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LEVEL.3 勇者さまを探せ!
―偉大なる語り部、シンキングリーフ大いに語る―
 
 やあ、仔うさぎたち。どうしたんですか?みんなそろって。……ああ、私の話が聞きたいんですね。わかりました、思う存分、語ってさしあげましょう。大丈夫、疲れてなんていませんよ。なにしろ、この私、シンキングリーフ(リーフ)は頭脳労働者ですからね。この完璧にしてワンダフリャーな作戦指揮によってあやつる4匹のしもべたちにかかれば、怪物ブルブルルーなんて、お茶のこさいさい、ぺぺぺのぺーなんですよ。はっはっは。
シンキングリーフ
兄貴
 第一のしもべタイガーリリイ(タイガー)は、3歩あるけば都合の悪いことはすべて忘れる、うさぎならぬ鳥頭。まあ、並みはずれて丈夫にできていますから、未来の巣穴の王を守る壁としての役割には十分なんですけどね。
 この頃、血の味を覚えてしまったようで、息が生臭く感じるのですが、数ある欠点のなかの些細な欠点として、目をつぶってさしあげましょう。ふう、寛大だなあ、私は。
ハービィ

 時折けたけたと不気味に笑いながら大自然と交信している薬草中毒のハービィは、あのクセさえなければ、そこそこの常識家と呼んでさしあげてもいいかもしれないと思うことも、たまにはあります。
 私には及びませんが、年下のものをあつかう術にも長けていますし、あとは脅しのテクニックを身につければ完璧といったところですかね。
ルー
 喰い意地は張っていますが、エンジニアのルーはさすがに手先だけは器用ですね。そんな彼女も、私の大胆にして緻密に組み立てられた戦略のもとでなら、それなりに見せ場をつくることができるんですよ。ブルブルルーの腹で暴れて崖まで追いこんだ時には、もろともに落ちて燃えても本望だったにちがいありません。ええ、私は友の活躍の場を奪うような情知らずではありませんからね。邪魔にならないように遠くで見守っていましたとも。
ブルーローズ

 ブルーローズ(ローズ)? はあ、そんなコもいましたね。いつもなにかにつけてぴーぴー泣いては私たちの足をひっぱる鈍くさいのが。まあ、あれは滅多にいない超能力うさぎですからね、保護するとまではいかなくても、私が有効に活用してさしあげますとも。
 バカとハサミは使いようというでしょ? おバカなハサミたちも、この私にかかれば……

(しばし沈黙)

……あの、ルー。痛いので渾身の力をこめて、足に噛みつくのはやめてもらえませんかね。おや、どうしたんです?その凶悪な視線は。私の足に悪霊でもとりついているというんですか? ……って、おおおおおお頭の中に電波が……じゃない! これこれブルーローズ、大音量のテレパシーをねじこむのはおよしなさい。おいたがすぎますよ。この傑出した頭脳に歪みが生じたらどうするつもりですか。

 ……おや、どこにいくんですか、仔うさぎたち? 一目散に逃げだしたりて……っくしゅん! くしゅん! ああ、ハービィ。風上で薬をまくのはどうかと思うんですが……くしゅん! くしゅん!
 ……や、やあ、タイガーリリイ。なんなんですか、その助走に最適な間のとりかたと、クラウチングスタイルは! ま、まさか、この私に飛び蹴りをかまそうなんて考えてるんじゃ……ああ、誰か! この偉大なるカリスマが失われようとしています! やめてやめて、走ってこないで!
 ああーーん、ごめんなさーーい!(泣)


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