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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > 秋口ぎぐる特集 (2012年11月)
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秋口ぎぐる特集
■■はじめに
毎月、話題の新作を紹介するこのコーナー、今回は秋口ぎぐる特集です。

なんと、秋口ぎぐるは2012年9月に『
魔女館からの脱出: キャット&チョコレート ゲームノベル』(新紀元社 ネオゲーム文庫 著者インタビュー) 以降、怒濤の作品ラッシュです。

集英社 みらい文庫
代表監督は11歳!!3
 海外遠征で大騒動!の巻
2012/10/10発売

著=秋口ぎぐる・八田祥治
イラスト=ブロッコリー子
定価:630円(税込)
講談社ラノベ文庫 
イクシオン サーガ
盗賊の傭兵団
2012/11/2 発売
著=秋口ぎぐる
イラスト=みやこかしわ
定価:651円(税込)

cosaic 新作ゲーム
キャット&チョコレート 幽霊屋敷編
2012/11/18 先行販売

キャット&チョコレート ビジネス編
2012/ 12/9 SNECON2012 数量限定販売

フィルム・フィクサー
2012/12/9 SNECON2012 数量限定販売
    
 ゲームデザイン=秋口ぎぐる/グループSNE(川上亮)
 各1500円

 それぞれの作品について、わたくし(笠井道子)がインタビューを行いました。
お楽しみいただければ幸いです。

2012年11月 発行
記事作成 笠井道子



代表監督は11歳!!
―― それでは、本日はたくさんお話を聞かせていただくことになると思いますが、よろしくお願いいたします。
まず『
代表監督は11歳!!』第3巻からお話を伺いたいのですが、なんとまさに今日(11月下旬インタビュー当日)、第1巻が増刷されたとの知らせが届きました。おめでとうございます!
秋口 ありがとうございます。おかげさまで3刷になりました。
―― 第1巻は2011年11月、ちょうど1年前ですね。その後、半年に1冊のペースで、11月に第3巻と順調に刊行されていますね。

代表監督は11歳!!」シリーズ 2巻までのおさらい
 小学五年生のヒロトは、交通事故でケガを負ったサッカー日本代表チームのペッパローニ監督に代わって、監督を務めることになり、大活躍をしました。
 けれど、そんな無謀な策略がいつまでもつづくわけがありません。
 やがてヒロトの監督としての真価が問われることになります。対するは、日本サッカー連盟の推す新監督ヴィクトール。元ブラジル代表の名選手です。選手集めからやらなければならないヒロトは、ヴィクトール監督率いる代表チームに勝利できるのでしょうか。


