篠谷: |
では少し内容に触れてまいりましょう。拝見しましたが、このリプレイ2巻では、新ルールと、今まで例示がなかったシステム的な要素がどどーんと紹介されましたね。 |
清水: |
「キャンセルルール」と「非戦闘アビリティ」ですね。 |
篠谷: |
そう。すでにR&R72号で紹介されていましたから、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、単行本としては初めてなので、どういったものなのか「キャンセルルール」から簡単に聞かせてください。 |
清水: |
『エンドブレイカー!』では、攻撃の際に自分がどんな行動を取ったのか、サイコロの出目で決まります。目いっぱい敵にダメージを与えたいときでも、出目次第では「自分を強化」とかしかできなかったりすることがあるんです。 |
藤澤: |
でも、「キャンセルルール」を導入すると、判定の結果、サイコロで決まった効果をキャンセルして、自分のレベルぶんのダメージに変更することができます。 |
篠谷: |
「キャンセルルール」は、状況的に意味のない出目を振ってしまったときなどの救済策でもあるんですね。 |
清水: |
はい。これで、ネムも「【竜の呼吸(自己回復効果)】だけとは言わせないっ」と息巻いていました(笑)。 |
篠谷: |
よくわかりました。では、続けて楽しく使われていた「非戦闘アビリティ」についてもお願いします。 |
清水: |
「非戦闘アビリティ」はジョブに由来する能力で、決められたレベルに達すると自動的に獲得する、戦闘時以外で役に立つアビリティです。触れた相手に声を出さずに言葉を伝える『マインド』とか、「ピンチに陥った時」と「大発見をした時」に自分のいる方向を味方に知らせる『アラーム』とか、役に立つ能力が多いんですよ。 |
藤澤: |
ルールブックだけで20種類ありますけど、今後高レベル帯で新たに獲得できるものが増えますし、何よりジョブ自体も増えていくので、選択の幅が広がります! |
篠谷: |
おおー! すばらしい。 |
清水: |
どんな能力を増やそうかと、全員で日夜頭を捻ってますので楽しみにしていてください。 |
篠谷: |
今回もがっつりミステリータッチでしたね。 |
清水: |
いろいろとアイディアはあったんですが、最終的にはこうなりました。……僕、ミステリーが好きなんですかね? |
篠谷: |
じゃないかな?(笑) 短編である第4話は日常から連なるお話、前後編の第5〜6話はGMの仕掛けが光るどっしりとしたお話でした。今回、清水さんが「これをやってみたかった!」という仕掛けを用意されてたということですが。 |
清水: |
はい。ややネタバレになりますが、NPCを使う仕掛けだったのでドキドキだったんです。でも、思った以上にそのNPCにPCたちが絡んでくれて。 |
藤澤: |
特にシャノがすごかったんだよね? |
清水: |
はい! でも、おかげですごくいいシーンが書けました。セッション中は別の選択肢もあったかなと思ったんですが、結果的にいいところに落ち着いたのではないかと。 |
篠谷: |
今回、謎解き部分でキャラクターたちの出目が非常によかったんで、大変だったでしょう? |
清水: |
よく「プギャー!」ってなってました(笑)。「2Luck(一般判定時に6の目を2つ以上出したときのこと。判定に自動成功する)」を出されて、どんどん謎が解けていく。自分としては、謎解きの判定はすごくこだわりたい部分だったんですが……。(※こぼれ話:1) |
篠谷: |
でも、用意した謎を真剣に考えて、それを解くための手段を見つけてくれていましたよね。GMとしてはその瞬間は哀しくても、尾を引くことはなかったんじゃないですか? |
清水: |
ええ。プレイヤーさんたちがノリノリで、PCの気持ちをまず考えてくれるんです。だから、「何かわからないけど、とりあえず判定しとく?」ってことは一切なかった。PCが判定したいときは、ロールプレイでPCの気持ちを盛り上げてから判定してくれてました。だから常に状況に合った判定だったんじゃないでしょうか。 |
安田: |
それは、GMが謎(シナリオ)で挑戦してくるからやないか? ぼくがプレイヤーやったら謎には謎で応えたい、サイコロで勝ちたくないって思うから。「よし、ここで使えるかもしれない」と思ったときにこそ判定する。そんな気分やったんだろう。 |
篠谷: |
そして、「外れたときはどうしよう〜」とも思ってたに違いない(笑)。謎解きシナリオを準備したGM冥利に尽きる話じゃないですか。 |
