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日々つれづれ 13年02月
テーマ 「 梅 」

【13年02月22日 ベーテ・有理・黒崎】

 実は、先月書きたかった。
 先月のお題は「南」。即ち、「南」=「南半球」=「ニュージーランド」=「ホビット―思いがけない冒険―」と、実に綺麗に本題に入れたわけだ。
 俺はこの映画、四回見ただけあって、色々と語りたいこともあったわけだが……どう考えても「
」と絡めることができなかった。というか、中つ国にスモモはあれど梅はないだろう……(因みに、どちらも英語ではプラムである)

 というわけで、泣く泣く別の話をしようと思う。

 さて、俺はここのところよく「barbequepitboys.com」という、
テキサスの爺さんがテンガロンハットにサングラス姿で漢らしいバーベキュー料理のレシピを実践で見せてくれる、という動画をよく見ている。
 なんというか、俺がアメリカで接していた文化圏とは少々違うのだが、しかし、大学にはバーベキューの日はあったし、春季大学祭では最終日に、伝統的に豚の丸焼きが作られ、夕飯のメインディッシュになっていた。日本では見ない、ガツンとした肉料理を見ると、妙に郷愁の念を掻き立てられるのだ。
 しかし、これらの動画で作られる肉料理の中には、流石の俺も度肝を抜かれたものが幾つかあった。料理というか、調理法というべきだろうか……
 ――それが、
編みベーコンである。
 例えば、「ベーコンボム」と呼ばれる料理は、大量(3lb≒1.3kg)の牛挽肉(脂質と身の割合が2:8のカタ肉のものが理想)を長方形に成型し、その上にトマトソースを塗り申し訳程度の野菜大量のチーズなどを振りかけ、ロールケーキの様にえいやっと巻く
 これだけでも驚きなのだが、巻いた肉の隣に今度は大量のベーコンを配置して……ベーコンを、「
編む」のだ。こればかりは見てもらわないと説明し辛いのだが、まず横向きにベーコンを並べ、その上に、今度は縦にベーコンを一枚ずつ置き、編み込んでいくのである。
 この編みベーコンで肉ロールを包み、遠赤外線で延々何時間も焼く。これがバーベキューの醍醐味であり、肉を美味く喰う秘訣である。

 さて、この一連の動画の中でベーコンはかなりの頻度で登場し、脂身が足りない肉がパサパサにならないように、油を足す調味料的な使われ方をしている。
 編みベーコンでなくてもベーコン巻きは多いのだが、最近の動画で新しい編みベーコンレシピを見た。
 ワニムネ肉を開きにし(バタフライと呼ばれる形になる)、その上にソーセージザリガニのジャンバラヤを乗せ、ワニ肉で巻く。その形が崩れないように編みベーコンで包み、バーベキューで焼くというものだ。
 なるほど、面白い調理法があるものだと思い、この発想をベースに、ちょっと創作料理に挑戦してみた。
 コンセプトは
和洋折衷版ピットボーイズレシピ。まず、鶏ムネ肉を開き、そこに梅肉を薄く塗り、大葉を敷く。その上に、野菜を混ぜ込んだつみれをのせて、ムネ肉で巻くのだ。ベーコンは合うかどうか今一わからなかったので使わず、代わりに形が崩れないようタコ糸で縛り、強火で焼き色をつけたあとは、延々弱火でひっくりかえしながら火が完全に通るまで焼いていく。
 結果は上々……と、いきたいところだが、少々肉がパサパサしていた。美味いには美味いし、味付けに問題はないと思うのだが……

 やはり、ベーコンは必要だったのだな、と痛感したのであった――

【13年02月14日 真中あずさ】
うちの庭には小さいながらも立派な梅の木がある。
毎年春の足音が聞こえる2月の終わりから花が咲き、制服に着られているおぼこい中学生たちを見かける4月の始めに実を点ける。
この実を収穫し、梅酒を点けるのが我が家の春の恒例行事である。

というわけで梅酒、というより。そう、アルコールの話である。
先の自家製梅酒を飲みながら自宅でのんびり和え物なんかを摘まむのがいい。特に夏が最高だ。冷房はつけず、窓を全開にして夜風に揺れる風鈴なんかを聞きながら梅酒をキュゥとやると、昼間の喧騒も忘れてしまう。百薬の長とも言われる酒だが、誰しも酒にまつわる失敗話が一つや二つはあるだろう。今回はそのうちの一つをご紹介させていただく。

