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R-CON ウエスト レポート(1)

物販コーナー (211会議室)
   211会議室は会場内で最も広い部屋です。ここでは各種体験会が催されると同時に、半分が物販スペースとして活用されていました。我々グループSNEの笠井道子が経営する(?)「笠井商店」のほか、イエローサブマリンさま、アークライトさま、サンセットゲームズさま、国際通信社さま、新紀元社さまが、それぞれのスペースでいろいろなものを販売されています。各種ゲームのルールブックをはじめ、関連書籍、関連アイテム。ボードゲーム本体なども見られますね。珍しいものばかりです。それらが一堂に会する機会としても、やはりこういったイベントは貴重な場だと思います。
 参加者の方が時間に追われることのないよう、今回は物販が先行して始まりました。物販開始は13時。各イベントの開始は14時。1時間じっくり見ていただこうというわけです。ありがたい気配りですね。
 13時。物販開始です。

  「お待たせしました。それでは物販を開始いたしまーす」

 スタッフの方の声にあわせて、211会議室の扉が開きます。そしてお客さんがお客さんがお客さんが……。
 あっという間にあふれかえってしまいました。ものすごい盛況ぶりです。確かに、探しても手に入りにくいものばかりですからね。我らが「笠井商店」も順調な滑り出し。ありがとうございます。
 そうこうするうちに14時が近づいてきました。さあ、イベントも本番。いろいろと見て回らなければ。

セッションルーム (216会議室)
 216会議室では各TRPGのセッションが行われました。他のイベントは一切行われません。言わば、ぶっ通しでTRPGをしまくる空間なわけです。
 第一次は14時開始。「モンスターメーカー」、「ソード・ワールド」、「六門世界」、「アリアンロッド」、「ダブルクロス」、「アルシャード」、「迷宮キングダム」、「サタスペREmix+」、「真・女神転生V」の各セッションが一斉にスタートしました。完・全・満・席。さすがににぎわっていて、話し声も絶えません。どの卓を覗いても和気藹々。それでいて、マスターもプレイヤーも真剣そのものです。

「うぎゃー!!」
「何でやー!!」


 もちろん、ダイスの音に続く叫び声もあちこちで上がります。
 それにしてもすごいですね。右の卓と左の卓では世界そのものが違っているわけです。一部屋にいったいいくつの世界が存在していることか、考えてみるとものすごい空間です。ちなみに、上記の作品群に加えて、「ガープス」、「サヴェッジ・サイエンス」、「ゲヘナ」の各セッションも用意されていました。また、別の部屋ですが、「ガンドッグ」、「無限のファンタジア」、「クトゥルフ」、「扶桑武侠傳」のセッションも。次元断層でも発生しそうですね。
 終了後、ソード・ワールドのセッションを担当した藤澤さなえをキャッチしました。藤沢さん、いかがでした?

藤澤「緑一色さんがプレイヤーで入ってらして、少し緊張しました。セッションはダイスの目が大荒れで楽しかった。グラスランナーが敵を倒しまくって大活躍でした」

 そりゃまた荒れてましたね……。お隣の友野詳さんはいかがでした?

友野「もっとうろうろさせるつもりだったのに、きちんと探索されてオーソドックスに事件を解決されてしまいました。でも、楽しかったですよ」

 他にもいろいろな方にお聞きしましたが、みなさん共通して「楽しかった」という一言をいただけました。聞いてる私も嬉しかったです。知らない人同士が同じ気持ちを抱けるというのは、やはりいいものですね。

ガープス第4版トークショー (213会議室)
 2004年夏、16年ぶりに改定され、第4版として生まれ変わった汎用RPGシステムの傑作『ガープス』。その翻訳版の発売に先駆けて、友野詳、黒田和人、柘植めぐみによるトークショーが開かれました。システムの変更点などが解説されたのですが、中にはメモを取っている方も。真剣な顔で耳を傾けてらっしゃいます。
 しかし専門用語の嵐ですね。超初心者の私にはちょっとついていけないところもあります。黒田さん、随分と細かいお話だったようですけど。

