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TGFF2018 レポート


 海の日の前日、2018年7月15日。
 真夏の太陽に白く浮かびあがる京セラドーム大阪スカイホールで、とあるイベントが開催されました。
 その名は、TGFF――
Table Game Fun Festa
 文字通り、「テーブルゲームを」「たっぷり楽しむ」「お祭り」です!
 TRPGにボードゲーム、LARP、トークショー、物販……と、ゲーマーの夢を詰め込んだイベントに、グループSNEも参加してまいりました!


記事まとめ:こあらだまり
記事執筆:こあらだまり、黒田尚吾、柘植めぐみ、笠竜海、ゆうみん、窪田有華


■TRPGコーナー(こあらだまり)

 TRPGコーナーは、このイベントの目玉のひとつということもあり、10時の開場直後から大勢の人々で賑わっていました。
 この日のために用意された卓は170卓以上! GMもとっておきのシナリオを携え、プレイヤーの皆さまをお待ちしています!

 
▲右を見ても、左を見ても、ズラリとTRPGの卓が!


 TGFFのTRPG卓は1時間3時間5時間卓があり、参加者の皆さまが好みやスケジュールに合わせて選べるというのも魅力です。
 それぞれの卓の開始時間前になると、抽選エリアで抽選がスタートします。



 こちらは抽選エリアのテーブルの様子。このテーブルの前にGMが立っているので、参加者の皆さまは、ここに入場の時に配られた
「抽選券」を置きます。
 GMにとっては、どんなプレイヤーさんが来ていただけるのか、ドキドキの時間です。
 なお、抽選券にも選ばれやすくなる「優先券(ひとり1回のみ)」や、当選も落選もふたり一緒の「ペア抽選券」などがあります。抽選の開始までは、券はおいたりひっこめたりができるので、選ばれやすそうな卓に行くのも、あえて人気のある場所に行くのも自由です。
 ここからして、すでにプレイヤーさんたちの駆け引きは始まっているのです。

 グループSNEのGM陣は、『アドバンスト・ファイティング・ファンタジー第2版』『ガープス・キャッツ&バニーズ』『禁書封印譚ブラインド・ミトスRPG』『ゴーストハンター03』『ソード・ワールド2.5』『DARK SOULS TRPG』『トンネルズ&トロールズ完全版』の卓を立てていました。各卓ともに、真剣に、けれど笑いと驚きの絶えないセッションが展開されていました。


▲卓の数だけ冒険が……!

 私、こあらだまりは、『アドバンスト・ファイティング・ファンタジー第2版』のGMを務めました。
 ネタバレになってしまうので、あまり多くは語れませんが、SNE共通シナリオの
「空の涜神者(作:笠竜海)」は、『ウォーロック・マガジン』にも掲載予定です。また、このシナリオは『ウォーロック・マガジンvol.1』やSNEウェブサイトに掲載の「失われたメダリオンの追跡」の後日談でもあるので、未プレイの方はぜひ2本あわせて遊んでみてください。


■ボードゲームスペース(黒田尚吾)

 ボードゲーム試遊スペースでは最初から最後までずっと人が途切れず、盛り上がりを見せていました。


 TGFFでは試遊予定のゲームがホワイトボードいっぱいに貼られ、それを見たお客さんが遊びたいゲームを選択し参加希望用紙に記入します。ホワイトボードいっぱいに貼られた募集用紙はまるで冒険者ギルドのクエストボード

 SNE担当の卓では今夏発売予定の
『グリッズルド』をメインで遊びました。第一次世界大戦のさなか、プレイヤー達は幼馴染の兵士となり、ただただ生き残ることを目的としたボードゲーム。戦況が悪化し、兵士がボロボロになってゆく中で戦争が終わることをただただ願うという、ゲーム性と物語性が素晴らしいゲームとなっており、参加者さんにとても好評でした!

 
 


 他にも大人気正体隠匿サバイバルゲーム『シャドウレイダーズ』『CVポケット』も好評。セクシーなテーマがウリの
『ブラックストーリーズ セックス&クライム』もこっそり遊んで大盛り上がりでした(笑)


       


 他の試遊卓でも様々なゲームが! ボードゲームの定番
『カタンの開拓者たち』や、わいわい楽しめる飲み比べダイスゲーム『ドワスレ!』。デック構築の新機軸『モンコレデックビルディング エレメンタル・ストーム』に激渋エリアマジョリティ『オーストラリア』、オリジナルのリキュールを作る『リキュール・ザ・ゲーム』等々あげるとキリがありません。どの卓も活気があり何より参加者さんもGMさんも楽しそうなのがとても印象的でした!


