黒イタチのカースに率いられた、イタチ軍団に襲われ、全滅寸前の巣穴から、救援を求めてやってきた、語りべのピョン太くん。
主人公うたぎたちは、彼を助け、伝説の勇者さまを求めて、高いお山へ、いつものように突き進んだ。
血みどろの大騒ぎ(笑)の果てに、とうとうめぐりあった片目の銀色うさぎ、勇者シルバーファーさまは、熊とタイマンをはる、とんでもないうさぎさまだった!
ねえ、何でそんな強いん?
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GM |
シルバーファーさまの昔話は一晩えんえんと続いている。「……というわけで、俺は愛すべき仲間たちと、いくつもの出会いと別れを繰り返し、さらにこの山に登ってからというもの……。おい、聞いとるんか」 |
ローズ |
う〜ん、むにゃむにゃ(眠) |
ルー |
もう、食べられないよう……(眠) |
GM |
「ぬ……お約束な反応を返す連中め。現在の王は一体どういう教育をしとるんだ」 |
リーフ |
失敬なことを。私はちゃんと聞いてましたよ、で、高い塔に囚われていたお姫様は一体どうなったんですか?(笑) |
GM |
「どういう話を聞いとったんじゃー!」兎武術究極奥義ぶちかまされるぞ、貴様。 |
タイガー |
まあまあ、落ち着け御老体。 |
GM |
「興奮さしとるのは誰だ!」 |
タイガー |
しかし、まじめな話、一体何でそんなに強いんだ? 超能力ありーの、ピョンフーは達人だわ。ほとんど反則状態じゃんか。 |
GM |
「俺はな、早い話、もともとはひ弱な超能力うさぎだった。先々々々々代のタイガーリリィや、語りべたちと巣穴を守るために戦ったんだ。ところが、はるか昔、この超能力に目をつけた人間に捕まってな。そこで、体を色々いじくられたんだ。『やめろー、やめるんだ人間ー、ぶっとばすぞぉぉぉー!』(笑)」 |
ローズ |
勇者さま、バッタ? |
ルー |
おいしい? |
タイガー |
かもしれん。はむはむ。 |
GM |
喰うなーっ! 別にバッタを移植されたわけじゃない。で、妙ちくりんな薬を飲んで、超能力も強くなり、体力もついてこうなったのだ。ついでに、ピョンフーも習って、大活躍したんだが、歳を経るにつれて副作用が出て、この山から長時間離れていると死んでしまう体質になったのだ。 |
ハービィ |
特別な薬草でも生えてるの? |
GM |
「まあ、そんなところだ(近くの洞窟の奥には、燐光をはなつ不思議な岩があってね、そこからの光を浴びないといけないの。きみたちが浴びれば、それはそれで巨大化とか……)。そういうわけだから、お前たちの手助けは……」 |
タイガー |
いや、いいっすよ。オレたちも人間のところに行って、その薬を奪ってくるなり、改造してもらうなりすればいいんでしょ。 |
リーフ |
じゃあ、その薬を飲めば、あーら不思議。ひ弱なピョン太くんでもバンプーの鬼、アーンド超能力うさぎ。万事解決、オッケー問題なしってことですよね。がんばってください、巣穴の平和のために。 |
GM |
「は、はあ?」 |
リーフ |
私たちは疲れが残っているので、ここでゆっくり休みながら昨日の冒険のプロットを練りつつ、遠い兄弟たちの幸福を祈っていますよ。 |
タイガー |
その謎な薬をピョン太が飲みさえすれば、ノロイ……もといカースなどどおってことないんだろうが。英雄決定。イエイ。 |
GM |
イエイじゃねえよ。「でも、どれがその薬なのか私にはわかりませんから……専門家にも来ていただかないと……」などと言いつつ、ピョン太くんはハービィ姉さんの方をちらちらり、と。 |
ハービィ |
……えー、何かわたしに御用ー?うへへへへへ……(目がうつろ)。 |
ローズ |
ハービィ、妙に静かにしてると思ったら……。 |
ルー |
イッちゃってたんだね……(脱力)。 |
GM |
「ハ、ハービィさん。これからみんなで、人間の街におもしろい薬をとりに行くんですよっ、楽しみですねえっ、さあ、急いで行きましょう! 今行きましょう! すぐ行きましょう!」(ハービィを引っ張りつつ、駆け出す仕種) |
ハービィ |
んー、くすりー? えへへへへ……楽しみいぃぃ……。 |
タイガー |
おのれ、状況認識能力ナッシングなジャンキーをそそのかすとは、ピョン太め、油断のならんヤツ! 待ちやがれー!(追いかけている) |
リーフ |
ふ。さすがは語りべ。ちょっぴりお卑劣なやり口がバッチグーですね。 |
ルー |
ルーは人間の街が見たい! 一緒に行くよぅ、たふたふたふ(駆け出している)。 |
ローズ |
ええー? 人間の街って、怖いものがたくさんあるんだよぉ? |
リーフ |
まあ、前後不覚の酔っぱらいを野放しにしておく訳にもいきませんからね。この際、物語を一個くらい追加してもいいでしょう。ああ、面倒くさい。 |
ローズ |
あう。ブルーローズ、勇者さまと一緒にここでお留守番してるね。 |
GM |
「それはいいが、ここは昔わしにやられた片目の熊が、よくリターンマッチを挑みにくる……」 |
ローズ |
(皆まで聞かず)みんなあー! おいてっちゃやだよう!(泣) |
この連中に自分たちの巣穴の未来ばかりか、他所様の巣穴の命運までを任せてもいいものなのか。俺は心の底から不安に思ったが、すぐに結論は出た。
「ま、いいか」
引退ジジイは引退ジジイらしく、熊でも相手にしとりゃいいのだ。
シルバーファー様 心の手記
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