Group SNE
News
About SNE

Products

User Contents
  ●著者インタビュー
●イベントレポート
●リーダーズサーカス
●エッセイ
●TRPGリプレイ
Link
indexに戻る
エッセイ
TOP > ユーザーコンテンツ > エッセイ > 安田均の「ゲーム日記」第2回
←「エッセイ」トップへ 次のページ→


安田均の「ゲーム日記」 第2回 (1997年2月28日版)


 1997年も早くも2か月が過ぎ去った。
 その間、どれだけ仕事ができたか考えると困ったものだけれど(笑)、ことゲーム生活に関しては充実した日が続いている。
 もっともぼくの場合、どこまでがゲームでどこまでが仕事なのかわからない部分もある。
 ひと言でいえば、“やらねばならない”と思った瞬間、それは仕事になり、そうは思わず、ただ楽しんで何かをしている限りは“ゲーム生活”ではないかと割り切っているのだが、そうでもしないと、ただひたすら仕事をしていたり、逆にゲーム三昧だけの人生を送っているように思えて、わけがわからなくなりかねないからだ。
 もっとも、このコラムも“書かねばならない”と思った瞬間、仕事めくので、できるだけ気楽に書かせてもらうことにする。

 −−とまあ、こんなことを言うのも、じつはまだ“ドイツゲーム大賞マラソン”を遊びきれてない言い訳。ゲーム自体はほぼ揃ったからいつでも遊べるのだが、一日二つずつ遊んでいっても10日近くかかるので、もう少し待ってもらおう(全部で18点もあるのだ)。

 今回は、1〜2月の、まさしくゲーム日記を。




1月某日
 関西JAGAにはじめて行く。JAGAというのは、日本アダルトゲーム協会の略語だ(アダルトと名がつくと、妙にいやらしく聞こえるようになったのはいつごろからだろう。昔、アダルト・ファンタジーというハイファンタジーでも最高の叢書がバランタインブックスから出ていて、ぼくなどそれにあこがれたものだけど……)。
 名前のとおり、社会人しか参加できないという、ゲーム関係では珍しい集まり。でも、来ている皆さんはけっこう若い。もちろん、30代や40代(?)の人もちらほらいて、ひと安心というところか  いや、これはぼくと同世代だからということじゃなく、ゲームが少しでも広い層に受け入れられたいから。
 JAGAは、まあそんなアダルトな人たちの集まりだから、ゲームのインストラクトはとても親切だ。ぼくなんかが行くと、かえって遠慮されたかもしれないが、とにかくにぎやかに鉄道ゲームの傑作『レイルウェイ・ライバルズ』や、自転車レースの快作『ホーマス・ツアー』などを楽しませてもらった。
 特に『ホーマス・ツアー』はこちらがまだ遊んでいなかっただけに、興味津々。要するにレースゲームだけれど、カードとサイコロを併用して、コースに2ヵ所ある坂道をいかに乗り越えるかということ。しかも、これは自転車のレースだけに4人の団体戦で、どれだけグループでうまく好位置につけるかに勝敗はかかっている。いくら一人が先頭をきっても、あとがばらばらで遅くては勝てないのだ。
 その辺りは頭にあったので、2番目の坂の頂上寸前で4人を最高の位置に持ってきて、さあ、勝負だ、ここを乗り切れると勝てるぞとサイコロをふったら、出た目は転倒! 後もバタバタ。よりにもよって、こんなところで……so it goes ……。
『レイルウェイ・ライバルズ』はこちらが持っていって、プレイに参加してもらったが、さすがにゲーム慣れしているメンバーだけに、なかなかシビアに遊ぶことができた。
 聞けば、会長のUさんやTさんらは、鉄道ゲームの最高峰といわれる『1830』の大のファンだとか。別の機会に『1830』も遊びましょうと誘われたのだが、こちらは最近あまりやっていないのと、どちらかというと、前身の『1829』をのんびり楽しんでいた身なので(『1830』の方が、ずっとシビアなのは1度遊ぶとわかります)、もう少しならして勘をつかんでからということで、辞退させてもらった。
 昼頃から夜まで、たっぷりとボードゲーム/カードゲームなどのテーブルゲーム系が遊べるのは、こうしたものが好きな人にとっては天国だろう。比較的時間をとられない軽目のゲームが中心なのは、40〜50人の人がいれかわり楽しむためにはやむを得ないからだろうか。
 最近、一部で流行りのドイツのテーブルゲームがどんなものなのか見てみたいなと思う人は、この関西JAGA(や、きっと東京や群馬のJAGAもだろう)に行ってみるのもいいと思う――学生の人は参加できないので残念だけれど。


←「エッセイ」トップへ 次のページ→

TOP