―― このヴィクトール監督との対決の結果までが第2巻の内容になるんですが、なぜヴィクトール監督と対戦することになるんでしたっけ?
秋口 ヒロトは身代わりがばれて、一度は代表監督をくびになったんですよ。でも、なかにはヒロトがいいと言う選手もいる。じゃあ、試合をして決めようよ、と新監督ヴィクトールが言ってくれたんですね。
―― そう聞くと、ヴィクトール監督は公平な人に聞こえますが、すごくずるいんですよ!
秋口 え、ずるい、ですか?
―― だって、ヴィクトールは正式な代表チームの監督だから、いい選手を全部抱え込んでるわけでしょ?
秋口 それは、まあ、そうですね、ヒロトはほんとに無名の素人選手を集めてきて戦うわけですから、ふつうに考えたら勝てるはずないですね(笑)。
―― いきなり代表チームに勝てるほど優秀な選手が野に残ってたら、最初からそっちに入ってるやろって。
秋口 そこはまあ、小説ですから(苦笑)。
―― 今回インタビューをするにあたって、もう一度1巻から読み返したんですけれど、やっぱりこのシリーズは楽しいです。対決ものだから面白くないわけないんですが、主人公にちゃんと感情移入できていないと、そこは興ざめする。
秋口 ほうほう、それで? (なぜか聞き手にまわる著者)
―― でも、第1巻からずっとヒロトの活躍を追ってきてますから、そりゃ一つ一つの試合について、手に汗握りますよね。
秋口 ありがとうございます。
―― で、第3巻はいよいよヒロト率いる代表チームがアジアカップに参戦ですね。小説では年代は特定されていませんが、2015年にアジアカップが開催されるオーストラリアが舞台になっています。
秋口 ええ、最初はアジアカップの舞台とか知らずに「オーストラリアがいいんじゃない?」と勝手に決めてたんですけれど、あとで「やっぱりオーストラリアやった」と判明したという。
―― そうだったんですか。実際には現在、2014年ブラジルワールドカップ予選の真っ最中ですね。11月には日本はオマーンに勝利しましたし、サッカー熱が盛り上がっているなかでの第3巻発売です。
秋口 はい、小説でもこの巻でついに代表チームが完成されてきたという感じですね。ただ、児童書なので、これまで書いてきた文庫よりも枚数が少ないんです。試合の内容などをしっかり書こうとすると、ほかのことがほとんど書けない。そこが毎回いちばん苦労するところですかね。
―― でも、第3巻はほかの巻に比べてたくさん試合以外のことが書かれてましたよね?
秋口 あ、そうですか。そういう印象であればうれしいです。
―― 新しい選手も増えてますし、ヒロトくんよりちょっと年上の、日本サッカー連盟会長の孫娘も登場しますし。ヒロトくん自身はあまり感じてないようですが、恋模様なども描かれてますね。
秋口 あの孫娘のキャラクターは第2巻を描き終えた時点で、イラストレータのブロッコリー子さんが「なんとなく会長の孫娘、描いてみました」ともってこられて、じゃあ、この子の出てくる話にしよう、と。
―― へええ! 同年代の女の子が登場すると、とうぜんヒロトをはさんでヒロインのユカリと恋のさや当てがはじまります。3巻ではそのあたりも見所になっていますね。
秋口 そういえば、ブロッコリー子さんは先日(11/18)の「ゲームマーケット2012 秋」にもいらしてました。
―― はい、私もご挨拶させていただきましたが、清楚な美女でびっくりでした。イラストの印象から、もっと豪快な方をイメージしてたんですよ。ブロッコリー子さんは大胆な構図を使われますよね。
秋口 そうなんです、絵に動きがありますよね、躍動感のある絵。それがいちばんうれしいですね。
こぼれ話1:「登場人物の平均年齢」
―― 3巻の感想でいうと、主人公のヒロトくんはちょっとした未来予知の能力があるんですけど、3巻ではそれが万能じゃない、勝利はチームのみんなで勝ちとるものだ、という面が強く出てたように思います。
秋口 そうですね、4巻ではそういう面がもっと強く出てきます。
―― それは楽しみです! と、4巻についてお聞きする前に、八田(祥治)さんとの共作についてお伺いします。最初のプロットなどはどちらがお書きになるんですか。
秋口 プロットはぼくが書いて、(サッカーの)戦術も含めた初稿を八田さんが書いて、最終的にぼくが仕上げるという形です。
―― サッカー小説ですから、戦術のリアリティがとても重要になると思うんですが、秋口さんはサッカーをされるんですか。
秋口 ぼく自身は小学校のときにちょっとやったことがあるだけなんですが、八田さんはインターハイにも出場したことがある元サッカー少年です。その意味で彼の存在は大きいですね。
