Group SNE
News
About SNE

Products

User Contents
●著者インタビュー
●イベントレポート
●リーダーズサーカス
●エッセイ
Link
indexに戻る
TOP > ユーザーコンテンツ > イベントレポート > コミックマーケット93レポート
イベントレポート目次


コミックマーケット93レポート


 日本の1年間でイベントは数多くあれど、年2回行なわれてその総来場者数が100万人を超すイベントはなかなかないことでしょう。
 2017年8月、グループSNEはその日本最大規模の即売会イベントである
コミック―マーケット92にて初めて企業出展しました。
 そしてその4か月後。
 
12月29〜31日という年の瀬、コミックマーケット93(C93 通称、冬コミ)にも出展し、先行発売のボードゲームおよび注目作の販売を行ってきました。
 森本有美松田実愛とともに今回SNEブースの出展を担当した西岡拓哉が冬コミ激動の3日間のレポートをお送りいたします。

執筆:西岡拓哉
 

■ 東京ビッグサイトへ!

 東京の新橋―豊洲を走るモノレール「ゆりかもめ」に乗り、国際展示場正門駅を降りるとすぐそこに
「有明の逆三角形」で有名な東京ビッグサイト(東京国際展示場)が目に映ります。
 ここが夏と冬のコミックマーケットの舞台となる会場です。
 SNE的には春と秋のゲームマーケットでおなじみですね。
 ビッグサイトは海沿いにあり、普段とても静かでおだやかな、のんびりした場所なのです。しかしコミケ期間中は皆、この東京ビックサイトを
「戦場」と呼ぶほどなかなかハードな環境と化します。

コミケ前日のビッグサイト。まさに嵐の前の静けさ。

企業ブースの通行証。


■ 驚きの来場者数

 アニメ、マンガ、ゲーム、同人誌等々の即売会を3日間かけて行う、ユースカルチャーの結晶ともいえるコミックマーケット。
 もはや説明不要かとは思いますが、このコミケがどれだけ大きい規模のイベントなのか、あらためて数字で見ていきましょう。
 夏コミ(C92)では3日間でのべ50万人を動員し、今回の冬コミ(C93)では1日目18万人2日目16万人3日目21万人
のべ55万人(※コミックマーケット準備会調べ)を動員したそうです。
 ちなみに僕の地元である
愛媛県松山市(四国最大都市!)の人口が51万人なのでそのほぼ同数が、東京都の一施設であるビッグサイトにやって来たことになります。

 そして出展ブースの総数がなんと
約3万ブース
 そりゃそんな数もあれば、ブース配置、サークルカット、その他諸々を掲載した公式カタログが電話帳みたいな分厚さになりますよね。
 あまりに人が密集していたので、この3日間「人口密度」という単語が頭から離れませんでした(笑)。


C93のカタログ。会場で携帯しての移動はおすすめできない(経験談)


■ 前日設営

 コミケ前日、西岡は販売物や設営道具がつまった荷物を受け取るため、一足早くビッグサイトに到着。西展示棟「企業ブース」に向かいます。
 すでにあちこちでブースの設営が始まっており、SNEブースに着くまで様々な有名企業の看板が目に入ってきて、ここでようやくコミケ開催の実感が迫ってきました。

 主にアニメグッズを販売している会社が多く出展しており、その他には大手のデジタルゲーム会社、放送関係の企業の参加も見受けられました。やはりアニメ・ゲームの祭典であることを思い知りました。

 しかもSNEブースのお向かいは大人気アドベンチャーゲーム
『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート/5pb.・MAGES.)のグッズ販売ブースでした。
 個人的によく見知った作品群が漂わせる雰囲気に気圧されそうになりながら、着々とSNEブースを設営。自然と明日への覚悟も決まってきます。

前日のブース。レイアウトは当日行なった。


■SNEブース

 3日間とも数多くの方々にブースにお越しいただき、SNEの作品をPRさせていただきました。
 今回グループSNEブースの目玉として新作ボードゲーム
『高慢パティシエ』『タルギ拡張セット 完全日本語版』、書籍では『T&Tサンプルキャラクター集 カザンの戦士たち』が先行販売されました。
 それに併せて長らく売り切れになっていた
『タルギ 完全日本語版』もここで再販しました。

ブース完成!



