|
☆ ブラインド・ミトス ミニライブ レポート |
JGCもそろそろ終盤を迎えたころ、新横浜プリンスホテルのある一室では、いそいそとある準備作業が行われていました。
大学、研究所、ネットカフェ。他にも古書店、病院などで様々なブース担当者がスタンバイしています。
一体ここで何が行われるのかというと、ストーリー型協力ボードゲーム『ブラインド・ミトス』のシステム・世界観を再現した、ライブRPGです。
ボードゲームでの『ブラインド・ミトス』は、タイルの上で駒を動かし、禁書事件を解決する手がかりを探していくのですが、このライブRPGでは参加者のみなさんが禁書取締官である「TBファイラー」となり、各ブースで提示される設問を解いて事件を解決していきます。
それでは、今回はどのような事件が発生したのかと言いますと、なんとこの『ブラインド・ミトス』の登場キャラクターの1人、古代透がうっかり寝落ちしてしまったところからはじまります。しっかりしてくださいよ、古代さんー。
古代いわく、禁書の解読を試みているときに寝落ちをしてしまい、目を覚ました時には禁書だけでなく彼の私物の本も盗まれていたのだとか。
しかし、書物を盗んだ相手は、あちらこちらに禁書の欠片(禁書ビット)を落としながら逃亡したらしいのです。それらを集めると、書物の盗まれた手がかりが見つかるとのこと。
TBファイラー(参加者)のみなさんには、「禁書の残した痕跡をたどり、失われた書物を回収する」という使命が与えられました。
古代透(扮する西岡拓哉)「何としてもぼくの大事な、にっ……、あ、いや、人の世を脅かす禁書を取り戻すのだ! ただし間違っても僕の本を覗くんじゃないぞっ!」
……怪しい。
『ブラインド・ミトス』に登場する古代透は、いつも冷静沈着が売りのキャラクター。しかし、その古代がいつになく狼狽しているのです。
TBファイラーたちは3人一組になって早速捜査に取り掛かります。古代に何か秘密があるのでは……と疑惑の念を抱きつつ……。
捜査は、各ブースの「設問のおしながき」を見ながら、気になったタイトルを選び、問題を解いていくことで進められていきます。
パズルを並べたり、けん玉をしたり、文学作品に関する知識が問われたり……。
多様なジャンルの問題が用意されていました。
これらの設問に挑戦すると、事件に関する情報と、前述した禁書ビットが手に入るのです。
禁書ビットは、赤・青・黄色の三種類。どの設問でどの色の禁書ビットが手に入るのかを推理しながら、様々なブースを訪問して、禁書ビットを集めていきます。
そしてその禁書ビットを、配布された「禁書ボード」に、文字の意味がわかるように並べると、禁書事件の手がかりがわかるという仕組みです!
お、せ、え……?
一体何の文章ができあがるのでしょう?
禁書ビットの文章がわかると、「拠点ブース」で、禁書ビットによって導き出した文章が書かれたカードと交換することができます。
このカードを2枚集めると、後に発生する「最終決戦」への挑戦権が与えられます!
また、このライブRPGでは、ボードゲームのブラインド・ミトスに登場する、様々な脅威にも立ち向かわねばなりません。
先ほど紹介した設問に挑戦し、失敗してしまった場合、禁書ビットを手に入れることはできるのですが、更に「堕落トークン」というものを渡されてしまいます。
「堕落トークン」は、最終決戦までに取り除くことが出来ないと、プレイヤー全員の財産である、「共有HP」が堕落トークンの枚数分減らされてしまうのです。
それは大変!
でももちろん救済措置もありますよ。
「病院ブース」で輪投げをすると、成功した数だけ「堕落トークン」を取り除くことが出来るのです。なんて簡単なシステム!
事件調査が終盤を迎えたころには、「病院ブース」が大繁盛していました。
そして、ブラインド・ミトスの脅威は「堕落トークン」だけではありません。
事件調査をしていると、突然「汚染が発生しました!」というアナウンスが。
その後、次々に各ブースの汚染数が発表されていきます。
このランダムに発生する汚染が8体以上現れたブースは閉鎖してしまい、設問を解きに行くことが出来なくなるのです。
一度に8体以上発生し、即座に閉鎖してしまったブースもありました。
恐るべし、汚染の脅威……!
汚染されて閉鎖してしまったブースでは、有志のパーティ(早い者勝ち)が汚染除去のための特別なゲームの挑戦をします。
1パーティで汚染除去が成功すると、もう他のパーティが汚染除去のゲームをする必要は無くなるので、汚染除去が出来たパーティはラッキーだったといえるかもしれません!
ちなみに、私は「ネットカフェブース」を担当していたのですが、すぐに解ける設問がネットカフェに偏っていたため、中盤〜終盤にかけて閑古鳥が鳴いていました……。これは次回への反省点ですね。
しかも汚染の発生数も2までしか溜まらず、人も汚染も寄ってこないという寂しい状態でありました……。
|
(ネットカフェの前で立っているのが私です。悲しい背中をしていますね……) |
そんなこんなで他のブースの邪魔、見学をしていると、そろそろ事件の調査時間が終わりますよといった内容のアナウンスが!
一つでも多くの禁書ビットを集めようと、調査中のTBファイラーの熱はさらに高まります。
そして、10分ほどの休憩をはさんで、最終決戦の時間に突入します。
優秀なTBファイラーたちの活躍によって得られた情報がこちら。
1. 「いたずらなけっとしー」
禁書事件を発生させた怪物は「妖精猫ケット・シー」である。 |
2. 「ぬすまれたのはにっき」
古代が盗まれたのは日記である。 |
3. 「おせんされたえき」
「妖精猫ケット・シー」が汚染したのは「駅」である。 |
この3つの情報が手に入ったため、ラスボスである「妖精猫ケット・シー」の居場所を突き止めることができました!