清水: |
そうですね。なので、そこはGMの動揺もすべて包み隠さず書こうと思いました。 |
篠谷: |
前回の著者インタビューで、清水さんはGMとしてキャラクターづけをするなら、『表面では 「フフン」 と平気なフリをしてるくせに内面では 「ヒイイ!」 ってなっている「ビビリキャラ」』とおっしゃってましたが、今もそれは変わらない感じですか? |
清水: |
はい、相変わらず精一杯やってます。(※こぼれ話:2) |
篠谷: |
このリプレイのPCたちって、「シリアス」と「ギャグ」の落差が激しいですよね。「シリアス」「ギャグ」「シリアス」「ギャグ」とテンポ良く進むので、読みやすくていいですが……。 |
清水: |
いや、「彼らはシリアスが続かない」が正解です。(※こぼれ話:3) |
篠谷: |
ああ!(笑) そんな彼らですが、何となく2チームに分けられると思うんです。暴走タイプの2人組(ネムとシャノ)と冷静タイプの2人組(ラファエル&ケイス)。ところが、暴走組も暴走しているように見えて実はクレバーな働きをすることが多い。 |
清水: |
自分の中に「暴走したい」っていうのはあるんだと思います。でも、それで謎が解けないのは嫌。でも自分も曲げたくない。そんな感じじゃないかと。 |
篠谷: |
そうか、いろんな意味でみんな負けず嫌いなんだ。個性を見せた上で、真剣にぶつかり合っているんですね。 |
清水: |
先日トミーウォーカーさんの東京オフ会で、先行発売されていたリプレイのサイン会をさせていただいたんですよ。そこで女性の読者の方が、「子供2人の口癖が『パユっパユっ♪』になってしまった」と教えてくださって。 |
篠谷: |
嬉しいでしょう? |
清水: |
はあ、とっても(照)。そういった嬉しいお言葉を頂いたぐらいなので、PCの持ち味も、うまく伝えられたんだと思って喜んでいます。 |
篠谷: |
続いて、ファン待望、『エンドブレイカー!』小説について。今度は筆者の藤澤さなえさんを中心にお話をお伺いします。よろしくお願いします。 |
藤澤: |
よろしくお願いします。 |
篠谷: |
主人公であり自身のエンドブレイカーとしての力を疎んじていた少女リル、すっかり弱気になっていた彼女を導き助けるおじさん大剣使いのヴェダ、共に歩きたいと願うリルの幼なじみの少年ティート――この3人がおもな登場人物ですよね。多層構造のランスブルグを舞台に、全員……というか特にリルとヴェダが、文字通り縦横無尽に駆け巡るお話でした。 |
藤澤: |
あ、そうですね。ランスブルグを、すごく縦にも横にも走りまわってます(笑)。 |
篠谷: |
おかげでというべきか、階層下部の第3階層は石壁の街にある放棄領域から、階層上部の第一階層は玉壁街にある王侯貴族のお屋敷まで、さまざまな場所での冒険が楽しめました。各階層の人たちがどんな風に考え暮らしているのかも興味深かったです。 |
清水: |
PBWで遊ばれている方は、プレイング(冒険に出たときの行動を書き記したもの)をまとめる際に小説を参照するとかもありですよね。場所とか雰囲気の描写がしやすくなるかも。 |
藤澤: |
以前の打ち合わせで、「ランスブルグに行って、その場の空気を吸えるような小説を書いてください」って言われていまして、内心ドキドキしつつも「はい」って答えたので、世界の雰囲気を伝えるのにはかなり気合いが入ってます。 |
篠谷: |
国の特徴とかの違いはあるとはいえ、きっとランスブルグ以外の国でも似た光景が見られるだろうな〜と感じました。TRPGを遊んでいる人も、PBWを遊んでいる人も、きっと同じ空気を感じてくださったのではないでしょうか。 |
篠谷: |
では小説のテーマについてお尋ねしつつ、もう少し内容に触れていきたいと思います。今回藤澤さんは、リルを通してどんなお話を書こうと思われたんでしょう? |
藤澤: |
わたしは異世界の冒険を書くにあたって、「見えない運命と戦う女の子が、大人の世界に触れる」というのをやりたかったんです。「エンドブレイカーって、この能力って何?」と、何かに対してすごい不満はあるんだけど、どうしていいかわからない。自分には何もできない……。 |
安田: |
リルは(コンセプトが)最初からぶれていなかったよね。最初から決まってた。相方であるヴェダも。 |
藤澤: |
