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ゲームマーケット2012大阪レポート

 3月4日、日曜日。
 空には太陽がさんさんと輝き、午後からの雨の予報が嘘のよう。雨が降るとゲームを買う人が少なくなっちゃうんじゃないかと心配だったんだ。よかった、これならOK。
 そんな大阪、天満橋
 今日は生まれて初めてのゲームマーケット

 「
ゲームマーケット2012大阪」に行ってまいりました!
 ゲームマーケットとは、これまで東京のみで開催されていたアナログゲーマーの交流と振興を目的としたゲームイベントです。新作ゲームや創作ゲームを買えるのはもちろん、丸一日ゲームの体験もできちゃいます。
 すでに歴史は10年以上。2000年4月には参加者400人ほどだったそうですが、年々増えて2010年には2000人超! 2011年には初めて春と秋の年2回行われ、参加者は各
3000人以上にのぼりました。そしてついに、初の関西開催です。
 グループSNEが初めて出展したのは、2011年春のこと。そのときのようすは笠井道子がレポートを書いていますので、こちらをどうぞ。
 今回は会場が大阪ということで、神戸に拠点を置くグループSNEは気合じゅうぶん! 昨年秋の申し込み時から、数々の
オリジナルゲームを準備してきました。遊びに来てくださるみなさんに楽しんでいただくのはもちろん、「ゲームに目の肥えた」みなさんに体験していただくことによってご意見をいただき、それらを反映させてよりよいゲームに作り上げたいと思っています。
 果たしてどうなりましたことやら。
 ゲームマーケット2012大阪の模様を、初参加の柘植めぐみがレポートします!
執筆:柘植めぐみ
 
1.朝9時――準備開始
 会場は「マーチャンダイズ・マート」という立派なビルの2階Cホール(最初、ダイス? サイコロ? さすがゲームの祭典だなあ、と勘違いしたのは内緒)。
 道に迷うといけないので7時に神戸を出発したら、「駅に直結」といううたい文句のとおり、地下鉄天満橋駅を出て案内板に従ううち、あっという間に到着。
 早すぎたので地下のカフェで朝食。こういうイベントの日は昼食をとれるかどうかわからないので、しっかり食べておくのです。
 その間もカフェの横の通路を、大きなキャリーケースを持った人たちが通り過ぎていきます。あの中身はゲーム? なんて勝手な想像をしたり。
 頃合いを見計らって会場に行くと、すでに参加者の人たちの長蛇の列が! みなさん、お目当てのゲームがあるのだなあ、と感慨にふけりながら一足先にホールに向かいます。
 入口には「ゲームマーケット大阪」の看板。
 入ってすぐの受付には、ゲームマーケットの運営をなさっているアークライトの方々。挨拶をすませ、会場を見渡すと……。
 広い! 天井が高い!
 長方形の会場には四角く通路が作ってあり、ぐるりと壁に沿って出展ブース体験卓が並んでいます。内側にも小さめの長方形にブースが並び、すでに着々と準備が進んでいるようす。パンフレットによれば、右手から奥の壁にかけてずらりと並んだ大きめのブースが、主にゲームショップさん。中央と左手は一般ブースで、主に個人やサークルが出展されているとのこと。その数、大型ブース18、一般ブース64、その他のコーナー3つの合計
80以上
 手前にも体験卓があり、「コントラクトブリッジ」の文字が!
 心惹かれつつも、いまは準備準備、と足を急がせます。
 グループSNEのブースは右手のずっと奥。今回は販売用のテーブル2つと、体験用のテーブル4つをお借りしました。
 すでに数人が、2日前に事務所から送った巨大ダンボール箱を開け始めています。
「おはようございます!」
 見ると隣は富士見書房さんといけだワールド・フェスティバルさん。
 富士見書房さんはSNEの新作ゲーム『
シルク・ドゥ・モンスター』(旧タイトル:モンスター・サーカス)の体験卓のためにいらっしゃいました。すでにステキなイラストの看板も用意され、人目を引くこと間違いなし!
 ……いや、それより目を引いたのは! シルク(サーカス)だけに
ピエロに扮した編集者の稲垣さん! こっそり聞いたところではこの衣装、自前だそうですよ。

