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TOP > ユーザーコンテンツ > 著者インタビュー > 『新緑の季節のソード・ワールド』(2007年04月)
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== その1 == リプレイ盛りだくさん! ==


 昨年秋から今年春にかけて、新シリーズや雑誌掲載の再録など、リプレイがもりもり発表されましたが、みなさんもう読んでくださいましたか?
 今回の特集では、TRPG専門誌『Role&Roll』(以下、『R&R』)にて好評連載中のシナリオ&リプレイ『ソード・ワールドRPGリプレイ集xS』、昨年冬にスタートした書きおろしの新シリーズ『新ソード・ワールドRPGリプレイ集Waltz』、驚きの新展開をみせた『新ソード・ワールドRPGリプレイ集NEXT』や、懐かしいアレが収録された異色作品揃い踏みの『ソード・ワールドRPGリプレイ・アンソロジー』2巻をご紹介します!


◆◆ 猫のいる街ネイラードと"やつら"の影 ◆◆

 『ソード・ワールドRPGリプレイxS1 猫の手冒険隊、集結!』
   著=清松みゆき/グループSNE
   連載=TRPG専門誌「Role&Roll」新紀元社
   単行本=富士見書房・富士見ドラゴンブック
   2巻『猫の手勇者くん、突撃!』は2007年5月20日発売!

 ラムリアースのどこかに位置する通称"猫の街"ネイラード。
 にゃんこ溢れるその街で冒険活劇を演じるのは、溢れるヤル気を空回りさせる魔法戦士ウィンド、でかい荷物を担いで傍若無人に爆走中の家出娘モニカ、従姉のモニカに無理やり付き合わされて一緒に家出中の少年トリム、いろいろギリギリな感じ漂うフィギュア職人にしてドワーフのラーダ神官ズン、ウィンドの先輩魔術師で"取替え子(チェンジリング)"のユーリリア。
 ラムリアースの魔術師ギルドにあるという秘密結社"THEM(ゼム)"の影から、にゃんこたちを守るため(←激しく違う)、戦え、猫の手冒険隊!!

ラムリアースは(著者にとって)危険がいっぱい?!

ゆうみん:  このリプレイは『R&R』で連載している記事を収録したものなんですよね?
清松  はい、連載はvol.16から始まって、各話ごとに設定とシナリオ、そのシナリオを遊んだリプレイという構成で、読んで楽しくゲームのサポートにもなって一粒で2度おいしい、という形になっています。
ゆうみん:  冒険の舞台は魔法王国ラムリアースにある、通称"にゃんこ(猫)の街"ネイラード。これの初出は、えーっと……。
清松  vol.2に掲載したシナリオ「猫のいる街」(R.CON1(2003年6月開催)で使用)の舞台だね。名前の通りにゃんこがたくさんいる街。
 昔、猫が勇者を助けたという伝説があって、現在も街ぐるみで猫を大切にしている、という。
ゆうみん:  すごくほんわかした設定ですね。
清松  うん。実は勇者を助けた猫は幻獣のツインテールキャットで、その伝説から200年経った今も生きていて街を見守り続けている。
 ……作った時はね、特にどこの国とも決めてなかったんだけど、その後他の作品でも使われて「国籍を決めてほしい」と言われて、そういう怪し〜いところなら、ラムリアースかな〜、と気楽に決定してしまい……。
ゆうみん:  しまい?
清松  今回の企画が決まった時にも、せっかくだから猫の街で、と気楽に使ったんだけど、場所がラムリアースだったことを後から思い出して……、ため息をついた(苦笑)。
ゆうみん:  え、なぜですか?
清松  SW関連の作品をたくさん読んでいただいてる方はわかると思うんだけど、ラムリアースはいろいろとあるからね。
 しかも時間軸をうっかり前の方に置いちゃったんで、ここでヘタに事件を起こすとタイムパラドックスが発生しちゃう。ていうか事件、起こりそうだし(笑)。
ゆうみん:  お、おぉぉ……。ちなみに、ラムリアースの『いろいろ』が気になる方は、ぜひSW関連書籍をいろいろ捲ってみてくださいね!