はい。だから、リルは最初エンドブレイカーという存在も、自分がその力を持っていることも知りません。他人の終焉を見る能力だけ持っていて、それを誰にもわかってもらえず苦悩の日々を送っているという。 |
篠谷: |
気の毒だな〜と思いましたが、おかげで私は、「エンドブレイカーを知らなかった人が存在を知る」「エンドブレイカーとして目覚める」というシーンを見ることができました。きっと、PBWのキャラクターにもまだ力に目覚めきっていない人がいると思いますし、ドラマティックにいろいろ使えますね。 |
藤澤: |
そこも書きたかったところですね。わたしはPBWもTRPGも遊ぶので、どっちにもマイキャラがいるんですが、その子たちがどんなふうにエンドブレイカーになったのか考えるのが楽しくて。誰かが自分のキャラクターを考えるときの手助けになったらいいなって思ってたんです。 |
篠谷: |
「少女とおじさん」「少女と少年」という組み合わせの対比が面白いと思ったのですが、これは何かを象徴していたのでしょうか? |
藤澤: |
具体的な言葉にしたことはなかったですけど、「成長する者と見守る者」「同じ悩みに対し、真逆の手段を求めた者たち」というところでしょうか? ほかにもいろいろあったと思いますけど、それはどうか手にとって確かめてください。 |
篠谷: |
ふと思ったのですが、藤澤さんがこの小説を読んで欲しいと思っているターゲットは誰だったんでしょう? |
藤澤: |
う〜ん。PBWのお客さんには、リルの視点で物語を見ていただきたいと思っています。でも、この小説のレーベルである朝日ノベルズさんの読者層は、それより少し高い年齢だと思うんですよね。わたしは、その方たちにも納得のいく作品にしたかった。だからターゲットという意味では絞れていないのかもしれません。少なくとも、その2つの層には受け入れてもらえるものにしようと書きました。 |
篠谷: |
ああ、すごく納得しました。どうしてターゲットをお尋ねしたのかと言いますと、いい意味で不思議に思ったからなんです。この小説を読んだとき、私はジュブナイルな感じがして、すごく読みやすかった。でも、少年少女だけでなく、保護者の視点も楽しむことができたので、「アレ?」と思って。 |
清水: |
聞いていて思ったんですが、ようは藤澤さんが好きなものを書いたんじゃないですか? つまり、ターゲット「藤澤さなえ」。 |
藤澤: |
そうかもしれない(笑)。わたしの好きなものを集めた感じはあります。わたしが大好きな小説があるんですが、それを学生時代に読んでいたときは、主人公の視点だけだったんです。それが今読んでみると、主人公のそばにいた学生時代は「イヤなヤツ」だと思っていたキャラクターの気持ちがよくわかるんです。それを無意識に目指していたのかもしれません。 |
清水: |
つまり昔の自分と、今の自分がターゲットだと。 |
藤澤: |
そうですね。だから、PBWのお客さんにはリルの視点で読んでもらいたかったし、今のわたしぐらい大きくなった人にはヴェダの視点を楽しんでもらいたいです。 |
篠谷: |
何かの折に読み返していただくと、常に新しい発見がある作品になっている気がしますね。さて、もっとお聞きしたいところですが、これ以上は内容にかなり深く切り込んでしまいそうなので止めておきましょう。 |
藤澤: |
はい。 |
篠谷: |
ところで、なにやら嬉しいお話があると聞いたんですが。 |
藤澤: |
あ! 朝日ノベルズさんで紹介ページを設けていただいたんです。あと、新宿と秋葉原の書店さんで、サイン本を置いていただけるということなので、近所にお住まいの方はよかったら捜してみてください。一部の書店さんになると思うのですが、表紙の絵のポストカードもお配りいただけるそうなので、そちらも楽しみにしていてくださいね! |
篠谷: |
大プッシュですね! 見つけたら速攻ゲットですよ、みなさん。 |
篠谷: |
お待たせしました。今度は『BUILD&BREAK』のデザイナーである、安田均と河端ジュン一のお2人を中心にお話をお伺います。よろしくお願いします。 |
安田&河端: |
はい、よろしく&よろしくお願いします。 |
篠谷: |
さっそくですが、『BUILD&BREAK』を作ろうと思ったきっかけは何だったんでしょう? |
安田: |
それを語るには、まずゲームに対するぼくの考えを知ってもらおうか。ぼくはね、ストーリーゲームというのが近年の発見で、ゲームを深めようとすると、システムを掘るだけでなく、背景やプロット、雰囲気、フレーバーへと発展していくのが素晴らしいと思っているんです。 |
