GM |
さて、もうすぐ夕暮れが近いかなあというこの時間、君たちはふと気が付くことがあります。 |
リーフ |
何でしょう? |
GM |
今日はなんだかとっても静かです。鉄の鳥たちも頭上を飛んでいません。 |
ハービィ |
あら? 今日はとりこんでたから今頃気付いちゃった。静かだねー。 |
リーフ |
王様王様、こんな静かな日もあるんですか? |
GM |
「いや、こんなことは初めてだ。これも、嵐の前の静けさという奴かのう……」と王様はお答えになる。 |
タイガー |
嵐がきても、オレたちは巣穴に入ればいいだけだけどな。 |
GM |
鉄の鳥は飛んでないけど、人間たちはバタバタしてるぞ。遠目から見たかぎりでは。 |
ルー |
何かあったのかな?(困惑) |
タイガー |
鉄の鳥は子育ての時期に入ったんだな。人間に落ち着きがないのは発情期だからだろう。 |
ハービィ |
自信たっぷりだね、兄貴。 |
GM |
うーん。見ていると、人間をお腹の中に入れては吐き出す、臭い鉄の虫が何度も何度もやってきている。その度に、鉄と火薬の匂いのする人間たちを何人もぞろぞろと吐き出してるね。 |
ルー |
……(こ、これはまさか)。 |
ハービィ |
……(ハイジャック事件でも起こったのかな)。 |
ローズ |
なんかヤバイ。あれ、恐い。 |
GM |
そんな光景に君たちは心騒がせつつ、騒がしい緑の楽園は夕暮れをむかえようとしているのだな。 |
ルー |
あああ、すごく気になる〜。 |
リーフ |
(ころころ)じゃ、ちょっと見に行ってきます。ははは、好奇心の判定がファンブルしてしまいましたよ。まあ、罠の準備に忙しい時間ですから、私一人なら問題なく抜け出せるでしょう(笑)。 |
GM |
じゃあ、ふと気が付くとシンキングリーフがいなくなってるわけだな。 |
タイガー |
だー、またどっかでサボってやがる。 |
ローズ |
お仕事いやがってたもんね。 |
ルー |
むかむか。帰ってきたらフクロにしてやる。 |
ハービィ |
もうすぐイタチの来る時間だしね。シンキングリーフが彼らのご飯になってくれて時間を稼いでくれるのなら、それでもいいけど。 |
リーフ |
ちょっとは心配してくれようという清い心の持ち主はいないんですか! |
ハービィ |
今までの言動から、どっかでサボってるって信じて疑ってない(笑)。 |
GM |
日頃の行ないって大切だよな。さて、たった一匹で人間の建物の方向にふらふらといってしまったシンキングリーフくん。 |
リーフ |
はいはい。 |
GM |
君は調子に乗って人間たちの集まる空港ビル……えーと、ひときわ巨大な人間の石作りの巣まで来てしまった。来てしまったが……君はここの普段の状態を知らないので、どんなふうに様子が変わっているのかさっぱりわからない。 |
リーフ |
しまった! ピョン太でもお供に連れてくればよかったって感じー。つまんないですよ、ここ(笑)。 |
GM |
昨日外から見た様子とはなんとなく違うのがわかるけど、それだけ。ピョン太くんから聞いてた話だと、ここにはあらゆる種類の人間が集まってるそうだけど、今はそんなに種類がいない。なんだか大人のオスばっかりだ。しかも深緑色の大人が多い。鉄と火薬の匂いも充満してるぞ。 |
リーフ |
うわあ。なんかやな感じですね。 |
タイガー |
あれはミナミフカミドリオトナという種類の人間でな。ばーんという怪しい音ととも遠くにいるうさぎを撃ち殺す、あやしげな特殊技能を持っているのだ(笑)。 |
リーフ |
はいはい、いない人がホラを吹かない。 |
GM |
空港ビルの外から見る限り、人間はかなりとおくに集まっている。 |
リーフ |
イタチの匂いがしないのなら、ふらふらと近づいていってみましょうか。 |
GM |
人間たちは鉄の鳥が止まっている場所を指さしながら、なにやらわいわいと話し合っている。というか、怒鳴りあっているよ。《人間知識》で一応判定してみようか。 |
リーフ |
(ころころ)あ、けっこうイケてますよ。8成功。 |
GM |
残念だが、その程度じゃ推測は不可能なのだ。クリティカルでもしない限りは、何が起こっているのかさっぱりわからない。ただ、猟師みたいな人間がいっぱいいるということがわかった。 |
リーフ |
うーん、専門知識が必要な出来事というわけですね(笑)。 |
タイガー |
あのなあ、なんでそれでわからんのだ。鉄の鳥がいて、それを見ながらたくさんの猟師がさわいでいる……ということは、あれを狩るのに決まっておろうが!(笑)。 |
リーフ |
ああ、なるほど。それは盲点でした(笑)。単純なことほど見逃しやすいものですねえ。 |
GM |
人間たちは鉄の鳥の中や側にもたくさんいるぞ。その人間たちはなぜか目も鼻も隠れてる。それで、なにか大きな声で叫んだり、やりとりをしたりしているようだ。 |
ルー |
で、それに対して外の人間も怒鳴り返したりしてるんだ。 |
GM |
そう。 |
リーフ |
うわー、なんかすごいことになってますよー。 |
タイガー |
あの目鼻のないのは、地中海ノッペラオトナといいまして……(真剣)。 |
ローズ |
人間にもいろいろ種類がいるんだねー(感心)。 |
リーフ |
……なんか緊迫した雰囲気ですねえ。もうちょっと見学していきたい気がするんですが、もうじきイタチ襲来の時間でもありますし。 |
GM |
そうだね、完全に日が落ちきるのも時間の問題だ。 |
リーフ |
よくわかんない人間の騒ぎを叙事詩にしても受けませんからね、うさぎ穴の攻防のほうが一般受けするお話が作れるはず。ここは帰りましょう。 |
GM |
じゃあトテタテと走って帰ってくれたまえ。 |
リーフ |
(ころころ)大丈夫。イタチには見つからなかったようです。ただいまー、みんなー。 |
ハービィ |
あら、サボり魔が帰ってきた。 |
タイガー |
見せしめにつるすか。 |
リーフ |
ひいい、何をするんですかー! |
ルー |
(世間知らずな実験うさぎたちに向かって)いいですかー? 労働をいとうと、こんなふうになるからねー、お仕事をサボっちゃいけませんよー(笑)。 |