あれは恐らく、寒さの残る数年前の3月のことだ。
私は二つ年下の妹と、派手な喧嘩をした。(また妹ネタか、と思われるかもしれないが勘弁してほしい。なにせネタに事欠かないトラブルメイカーなのだ)
理由はよく覚えてない。まあ、それでなんやかんやあり、久しぶりに父親に拳骨をくらったのだが当時の私はむくれにむくれた。「こんな家出てってやる!」とサイフ片手にバイクに跨り夜の街へと飛び出した。まさに十五の夜。(二十歳はとうに超えてたけど)
途中コンビニでお酒とつまみを買い込み、友人の家に泣きながら転がり込んだ。そこで、飲んで飲んで飲んで、飲みまくった。翌日は案の定二日酔い。迷惑な話だ。ありがとう友人。
さて、二日酔いの濁った頭で私は考えていた。そもそも、妹に舐められているから悪いんだ、と。
あいついっぺんしめなあかんな」という結論に至った私は、その足で美容院に行って髪の毛をバッサリ切り、明るい色に染めてもらった。
仁王様の如き心持で家に帰る。妹と目が合う。妹が逃げる。「
逃げるなゴルァ!」とやや巻き舌で追う私。
真中さん家の姉妹がまた喧嘩してるわ!」とその時のことは今でもご近所で語り草である。というか若かったんです、忘れてください。
ご近所を数周したところで、ようやく妹を捕獲した。
おいこら、ワレ、最近調子のっとんのええ加減にせえや、あぁ?」
新喜劇で覚えた普段使わないヤクザ言葉で脅せば、妹は半泣きである。よしよし。
姉ちゃんだって怒る時は怒る、と思ったらしい妹はそれ以来少し大人しくなった。さすがに懲りたらしい。かくいう私は、勝手に髪の毛を染めて帰ったことでまたもや父から大目玉をくらうのだが、また別の話である。
今考えると、別に髪の毛染めなくても良かったんじゃと思うのだが、それはそれ。酔っていたのだ。酔っ払いの思考は、平静のときにはわからない。
梅の花が咲きだすとそろそろお花見も近くなってくるだろうが、皆様どうかお酒にはくれぐれも気を付けて


【13年02月12日 笠井道子】
2月のお題は「ウメ」。となれば、京都生まれの私としてはこれを取りあげたい。

東風吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ

と思っていたら――京都で青春時代を過ごしたボス安田均にネタを先取りされてしまいました。Oh,My Goddess(和訳:油断も隙もありゃしない)!

この歌の詠み手、菅原道真を祀る北野天満宮(北野の天神さん/北野さん)は、その名も「北野白梅町」にあります。近くに親戚が何軒かあったため、私には子どもの頃からなじみの深い場所です。
どころか、すぐそばに京都指折りの、というか(当時は)ほぼ唯一の進学校があり、そこがまた「初恋の相手」の通っている学校だったりしたので、甘酸っぱいやらほろ苦いやら、北野の天神さんと聞くだけで、鼻の奥がつ〜んとしてきます。

(歌の意味はみなさんご存じだと思いますが、念のため。平安時代、将来を嘱望されていた菅原道真が謂われなき科で九州太宰府に左遷されたときの歌。「わたしがいなくても春になったら忘れず花を咲かせ、匂いだけでも届けておくれ」という感じでしょうか)

天神さんには他にも有名なものがあります。学問の神さまを祀る神社らしく、「
臥牛(伏せた牛)」の像を撫でると「頭がよくなる」という言い伝え。何百年も撫でられつづけた境内の臥牛は、どれもつんつるてんに黒光りしています。
どんだけ安うで賢うなりたいねん牛撫でてる暇があったら勉強しい」と言いたくなりますが、かくいう私も例外ではございません。つまり、さしたる効果は期待できないかと。いや、恩恵を受けてコレなのか。

で、牛が伏せている理由。悲嘆のうちに彼の地で亡くなった道真の遺骸を牛車に乗せて都に運ぼうとした途中、牛が伏せて動かなくなったんですと。その場所が道真の墓所のある、九州の太宰府天満宮
繊細で心にしみる和歌を詠んだ道真ですが、よほど都への恨み辛みが深かったのでしょう。その後も都でつぎつぎに凶事を起こしたり、わりとやりたい放題、けっこう執念深いです。もちろん都人にも後ろ暗いところはあったのでしょうけれど。
ただ、天神さんには一頭だけ立ち牛の彫刻があるそうです。その理由はなぞですが、いつか道真の怨念が完全に晴れたとき、その牛も人知れず静かに伏せるのかもしれませんね。

天神さんの梅園は2月25日(月)の梅花祭を控えて、そろそろ色づきはじめているころでしょう。長らく足が遠のいていましたが(なにしろ「甘酸っぱくほろ苦い」地なので)、久しぶりに訪れてみようかしらん、と思いはじめています。

