに怪しまれずに非常停止スイッチを使わせないかが腕の見せ所でした。