 いっぽうのいけだワールド・フェスティバルの主宰は、グループSNE出身でいまや世界的ゲームデザイナー(一昨年、KOSMOS社から『夜の狩人』が発売)でもある池田康隆さんです。今日は彼の新作や、ドイツ、フランスなどのデザイナーさんから預かった作品の体験会などを行うとのこと。
 お互いの健闘を誓い合いながら、体験卓にゲームを置いたり、販売卓に商品を並べたりしていきます。
 今回売りに出すのは、残念ながら既存の作品のみ。まずは本格ボードゲームの『マーメイド・レイン』。昨年、アメリカのZ-man社から出た英語版です。これにはとっておきのニュースがあって、なななんと、2012年の「GAMES100」に選ばれたのです! 「GAMES100」とは、アメリカの「GAMES」という雑誌が選ぶ由緒ある賞。詳しくはボスの解説をどうぞ。もちろん、日本語の翻訳つき!
 それから、ご存じ『キャット&チョコレート』とその『ビジネス編』。両方とももはや市場には出回っていなかったものを、なんとか印刷所さんなどから在庫をかき集め、少ない数ながら販売できることになりました。
 おまけ(?)は社友である刈谷圭司さんがデザインした『歌って♪ ボーカロイド』。
 さらには卓上だけでなく箱のなかにまでぎっしり詰まった中古ゲームの数々! 社友である佐脇洋平さんからいただいた山ほどのゲームを、今回少ない数ながらお分けすることになりました。由緒正しいシミュレーションゲームから人気のボードゲーム、ちょっと変わったRPGまで、計60点を販売。しかもほとんどが、ボスの値付けによりたったの「
100円」か「1000円」! とはいえ、売れるかどうかは心配です……。
2.さあ、始まりだ!
 気づくと10時まであと少し。会場に開会宣言が響き渡ります。
初の大阪でのゲームマーケットです! みなさんがんばりましょう!
 沸き起こる拍手。いよいよです!
 瞬く間に入口からお客さんたちの波が。みなさん、足早にめいめいの目的ブースへと向かわれます。
 気づくと嬉しいことに、SNEのブースにも人だかりができ始め……。

 あれ? あれれ? 中古ゲームが飛ぶように売れていきますよ?
 思った以上の売れ行きに、「あとでまた来ますー!」と去って行ったお客さんが11時頃に戻ってこられたときには「もうないんです、ごめんなさい!」と謝らなくてはならない始末。
 中古ゲームだけでなく、『キャット&チョコレート』もあっという間になくなりました。関西にはまだお持ちじゃない方がたくさんおられたんですね。増刷が叶うといいなあ。
 ちなみに5個持参した『マーメイド・レイン』も気づくと消えていました。まさか完売するとは思っていなかっただけに、「大阪のお客さんは決してケチじゃないんだ! よいものにはお金を払ってくださるんだ!」と再認識。
 大成功の販売ブースでした。

3.休みなしの体験卓
 さて、このたび体験卓のために用意したゲームは8つ。いずれもこの日のために、準備に準備を重ねてきたものです。「ゲームマーケット大阪に向けて、みんなゲームを作れ!」――昨年秋のボスの号令を合図に、SNEのデザイナーたちが奮い立ちました。
 「面白くなければ許されない」――そんな思いを胸に試行錯誤をくり返し、ディベロップを重ねてきました。遊んでくださったみなさま、いかがだったでしょうか。
 それでは、SNE自慢のゲームたちを紹介しましょう。

『オシャレなダイイングメッセージ』デザイン:安田均、森川智喜)

 画期的、という言葉がこれほど似合うゲームはありません。まずは写真をどうぞ。
 なぜボードゲーム『貴族の務め』の箱イラストが? なぜビンゴ用紙が? っていうかこのビンゴ用紙、「7×7」もマスがあるんですけど? しかも怪しい折れ目がついているんですけど?
 この折り目が「なにか」に見えた方は大正解。これは、殺された被害者が残した「ダイイングメッセージ」なのです。しかしせっかく被害者が伝えようとしたイメージも、犯人の悪意によって手が加えられています。
 探偵役のプレイヤーはダイイングメッセージが表すものを突き止め、犯人を当てなくてはいけません。ここでイラストの出番。そこにいる誰かが犯人なのです。その人物をうまく表現するダイイングメッセージを作れるか? 犯人はうまく隠せるか? ボードゲームの箱、本の表紙、絵画――なんでも素材に使えちゃう面白ゲームです。
 体験卓のみなさんも、ビンゴ用紙を囲んで首をひねっておられました。謎が解けたときの爽快感、本物のメッセージをごまかし切った犯人の「してやったり」感はかなりのものだったようです。