―― では、3巻でぎぐるさんがいちばん気に入っているシーンを教えてください。
秋口 気に入ってるシーン? そうですねえ(3巻をぱらぱら)。そうそう、ここ、ここ! ほら、韓国の代表選手に來電(レジョン)っていたでしょ。
―― ヒロトとも第1巻で対戦した韓国のスター選手ですね。
秋口 その彼がオーストラリアの選手に半分だまされるような形で酒飲まされて……
―― ああ、あったあった!
秋口 で、韓国の作戦とか全部バラしてしまって、試合でぼろかすにやられて、監督にこっぴどく叱られたぜ、というシーン。ぼくはあそこがいちばん好きですね。
―― またよりによって、そういう大人なシーンを(笑)! 來電に酒を飲ませたのはオーストラリアのNO1プレイヤーでしたね。
秋口 そうですそうです。試合に負けた來電曰く「あいつら、どんな戦術もお見通しだ」って、そらそうやろ、全部ばらしてるんやから。
―― (爆笑中)
話が盛り上がり、ここからさらにネタバレトークに突入。すでに本作をお読みになった方、ネタバレをお厭いでない方のみ、よろしければこちらをどうぞ
―― では、いままさに執筆中の第4巻についてお話を聞かせてください。
秋口 第4巻でいよいよワールドカップ予選がはじまります。ペッパローニUAE(アラブ首長国連邦)の監督として登場しますよ。元日本代表チームの監督だったんですが、交通事故に遭ってイタリアに帰っていました。1巻ではその代役をヒロトが務めて大活躍したわけですが。
―― もう怪我治ったの、ペッパローニ?
秋口 ええ、怪我は治ったんですよ(笑)。で、彼はイタリア人なんで、イタリアの有力な選手を3人くらい連れてきて、帰化させて――
―― 帰化までさせるの? やりすぎでしょ、ほんと、大人はずるいんやから(笑)!! ペッパローニ監督はヒロトを恨んでたりするの?
秋口 いや、それはないです、ちゃんとヒロトのことは評価してて、ヒロトと対戦したいと思ってます。
―― でも、ずるい手は使えるだけ使うぞ、と?
秋口 ずるくはないんですけどね(笑)。ペッパローニはUAEのナショナルチームの監督としてワールドカップ・アジア予選に出てきます。アジア予選はトーナメントではなく、ホーム/アウェイで戦うことになるので、一回負けたチームともう一回対戦する。そこがいいんですね。
―― 舞台はどこになるんでしょう?
秋口 今回は予選なんで、各地でやるんですけど、最初アラブで対戦して、つぎにホーム(日本)で対戦することになります。
―― ふむ、私の予想では「アウェイで負けてホームで勝つ」だな。
秋口 ま、まあ、そうなりますよね、先に勝って最後に負けるよりはね(笑)。
―― 先にホームで負けて、もうだめだとなってから、アウェイで勝つ、というのが美しくていいんだけどなあ。
秋口 たしかにそうなんですけどね――ダメなんですよ。
―― へ、なんで?
秋口 ちょっとネタバレしすぎかもしれませんが、アラブで負けたあと、ヒロトは武者修行に出るんですよ。で、修行に出るんなら、いっそとんでもないとこにしたいなあ、となって。ヒロトはアフリカ・リーグに行きます。
―― ……はい?
秋口 アラブで負けて、サッカー連盟の会長が「もうアフリカなんか、すぐそこだから修行してきなさい」と。
―― 「すぐそこ」って、距離的にはそうやけど。
秋口 まあ、サハラ砂漠はさんですぐなんで。
―― なんとすごい展開だ(爆笑)。 で、会長の孫娘さんとか、ヒロインのユカリちゃんはどうするの?
秋口 ああ、それはもう「いってらっしゃい」しか言わないです。
―― なんかね、そうなるんじゃないかと思ってたよ(笑)、ぎぐるさんの書きたいのは「ちょっぴり切ない初恋」とかやないんやろなって。
秋口 はい(笑)、なので、おっさん一人とヒロトだけでアフリカに行きます。
―― ますます面白そうだ。
秋口 ただ、それを200枚で書かなあかんのです、もう無理でしょ? 書きたいこと書いてたら、試合のこととかほとんど書けなくなりますよ。
―― そうね、マンガだと飛行機乗るまでで第一話、現地に着いて第二話。
秋口 はぐれてとんでもないところに行って、第三話とか(笑)。
―― そこで意味もなく可愛い女の子に助けられたり。
秋口 そうそう、それがまたヒロイン(ユカリ)の肌の色が違うだけの女の子だったりね。そういうの、やりたかったんすけど。
―― (やりたかったんや(笑))。
秋口 なかなか200枚では大変でしたけれど、初稿はすでに上がっています。いまはラストの演出を練っているところです。
―― 注目の4巻の発売はいつごろの予定でしょうか。
秋口 2013年の春だと聞いています。
―― 絆も深まってきたヒロトと日本代表チームの活躍を楽しみに待っています!


