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ここではない場所。いまではない時。
3本の剣が創りし世界、ラクシア。
この剣と魔法が息づく世界でさまざまな冒険を楽しむのが、『SW2.0』というゲームです。
ラクシア世界は、我々が暮らす地球と規模や環境の面で似ている部分がたくさんあります。けれど、決定的に異なる点もたくさん存在しています。
まずラクシア世界には、魔法が存在します。神も実在します。人間以外の様々な種族が共に生活し、そして数多の怪物や幻獣が明確な危険として世界を闊歩しているのです!
ですがそんな世界を、剛胆にも自由に旅する者たちがいます。
それこそが、プレイヤー演じる"冒険者"です。
約300年前。世界は<大破局(ディアボリック・トライアンフ)>によって、大きく破壊されました。
<大破局>とは、世界規模の蛮族(バルバロス)――禍々しい異形の亜人種たち――の大侵攻です。
文明は破壊され、国家はバラバラとなり、世界は蛮族によって征服されるかに思えました。事実、蛮族の完全勝利は目前だったと言ってもいいでしょう。
ですが英雄たちの活躍により、蛮族の王は倒され、大侵攻は終結を迎えます。絶対的な指導者を失った蛮族は統制が取れなくなり、決定的な勝利を得ることはできなかったのです。
とはいえ、世界の国々は壊滅的な打撃を受け、文明は大きく後退しました。しかも蛮族やその他の怪物が闊歩する、危険な状態になってしまったのです。
プレイヤーはそんな危険な世界で冒険者となり、滅びた文明の遺跡から財宝や失われた知識を見つけ出し、あるいは襲い来る蛮族と戦い、多くの経験を積んで伝説に謳われる英雄や勇者となっていくことになります。
ときには困っている人を助けることもあるでしょう。誰かと恋に落ちることもあれば、死や別れを経験することもあります。
そして冒険者と一口に言っても、さまざまな役割が存在します。
剣と鎧で武装して戦うファイター、魔法を駆使するソーサラー、神の奇跡によって仲間を助けるプリースト……そうしたいろんな特徴を持つキャラクターが集まり、力をあわせて苦難に立ち向かっていくことになります。
このPCの集団のことを、「パーティ」と呼びます。パーティメンバーは他の仲間を助け、数々の困難を乗り越えていくことになるでしょう。
それに対し、GMはシナリオを作り、キャラクターたちを迷宮や荒野、危険な森や廃墟へと誘い、物語を演出することになります。
GMは、決してプレイヤーの敵ではありません。あえて言うならば、遊園地やお化け屋敷の設計者のような存在です。プレイヤーを楽しませ、スリルを味わわせはするものの、最後には出口、すなわちゴールへ導いてあげて初めて完結を向かえ、プレイヤーからの「楽しかった!」という賛辞を受け取ることができるのですから――。
(「ソード・ワールド2.0ルールブックI」(富士見書房ドラゴンブック)10〜11頁より抜粋)
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