■EXITゲーム会(柘植めぐみ)

 グループSNEの看板商品である『EXIT 脱出:ザ・ゲーム』シリーズ
8月に新作3点がリリースされますが、その前に「まだ遊んだことのない人に思いっ切り楽しんでもらおう!」と体験会が催されました。
 主催者側が用意したゲームを、思う存分「切ったり」「折り曲げたり」「書きこんだり」してもらおう、というイベントです。


 当日の募集には、15名の勇者が集まってくださいました。さっそく
『荒れはてた小屋』1卓、『ファラオの玄室』2卓、『秘密の実験室』1卓に分かれてプレイしていただきます。
 ざっとルールを説明したあとはプレイヤーさんたちにお任せ。スタッフはただ見守るばかり。

 みなさん、メモをとったりスマホで検索したりしながら、つぎつぎと謎を解いていらっしゃいました。比較的易しめの『荒れはてた小屋』が最初に終了。いちばん難しいと評判の『ファラオの玄室』には、さすがに苦戦しておられました。

 みごと脱出されたみなさんには、
「所要時間○○分、ヒントカード××枚の記録で脱出しました」というオリジナルの認定証をプレゼント。記念になったなら嬉しいです。
 脱出ゲームの面白さを手軽に味わえる『EXIT』。つぎの脱出場所は、「基地」「島」「城塞」です。ぜひチャレンジを!


■物販ブース(ゆうみん&窪田有華)

 物販ブースはTGFF2018会場の入口、遊びにきた参加者の皆さまを迎える花道のように配置されています。
 イベント受付は物販エリアの奥にあり、
物販のみ入場料無料でご利用いただけるようになっています。

 そんな物販エリアにはグループSNEのほか、LARPやゲーム関連の雑貨を販売しているコノスさん、キャラクターグッズ&アパレル製品販売のコスパさん、京都・西院のゲームショップブリックスさん、京橋のゲームスペース・リーチングムーンさん、そしてTGFF本部物販が出展していました。
 また今回は初の試みとして
同人サークルさんの出展も募集していたので、イベントに出展してみたい! というサークルさんは来年の開催情報を要チェック! ですよ。

 さてさて、SNEのブースでは前日に荷物不着などのトラブルが発生し、当日の朝に大慌てで設営が行われました。
 京セラドームは常時大型イベントが開催されているため、関係者入退場には多くの制限があり、スタッフ集合もかなり早い時間に設定されていたのですが、そんななか、SNEで一番の新人、この夏から社長秘書を務める窪田さんは

 入社してすぐにこんな大きなイベントに参加できるとは思ってもいなかったので、朝早くの集合なんて頭から吹っ飛んでワクワクしっぱなしでした!

 と、めっちゃ楽しそうに手伝ってくれました。

 
 ▲大慌てで設営を続けるゆうみんの代わりに窪田さんがブースの写真を撮ってくれました

▲秘書なので、とても素敵な笑顔でサービスしてくれる
ボスのベストショットもばっちり激写しましたヽ(・`ω・´ )ゝ*


 販売開始前から獲物(商品)を物色しに巡回するお客さまたちから、SNEブースで今回特に期待されているであろうもの……それは
『ソード・ワールド2.5 ルールブックI』の先行発売! ……だったのですが。



 グループSNEの看板タイトルのひとつである『ソード・ワールド』の新たな転機となるこの作品、もちろん可能であれば先行発売をしたかったのですが、残念ながらほんの少し日程が早すぎたために先行発売は叶わず……。
 開会から閉会間際まで、多くの方からお問い合わせをいただき、TRPG卓もかなりの倍率になっていたとのことで、ありがたくも申し訳ない結果となりました。
 レポートが掲載された現在は各種店舗で購入できます! 8月のコミックマーケット94ではサイン本を出せれば、と思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします!

 そのほか、今春発売されたばかりの『アドバンスト・ファイティング・ファンタジー第2版』をはじめ、『トンネルズ&トロールズ完全版』『禁書封印譚ブラインド・ミトスRPG』『DARK SOULS TRPG』などを販売。
 TRPG卓を遊んで面白かったから、とルールブックをチェックしに来てくださる方もたくさんいらっしゃって、SNE物販恒例の著者サイン入り本や特典付きの作品も好評でした。

 また、イベント内企画として盛況だった
『ソード・ワールド2.0 LARP』フルコンタクトバトル体験会のチケットもSNE物販で販売。
 お隣のコノスさんで購入した武器はイベントに持ち込むことができる、というルールにしていたため、武器やマントを購入して参加された方も多かったようです。



 ボード・カードゲームでは、大好評コミュニケーション型推理ゲーム『ブラックストーリーズ』シリーズの新作、SNEのゲームで
初のR指定(15歳以上推奨)作品となったちょっぴりオトナ向けの『ブラックストーリーズ セックス&クライム 奇妙で不思議でエッチな50の“黒い”物語』を先行発売。

 ブラックストーリーズシリーズは、箱がコンパクトルールも簡単時間調整や待ち合わせの合間にも遊びやすいので、どんなイベントでも人気の高いゲーム。今回は大人向けですが、いろんなシリーズがありますので気になる作品からぜひ遊んでみてください。

