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『T&T』――『トンネルズ&トロールズ』は、洋物RPGとしては『D&D』に次いで世界で2番目に誕生したファンタジーRPGである。
『T&T』が最初に日本で翻訳されたのは1987年(第5版)。今はなき社会思想社から、当時BOXタイプのTRPGが主流だったところへ文庫形態という新しくお手軽に手に取りやすい形で翻訳・発売され、数々のソロ・アドベンチャーと共に一世を風靡した。
その後、2006年12月に第7版のルールブックが新紀元社から新書版で、そこからさらに10年を経た2016年10月、原書の誕生40周年を記念して発売されたデラックス版の日本語版が、BOXRPGとして新たに翻訳・発売された。
トンネル――すなわちダンジョンに潜り、トロール――を筆頭とするモンスターと戦って宝物を手に入れ、成長する。コンセプトはとてもわかりやすく、またダイナミックかつ創意工夫しがいのあるシステムとあいまって、世界で広く愛され続けている。
その特徴は、なんといっても笑いの絶えないRPGということだろう。走っても走っても果ての見えない広い部屋には、いたるところに踏み板式の罠がしかけられ、全長20メートルの大蛇をかわしたかと思うとトロールの大群に不意討ちされる。ようやく逃げれば、今度はピラニアの池に落ちる――それこそ、キャラクターシートが何枚あっても足りない。
苦労のすえに成長したキャラクターが、たった1回のセービング・ロール(行為判定のようなもの)に失敗しただけでころっと死んでしまうこともある。しかし悲しいのも一瞬で、新しいキャラクターを作って再び挑もうという気になる、なんとも魅力的なRPGなのだ。
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→ T&T完全版 製品紹介
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