新設定、ぞくぞく登場!

ゆうみん:  と宣伝をしつつ、そんなドキドキワクワクのネイラードですが、毎回新しい設定がたくさん付加されてますよね。主にプレイヤー発言が原因で。
清松  この連載の意図は、

 GMはこういうシナリオを用意しました。
 でも実際のプレイではこうなっちゃいました。
 なので、GMはこういうふうに対応しました。


 を見せることだからね。
 なので、僕の基本的なスタイルではもうちょっとブレーキかけるかな、という場面でも敢えてプレイヤーが遊ぶままに任せて……いたら、どんどんとんでもない方向へ行ってしまって、内心では「ど、どうしよう……?!」と焦ったりもしてる(苦笑)。
ゆうみん:  そんなとんでもない方向へ導いたプレイヤーさんたちとしてはどうなんでしょうか?
ウィンド  俺は清松さんのセッションだから、きっとブレーキをかけてくれるだろう! ……と、思ってたけど、いざ走ってみたらちっともブレーキがかからなくて。
「ああ、今回はブレーキかけない方針だったんだ!」ということにセッション3回目くらいになってようやく気が付いたけど、その頃にはもう勢いがつき過ぎて止まれなくなってたよ……。
ユーリリア  わたしはちゃんとブレーキかけてるよ?
一同  え?
ユーリリア  ……え?
ウィンド  (ユーリリアから視線を逸らして)……まあ、先輩の発言の真偽についてはともかく、そもそも、ウィンドの設定は明らかに脇にまわってギャグをやるための設定なのに、何故か主人公にされ、ようやく3話目くらいで覚悟を決めたらあっという間に、むにゃむにゃむにゃ……。(こぼれ話1 銀の輝きを放って
ゆうみん:  ウィンドさんはいつも、やる気だけは誰にも負けてないんですけどね。ところで、今不自然に話を切った3話目……。
清松  いやぁ、まあ……(明後日の方角を見ながら)失ってわかるね、いろいろと(笑)。
一同  (爆笑)。
清松  連載で読んでる人はもう知ってるその「失って」については、5月発売の2巻に収録されているので、文庫派の方にもそろそろ読んでいただけることと思います。
ゆうみん:  あっと驚くような展開が待っているんですね。もちろん、連載でお読みいただいてる皆さんだって初読みの時にはあっと驚いたことでしょう。
清松  猫街はいろいろあっと驚くこと多すぎだよ。……一番あっと驚いたのはGMだけど
一同  (笑)。


ページ増で読み応え満点! オマケも充実!!

清松  2巻はね、1巻と比べて本の厚みが増してるんだよ。
ゆうみん:  掲載されてる話数は変わってないんですよね?
清松  シナリオとリプレイ両方を掲載するってなると、やっぱりそれなりのページ数が必要だから、途中からページを増やしてもらったんだよ。にも関わらず、リプレイが3回連載になった回もあってね。
 基本的に、単行本収録用に長めに書いておいて、そこから連載用の枠に収まるように削る作業をするんだけど、今回はその収録用が長すぎるので削ってください、と言われて泣きながら削った。
ゆうみん:  あわわ、お疲れさまです。
清松  それもあって、連載と文庫で削ってあるところが微妙に違っていたりもする。
ゆうみん:  単行本といえば、巻末にオマケが付いていますよね!
 1巻は「大公開☆勇者ウィンド26の秘密!」で、2巻は「大公開2!モニカの背中」ですね!(こぼれ話2 モニカの 背中"の中 " ?!
清松  1巻で予告した通り、2巻ではモニカの背中袋の中身を大公開。
ゆうみん:  乙女の神秘を覗いちゃうわけですね!
清松  3巻では「ズンのアトリエ」というタイトルで……、イラストレータの牛木さんに好き勝手遊んでもらおうかなと思ってます。
ゆうみん:  どんなものが出てくるかは、牛木さんの心次第、なんですね!
清松  そんな感じでオマケのページも充実してるので、楽しみにしておいてください。



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