GM |
シルバーファーさまが捕まったのは、山を越えて反対側に降りた場所にある人間の巣穴の集まったところだったそうで、君たちはその街の近くにやってきたわけだ。 |
タイガー |
うむ、いろいろ陰謀があったような気もするが、3歩以上走ったから忘れてしまったぞ。 |
ハービィ |
あらぁ? なんで、いつのまにこんなところにいるの? ここどこ? |
リーフ |
あなたが神の声を聞いてるあいだ、電波に導かれて訳わかんない場所に来ることなんて、珍しくもなんともないでしょう。 |
ハービィ |
それもそうか。(おい) |
ローズ |
人間って、ときどきこうやって、おっきな巣の群れを造るんだよね。 |
ルー |
そいで、臭くて硬い鉄の虫さんをいっぱい飼うの。空気が臭くなっちゃうのにね。 |
GM |
そう。君たちの目の前には、人間の街に続いているだろうと思われる、、硬くて黒い平らな道が広がっているよ。かすかに鉄の虫の匂いもしてるかな。 |
ルー |
はしっこを歩こうね、でないと爆走する虫さんにカーペットにされちゃうから。 |
GM |
そうすると、幹が真っ平らに広がって赤だの青だのと、模様がやたらと綺麗な木が生えていたりしているのに出会うぞ。 |
タイガー |
そういう種類の木だ。(きっぱり、迷いなし) |
GM |
ちがう。脳みそまで筋肉なうさぎはほっといて、「人間知識」で判定してみてくれたまえ、皆の衆。 |
ハービィ |
(ころころ)あのね、これはモジっていうものが書いてあるカンバンっていうものなんだよ。人間は匂いじゃどこの誰の巣穴かわかんない鈍い種族だから、こうやってそれぞれの目印をつけて、巣穴を判断しているの。 |
ローズ |
かわいそう。人間ってずっと鼻炎なんだ。 |
GM |
そう。この赤い色のこの形は、街の名前を表している。 |
リーフ |
このミミズ・ダンシングがねえ。匂いのほうがずっと確実で簡単なのに。 |
タイガー |
相手の強弱までわかるしな。とりあえず、ここにはオレ様の匂いでもつけといてやろう。こしこし。 |
ハービィ |
これをたどっていけば、迷わずにすむよ。さ、いこっか。 |
ローズ |
たふん、たふん、たふん。(引きずるような重い足音のつもりらしい) |
GM |
さて、勇者・シルバーファー氏のお言葉によれば、彼が力を手に入れたのは、街のほぼ中心にある、3つの灰色の巣のうちのひとつでだそうだ。 |
リーフ |
3つの中のひとつですか。どれかはわかりますか? |
GM |
うんにゃ。3つの巣はどれも一際巨大なうえに、同じような形と色だったから、彼にも、よくわからなかったらしい。 |
タイガー |
とにかく、人間の街に入ろう。考えるのはそれからで十分だ。 |
ローズ |
……そうかなあ。(心の底から不信げ) |
リーフ |
人間が活発に活動するのはお陽さまが出ている間ですから、日が暮れてから街に入ったほうがいいですよ。 |
ルー |
でないと、火を吹く鉄の棒を持った人間に追いかけ回されたりするもんね。 |
ハービィ |
わたしたち夜目が利くし、問題なしだよ。 |
GM |
では、日暮れを待って、人間の作る黒くて平らな硬い道をたどっていくと。道の両脇には草がたくさん生えているから、適当にご飯でもとりながら休んでいれば、ちょうどいい時間になるかな。 |
リーフ |
ではゆっくり休んで、しっかりお腹を膨らませてからレッツゴーです。 |
タイガー |
腹が減っては戦はできんからな。 |
ルー |
街にいくー。人間の道具がたくさんあるから、おもしろいのー。 |
ハービィ |
人間に見つからないように、こそこそと隠れていこうね。 |
GM |
君たちが人間の巣の並ぶ場所の暗い方、静かな方を選んで進んでいくと、人間が巣に出入りするための『扉』というものが並んでいるのがわかるのだが……。そのなかのいくつかの隅に、ぱたぱたと小さな開く場所があったりもする。 |
タイガー |
ほほう、つついてみるか。 |
GM |
ぶらぶら揺れてる。 |
ルー |
おもしろーい。何だろ、これ? |
GM |
うん。ちょうど、あつらえたみたいに、身体が通れるくらいだね(にたにた)。 |
ローズ |
……。(無言でサイコロころころ)だめーっ! そういう場所のある人間の巣は、すごくすごく危ないんだよう!(泣) |
リーフ |
そう。危ないものが出入りするため専用の隙間なのです。 |
GM |
(ちぇ、つまらん)中からは、今まで嗅いだことのないような面白い匂いや、おいしそうな匂いが……。 |