イクシオン・サーガ 盗賊の傭兵団
―― さて、11月12日には『イクシオン・サーガ 盗賊の傭兵団』が講談社ラノベ文庫に登場しました。「イクシオン・サーガ」はアニメ、コミック、ゲーム、そして小説とメディアミックス展開されている話題のゲームですね。(公式サイト)
秋口 ゲームは現在(2012年11月)オープンβが公開中です。世界観は共通してるんですが、ゲームもアニメもコミックも小説もストーリーは完全にオリジナルなんですよ。なので、けっこう自由に書かせていただきました。

【あらすじ】
 しがない盗賊カザ。旅の途中でハイペリオン(超戦士)の英雄フォングらしき骸に遭遇する。骸のそばにフォングに宛てた手紙があったため、カザはその手紙を金に換えようと街に向かう。しかし、弱小傭兵団の隊長リコにファングその人と勘違いされ、素人の人間ながらジャコウ城砦の攻略に参加するはめになる。
 落ちぶれハイペリオン3人娘と盗賊カザの冒険活劇。

―― 小説を読んで、「おお、面白そう、ゲームやってみたい」と思ったんですけれど、いま使ってるPCが古いことを理由に自粛しました。深みにはまるたちなので、やりはじめたらたぶん睡眠不足まっしぐら。
秋口 本格的なゲームですし、快適に遊ぶにはちょっとマシンパワーが必要でしょうね。
―― で、小説にもゲームにも商魂たくましい亜人、マイド族(あいさつ言葉が「まいど!」)が登場しますけれど、あれは絶対ぎぐるさんの設定が採用されたんだと思ってました。
秋口 いえいえ、元からあった設定です。
―― 彼ら、大阪弁をしゃべりますけれど、それも――?
秋口 ええ、そういう設定です。ゲームでもコミックでも大阪弁をしゃべってます。
―― それは楽しいな(笑)。
秋口 世界観としては、イクシオンという神的存在から特別な能力をもらったハイペリオン(超戦士)という強力な戦士がいて、傭兵として活躍するファンタジーです。ただ、ストーリーに関してはオリジナルでやらせてもらえたので、あえてそのハイペリオンではない人間を主人公にすることで個性を出そうかな、と。
―― 等身大の主人公ですね。人間の盗賊カザがひょんなことから英雄にまちがわれて、弱小傭兵団のリーダーに祭り上げられる、というお話。
秋口 英雄にまちがえられて英雄のふりをする、というのは前からやりたいことだったんです。ただ、企画を出したときには傭兵団の話じゃなかったんですよ。
―― ほう?
秋口 武闘大会みたいなのがあって、闘技場で戦う弟子を育てるという、主人公とヒロイン一対一の話だったんですけれど、編集さんからアドバイスがあったんです。武闘大会ではリアルバトルじゃないから緊張感がない、実際の戦場を描くほうがいい、と。
―― それで攻城戦になったんですか。派手でいいですよねえ! しかも、主人公率いるのは女子三人。選ばれたハイペリオン(超戦士)とはいえ、落ちこぼれ傭兵団ですからね。そりゃ緊迫感も半端じゃない。
秋口 とてもよいディレクションをいただいたと思います。元のゲーム自体が複数入り乱れて戦う戦場の物語ですしね。
―― ストーリーはオリジナルということですが、世界観についてはそうはいきませんよね?
秋口 ええ、ゲームの制作元カプコンさんからも、しっかりとチェックをいただきました。なので、ほかのメディアになじんでいる方にも抵抗なく楽しんでいただけると思います。具体的に言うと、ハイペリオン(超戦士)には人間のパートナーがいたりするんです。で、この小説は主人公カザがそのパートナーになるまでのお話です。ゲームやってる方なら気づいてくださるかもしれませんね。
―― 話題のメディアミックス展開ですから、ジャンルの枠を超えて、こちらの小説もぜひ楽しんでいただきたいですね。
秋口 はい、よろしくお願いします。
―― ところでさ、これもまたちょっとひねった読み方になるんだけど、主人公が率いるのは、弱小とはいえ可愛い女の子3人の傭兵団。とうぜん色恋に発展するかと思ってたのに――
秋口 ――思ってたのに?
―― 主人公がちょっとそっち(Hな方向)に向かいかけては、ぐっと踏みとどまるシーンが何カ所かありますね。
秋口 今日びのラノベ的にはもっと行ったほうがよかったですかね(笑)。そこも編集さんから「あからさまに狙ってるみたいなのはやめましょう」ってアドバイスがあって。
―― そうやったんや。
秋口 でも、(女の子に)興味のない主人公にはしてないでしょ。興味はあるけど、ま、ちょっとやめとこって。
―― うん、そんな感じ。
秋口 異性に興味ないやつはおらんやろという、そこはね、こだわりなんですよ。
―― だから、主人公は可愛い女の子たちを見てむずむずはするんだけれど、すぐに理性が働く。読んでて「ああ、ぎぐる、ちょっとブレーキ早いっ!」って。
秋口 もう一歩ぐらい行かな」って(笑)?
―― そうですそうです。
秋口 で、笠井さんの主な感想はそこですか(笑)
―― あ、まだ言ってませんでしたか(笑)。奇をてらったところのないストレートなファンタジーで、大変楽しく読ませていただきました。
秋口 そんな、またまたぁ。
―― (なぜに信じない(笑)) 表現は矛盾するかもしれないけれど、地に足のついたファンタジーというか、なんかちょっと懐かしい感じがしましたね。
秋口 わはははは、「懐かしい」ですか。
―― 迫力ある大規模攻城戦の一角で、それぞれに迷いや悩みを抱えた英雄(じつは盗賊)と弱小女子傭兵団が、懸命に活路を見いだそうとする正統派ファンタジーです。もちろん、秋口ぎぐるならではのユーモアもたっぷり。まだお読みでない方は、ぜひお楽しみください。