『アイドルダイエット』(デザイン:友野詳)
 あの友野詳もついにボードゲームを制作! テーマも一筋縄ではいきません。プレイヤーはアイドルとなり、「わたし、こんなに食べても太らないんです!」という姿を見せつけて、人気を獲得します。
 もちろん、毎日の運動も重要。でもそれがどのくらいの体重マイナス効果があるかは、日によって違います。他人の言動からその日の効果を推測し、どこまで食べるか――推理駆け引き、ちょっとした「チキンレース」気分が味わえるとても楽しいゲームです。
 遊んでくださったみなさんも、「だまし合い」に一喜一憂しておられました。

『錬金レシピ』(デザイン:田中公侍)
 わかりやすいカードゲーム。プレイヤーは見習い錬金術師になって、素材を集め、レシピを買って錬金を行います。
 ゲームの肝は、マップに見立てて4×4に並べられた「お金/素材」のカードをくるくる回転させる楽しさ。めくった結果、隣のカードに道がつながっていれば、そこのお金や素材を取ることができます。でも壁に阻まれてしまえばそこでストップ。プレイヤーによって「縦向き」「横向き」のどっちに回転させるかが違うので、「あれ? さっきはここ、通れたはずなのに……」と意表を突かれることも。
 みなさん、盤面を見つめて真剣でしたよ。

アイドルダイエット

錬金レシピ

『モンスターTD』
(デザイン:石在神明)
 当日朝の4時までボードを作っていて遅刻した石在がメインデザイン。「TD」とは、「タワーディフェンス」の略です。タワーディフェンスとは最近人気のゲームジャンルで、四方八方からひっきりなしにやってくる敵を、見方を配置することでガンガン倒すのが快感です。ボードゲームの『パンデミック』にも感覚は似ていますね。
 にしても……なにこの目立ちっぷり! 体験卓のテーブルが細いことがわかっていたので、4方向にカードを置けるよう、十字の台を用意してきていたのです。
 協力が必要ないっぽう、名誉点を競うゲームでもあるので、プレイヤーは自分だけが目立とうと、つまりモンスターをたくさん倒そうとがんばります。しかしままならないことも多く、他人と考えがバッティングしてしまうと王宮から出られず活躍の場を失ってしまったり。
 体験卓でも、他人の動きを読み切れず、「なんでやねん!」と頭を抱えるプレイヤーたちの姿が。王宮は三度、モンスターどもに蹂躙されたのでした……。ちょっとバッティングのペナルティがきついかな、と参考になる意見もたくさんいただいております。

『テキサス・ゾンビーズ』
(デザイン:秋口ぎぐる)
 こちらは海外で発売予定のゲームの日本語版。日本でも『テキサス・ゾンビーズ』のタイトルで5月初旬には入手可能になる予定ですが、今回、みなさんに一足早く体験していただきました。
 じつはこれ、カードゲーム『キャット&チョコレート』とシステムは同じなのです。『キャット&チョコレート』は幽霊屋敷で起こる厄介なシチュエーションを手持ちのアイテムで切り抜ける、というゲームでしたが、『テキサス・ゾンビーズ』の舞台は「砂漠のど真ん中の怪しい施設」に変わっています。
 やることは同じですが……シチュエーションがおかしい。ゾンビに襲われるわ、マフィアに囲まれるわ、宇宙人まで出てくる始末。それを「チョコレート」や「バナナ」や「フラフープ」でどう対処せよと?
 相変わらずの無茶ぶりを、みなさん心から楽しんでおられるようすでした。
 ぜひ、2か月後には本物で遊んでください!