ローズ |
行くのー! さっさと人間の巣でお薬もらって帰るのー! |
タイガー |
おおう、どうしたブルーローズ。いきなり怪力を発揮して。(ずりずり引っぱられている) |
GM |
ではそうやって早々に立ち去ろうとしている君たちの前に、お約束として、でっかいトラ縞の猫が立ちはだかるぞ。「ワシのシマで何やっとんじゃ、おのれら」 |
ルー |
やあーん、本当にお約束だよう! |
GM |
(ころころ)かなり体格のいいブタ猫だな、近所のボスなのかもしれない。口にはおやつのつもりか、ぐったりとしたネズミを一匹くわえてる。まだちょっとぴくぴくしてるよ。 |
ローズ |
う、かわいそう。 |
ハービィ |
早く手当てしてあげれば助かるかな? |
タイガー |
ふふふ。貴様、生命が惜しくば、すみやかにそのデザートをおいて立ち去るがいい。 |
リーフ |
ええい、どこの世界に猫のうわ前はねるうさぎがいるんですか! ブルーローズ、構わないから強化したテレパシーの実験体第一号はタイガーリリイになさい。 |
タイガー |
な、何を言うか、このデザートというのはブタ猫から見ての表現であって、オレ様にしてみればオードブル、あるいは……! |
ハービィ |
(冷静に)ブルーローズ、ゴー。 |
ローズ |
(真面目に)味方攻撃もイニシアティブ決めてから? |
GM |
真剣に仲間割れの算段してる場合か?のんきにそんなことやってると、ブタ猫が先に攻撃するぞ。「おのれら、ワシを無視するとはどういう了見じゃーい!」 |
タイガー |
やかましい! 兎武術対超能力という、パーティ最強決定戦が行なわれようとしてるときに、たかが飼われ猫風情が水を差すんじゃねえっ。……と、いいつつとりあえず猫に後ろ回し蹴り。(ころころ)フェイントは10。 |
GM |
何じゃあ、そりゃあ! |
タイガー |
しかもクリティカルで当たってる! ダメージは8点! |
GM |
「ぶぎゃおぉぉん!」猫は透過光吐きだしまくりながら、スローモーションで倒れ……(ころころ)ない。ううん、さすがボス猫。 |
ローズ |
じゃ、叫ぶ。兄貴にヤキいれるチャンスなんだから、邪魔、しないでっ!(ころころ)いっぱい成功。 |
GM |
……抵抗するまでもなく轟沈って感じー、みたいなー、ていうかー(ちょっと、ヤケ)。 |
ルー |
ネズミは? |
GM |
光るゲロを吐いたとき離しちゃったよん。まだどうにか生きてるけど? |
ハービィ |
じゃあ、薬草を食べさせてあげよう。 |
GM |
朦朧としつつ、ハービィ姉さんからもらった薬草をはむはむ食べると……(ころころ)「は、ここは一体どこっチュ? ボクはどうなったっチュか!」 |
ルー |
あ、気がついた? もう大丈夫だよ。 |
GM |
「ボクは確か、近所のボス猫に捕まって……はっ! あそこで使い古しの雑巾みたいになって倒れているのは!」 |
リーフ |
はっはっはっ、心配することはありません。君を脅かすものはあそこで陰気な睨みあいをしている、我らのリーサル・ウェポンズが、完膚なきまでに痛めつけましたからね。 |
タイガー |
……。(一撃、こいつなら一撃当てれば勝てる……。なんとか先に攻撃さえできれば……) |
ローズ |
……。(兄貴を相手にして生き延びるには、一回、そう一回《精神操作》してしまえば……) |
GM |
「何かあの二匹、鬼気迫ってるっチュね」 |
リーフ |
ははは、ま、実害のあるもんじゃありませんから、さわやかに無視するのが一番ですよ。ところで、君はこのあたりを根城にしてる街ネズミと見受けましたが、間違いありませんね? |
GM |
「そうっチュ。ボクらは人間の街に入りこんで暮らしてる種類のネズミっチュよ」 |
ルー |
じゃあ、ここらへんのことには詳しいよね? 恩返しといっては何だけど、ルーたちこれこれこういう感じの人間の巣を探してるの。ネズミさんわかるかな? |
GM |
「ああ、人間の巣の中でも大きいやつっチュね。入る道も知ってるっチュよ。案内するっチュか?」 |
ハービィ |
それって、ネズミさんしか入れないような入口じゃないよね? |
GM |
「そんなことないっチュよ。かなり大きい場所にでるから大丈夫っチュ」 |
リーフ |
じゃあ、案内してもらえませんか? |
GM |
「わかったっチュ。他ならぬ生命の恩人さんの頼みなら、たとえ火の中水の中……あ、だからといって飛びこませたりしないでくださいね」 |