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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > 友野×清松×北沢×川人(+柘植)座談会(2005年1月)
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友野×清松×北沢×川人(+柘植)座談会
「百鬼夜翔完結おめでとう編!」

【最終巻は、春に来る】

友野: 次の百鬼の最終巻。「霧が開く黎明」は三月に発売です。もう、書きあがっていいます。ここにゲラがあります。(バンと自慢げに原稿束を叩いた)
秋田: それを隠さなければ、ちゃんと発売されるということですね!
北沢: 隠さないように。
友野: 隠しても出るから。一応。
秋田: 今回はモザイクノベルという、特殊な形態をとってるんですよね?
友野: (ゴホンと咳払い)そう。それぞれ、今までのキャラクターが背負ってきたドラマの集大成。それの伏線や積み重ねに一つの決着がつけられるという形になっています。それぞれのキャラクターの物語が絡まりあって、一つの長編になってます。そのそれぞれのキャラクターのパートをここにいる人たちに書いてもらい、僕がそれを編集し、繋ぎ、完成させました。
川人: 集大成だけに……それぞれのキャラクターの醜態がみられるかと……(ぼそ)。
北沢: その醜態成は見たくないなあ(笑) いや、ある意味見たいか。
清松: 集大成じゃなくて、NG集だろ、それは(笑)
秋田: 「ここで、かっこいいポーズを決めていますが、じつは裏側では……!」て感じですか。
北沢: まあ、醜態といえば、僕の担当の雷蔵風花兄妹は、変身したら服が破けるもんで、毎回どこで服を着替えさせようかと苦心しました。最後には、風花は常にロングコートを着ていて、一歩間違えればそれこそ痴女状態でした(笑) 雷蔵は皮ジャンだったので、実は常に下はすかすか……超人ヒーローとして、それはどうかと!
一同: (爆笑)
清松: 清松 いや、妖怪としての定めだろう。教授も「物質透過」するたびに、じつはすっぽんぽんだった疑惑濃厚だしなあ(しみじみ)
【キャラクターあれこれ?】
秋田: そ、それではタイミングよくキャラクターの話が出たところで……それぞれ、皆さんが担当されたキャラクターたちのエピソードで、見所。あるいは、苦労した場所。思い入れなどを語っていただきたいと思います。
北沢: 今回は、いかに兄妹喧嘩をさせるかに苦労しました。
秋田: 「おにーちゃんの、ばかー!」?
北沢: 風花が、そういうキャラだったら、まだやりやすかったんスけどね(笑) ああ、でも。そんなかわいげはないけど、中身は似たようなもんですか。
友野: ……雷蔵が、風花に「おにいちゃん」なんて呼ばれたら……すごい、複雑な顔をするやろうな。
北沢: いや、即座に偽物と疑いにかかります(きっぱり) 「誰の手先だ!」 いや、それはともかく。おにいちゃんが人間大好きで、妹が人間嫌いという対比を、それぞれ絡めて書くのは、難しかったですが、やりがいがありました。風花の成長に、ご期待ください。
秋田: 秋田 「人間好き好きー」?
北沢: いや、そこまで行くと偽者(ちゃくっとつっこみ)

清松: 担当は、桐子とエニぐまのバカップルだったんだけど……。
秋田: 幸せラブラブ光線発してて、見ててほっこりするカップルですよね
清松: そう。それが一番難しかった。……ほっておくと、あの連中どんどんとバカップル度を上げていくから(握りこぶし) つねに「ええ加減にせーよ、お前ら」と、呟き、自制しながら描写していて……。
川人: そして気を抜くと、またバカップルに。
秋田: いいじゃないですカ。妖魔百鬼のサツバツとしたセカイのなかで、あのふたりは、イップクのセイリョウザイですヨー。
清松: フォローに全然感情がこもっとらんわ(笑) まあ、桐子も自分の価値を認めてくれるエニぐまとラブラブになってちょっと丸くなっているけれど、従来の極端なフェミニズム思想も根底にあったりするわけで、それをコントロールするのが難しかったかな。彼女が、何が正しいのかを自分で掴んでいくというエピソードは、やっぱり気を使って書いたつもり。
秋田: なるほど。
清松: でも、結局エニぐまが桐子に甘いからなあ(笑)
秋田: ふかふかさんは、それだけで価値があるからいいんです!(主張
北沢: ……これから将来、桐子さん、電脳世界の引き篭もりになるんでしょうかね(ぼそ)
清松: そんな桐子は認め……認め……認め……(ぶつぶつ)