『フィルム・フィクサー』(デザイン:秋口ぎぐる)
 こちらは同じ秋口ぎぐるの手によるまったく新しいカードゲームです。
 プレイヤーはお抱えの俳優を使って映画を制作し、お金や勝利点を獲得します。俳優には「大物」から「」までいて、なかには特定のジャンルで実力を発揮する者もいたり。
 でも、楽しさはそれだけじゃありません。このゲームの特徴は、手番プレイヤーがどのような行為をするか(どんな映画を作るのか、俳優を雇うのか)を「推理」する面白さがあります。「きっとこうする」という予測が立ったなら「賭け」を行い、うまくいけば資金を増やすことができます。手番プレイヤーは他人の賭け具合を見てから行為を決めることができるので、わざと外しにいくか、素直にやりたいことをやるか、悩みどころです。
 アンケートの結果を見ても、みなさん「賭け」を気に入ってくださったようすでした。

『玉子動物園』(デザイン:秋口ぎぐる、池田康隆)
 動物と檻を購入し、自分だけのオリジナル動物園を作るゲーム。ドイツゲーム大賞を受賞したあの動物園ゲーム、『ズーロレット』より早く作っていたんですよ! なかなかお披露目する機会がなかったのですが、今回、満を持しての体験会となりました。
 ほしいものを買えるかどうかは、毎ラウンド握り合う「コイン枚数」にかかっています。所持金は秘密なので、誰がどのくらい握りそうかを予測し、ここぞというときには全額支払うくらいの度胸も必要。
 わたしがレクチャーを務めたのですが、小学生の女の子たちがいらっしゃったときには「大丈夫かな?」とドキドキでした。でもものすごく楽しんでもらえたようで、とても嬉しかったです。

テキサス・ゾンビーズ

フィルム・フィクサー

玉子動物園

『犯犬わぁるど』(デザイン:笠井道子)
 すみません、写真を撮りそこねてしまいました……。というわけで、ゲームの雰囲気はこんな感じ。
 紅一点、笠井道子による初カードゲームです。
 『犯犬わぁるど』とは、魚を盗んだ犯人ならぬ「犯犬」を捕まえるゲーム……ではなく、犯犬を「作る(仕立てる)」ゲームです。プレイヤーにはそれぞれ、自分がかわいがっている愛犬がいます。そんな子が盗みを働くわけがありません。というわけで、プレイヤーは自分の愛犬とは「かけ離れた」証拠を集めようとします(たとえば自分の犬が白いなら、犯犬は黒いという証拠を集めます)。
 集められた証拠にいちばん当てはまった犬が「犯犬」になって負け。いちばん当てはまらなかった犬の勝ちです。
 七並べ風にカードを置いていくゲームなのですが、「尻尾は巻いていた!」「いや、垂れていた!」と証言が行ったり来たりするので、わたしたちは「綱引きゲーム」とも呼んでいます。
 そんな斬新なアイディアも、すべては笠井の犬好きから始まっているわけで。愛は力ですね。

 おまけ――『歌って♪ ボーカロイド』(デザイン:刈谷圭司)
 社友である刈谷圭司さんにも、今回故あってSNEのブースで体験会を開いていただきました。「面白かったからつい買っちゃった!」というお客さまもいらしたもよう。
 外国人のお客さまにも「これはどんなゲームですか?」と訊かれ、手持ちのカードで役を作るんですよ、と(もちろん日本語で)説明すると、興味を持ってくださいました。「英語のルールも入っています!」――この一言で、お買い上げいただいたのでした。


 今回の体験卓では計24回のゲームを行う予定だったのですが、希望者が多く、短いゲームはくり返し遊んだりしたので、それをはるかに越える回数をプレイ! 遊んでくださったみなさん、アンケートにお答えくださったみなさん、本当にありがとうございました! これからのゲーム制作に役立たせていただきます。

4.『シルク・ドゥ・モンスター』も大人気
 お隣の富士見書房さんでは休む間もなしに、2つの体験卓で『シルク・ドゥ・モンスター』をプレイされていました。なんでも整理券は、イベント開始と同時にほぼなくなってしまったとか。
 SNEからもデザイナーの1人である河端ジュン一がレクチャーに参加させていただきました。
 昨年夏のJGC(ジャパン・ゲーム・コンベンション)のころから告知させていただいていたのでご存じのみなさんも多いかもしれませんが、宣伝させていただきますと、『シルク・ドゥ・モンスター』はサーカスをテーマにしたデック構築型ゲームです。
 団員は「ゴブリン」「ベヒモス」などのモンスター。資金や勝利点を提供してくれるスポンサーもまた、「ダークエルフ」「トレント」などのモンスター。まさにモンスターづくしのカードゲームです。
 プレイヤーは手持ちの団員カードの「演技力」を誰よりも高くなるように、スポンサーにアピールします。この「競り(オークション)」の要素が、他のデック構築型カードゲームとはまったく異なる部分。ぜひ、その新しさを体感してください。
 『シルク・ドゥ・モンスター』は2012年初夏発売予定です!