天神さんに行ったら、はずせないのが甘味処「澤屋」の
粟餅。これは問答無用で絶品です。
持ち帰りもOK。「必ず本日中にお召し上がりくださいねっ!」とくどいほど念を押されますが、わりとつぎの日でも美味しいです(あ、でもみなさんは真似しないでくださいね。それでお腹を壊しても責任もてません)。

ちょっと足を伸ばして、今宮神社に参拝もいいですね。ここには有名な「あぶり餅」があります。
本殿に向かって参道の左側が「
本家・かざりや」、右側が「元祖・一和」。かざりやさんは創業400年、一和さんは創業1000年だとか。昔から京都では「元祖・本家争い」のお店として有名です。ひょっとしたら、ここがそうした争いの発祥の地かもしれません。

白味噌甘だれのあぶり餅は一度食べたら忘れられないお味です。わが家はいつも「かざりや」さんでいただきますが、どちらのお店でも味は変わらないと思います。
あと15本500円と書くと、けっこう量がありそうですが、1本の餅が正味、小指の先くらいの大きさです。食べ盛りのお子さんを連れていくと、30本でも50本でも食べられるので、おやめになったほうがよいかと。
こちらも持ち帰りOKですが、本物の餅なので、すぐに固くなってしまいます。2,3時間以内にお召し上がりになることをお薦めいたします。

いかん、これではまるで「食べ○グ」だ、と思いますが、京都にお出での際には、今日の記事をちらりと思いだしていただければ幸いです。



【13年02月07日 安田均】

と旧正月

 あけましておめでとうございます、というのが、今年は1月ほど遅れた。
 もっとも、アジアのメイン、旧正月はそろそろで、中国ではそれにあわせて(春節)、民族大移動がもっとも頻繁になるらしい。

 さて恒例のグループSNEの
「今年の予定」だが、今回はわかりやすく「ソード・ワールド2.0」「モンスター・コレクション」「その他のゲーム、ストーリー」という形になる。
「ソード・ワールド2.0」はおかげさまで去年から絶好調。久しぶりのルールブックT改訂版が好調だったことから、サプリメント、リプレイが堅調に伸び続けている。今年は、従来のそれらに加えて、オンライン小説アプリ版などにも力を入れていきたい。特にオンライン(で遊べる)は以前から懸案のもので、富士見書房さんとのタイアップでいよいよスタート。楽しんでください。
「モンスター・コレクション」はカード、それにソーシャルゲームが好調。カードの方は、この2月からいよいよ4番目のブロックに入る。今回はリチュアル(儀式地形)に続いて「地形吹き抜け」「種族秘伝」のおもしろさがメイン。夏にはブロック5が予定されている。秋には新たな別デックも登場するかもしれない。また、ソーシャルゲームも新たな大きな展開が秋に予定されている。
「その他のゲーム、ストーリー」では、ボードゲームがコザイクゲームとの協力で、初夏から登場。「ゴーストハンター13タイルゲーム」で、新たなゲームスタイルに挑戦。ボードカードゲームは、以後季節イベントごとに新作を発表するつもり。JGCゲームマーケットをお見逃しなく。「ボードゲームストリート2013」もね。
 また、最先端ボードタイプのストーリーゲームとして、富士見書房さんから
「ルッテノーブル」(仮)がいよいよベールを脱ぐはず。瞠目してお待ちを。
 去年スタートしたゲームノベル(新紀元社)は、少し期間をおいて、同じく初夏から続々登場。「妖怪コロキューブ」(学研)ほか、ジュブナイルゲームノベル・タイプも何冊か予定されている。
 また、今年はアプリゲーム関係で新タイトル2本が近々登場する。タイトルは
「デーモントライヴ」「ロード・オブ・ドラゴン」(仮)。これらにも注目してほしい。
 ラノベの新たな作家としては、年末に河端ジュン一
「皇国のフロイライン」(富士見書房)が登場したが、その続巻や河野裕の新シリーズ(角川書店)が春には登場か。他にも、おもしろいストーリー企画を予定している。
 ひとことで言うと、RPG、TCG、ボードゲーム、アプリ(オンライン含む)、ストーリー(ラノベ、ゲームノベル、ジュブナイルなど)を今年もいろいろ出していきますので、応援よろしくお願いいたします。

 で、
って?
 これは先日、東海道53次の終点(大津--京都)を歩き、最後を三条大橋を通り越して、北野天満宮にしたら、
梅の名所だったという由。わたしの誕生日7月25日天神祭りで菅原道真を祭るらしいが、道真は北野天満宮とも縁が深い(むしろこちらが主)。

 東風吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ(春を忘るな)

 新年らしい句だが、下の句が2種類あるのが昔から疑問だった。 出典ちがい?


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