『シェヘラザート・テイルズ』
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もともとは雑誌R&R Vol.6の特集用に書かれた単発リプレイ『シャイターンの娘』でした。ところが、読者様からたくさんの支持をいただき、なんと文庫化・シリーズ化することに! 2004年9月に1巻が発売。今月(2005年3月)18日には2巻が登場!
主人公は、信仰都市ラウで活躍している享受者たち。いつか太陽を見ることを夢見て戦う魂装士・パルヴィーン、かっこつけてても仲間思いな獣甲闘士・ザーニハー、ラウと大麻が大好きなムードメーカー・神言術師のサフィーア、そしてクールで愛情にはちょっと不器用な女刀士・ターリヤ。
最新刊2巻では、一行は死者の魂が集う〈獄〉へ赴くことに。生者と死者が同じ世界に存在するというゲヘナ独特の世界観を、あますことなく発揮した逸品です。
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三田: |
リプレイのお話をいただいたのは2003年の年末だったかなぁ。その頃はオリジナル小説の3シリーズ(『レンタルマギカ 〜魔法使い、貸します!』『烙印よ、刃に囁け。 SCAR/EDGE』『アガルタ・フィエスタ! てのひらに女王を!』)が始まるにもまだ時間があって、1話だけなら書きますと言ったのですが…… |
藤澤: |
それがまさか文庫2冊も続くとは! |
三田: |
その後オリジナルのシリーズも始まって、4シリーズも抱えることに(笑)。本当にきわどいスケジュールでした。 |
友野: |
もともとはサプリに掲載する予定やったな、このリプレイ。 |
田中: |
幻のサプリメント3ですね。新術技とプレイガイドとリプレイの3つをあわせて1冊になる予定だった。懐かしい話や〜(笑)。 |
三田: |
それが何故かリプレイ集に! |
友野: |
そのへんの説明をするとやな。まず、雑誌の反響がよくて、皆さんから続きを読みたいというお便りが多数届いたことから、2話も書こうということが決まった。それなら大判サイズのサプリメントに載せるよりも、単独に文庫サイズで出した方が皆さんの手に取りやすいのではないかと言う話になり、リプレイ集として発売されることに。 |
藤澤: |
なるほど〜。 |
田中: |
サプリメント3はリプレイ集という形になってしまいましたが、ゲーム面での新たな展開は別のかたちで発表される予定です。楽しみにしていてください。 |
藤澤: |
そのあたりのお話は、あとでじっくり聞かせてくださいね。リプレイ集の話に戻りますが、この『シェヘラザート・テイルズ』、リプレイ集とは言っても、中身はTRPG入門書的なつくりになっていますよね。キョウコさんとマサト君が登場して、TRPGとゲヘナの説明をしてくれるという……【こぼれ話1へ】
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田中: |
TRPG入門の部分は、監修も務めた友野さんが書いてます。最強タッグが書き上げた逸品っすよね。 |
友野: |
本当は入門解説部分も三田君に書いてもらうつもりだったんだけど、「僕は忙しいんで、友野さん書いてください」って言われてしまったからなー。(と、三田さんの方をちらり) |
三田: |
ああぁ、それは内臓ぶちまけるほどのぶっちゃけ話! しーっ。しーっ。 |
一同: |
(笑)。 |
藤澤: |
実は、この『シェヘラザート・テイルズ』。三田さんにとっては初のリプレイなんですよね。 |
三田: |
はい。生まれて初めて書いたリプレイです。 |
友野: |
初めてでもきっちり書きあげてくれた。出来上がったのを読んで、これならリプレイシリーズは安心して任せられると思ったよ。 |
三田: |
どうも(てれ)。おかげさまで1巻の増刷と2巻の刊行が決まったのも、結構早かったです。 |
藤澤: |
それは素晴らしい(拍手)。そのリプレイ2巻の内容なんですけど……早速読ませていただいたのですが、読んでビックリしました! |
三田: |
2巻の内容は、よりゲヘナの深いところ……というか、マニアックな部分に踏み込んでますからね(笑)。 |
田中: |
しかも、シナリオがかなり派手! |
三田: |
サプリメントにある新要素を2巻の3・4話で使ってしまいたくて(笑)。だいぶ欲張ってしまいました。 |
藤澤: |
でも、キャラクターの個性は健在で、サフィーアとか相変わらず(笑)。 |
三田: |
ザーニハーは後半面白いことしてくれましたけど(笑)。 |
友野: |
あのザーニハーは…… |
藤澤: |
……と、このへんにしておかないと読むときの楽しみが! とにかく、とっても読み応えアリな3・4話でした! ところで、1巻ではリプレイのおまけにTRPG入門解説がついてましたけど、2巻でもまたリプレイ以外のパートがあるんですよね。 |
三田: |
そうそう。リプレイの後には、田中君が執筆したソロアドベンチャーが収録されてるんです |
田中: |
収録……されてるみたいですねぇ。 |
友野: |
なんでそんな言い方やねん(笑)。 |
ソロアドベンチャー
ひとりで遊ぶTRPGのこと。本の中にルールや進行などがすべて書かれていて、いわば本がGM役。読者はプレイヤーとなって、本に書かれた文章にしたがって冒険していくのです。 |
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友野: |
懐かしいなぁ、ソロアドベンチャー(笑)。ウチので前に出たのは、ガープス・ドラゴンマークか? |
三田: |
つまり、5年ぶりくらい? |
田中: |
リプレイ1巻を読んで、「TRPGやってみたい!」と思ってくださった人が2巻を手に取った時、遊べるようにしたくてソロアドベンチャ―を載せたんです。 |
藤澤: |
ソロアドベンチャーを書くには、シナリオの雰囲気を出す文章や、わかりやすくルールを書くなど、気を配る点も多かったと思いますが、いかがでしたか? |
田中: |
やっぱりルールブックのルールを書くのとは全然違いました。小説的な文章を書くのは初めてだったし、結構悩みましたね。 |
友野: |
正直、最初は「任せて大丈夫かな〜?」って心配していたのんやけど、出来上がったものを見てみたら、杞憂だった。ほとんど手直しする必要はなかったな。 |
田中: |
ありがとうございます。 |
藤澤: |
このソロアドベンチャー、シナリオの途中でパルヴィーンたちも登場するんですよね。 |
田中: |
せっかく同じ本に載るんだし、パルヴィーンたちも登場させようって考えは最初からあったんです。皆さんもパルヴィーンたちと一緒に活躍できます。ぜひ遊んでください。 |
三田: |
この『シェヘラザート・テイルズ』は1・2巻揃えると、本当にTRPGの入り口になってますよね。 |
友野: |
1巻の僕のパートではゲヘナに限らずTRPG全般の入門を意識して書いた。その実際のプレイ風景がリプレイにあって、そして2巻では遊びたくなった人に実際に遊んでもらえるようになっているつくりやからね。 |
田中: |
しかも、リプレイ2巻に収録されている4話は、パルヴィーンたちの冒険にもひとつの区切りがついてて、2冊揃うと本当に美しくまとまってると思います。 |
三田: |
スケジュールは厳しかったですが、セッションや作業は本当に楽しくやりました。 |
友野: |
自信の作品なので、ぜひ手に取ってください。 |
田中: |
大変インパクトのある表紙なんで、目に止まること間違いナシです。【こぼれ話2へ】 |