5.会場をぐるり
 SNEのブースも大にぎわいですが、会場全体もすごい熱気! どこを見ても人、人、人。わたしもレクチャーの合間を縫って、会場をすみからすみまで回ってきました。
 まずは入口近くで、聞き慣れた「ガラガラ」という音が。不思議に思って近づくと、おお、くじ引き!
 そういえばパンフレットの裏面に「スタンプラリー」の説明があったっけ(SNEのブースでも押していました)。出展者のゲームを体験するごとにもらえて、異なるスタンプを2つ集めると1回くじが引けるとか。
 ちょうど目の前で小学生低学年くらいの女の子がガラガラとくじを回していました。ぽとん、と落ちる白い玉。でもきれいなサイコロがもらえます。大当たりが出ると、いろいろなゲームがもらえるようす。
 ゲームイベントならではのくじ引きに、心がほっこりしました。

 入口からしばらくは、右手に数々のショップさんが並びます。
 R&Rステーションさんでは販売だけでなく、海外ボードゲームの新作『ロスト・テンプル』や『エルダー・サイン』などをプレイ。あとでうかがったところでは、忙しくてレクチャーの方がお手洗いに1回行くのがやっとだったとか。『ロスト・テンプル』は4月発売の『Role & Roll』でもリプレイで取り上げていますので、お楽しみに!

 ショップさんのなかには、地元大阪のキウイゲームズさんも。その体験卓では、オリジナルゲームを制作していらっしゃる賽苑(saien)さんが、アーティスティックなゲームをプレイされていました。

HAU LA
 この『HAU LA』は、より高い建物を作ろうと競うゲームです。スポンジ製の変幻自在のピースを手番に1個ずつ配置し、最終的に自分のマーカーがいちばん高い位置にあるプレイヤーの勝ち。
 じつはわたしも遊ばせていただきました(この日唯一遊んだゲームです)! 通りがかりに誘われてついフラフラと参加。一緒に遊んでくださったみなさん、ありがとうございました!
 他にも台湾のスワンパナシアさん、名古屋からお越しのゲームストア・バネストさん、大手のホビージャパンさんなどが軒を連ねておられます。
 つぎに見て回るのは一般ブース。みなさん、自慢のゲームをテーブルに並べ、道行く人たちに声をかけておられます。
 日本のゲームを海外に紹介してくださっているヤポンブランドさんでは、主宰の健部伸明さんと再会。『テキサス・ゾンビーズ』の海外版&日本語版は、この人なくしては実現しませんでした。
 その隣のブース高天原の田邉さんは、『マーメイド・レイン』に並んで「GAMES100」に選ばれた「Kaigan(原題:伊能大図)」を作られたデザイナーさんでもあります。ご挨拶させていただき、お祝いの言葉を伝えると、「いやあ、運がよかっただけですよ」と謙虚なお返事。これからもがんばってくださいね!
 一般ブースには、日本で活動されている外国人のサークルさんも出展されていて、ワールドワイドな雰囲気を醸し出していました。

ヤポンブランド

高天原

GriffonJeux

 ぐるりと回って入口付近に戻ってくると、そこには特設「こどもゲームコーナー」が。小さなお子さまズが、指先を使ったカラフルなゲームを楽しそうにプレイされていましたよ。

 あちこちのぞいて感心したのは、どのブースのゲームも見栄えがするものばかりであること。カードにしても、ボードにしても、見やすさ美しさを追求されていて、あれもこれもほしくなってしまいます。
 もちろん、ゲームは遊んで初めて評価されるもの。でも体験卓で楽しそうにプレイしているみなさんの表情を見ると、質も確かなようす。
 今回、会場で買わせていただいた同人ゲームにつきましては、これからガンガン遊んでみたいと思います。面白かったものは2012年5月発売予定の『ボードゲーム・ストリート2012』で取り上げさせていただきますので、お待ちください。

