ぱ〜ら〜。ぱらぱ〜ららら〜。
「俺のターン、ドロー! 《真珠の人魚姫メディア》召喚!」
「もうやめて! 私の対抗数はとっくにゼロよ!」
――さてさて! 今回もやってまいりましたよ。恒例、『モンコレ風雲録』のお時間が!
このコーナーでは、われわれSNEメンバーが、モンコレの各大会にひっそりと参加し、巷でのデック傾向をレポートしていきます。「へぇ〜、そんな構築の仕方もあるんだ」、「あ、最近はそういうのが流行ってるのか」、みなさまが、よりモンコレを楽しむためのお手伝いができたらなと思います。
今回の目当てはやはりあれですね! 『復活の破壊神』!
私がお邪魔した大会当日は、なんとその発売日ということで、さっそく新カードでデックを構築している方もちらほら。翌日が「復活祭」だったということもあり、そのデック調整もかねての参加かと思われます。大会の参加者は、私を含めて5人。今回使用させていただいたのは、前回の大井さんのレポートのときと同じ「デスブリin破棄」デックです。ではさっそく、レポっていきましょう!
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◆第1戦目 vs Tさん「花園ロイヤルファミリー」 |
プライバシー保護のため、対戦者名は、勝手ながらイニシャルとさせていただいております。何卒御了承くださいませ。
まずは、第1回戦。お互いあいさつを済ませ、私の先攻で始まります。
河端「ではさっそく、本陣に《デスブリンガー》(俺の嫁)、《パリゼット》召喚」
Tさん「ほぅ、ならこちらは《ドレイク・ビートル》、《三熔蟲》を召喚です」
おっと……? これはいきなり旗色が悪い。デスブリを基調とした現行のデックは、基本的にインセクトたちに弱いとされています。その理由のひとつと言えるのが、この《三熔蟲》。自軍パーティすべてのインセクトに「耐性:戦闘スペル」をつけるこいつには、デスブリお得意の《クラウド・キル》も効きません。というわけで、じっくり体勢を整えるのもアリなのですが――
河端「知らーん! デスブリは所詮、使い捨てじゃー! 本陣前へ進軍」
Tさん「嫁じゃなかったのか!」
敵本陣前での戦闘です。お互い即時なしで、イニシアチブはTさんの先攻。相手の10点の攻撃に対し、私は奮発の《クラウド・キル》、《デッド・ホール》で《三熔蟲》を破棄します。相手パーティの構成上、対抗はないので、ここは問題なく勝利。
Tさん「こちらのターン。手札調整ののち、本陣に《鉄砲蟲》、《花園の歌姫》召喚」
河端「は、はわわぁ!? ついに来ましたよ大ボスが! お前はホブゴブリンとでもイチャついてろ!」
Tさん「貴様、俺の嫁を愚弄する気か」
河端「! もしかしてあなた……私と同類?」
モンコレ界の諸葛亮(私の中で)こと、Tさん氏が《三熔蟲》を布石にしてまで召喚した《花園の歌姫》。これは、黎明期からモンコレプレイヤーたちに愛されている不朽の名作カードの1つです。先日行われた全日本選手権でも使われ、見事、本戦3位に輝きました。そんな花歌は、ベストカードデック『樹界霊の歌姫』に収録中!←CM!
Tさん「さて、花園も「耐性:戦闘スペル」持ちだ。雲キルと死穴が、君の手札にまだあるかな?」
河端「う……ナ、ナンノコトダカ! それでもデスブリは進軍しますよ!」
Tさん「ちっ、くるのか。ならばこちらの即時は、《ウミゴロウ》、《アルラウネ》、そしてお待ちかねの、《黒曜蟲》」
河端「う、うそぉ!?」
さきほど、魔が虫に弱いというお話をさせて頂きました。その元凶こそ、この《黒曜蟲》です。こいつは魔ユニットたちにとって、さっきの《三熔蟲》なんかより、ず〜っと恐ろしい相手です。「スペル:*」を使えなくする「○魔力錯乱」は、デーモンたちの対抗力を軒並み削ります。デスブリだって、魔魔*→魔魔に変更。こいつの召喚で、俺の嫁は自動的に魔スペルしか打てない体にされちゃいました。
カードも揃わず圧倒的不利の中、ダイスを振ります……すると?
