*10:ところで、やはりこのレポートでは触れられていなかったけれど、オリジン大会は年間最優秀ゲームに与えられるオリジン賞でも有名だ。
たくさんあるので、今年の同賞の主要なものをピックアップすると、
ベスト・アブストラクト(まあ、ファミリーゲームといってよい)ボードゲーム
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KILL DOCTOR LUCKY |
‘KILL DOCTOR LUCKY’
去年はカタンが選ばれたこの部門。意外にも、今年はこぶりで安価な、このゲームが受賞。ドイツゲームへの対抗心のなせる結果か? でも、この安さでは、かなりおもしろい部類に入る。ふつう推理ゲームは’犯人は誰か’だけど、これは大きな屋敷でドクター・ラッキーをいかに殺すか−−というアイデアがすごく斬新。そんなに頭は使わないし、シチュエーションもおかしくて、盛り上がる。買いですね。
ベスト・ヒストリカル・ボードゲーム
‘SUCCESSORS’
アメリカのボードゲームでは、やはり質量タップリのこの部門にいい作品が出る。アレクサンダー大王を扱ったこれも、名作と呼ばれるようになるのだろうか?
ベスト・SF/ファンタジー・ボードゲーム
‘ROBORALLY GRAND PRIX’
人気の高いロボラリーが、このエクスパンションで選ばれた。ボードゲームの好きなガーフィールド(マジック・ザ・ギャザリングの作者)は嬉しいだろう。
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SHADOWRUN TCG |
ベストTCG‘SHADOWRUN TCG’
おお、シャドウランTCGじゃないか。富士見さん、バトルテックといい、シャドウランといい、TCGは大人気ですよ。出してほしいなあ。どんなものか見たい人は、今度のSNEコンでのデモプレイをお楽しみに。
ベスト・カードゲーム
‘GIVE ME THE BRAIN’
これは謎のカードゲーム。これを出したCHEAPASS社は、‘KILL DOCTOR LUCKY’でも受賞している。急いで、取り寄せなければ……。
ベストRPG
‘LEGEND OF THE FIVE RINGS’
やった! あの奇怪ジャパネスクTCGにして、カオスギアにもちょっぴり似ているファイブリングズがTCGではなくって、RPGで受賞したぞ! こいつはオドロキ桃の木……とはいっても、あのTCGの背景世界をRPGで遊ぼうというこのゲームは、ちょっと前から読んでいて結構おもしろいなとは思っていた(遊べていないのが残念だが)。けばけばしい部分はあるものの、意外にマジなところが、なんともいえずおかしくておもしろそう。
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‘LEGEND OF THE FIVE RINGS’
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ファイブリングズは、TCGのエクスパンションセット部門でも受賞しているし、一部ゲーマーにはかなり受けているみたいだ。 後、コンピュータゲームでは、トゥームレイダーなどと並んで、ファイナルファンタジーZがベストに選ばれていて、これは快挙だろう。
全体的に見て、RPGとTCGが入り交じっている(シャドウラン→TCGで受賞。ファイブリングズ→RPGで受賞)のは、オリジン賞の政策的な点なのか、それとも、実際にこうなってきているのか、ぼくにとっては興味深く見えるところだ。
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