 SNEブースのことでいっぱいっぱいであまり他の物販ブースを見回ることはできませんでしたが、年齢、性別問わず色々な方が立ち寄ってはさまざまな商品を手に取り、お客さま同士あるいはブーススタッフの方ととても楽し気に話している姿がたくさん見られました。
 ゆうみんは慣れきってうっかりスルーしましたが、窪田さん曰く、物販にいても聞こえてくる会話にファンタジー感あふれるワードがたくさん織り交ぜられていて、この会場ならではの空気にとっても胸が躍りました、とのこと。

 物販でもファンタジーを体感できるイベント、それがTGFFです。
 ちょっぴり日常から離れてファンタジーに触れてみたい、そんな方はぜひ次回物販だけでものぞきにきてくださいね。


■LARPイベント(笠竜海)

 今年の新機軸のひとつが、
ライブ・アクション・ロールプレイングゲーム、略してLARPイベントの開催です。LARPは大まかに言うと体を動かして楽しむRPGの一種で、近年とくに活発な盛り上がりを見せています。そして今年我々グループSNEも『SW2.0LARP』を発表し、大きな反響を得ています。

 
▲わかる人にはわかる(らしい)、豪華コーチ陣!   ▲盾のコーナー。この安心感は唯一無二

 今回のイベントは
「ベーテの闘技場」。その実態はLARPの醍醐味のひとつであるフルコンタクトバトル、チャンバラ風の戦闘の体験会です。熟練者の方々を教官として、LARPの戦い方の基本と、より強力な武器(両手武器・盾と武器・二刀流)での戦い方を教えました。とても忙しない30分でしたが、コスチュームを着こんだ経験者から元気いっぱいの女の子まで、みなさん楽しそうに武器を振るい、戦っていたのが印象的でした。



 そして後半戦、くじ引きを勝ち抜いた強運の持ち主がExtra Stageに進みます。ゴブリンの集団や、4人で1体のワイバーンとの実戦です。即席の3人組が力を合わせ、見事に勝利を飾りました。


 
▲二刀流&漫才コーナー。
愛嬌あるタビットは注目度抜群!
  ▲残虐非道のゴブリンズ。
実際戦ったのは2体ずつでした。

 最後にちょっとした小話をひとつ。大盛り上がりに終わった「ベーテの闘技場」、実は挑戦者の死亡率が高いことで有名なT&Tの『カザンの闘技場』からとってきた名前なのですが、死ぬどころかだれも怪我をせずに済みました。参加・協力してくださった皆様、本当にありがとうございました!




■トークショー(柘植めぐみ)

 TGFFはトークショーも盛りだくさん。今年はコーナーを仕切りで囲み、声のよくとおる空間が用意されました。朝から晩まで、行われたトークショーは計5つ!
 朝イチはグループSNEの秋口ぎぐる&黒田尚吾。この2人に共通することは……? そう、ボードゲームのデザイナーとして活躍中! というわけで、2人が
ボードゲームへの愛を熱く語ってくれました。
 お次はわれらがボス、安田均と、SF評論家をはじめさまざまな顔を持つ岡和田晃さん。安田に負けず劣らず、若手の岡和田さんのゲームの歴史についての知識の豊富なことといったら。2人による
「日本のゲーム史」のお話は、記録に残る有意義なトークショーだったのではないでしょうか。
 3つ目のテーマは「冒険企画局」近藤功司局長をはじめ、芥邉雨龍さん、古町みゆきさん、ドラゴンブック編集部の稲垣さまが、観客のみなさまを終始笑わせていました。
 そして芝村裕吏さんの
「ゲームマスター論2018」。SNEの社友でもある作家の水野良さんが、飛び入りで参加。2人の名GMの話は誰にとっても参考になったはず。
 最後は
グループSNEトークショー。TGFFの代表でもある北沢慶の進行で、SNEに関わる最新ニュースをお伝えしました。風邪で声の出なくなった柘植を見かねて、安田均も参戦。他にも清松みゆき秋田みやび杉浦武夫が、いまもっとも注目を集める「ソード・ワールド2.5」をはじめ、秋発売の「ロードス島戦記TRPG(仮)」オリジナル小説、そして最新ボードゲームについて、幅広く情報をお届けしました。
 これだけトークショーの充実したイベントも珍しいのでは? 大満足の5本立てでした。


■閉会、そして……

 これだけの大ボリュームのイベントですが、参加していると楽しい時間はあっという間です。
 閉会の19時45分まで、スタッフもGMも参加者の皆さまも一丸となった、大盛り上がりのTGFFでした。後から聞いた話によりますと、来場者数も過去最高だったとのこと。

 今回で4回目となるTGFF。イベントの規模も拡大し、来場者数も増えていますが、「いろんなゲームを楽しみたい」「いろんな人と、楽しい時間を共有したい」「自由に、気軽に、新しい面白さと出会う場所にしたい」という想いはずっと引き継がれていますね。

 遊び切った心地よい疲れと、たくさんの人たちとゲームを楽しんだという満足感と共に、SNEメンバーもそれぞれの家路についたのでした。


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