秋田: をそらして)さて、お次はひかりちゃんと夏美さん担当の、川人さんですが。
川人: 自分が、最終決戦においての二人で困ったのは、あの連中に何の力もないことですね。
北沢: 空飛べるッスよ!(笑)
川人: それだけだし!
友野: いや、今ひかりちゃんすごいから。アンゴルモアの大王もびっくりだから。
北沢: ええ、まさかひかりちゃんが成層圏に届くまで巨大化するとは思いませんでしたよ(腕を組んでもっともらしく)
川人: ええええっ!? そんなラストになってるんですか!?
清松: あ? 川人は最終巻の原稿、読んでなかったのか? ひかりの元に全人類が集結して、一つになるんだ。「これで、人間も妖怪もない世界が!」というわけだな(うむうむと頷いている)
秋田: (ガクガクブルブル)……溶けるんだ……溶けていくんだ。
北沢: ……そして、最後に溶け残ったヨーダイが、律ちゃんに「きもちわるい」って言われて……。
川人: (やっと、騙されていることに気付いたらしい)最悪! 何で、こんなにさりげなく息を合わせるんですか、あんたがた!(笑)
秋田: (注・そんなラストじゃありません。三月をお楽しみにしてください)
川人: ともかく、現在スーパーひかりになったおかげで、ちょっと手強くなりました。彼女と人間である夏美との心の交流を、したりしなかったりをどうぞお楽しみください。あー、手強くというと、困るのはマリアというキャラでした。
秋田: というと?
川人: 何しろ……ぶっちゃけ、彼女には誰も勝てない
友野: まあ、ルール上ね(笑)
北沢: ダメじゃん!(笑)
川人: どうしようかと考えました。唯一勝てる男を殺しましたので。で、苦労しましたが……どうやって倒したかも、ご期待ください。

++ こそこそ、娘さんたちの内緒話 ++
秋田 そういえば、三部作での柘植さんの担当は?
柘植 わたしは「霧が閉じる黄昏」で大ムカデの寺尾さんについて書きました。寺尾さんについてはある意味、その前の短編「わが古き名にかけて」でケリがついていたんだけどね。
秋田 さらに、積み上げるものがあった。あるいは、残ったものがあったということですか。
柘植 うん。人間の家族を持つ寺尾さんにとっては、まだ書かなきゃいけない問題が残ってた。もうお読みくださってるかもしれないけど、ぜひ大人の男(?)の話を味わってください。あと、わたしの担当は子供の男(!)のヨーダイと麦だったのですが、このへんは……。
秋田 はい、今回の担当者に伺うことにします(笑)


友野: えー。そんなわけで、ヨーダイ、麦、律子の三角関係の決着は、僕が引き取ってつけました。ごちゃごちゃ話し合いをし、柘植さんや皆さん、編集のSさんとも意見を戦わせあって……ようやく、一つの決着を見ました。そして、エピソードを纏めました。担当者が他の仕事で忙しくて書けないという人の分のキャラも、担当しました。
清松: ご苦労様です。
友野: シリーズ当初、三角関係については、柘植さんとも相談して「子供の恋愛だし、初恋だし、実らないよねえ」と話しておりました。
秋田: ほほう。
友野: しかし、それではあんまりだろうと意見が少しずつ変わりまして。…(ごにょごにょ)…な、結末になりました(伏せ伏せ)
ええっ! 煮え切らない洋大が、麦と律子に惨殺された!?
川人: そうすることによって、人間である律ちゃんと妖怪である麦の間に、友情と理解という絆が生まれ、大団円に……!
一同: さすが、それこそ真のハッピーエンド!(笑)
友野: はい。洋大は律ちゃんに、一寸刻みにされた挙句、麦にこんがりとウェルダンにされました……って、楽しそうに言うな、お前らーっ!(笑)
清松: そうそう。そうじゃなくて、ナギが漁夫の利だよね(笑)
友野: そのとおり。文字通り「一生君を離さないよ」がプロポーズで……って、そんな大どんでん返しがあるかー! ともあれ、編集さんや百鬼メンバーともかなり意見を戦わせた三角関係の決着。誰のファンであれ、皆様に、きっと納得していただけるものに仕上がったと自負しております。
清松: ……となると、やっぱり(ぼそ)。
川人:  両側から平手打ちエンド(ぼそ)。
北沢: 誰もが納得スよそれは(ぼそ)。
秋田: 大岡裁きで、両側から引っ張って、身が多かったほうが勝ちというものありですか?(ぼそ)
友野: あんたらなあ……。
秋田: ともかく、請うご期待ですね!(汗)

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