<エンディング>
開拓屋の2人と別れ、シーラは母星の研究所に戻る予定だったが、せっかくの出張、財布も温かいのだからと、休暇を申請して商業コロニーで数日羽を休めることにした。
最初に違和感を感じたのはショッピングの時だ。そんなに歩いていないのに妙に体が重い。何週間もゴロゴロしていたのだから仕方ないのかもしれないが……でも太ってはいないはず。あの船の健康スキャンでもそう言ってた。
次に驚いたのはディナーの時だ。全然足りない。メインを追加で注文したのなんて初めてのことだった。
慣れない環境、知らない人達との長旅で、自覚しているよりも疲れと、ストレスが溜まってしまったのだろう。思っていたより色々あったし、休みをとったのは正解だ。早めに宿にチェックインして休むことにした。
その夜、銀河ネットで着信があった。あの、星系利権屋のアドレスからだ。相変わらず映像はなく、それどころか聞こえるのはモールス信号のような断続的な電子音だけ。
なんだろう?通信環境が悪いのかしら?それともデータが壊れ……あ。
……それが、シーラの最後の思考だった。