Tさん「3」
河端「4」
Tさん&河端「!?」
ここでなんと! 《鉄砲蟲》のイニシアチブ+1によりまさかの同時攻撃が起きます。お互い対抗のないまま、こちらの攻撃力7で、《鉄砲蟲》《アルラウネ》《ウミゴロウ》《黒曜蟲》までを一掃。そのかわりあちらの攻撃力9で、こちらの愛する嫁も落ちます。
Tさん「ど、同時か……」
河端「これは、救われたのか?」
同時攻撃の後、Tさんは《コガネダイオウ》だけを召喚して終了。もちろん私は、これが好機と、本陣に攻め込みます。パーティは、《髑髏の騎士》(聖杯つき)、《パリゼット》、《ナノティラヌス》。即時では《モーラ》を召喚です。
Tさん「こちらはダイダラ召喚。あ、2人目の嫁です」
河端「なんと、一夫多妻制!?」
即時召喚タイミングに、今度は大型ユニット《樹界霊ダイダラ》が登場。相手パーティはこれにより、ユニット3体でスペル枠6つ。なんとも安定しています。対して、私はイニシアチブで先攻をとってしまいます。
Tさん「ほぅ。《モーラ》がいるのに先攻とはね」
河端「ど う し て こ う な っ た」
Tさん「イニシアチブ対抗をいれなさい(同時攻撃の被災者・談)」
河端「それでも4差は届きませんよ……う、うーん。とりあえず、髑髏とパリゼでダイダラを除外するって言いましょう」
ちなみに、30分の時間制限があったため、このターンがラストターンになっています。最後の本陣戦ということで、ここからはモンコレのひとつの見せ場、対抗合戦が続きます。
Tさん「無論、そのダイダラから対抗。髑髏に《ヒュプノシス》」
河端「パリゼの聖枠から《ディスペル・マジック》」
Tさん「ダイダラ土枠からパリゼに《ブライアー・ピット》」
河端「髑髏の*枠からパリゼに《リザレクション》」
Tさん「コガネが土風つかって髑髏に《グリンウィンド・ラプソディ》、【地震:2D】=7点ダメージ」
河端「なら、《ナノティラヌス》がコガネに「□一撃瞬殺」を使います!」
Tさん「《花園の歌姫》が「□緑の風の歌声」、コガネは防御力が+2されます」
河端「よしここだ! 《モーラ》の*枠から花園に、《メズマライズ》、【精神:1】ダメージ」
さきほどイニシ対抗で使い損ねた《メズマライズ》を、ここで敵側に使います。
Tさん「? 「耐性:戦闘スペル」ですから対抗はありませんが」
河端「なら、パリゼの魔枠から花園に《デッド・ホール》! 耐性を打ち消し、花園を破棄します!」
先攻でモーラの「□淫鬱な夢」が使えないため、この時点で、私のやることは全て終了。対抗はもう聖杯による属性変更しかありません。一方、Tさんの花園には、まだ「スペル:土風」の対抗枠が……。
Tさん「ほう。なら貴様ら全員、俺の嫁の歌で眠るがよい。《グリンウィンド・ララバイ》!」
河端「あぁ! やっぱりあるのかぁ〜!」
こうして、結局パーティ全員が寝た私には、本陣を落とすことが出来ませんでした。
が、他の領土を支配していたので、Tさんとの戦いは判定勝ちで終了。いやぁ、対抗連鎖って頭つかいますね……。
しかし! そこがモンコレの面白いところ! 休む間もなく、2戦目が開始されます。
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◆第2戦目 vs Sさん「ザ・メディア」 |
Sさんのデックは、前回大会で戦わせていただいたものとちょっと似ていて、強力な種族変更デックでした。ただし、サルガタがいないため、本当に真っ直ぐメディアを使うことを考えたデック、という印象を受けました。
河端「ど、どうあがいても対抗数で勝てねぇ……」
Sさん「ふふふ……」
河端「とりあえず噂のデスブリ召喚からスタートで」
Sさん「では《レディ・アルストロメリア》《ポイズン・トード》召喚。《妖精の輪》2つ配置」
この時点で心が折れそう! しかし、メディアデック相手に待ちは禁物。ガンガン前へ出ます。
Sさん「カエルとレディは横に、輪を踏みます。《龍皇子ナーガ・ラジャ》召喚」
河端「まだまだ! ラジャなら怖くない。デスブリ進軍です」
Sさん「なら、カエルとラジャを入れ替え。《真珠の人魚姫メディア》を召喚します」
河端「!!(´д`;)」
な、なんということでしょう! 手札に勝てそうなカードがない事もあいまって、カエル・メディアに攻め入ることが出来ません。その間に、Sさんは2匹目のカエルを召喚します。いよいよ手がつけられなくなりました。その後の展開は、まさに地獄絵図。聖杯髑髏・パリゼットや、リリス・モーラも次々と食われ、アスモデウスもアーマーンにしか効果がない始末。
しかし、あちらのスタートダッシュがわずかに遅かったため、なんとか自軍領土までは攻め入れられず、ギリギリの時間切れ判定引き分け。Sさんいわく――
Sさん「最小限のコストで、最大の戦果」
だそうです。う〜ん、確かに!!
