ゆうみん: |
このリプレイは『R&R』で連載している記事を収録したものなんですよね? |
清松: |
はい、連載はvol.16から始まって、各話ごとに設定とシナリオ、そのシナリオを遊んだリプレイという構成で、読んで楽しくゲームのサポートにもなって一粒で2度おいしい、という形になっています。 |
ゆうみん: |
冒険の舞台は魔法王国ラムリアースにある、通称"にゃんこ(猫)の街"ネイラード。これの初出は、えーっと……。 |
清松: |
vol.2に掲載したシナリオ「猫のいる街」(R.CON1(2003年6月開催)で使用)の舞台だね。名前の通りにゃんこがたくさんいる街。
昔、猫が勇者を助けたという伝説があって、現在も街ぐるみで猫を大切にしている、という。 |
ゆうみん: |
すごくほんわかした設定ですね。 |
清松: |
うん。実は勇者を助けた猫は幻獣のツインテールキャットで、その伝説から200年経った今も生きていて街を見守り続けている。
……作った時はね、特にどこの国とも決めてなかったんだけど、その後他の作品でも使われて「国籍を決めてほしい」と言われて、そういう怪し〜いところなら、ラムリアースかな〜、と気楽に決定してしまい……。 |
ゆうみん: |
しまい? |
清松: |
今回の企画が決まった時にも、せっかくだから猫の街で、と気楽に使ったんだけど、場所がラムリアースだったことを後から思い出して……、ため息をついた(苦笑)。 |
ゆうみん: |
え、なぜですか? |
清松: |
SW関連の作品をたくさん読んでいただいてる方はわかると思うんだけど、ラムリアースはいろいろとあるからね。
しかも時間軸をうっかり前の方に置いちゃったんで、ここでヘタに事件を起こすとタイムパラドックスが発生しちゃう。ていうか事件、起こりそうだし(笑)。 |
ゆうみん: |
お、おぉぉ……。ちなみに、ラムリアースの『いろいろ』が気になる方は、ぜひSW関連書籍をいろいろ捲ってみてくださいね! |
ゆうみん: |
と宣伝をしつつ、そんなドキドキワクワクのネイラードですが、毎回新しい設定がたくさん付加されてますよね。主にプレイヤー発言が原因で。 |
清松: |
この連載の意図は、
GMはこういうシナリオを用意しました。
でも実際のプレイではこうなっちゃいました。
なので、GMはこういうふうに対応しました。
を見せることだからね。
なので、僕の基本的なスタイルではもうちょっとブレーキかけるかな、という場面でも敢えてプレイヤーが遊ぶままに任せて……いたら、どんどんとんでもない方向へ行ってしまって、内心では「ど、どうしよう……?!」と焦ったりもしてる(苦笑)。 |
ゆうみん: |
そんなとんでもない方向へ導いたプレイヤーさんたちとしてはどうなんでしょうか? |
ウィンド: |
俺は清松さんのセッションだから、きっとブレーキをかけてくれるだろう! ……と、思ってたけど、いざ走ってみたらちっともブレーキがかからなくて。
「ああ、今回はブレーキかけない方針だったんだ!」ということにセッション3回目くらいになってようやく気が付いたけど、その頃にはもう勢いがつき過ぎて止まれなくなってたよ……。 |
ユーリリア: |
わたしはちゃんとブレーキかけてるよ? |
一同: |
え? |
ユーリリア: |
……え? |
ウィンド: |
(ユーリリアから視線を逸らして)……まあ、先輩の発言の真偽についてはともかく、そもそも、ウィンドの設定は明らかに脇にまわってギャグをやるための設定なのに、何故か主人公にされ、ようやく3話目くらいで覚悟を決めたらあっという間に、むにゃむにゃむにゃ……。(こぼれ話1 銀の輝きを放って) |
ゆうみん: |
ウィンドさんはいつも、やる気だけは誰にも負けてないんですけどね。ところで、今不自然に話を切った3話目……。 |
清松: |
いやぁ、まあ……(明後日の方角を見ながら)失ってわかるね、いろいろと(笑)。 |
一同: |
(爆笑)。 |
清松: |
連載で読んでる人はもう知ってるその「失って」については、5月発売の2巻に収録されているので、文庫派の方にもそろそろ読んでいただけることと思います。 |
ゆうみん: |
あっと驚くような展開が待っているんですね。もちろん、連載でお読みいただいてる皆さんだって初読みの時にはあっと驚いたことでしょう。 |
清松: |
猫街はいろいろあっと驚くこと多すぎだよ。……一番あっと驚いたのはGMだけど。 |
一同: |
(笑)。 |