『高慢パティシエ』

『高慢パティシエ』は第2回グループSNE公募ゲームコンテストの選外佳作にして、第1回グループSNEボード/カードゲームコンテスト選外佳作『アニマルマインド』のデザイナーCacioさんの新作でもあります。
 王宮御用達のパティシエの座を巡って、お金をやり繰りし、競りに勝ち、自分の都合に良いようにお菓子の価値を操作していくゲームです。
「競り」+「デック構築型」のゲームであり、変化していく状況のなかお互いの考えの読み合いが白熱する注目の作品です。
「お菓子は甘いが、このゲームは甘くないぜ!」と言いつつ、初めてのプレイでも非常にわかりやすくゲームが進行していきます。
 可愛いけど高慢そうなキャラクターが目を惹く今作のパッケージのイラストは永田愁が担当しました。

 今回ご用意させていただいた『高慢パティシエ』はすべて完売!
 これからボードゲームを始めたいという方にもお手に取っていただき、こちらとしてもボードゲーム初心者にぜひオススメしたい作品です。

パッケージイラストは永田愁が担当。彼らの名はクーペ(左)とシュクレ(右)。



『タルギ 完全日本語版』&『タルギ拡張セット 完全日本語版』

『タルギ拡張セット 完全日本語版』は『タルギ』をより面白く、より深く遊ぶことのできる拡張セットです。
 そもそも『タルギ』自体が長らく売り切れになっていて、某通信販売サイトでは3万円ものべらぼうに高価な価格(いわゆるプレミアム価格、プレ値)がつけられていたため、ファンのみなさまから再販を強く望まれた作品でもありました。
 なのでこれから購入を検討していただいているみなさま、お待たせしました! 間違ってもプレ値で買わないようお気をつけください!(笑)

 さて『タルギ』の特徴として、
二人用のゲームであり、カードで形作ったボード上にお互いがコマを交互に置いていきアクションを行います。
 そして
自分のコマとコマの交点にあるカードを獲得し、そこに書かれたアクションも実行可能となります。そして獲得したカードを同じ種類、または違う種類でかためて配置していくことでボーナスの勝利点が得られます。

 この『タルギ拡張セット』では「水」「タルギアコマ」によって、いままでのアクションをより柔軟に行えるようになっています。さらに「砂漠カード」によって配置するコマをひとつ犠牲にする代わりに、強力なアクションができるという取捨選択の妙がゲームの展開を熱くしています。

パッケージをふたつ並べて見るとより見応えがありますね。



『T&Tサンプルキャラクター集 カザンの戦士たち』

『T&Tサンプルキャラクター集 カザンの戦士たち』は『T&Tアドベンチャーシリーズ3 カザンの闘技場』を遊ぶ際とても便利な一冊です。
 アドベンチャーシリーズ3における「カザンの闘技場」では「カザンの支配者レロトラーの精鋭兵になるための試練」「もともとプロの剣闘士」「罰として過酷な戦いに身を投じることになった」という3つの境遇のいずれかからソロアドベンチャーが開始されます。

 このサンプルキャラクター集では26種もの多種多様な戦士たちが収録されています。善の種族だけでなく、悪の種族のモンスターもデータ化されており、彼らがなぜ闘技場で戦うのかその経緯も描かれています。
 そこで間違いなく目を惹くのが
「キャラクター・タイプ『学者』」のマンティコアのフェルグスでしょう!
 戦士でもなければ魔術師でも盗賊でもない学者! しかも種族はマンティコア! ちょっと何を言っているのかわからないかもしれませんが、この
独特でキレッキレなセンスもT&Tの醍醐味ですね(笑)。ちなみにフェルグスは3度の飯より読書を好み、哲学的な会話も大好きなナイスガイ……らしいです。
 
ソロアドベンチャー「カザンのマンティコア」(著 柘植めぐみ)も収録されており、この一冊からでもさっそく遊ぶことができます。

 T&T関連商品をお買い上げいただいた方に特典としてフライングバッファローが制作した『TtT MAGAZINE』の英語版『T&T MAGAZINE JAPAN』のコピー本を配布させていただきました。

 



『禁書封印譚ブラインド・ミトスRPG』『ブラインド・ミトス』(ボードゲーム)
こちらはボードゲーム版
イラストは田口順子先生

 冬コミより約1週間前の
2017年12月20日に発売された新作TRPG『禁書封印譚ブラインド・ミトスRPG』のルールブックとその原作的ボードゲーム『ブラインド・ミトス』もSNEブースで販売しました。
 僕もRPG版のルール、データ、サンプル都市その他諸々を執筆した著者のひとりとして個人的にも「ガンガン売っていくぜ!」と意気込んでいました。とてもありがたいことにすぐさま完売!