黒田「3版を遊んでいる人が中心で、突っ込んだ話ができましたよ」

 なるほど。それはいいことですよね。

黒田「ええ。(海の)向こうのものにも興味を持っていただいた印象があります。日本語版はハードカバーです。よろしくお願いします」

 私もしっかり勉強します。
ゲヘナ連撃合戦! (215会議室)
 聖と邪の力を併せ持つ超常の戦士「享受者」たちが煉獄の砂漠を疾駆する、アラビアン・ファンタジー「ゲヘナ」。そのシステムを体験していただくライブイベントです。通常のセッションとは違い、部屋全体を使って、実際にプレイヤーが動き回りながらシナリオをクリアする、という形式で、人数も実に二十人! コンベンションならではの遊び方ですね。
 担当は三田誠、秋口ぎぐる、田中公侍、篠谷志乃。ちなみに篠谷さんはゲヘナ仕様の異国情緒あふれる衣裳に着替えてらっしゃいました。はいはい、男性陣。じろじろ見ないように。
 ゲームはチーム戦です。4つの「紫杯連」(キャラクターが所属する冒険者組合のようなもの)に別れ、王宮や酒場などの陣地を取り合うというもの。もちろん、一番多くの場所を支配した「紫杯連」が優勝です。
「ゲヘナ」というゲーム自体が凝った設定のため、説明も大変そうです。今回初めて「ゲヘナ」にふれるという女性も3人ほどいらっしゃいますし。
 さて、それぞれのキャラクターが決定しました。わかりやすいように、キャラクターの種別にあわせて「ゲヘナ」のリプレイに収められた挿絵が掲示されています。件の女性たちは……そろって「獣甲闘士」ですか。筋肉ムキムキのごっついおっさんですね……(設定は20歳ですけど)。
 はいっ! ゲームスタートです!  文字通り、各地で激戦が繰り広げられていきます。室内いっぱいを使ったプレイですからね。みなさんもより強い思い入れをもってキャラクターを演じられるようです。白熱!
 片や奪い合い。片や誰も来ない。あっちでは勝敗が決し、こっちでは痛み分け。神様(この世界では邪神ですが)が茶々を入れたりして、目まぐるしく得点が変わった末に。
 結果発表〜。

三田「はっはっは。圧倒的ではないか、我が軍は(1位)」
秋口「はっはっは。圧倒的ではないか、我が軍は(4位。しかも制圧拠点ひとつもナシ)」

 何ともくっきり分かれました……。僅差で2位の篠谷さん、何か?

  篠谷「イブリス様のバカ」

………。  スタッフはいろいろですが、どの「紫杯連」のみなさんも楽しんでいただけたようです。
 
ガープス第4版体験イベント (211会議室)
 時刻は15時30分。物販スペースの傍らでガープス第4版のシステムを用いたミニゲームが開催されました。ここは私も担当です。がんばろう。
 お題は二つ。技能などの判定システムがメインの「NINJA BURGER」と、戦闘システムがメインの「INFINIT WORLD」。友野詳、黒田和人、森本有美、そして諸星崇が担当です。
 まずは「NINJA BURGER」。「30分以内にどこまでも」を合言葉に、世界中にハンバーガーをデリバリーするというゲームです。簡易的なキャラクターを作成し、配達先と途中で起こるアクシデントをカードで引いてゲームスタート。なになに?

「峠を攻めている走り屋に届ける。途中で敵に襲われる」
「飛行中のパイロットに届ける。途中で見張りをやり過ごす」
「エベレストの山頂に届ける。途中に大きな扉がある」


 い、意味がわからん……。けれどこれも、ゲームならではの無茶苦茶さですね。プレイヤーのみなさんも「何じゃそりゃ!」と大笑いされていました。
 判定を成功させたら無事に届いたということで、成功スタンプを捺印。失敗したら失敗スタンプを捺印です(なぜか絵柄はパンダ)。最高得点のプレイヤーさんには賞品もプレゼントされました。
 続いて「INFINIT WORLD」。架空の異世界から集められた戦士たちが軍曹の指導のもと、次元管理士を目指して戦闘訓練に従事するという物語です。形式は一対一の対戦型で、三回戦。徐々にルールを複雑化するわけです。
 ありゃ、プレイヤーさんが奇数ですね。え? わかりました。では私が入ります。よろしくお願いします(ペコリ)。
 あらかじめ用意されている6種類のタイプから自分のキャラクターを選びます。私は「シカクモン」。織田信長が世界進出を果たした戦国時代からやってきたキャラクターです。
 まず一回戦。これは単純な殴り合いです(攻撃と防御の成功判定を覚える)。特殊ルールはナシ。ではいきます。

 ボコッ! ボコッ! ボコッ!!
 あ、勝っちゃった。


  友野軍曹「おい。そこのスタッフ」

 すすす、すいません!
 続いて二回戦。フェイントと、クリティカル&ファンブルの判定が加わります。やはり煩雑なルールは省略。クリティカルもファンブルも、武器をはじいたり落としたり、転んだりするだけになっています。
 よし、今度はちゃんとやろう。いきます!

  ファンブル! ファンブル! ファンブル! ファンブル!!

   5ターン中3ターンを、武器拾ったり起き上がったりで終わりました……。しかも結果はお互いノーダメージでのドロー。何もしていないも同然。
  友野軍曹「………」

 すすすす、すいませんすいません!!
 三回戦です。全力攻撃が追加されます。よりリスキーで、けれど効果の高い攻撃が可能になるわけですね。ふむ、ガープスの戦闘の基礎の基礎ですが、初心者には大変勉強になりました。闘ってくださったみなさん、ありがとうございます。
 ちなみにこの「INFINIT WORLD」もポイント制。やはり賞品が出ました。もちろん、スタッフである私にはありませんよ(よかった……実はトップの方と同点だったのでした。ホントすいません、軍曹)。

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