6.見知った顔も……

 お昼すぎには、地元大阪や京都に住むSNEのメンバーもつぎつぎと遊びに来てくれました。出展者として参加できる人数には限界があったので、みんな自腹で(入場料800円。小冊子付き)入場してくれたのです。
 北沢慶加藤ヒロノリの両名は家族連れ! SNEブース付近は突然の社交場と化していました。「こどもゲームコーナー」の存在を教えると、さっそくに遊びに行き、お子さまズの戦いの火蓋が切られたのでした。
 他にもSNEのブースには、イラストレーターの弘司先生や合鴨ひろゆき先生が遊びに来てくださいました。弘司先生にいたっては、気づくと誰もいない販売テーブルでお店番をしてくださっていたり……スミマセン。

7.事件勃発――ボスが行方不明?
 「ところで、さっきからボスの姿が見当たらないんだけど……
 全員がはっと気づいたのは、午後4時くらいでしたでしょうか。
 元気にゲームのレクチャーをしたり、販売卓でお客さまと談笑したり、近くのブースにご挨拶したりしていた
安田均がいない
 誰に聞いても「」。
 トイレかな? にしては長いよな? 打ち合わせ……の予定はなかったはずだし。
 そろそろみんなで手分けして探そうか、と話を始めたそのとき。
 にこにこ笑いながら、戻ってくるボスの姿が!
 手には……トランプ?
ブリッジ体験教室、楽しかったで!」
 えっ?
初心者の顔して入ったけど、丁寧に教えてくれるし、柘植も行っておいで
 あ、いや、わたし、コントラクトブリッジは初心者じゃないし。
そんなん初心者のフリしたらええやん。参加したらトランプくれるで。これ青いヤツだけど、赤いのもほしいから、行ってもらってきて
 う……うぐぐぐ。
はいは〜い! わたしもトランプほしい!」
 やる気満々の笠井に手を引かれ、ずるずるとブリッジ体験教室へ。
 4卓のテーブルでは、おそろいの赤いトレーナーに身を包んだスタッフの方々が、懇切丁寧にブリッジを教えてくださいます(じつは昼間にお邪魔して、写真だけ撮らせていただきました)。
ちょっとだけ知っているんですけどいいですか?」
 笠井の言葉にご快諾いただき、別の初心者の方とスタッフの方1人をまじえて4人でテーブルを囲みました。
 じつはSNEの一部の面々はコントラクトブリッジが大好きで、毎日のようにやっていた時期もあったのですが、今回、知らないマナーなどいろいろ教えていただきました。
 ゲームは2回で終了。おみやげにしっかり赤いトランプをいただいたのでした。
 それにしても、こういう伝統ゲームのコーナーもあるなんてゲームマーケットは奥が深い! そう感じたひと時でした。

8.祭りの終焉、そしてつぎへ
 午後5時。
 楽しかったゲームマーケット2012大阪も、これにて終了です。「お疲れさまでした!」のかけ声とともに、撤収が始まりました。
 びっくりしたのは、ぎりぎりの時間までお客さまが途絶えなかったこと。ほしいものを買えたから終わり、ではなく、最後の最後まで体験会をのぞいてくださったのが嬉しかったです。
 ただ、東京にはいつもある「フリー卓」がなくて残念、という声を多く聞きました。せっかく購入したゲームですもの、本当ならすぐに遊びたいですよね。
 それでも、初めての試みで1500人ものお客さまが来てくださったとか(公式発表)。ゲームマーケット2012大阪は大成功だったようです。これなら来年も? とSNE一同、いまからワクワクしています。
 次回のゲームマーケットは2か月後の5月13日(日)。場所は東京都立産業貿易センター台東館です。(公式サイト)
 すでにSNEも出展を決め、ゲームのディベロップと新規作成にとりかかっています。大阪では体験会しかできなかった『テキサス・ゾンビーズ』も、このころにはアークライトさんから流通している予定。
 みなさん、遊びに来てくださいね!



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