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バカRPGを語る・リターンズ(詳細) |
さて、今回語られたバカRPGの中で、最もウケてしまったのは、参加者にとってもっともなじみのある題材を扱ったゲームだったろう。すなわち、これ。
「スレイヤーズD20」である。
そう、あの〈スレイヤーズ〉がD20システムでTRPGになっているのだ。原作ではなく、アニメ版をもとにしているが、ファンブックとしてのデータも充実しているし(日本での声優のキャスティングや、日本オリジナル主題歌の歌詞対訳なんてのもある)、RPGとしても、独自の魔法システムをそなえて、よくできている(合体魔法とか、ファイアボールのぶつかりあいを扱うルールなんかまである)。
原作つきRPGでは「宇宙船レッドドワーフ号RPG」もウケた。これはまあ、原作紹介がウケてたって説もあるけどね。
インディーズ作品では「マイ・ライフ・ウィズ・マスター」が評判。古城(とは限らないけど)に住む、謎のご主人さまのために、罪もない人々をさらってきては、調教したりあれこれする下僕を演じるゲーム。人間以上の能力と、人間以下の弱点を持ってる下僕たちだが、じつは数値的データは2つしかない。それは「自己嫌悪」と「倦怠感」。こんなことを続けているうちに、どんどん自分が嫌いになって、やがて破滅に至る。でも、どこかで「愛」さえ見出せれば、すくわれるかもしれないのだ。
インディーズ系は、シンプルなシステム、皮肉な設定、演技やアドリブ重視、といった傾向の薄くて軽いものと、ハードカバーで膨大な世界設定と緻密なルールの両極に分かれていってるのかな、という気もする。
他には、判定にルーレットを使う「ファーストレーン」や、おバカで強欲で高慢なエルフを演じる「エルフズ(正しい複数形のエルヴズ、でないのがポイント」なんてのが、インディ系でウケたタイトルだ。
他にもたくさんあったんだけど、しめにはRPG風カードゲームを紹介しておこう。
我らがスティーブ・ジャクソンの新作、その名も「ニンジャバーガー」だ。プレイヤーは、ネコ・オトメやカタナシ・アトトリ、ステルス・カイブツといった名を持つニンジャとなり、お客さまの求めに応じて、エベレスト山頂や大統領専用機の中、メジャーリーグのピッチャーマウンドなどどこにでも30分以内にハンバーガーを配達するのだ! 名誉ポイントを蓄積して、目指せ支店長の座!
という、死ぬほどくだらない(←褒め言葉ですよ?)カードゲーム。
さすがです、ミスター・ジャクソン。ガープス第四版と同時にこれを出すあなたを、おいらは心底尊敬しちゃう。いや、マジで。
我々も、かくありたいものであります。
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