cosaic 新作ゲーム
―― では、最後にcosaicについてお伺いします。cosaicは秋口さんが代表を務めるゲーム制作会社ですが、11月ついにcosaic第一弾として『キャット&チョコレート』第三版が出ましたね。品薄状態がつづいていて「どうやったら手に入りますか」とたくさんのお問い合わせをいただいていました。(『キャット&チョコレート』についてはこちら
秋口 はい、先日(11月18日(日))の「ゲームマーケット2012 秋」グループSNEブースにも出展して、たくさんお買い上げいただきました。ご来場くださったみなさま、ありがとうございました。
―― 初版や第2版から変わったのはどこですか、と聞かれるんですが、装丁カードデザインが変わったんですね?
秋口 ほかには「アウト/セーフカード」がなくなって、判定をジェスチャーで行うようになりました。
―― おお、そうでした。
秋口 あっ、あと、値段です! なんと、お安くなって税抜き1500円! イベント以外では、イエローサブマリンさんのショップなどで手に入ります。
―― 第2弾・第3弾は『キャット&チョコレート/ビジネス編』と新作の『フィルムフィクサー』の予定と聞いていますが、残念ながら「ゲームマーケット2012 秋」には輸送の都合で間に合わなかったんですね。
秋口 はい、ブースに来てくださった方々には本当に申し訳ありませんでした。代わりといってはなんですが、12月9日(日)大阪で開催されるSNECON2012において、数量限定で先行販売いたします。その後は、2013年3月のゲームマーケット大阪まで手に入りませんので、ぜひお越しいただきたく思います。体験卓も用意しています。当日参加もできますよ!(SNECON2012 詳細
―― 効果的な宣伝、ありがとうございます(笑)。で、その後のcosaicのラインナップとしては?
秋口 ゴーストハンター13 タイルゲーム』が2013年前半を目標に進行しています。
―― おお、SNEのボス安田均鋭意開発中のゲームですね。最初、翔エンタープライズさんからJGC2013で出るかも? と非公式に発表があったけれど、正式にcosaicさんから出ることが決まりました。
秋口 笠井さんもテストプレイには何度も参加されていますね。
―― はい、TRPGの『ゴーストハンター』シリーズを元にしたタイルゲームなんですけど、めちゃくちゃ楽しいです。屋敷を探検する(=フロアタイルをめくる)うちに恐ろしい出来事に遭遇し、だんだん正気を失っていく、というゲーム。JGC2012で体験卓を立てて好評をいただきました。上述のSNECON2012でも体験卓を立てますので、興味をお持ちの方はぜひ足をお運びくださいませ。
秋口 あとは『キャット&チョコレート/学園編』も制作中です。発売は2013年5月くらいでしょうか。
―― 「学園編」、たぶん「幽霊屋敷編」や「ビジネス編」とも混ぜて遊べるんですよね? 「キャット&チョコレート」、ますます不条理に磨きがかかってきますね。
秋口 そうですね(笑)。
―― それでは最後の質問になりますが、cosaicさんは今後どのような方向を目指しておられるのでしょうか。
秋口 自分の作品はもちろんですが、SNEのタイトルも次の予定を考えていますし、ともに良質のゲームを模索していきたいと思っています。
―― よろしくお願いします。
秋口 それから、こちらで作ったものを海外で売っていきたいですね。いままではライセンスだけ渡して、作るのは海外の会社という形でした。今後は日本で作ったものを直接流通に乗せたり、ショップさんに卸したりできたらいいなあ、と。まあ、いまのところ、まだなんですけれど。
―― 秋口さんの行動力、というか有言実行力はほんとうにすごいですね。夢といいながら、きっと近いうちに実現されるにちがいないと思っています。
秋口 あとは、2011年のJGCでやった『キャット&チョコレート』のライブゲームなども、もうちょっとやってみたいなあ、と。
―― そのイベントには私もスタッフとして参加していましたが、楽しかったですね。数人でパーティを組んで、ブースを回りながら謎を解いていく、というイベントでした(JGC2011 『キャット&チョコレート』ライブゲームレポート)。
秋口 あの規模をもう少し拡大して、スコットランドヤード的なこともやりたいなあ、とか。
―― あ、それ、いいですね、ぜひ。
秋口 そうしたことを目標にがんばりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
―― 本日はありがとうございました。
口にしたことは実現する秋口ぎぐる、きっとこれからも小説やゲームのみならず、あらゆる「面白いこと」を発信していくにちがいありません。
 読者のみなさん、期待して続報をお待ちください。
こぼれ話 まとめて読む →


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