ここで、壇上に「妖精猫ケット・シー」が登場します。
何を隠そう、「妖精猫ケット・シー」はこの私、松田が演じさせていただきました。棒読みなりに頑張った姿をお見せすることが出来ていれば、幸いです(笑)
そして、1冊の本を読みながらこう言います。
「月夜に舞う、可憐なるわが君。その翡翠の瞳が僕を恋のしもべに……」
参加された方ならおわかりでしょうが、この文章こそが古代さんが盗まれたという日記の内容の一部なのです!
しかもこの日記はただの日記ではありません。古代が猫を想う気持ちを変態的に書き連ねた、身の毛もよだつ日記でありました!
そのために、古代は最初に「絶対に見るな!」と動揺しながら話していたわけですね。
実は、事件調査中にも、「こんな紙切れを見つけたんだ」と言ってブース担当者から日記の内容を幾つか紹介されていました。
例えば、『楽園で見つけた小さな薔薇のつぼみ。貴女の心の花が開くまで僕は千年だって待てるさ』といった風に。
それを知っていたTBファイラーのみなさんは「また出た!」と賑わい始めました。
その瞬間、古代透扮するSNE新人の西岡拓哉が「ちょっと待った!」と登場。禁書(という名の日記)を取り返すべく奮闘します。
SNE新人二人の小芝居が始まった……かと思いきや、
私の演じる妖精猫が「お前もしつこいにゃあ」と言った瞬間、「そうだそうだ!」と可愛らしい声で子分猫を演じたのは、なんとSNEのボス、安田均。
SNE新人がボス猫であるケット・シーを演じ、SNEのボスが子分猫を演じる……驚きの配役に会場がざわつきます(笑)。
そして、社長、私なんかよりも猫耳が大変お似合いです……。
次に始まる最終決戦に向けて、妖精猫はこういいます。
「ボクとの勝負に負けたら、君の日記の朗読会をさせてもらうよ!」
すると子分猫はそれに乗っかり、「そうだそうだ!」と言い、
さらに参加者であるTBファイラー達も口を揃えて「そうだそうだ!」の大合唱。
……あれ? TBファイラー達は古代透と同じ陣営のはず。
本来ならば、古代の日記を取り返す方に協力しなければいけません。
それなのに、古代の滑稽な日記読みたさに「古代を倒すぞー!」と言い出すTBファイラーさんまで現れる始末(笑)。
さて、会場が温まったところで最終決戦の火ぶたが切って落とされます。
対戦方式は妖精猫陣営6人(HP:80)対TBファイラー陣営(HP:90)でのじゃんけん勝負です。
基本は勝つたびに相手にHP1ダメージを与えるのですが、
子分猫は5回負けるまで3ダメージ
妖精猫は5回負けるまで5ダメージ
をTBファイラー側に与えることができ、5回負けると力を失い1ダメージずつをあたえることになります。
対して古代透はTBファイラー陣営の隠し玉。3回のみ好きなタイミングで登場させることができ、勝てば10ダメージも妖精猫側に与えられるのです。
TBファイラーのみなさんは妖精猫側6人それぞれの前に、ほぼ均等に1列に並び、せーので順番にじゃんけんをしていきます。
すると妖精猫、子分猫共なかなか負けない。どんどんTBファイラー陣に攻撃が当たっていきます。
このままでは負けてしまう! と危惧したTBファイラーのみなさんは、古代透を投入するのですが……。
勝負1回目 妖精猫との対決:負け
勝負2回目 子分猫との対決:負け
勝負3回目 妖精猫との対決:負け
古代透は輝かなかった……!!!
古代透の中の人の持ち前の運の悪さがここで発揮されたのでした……。
古代の協力を得られなかったTBファイラー陣は自力で踏ん張りましたが、とうとう敗北してしまいました……。
そして、妖精猫側の残りHPが皮肉にも30だったのです!
古代が全勝していればTBファイラー側が勝っていたかも? という悲しい推測のもと、この物語はエピローグを迎えました。
そういえば、なぜ古代透は妖精猫に嫌がらせを受けてしまったのでしょうか?
その答えが結末の挨拶で明らかになりました。
古代透は無類の猫好き。しかし、残念なことに彼は猫の気持ちがわかりません。嫌がられているのに気づかず、しつこく追い回し、ほおずりし、猫缶をほしがる彼らに無理やりジャコを与える……。そのあまりのうっとうしさに、妖精猫ケット・シーが立ち上がったのが事件の真相だったのです。うーん、古代はかわいそうですが、自分の気持ちばかり押し付けるのは良くないことですねぇ。自業自得です……。
かくして、「ブラインド・ミトス ミニライブ」は終了しました。
参加してくださったみなさまの暖かいご協力のおかげで、ミニライブを無事終えることが出来ました。本当にありがとうございました!
製品版の『ブラインド・ミトス』では、古代透だけでなく、合計8名のキャラクターが禁書事件に勇敢に立ち向かいます。
しかし、今回のライブイベントのように、キャラクターたちのハチャメチャな姿を見ることが出来るかも……? そういった点も併せて楽しんでいただければと思います。
ブラインド・ミトスの正式発売は10月10日を予定しています。
是非、お楽しみにしていてください!
☆☆☆
最後に、昨年の『ゴーストハンター13』のライブイベントでもプレイヤー側で見事に惨敗した西岡氏の一言。
「お祓いに行きます(泣)」
来年ももしかすると、彼の歴史が更新されるかもしれません。
その点もご期待ください!(期待しちゃだめか(笑)) |
|