安田: |
失礼ですが、お歳はいくつですか? |
シュタウペ: |
見た目より、歳をくっててね(笑)。30なんだよ。 |
安田: |
これまでカードゲームを中心に、かなりヒット作を出してますね。最初から、そうだったんですか? |
シュタウペ: |
いやいや、最初は売れなくて。これでも5年ほどは下積みをして、生活は苦しかったんだ(笑)。 |
安田: |
やっぱり『スピード』が大賞の候補になってから? |
シュタウペ: |
いや、それまでにも『ゾルヒェ・シュトロールヒェ』(やっぱりカードゲーム)というのが、けっこうヒットしてくれてた。 |
安田: |
シュタウペさんのゲームは、簡単で、すぐに終わるものが多いようですが、ゲーム全般にポリシーのようなものを持ってるんですか? |
シュタウペ: |
ぼくは、一瞬でルールが理解できないゲームを作る気はあまりないんだ。簡単だけど、奥が深いゲームにひかれるから。 |
安田: |
それが、実はなかなかむずかしいことなんですよね。 |
シュタウペ: |
幸い、いまのところは、アイデアが湧いてるから(笑)。 |
安田: |
ああ、それで聞きたかったんですが、今回、エッセンでは新作を発表してませんね。来年ですか? |
シュタウペ: |
うん、2月のニュルンベルクで2つ出るよ。ボードゲーム(ハンス・イン・グルック社)とカードゲーム(アミーゴ社)で、ボードゲームの方は自信がある。『バザーリ』なんか問題にならないくらい、おもしろいやつさ(妙に自信ありげ)。 |
安田: |
そこまで言っていいんですかね(笑)。どんなもの…… |
シュタウペ: |
う〜ん、内容については勘弁してほしい。ゲームはアイデアが命だから。カードゲームはいままでのぼくの路線さ。『スピード』とはちょっとちがうけど、アクションゲーム。ところで、あなたはぼくのゲームのどんなものが好き? |
安田: |
だいたいどれも好きですね。『スピード』だけはちょっと辛い。手先を動かさないものなら(笑)。あえて言うなら、『ダビデとゴリアテ』『フィアスコ』かな。 |
シュタウペ: |
ああ、『フィアスコ』については、ぼくは不満を持っている。ラベンスバーガー社にルールを一部変えられたから。ぼくは自分のルールの方がおもしろかったと思ってるんだけど。まあ、一般にはおもしろいと言われてるんで、しようがないけど。 |
安田: |
そうだ、『シット!』も好きなんだけど、あれはひどい題ですね。 |
シュタウペ: |
あれも、ぼくが付けたんじゃないよ。アドルング社がそうしたんだ。目立たないといけないといってね。われながら、ひどい題だ(笑)。 |
安田: |
ところで、自社のシュタウペ・ゲームズというのがあって、ベルリナー社というところからゲームを出していますね。その辺りの関係は? |
シュタウペ: |
シュタウペ・ゲームズというのは、ゲームデザインだけをして、販売がベルリナー社なんだ。 |
安田: |
ああ、うち(グループSNE)と同じようなものですか。ベルリナー社とは随分密接な関係みたいですけど。 |
シュタウペ: |
あそこは、ぼくがこんなのを出したらとディレクションしている。クラマーやドーラのゲームなんかは、ぼくが企画したんだ。 |
安田: |
なるほど、そういうことですか。では、だいたいお聞きしたし、これからもご活躍を期待しています。ルールでわからないところがあったりしたら、インターネットでメールしてもいいですか。 |
シュタウペ: |
連絡なんかはぜひしてほしいけど、会社の方に頼むよ。実は、ぼくはコンピュータはほとんどやらないアナログ人間なんだ(笑)。いまは、それでうまくいけてるから、いいと思ってるんだけどね。 |
安田: |
へー、それは意外だ。じゃあ、どうも。チュース! |