 制作やシナリオ作成に関わらせていただいた『ブラインド・ミトス』(ボードゲーム)も同じく完売しました。こちらボードゲーム版の面白さはもちろんのこと、
数多くのコマや禁書ビット&ボードといったコンポーネントがRPGで便利に使えるので、RPG版を遊んでいただく際のお供としてたいへんオススメな作品です。

『ブラインド・ミトスRPG』のルールブックには安田社長と著者の北沢慶西岡拓哉の3名がサインを入れさせていただきました。
 今後ともブラインド・ミトスRPGのサポートをどんどん展開していきますのでよろしくお願いいたします!

ルールブック表紙。
刀剣乱舞でも有名な小宮国春先生のイラストが格好良い!


■ 東展示棟へ

 西岡はブースで売り子という仕事のほかにもうひとつ、東展示棟でブースを構えているSNEの作品制作に関わってくださった方々に挨拶まわりをするという使命を帯びていました。

「企業ブースはたしかに混雑はしていたけれど、さして息苦しさはなかったので東展示棟も大したことはないだろう」

 このときすでに慢心していた僕は、コスプレ美人たちに目を奪われつつ東展示棟へと向かいました。
 が、
コミケの真の姿はこの東展示棟にこそあったのだと、その身をもって痛感させられます。
 東展示棟は通路を埋め尽くす行列、ブースを行き交う人の波、とにもかくにもありとあらゆる場所が大混雑!

「ついでにレポート用の写真も撮らなきゃ!」

 なんて出発前に思っていたこともものの見事に粉砕されます。そんな余裕はまるでありません。

 なんとかブースにいらっしゃった方々にご挨拶できましたが、企業ブースを出発してブースに戻るころには2時間くらい経っていました。ふつう30分ほどでどうにかなる距離のはずなのですが……。
 しかも
企業ブースへの帰り道を遠回りしていたという事実が3日目に発覚!
 通常東展示棟から西展示棟に戻るにはビッグサイトの外周を迂回しなければなりません。
 しかし企業ブース出展者はショートカットできるエスカレーターがあったそうで、もうこれに関しては「3日間とても良い運動になった」そう言い聞かせることにしました(笑)。

道中、体力回復とレポートのネタを兼ねて購入した「コミケドリンク」。
お茶ではなく僕の苦手なレモンティーという切なさ。


■そのほかの企業ブース

 挨拶まわりの合間にちょろっと立ち止まった企業ブースを紹介します。

AbemaTV

 2018年1月から放送されるアニメ『グランクレスト戦記』をはじめとする新作アニメの宣伝や声優のライブ映像を大きなモニターに流していました。


NHK

 思えば幼少の頃、アニメといえばNHKだったような気がします。「忍たま乱太郎」「おじゃる丸」がいまだに放送されているとは。とくに「忍たま乱太郎」の放送歴は僕の生まれ年とほぼ同じだということをこのブースで初めて知りました。


TYPE-MOON

 PCゲームブランドとして有名で、スマートフォンゲーム『Fate/Grand Order』が大人気。グッズ販売の待機列は展示棟の外まで続き、その長さはコミケでも最長とされています。


ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社(Wizards of the Coast)

 世界初のトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』(MTG)でおなじみ。最近では
『ダンジョンズ&ドラゴンズロールプレイングゲーム』の第5版の発売が話題となっています。
 意外にも今回がコミケ初参加のようで、ブースでは「MTG」のサプライグッズを販売していました。


中外鉱業


 こちらでは中国発の大人気スマートフォンゲーム『アズールレーン』(Manjuu/Yongshi/Yostar)のキャラクターグッズの販売を行なっていました。
 実はSNE若手内でひそかに流行っているゲームです。


■ さいごに

 あらためて、みなさまSNEブースにお越しいただき誠にありがとうございました。
 なかなかハードな3日間を経験しましたが、数多くの商品をお手に取っていただけてとても良い年末となりました。
 これからもゲームマーケットやSNEコンベンションでも新作や話題のタイトルを中心に販売していきますので、公式Twitterやホームページの更新をぜひチェックしていただければと思います。よろしくお願いいたします!



イベントレポート 目次

TOP