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P74-79『マイクロファンタジー 鬼顔街屍骸対策班』

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あなたは、よく訴状なんかをお願いしている伝令さんではありませんか。
2年前の、あの凄惨な事件の時も、お世話になりましたね。
そう、市場での殺人事件です。
(……しばらく会話をして)
やはり、あなたの話を聞いて確信が持てました。あの事件は、表向き犯人は見つかっていないことになっていますが、実は、真犯人はわかっていたのです。でも、街の重要人物の家族で、しかも事件直後に自殺していたので、もみ消されてしまったのでは、と思っていたんですが、あなたが聞かれた噂で裏付けられました。
あれは、無理心中だったんです。もっと早く確信が持てれば、あの犠牲者の本当の恋人だった赤毛の娘さんにも教えることができたのに。姿を消した彼女は、いまも市場や私たちを恨んでいるでしょうね。
あの事件を担当した捜査官は、罪悪感から神殿を止めて、いまはホームレスのようにずっと、市場の隅に座りこんでいます。もう事件が起こらないようにって、考えているんでしょう。