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◆第3戦目 vs Kさん「エヴァ・バステトドワーフデック」 |
そして本日のラスト。この戦いでは、目新しいものを見せていただきました。
Kさん「1ターン目。《ドワーフ神官戦士団》、《バステト神言騎士団》、そして《バステト聖少女隊》を召喚」
河端「なに!?」
Kさん「じゃーん」
そう。当日発売の『復活の破壊神』より、早くも新カードの登場です!
Kさんのデックには、「復活祭」用にきっちり10枚、新カードが挿入されています。中でも《バステト聖少女隊》は、ディフェンダー持ちをかばって自分が犠牲になる能力を持つ、献身的な癒しユニット。ね、猫耳萌え〜!
Kさん「頑張って入れてみました」
河端「実によいですなぁ。あ、とりあえず私はデスブリ召喚ということでお願いします」
Kさん「1ターン目に来すぎだろ!?」
河端「ヒー イズ マイワイフ」
Kさん「デスブリ嫌いすぎる! けど、止まっていても仕方がない。手札調整で《ゴルゴン・ゲイズ》を捨てたのち、ドワーフと聖少女隊進軍。本陣には《バステト神言騎士団》召喚。さらに手札調整で、《ディヴァイン・ウェポン》とかを捨てます」
河端「あ、また新カードだ! と言いながら、ドワーフ・聖少女のもとへデスブリ進軍」
Kさん「こっち来んな!」
河端「ほほほ! ブリブリいくわよ!」
即時召喚は、どちらもなし。イニシアチブは、こちらが先攻。
河端「あら、ディフェンダーがついちゃったわね」
Kさん「とりあえず、その喋り方をやめようか」
河端「ご、ごめんなさい……。とりあえず殴ってみます」
と、ここではお互いあまり枠もスペルカードもない、事故ゲームに助けられ、聖ロリ隊とドワーフ新幹線を倒せました。最終戦にして、やっと使えるデスブリの能力で、相手の手札を4枚破棄します。ランダムで選んだカードは、ドワーフ、砂カーテン、封印札と……《太陽を睨む天使》。
河端「くぁあwせdrftgyふじこlp!!」
Kさん「日本語をしゃべれ」
河端「ナチュラルに刺さる! ナチュラルに刺さる!」
Kさん「そうなんだよなぁ〜。《封印の札》といい、もったいない」
河端「《封印の札》には、デスブリも髑髏もリリスも、みんなお手上げですからね。と言いつつ、《デスブリンガー》2体目を本陣に召喚」
Kさん「もう帰れ!」
次ターン、Kさんが進軍してこられて、即時で《バステト戦場天使団》が出ます。こうなると、さっきの段階で《封印の札》を捨てられたのは、やはり幸運でした。
おかげで、続いての戦闘でもなんとか勝利し、戦場・神言を倒したことによる4枚を、またもや相手の手札から捨てます。そして、ラストの本陣戦。
Kさん「ぬ、いよいよやばいな。本陣には《獅子心騎士エヴァ》と、《秘酒の女神ネクタール》を召喚」
河端「またしても新カード!」
しかし、エヴァやネクタールの能力は強力ながら、効果はパンプ・アップ。なので、数値を無視して破棄を狙うこちらには最大限の効果を発揮できません。
即時《パリゼット》が《カース・ディスラプト》→属性変更し、デスブリがディスラプトの効果に《デッド・ホール》、残る枠でディスペルやリザレクを撃って本陣陥落勝ちです。
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◆結果 |
――とまぁ、当日の試合内容と結果は、こんな感じでした。
皆さま、新カードも前向きに使ってくださっているようです。ありがとうございます。今回は「アイテムユーザーの強化」も行われていますし、モンコレの楽しみ方にまたひとつ、幅を感じられた大会だったのではないかなと思います。
ちなみに、今回は組み合わせ上、対戦はいたしませんでしたが、他にもデスブリ、ダークエルフ、《髑髏の魔術師》、《バック・ファイア》、そして今回復活の《ミスフォーチュン》などで固めた、捨てさせデックも参戦しておられたようです。ぜ、絶対当たりたくねぇ!
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◆最後に |
というわけで、長くなってしまいましたが、今回のレポートはこのへんで。どこかで大会があれば、またそのときはどうぞよろしくお願いいたします! ではではみなさま、これからも充実のモンコレライフを送りましょう! また会う日まで〜!
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