篠谷: |
発展、ですか。 |
安田: |
例えば、『ダンジョンズ&ドラゴンズ(往年の名作TRPG。以下、D&D)』。最初はフィギュアを使ってウォー・シミュレーションをただ遊んでいた人たちが、あるとき『指輪物語(トールキンの不朽の名作)』に出てくる有名なシーンの戦闘だけしようと遊び始めた。そうしたら、ストーリーもキャラクターもあるしで、会話のゲームとしても遊べるじゃないかと発展させていって、あの形になったとぼくは思うんですよ。 |
篠谷: |
確かに。ボードゲームをしていても、キャラクターの設定があるとついロールプレイしちゃうときがありますもんね。 |
安田: |
ね? とすると、『ドミニオン』という素晴らしい作品の登場で1つの分野として確立されたデック構築/セレクトカードゲームのシステムも、フレーバーが付け加わって、ストーリーがあるものの方へ展開していくんじゃないかと思ったわけ。 |
篠谷: |
そうしたら、『サンダーストーン』が出てきた、と。 |
安田: |
「ダンジョンに潜って、お金や人を集めるのをデック構築で面白く遊ぼうよ」ってね。なら、SNEも新しいゲームシステムが発展している分野をやりたい。だって、ゲームの発展の流れを考えると、ストーリーや背景といった面白さを、もっともっとデック構築やセレクトカードゲームの中に取り込めるはずだから。そこで、「よりストーリーの方向から入っていったらどうなるの?」というところから考えたのが……。 |
河端: |
この『BUILD&BREAK』なんです! |
篠谷: |
なるほど。つまり、ストーリー風味を盛り込むという発想から生まれたんですね。 |
篠谷: |
野心的や意欲で開発が始まったゲームだと。では、それを実際に形にする上で、こだわった点などがありましたらお聞かせください。 |
河端: |
こだわったというか、僕がまず考えたのは、最初の入り(ゲームに触れる)部分で、ややこしい数字をとっぱらうことでした。 |
篠谷: |
ややこしい数字? |
河端: |
数字って、見ただけで「うぇっぷ!」ってなるじゃないですか。だから、そこは感覚的にわかる、色のパズルにしてしまおうと思ったんです。 |
安田: |
「色」と「パズル」という言葉がでましたね。ここなんですよ! このゲームの第1の特徴は。組み合わせとかが簡単にわかるという、パズル性とか簡潔性。これがすごく重要なんですよ。 |
篠谷: |
ん〜。計算とかしないで、見てぱっと1発で「これ!」と見出せるってことですか? |
河端: |
はい。「4+6=10」みたいな計算をさせたくなかった。「赤と青」が欲しいなら「赤と青」を集めればいいと思ったんです。 |
安田: |
数字というのは使いやすいアイテムだけど、それをとことんまで突き詰めると数字操作だけのゲームになってしまうからね。 |
河端: |
数字をどんどんどんどん掘り下げるんじゃなくて、「それと同じようなことをもっと簡単にほかの表現でできるんじゃないか?」と思って、そこを目指したんです。 |
安田: |
次の特徴は豊富な選択肢かな? 例えば席の順番。これですごく悩んで考えるゲームがあるけど、それ1つを取っても『BUILD&BREAK』の戦闘は、最初か途中か最後か3つぐらいの選択が考えられる。 |
河端: |
このゲームは、ほかにもたくさん選択肢で幅を持たせて、偏らないようにしているんです。 |
篠谷: |
確かに。『BUILD&BREAK』を遊んである程度ゲームが進んだとき、「デック構築で出遅れた」「シナリオの解決で出遅れた」と思っても、「ああ、もう今回は私はゲームに参加できない」ということがなかったです。そっちがダメなら、こっちで盛り返そうって思いました。 |
河端: |
デック構築/セレクトカードゲームを遊んでいると、「見ているだけ」「どんどん負けていくだけ」というのをときどき感じることがあったので、極力それはないように心がけました。 |
篠谷: |
勝利に直結する勝利点を獲得する方法も、シナリオを解決するか戦闘を発生させて勝つかの2つありましたよね。 |
河端: |
戦闘で得られる勝利点は、シナリオを解決するよりはるかに多いですが、シナリオを解決したプレイヤーが戦闘でもたくさん勝利点がもらえるわけじゃない、というのがミソです。 |
安田: |
作ったデックで勝てると思ったら、早めに戦闘を発生させて勝利して、他のプレイヤーを圧倒すればいいんだよ。 |
篠谷: |
でも、早めに戦闘を発生させると恐いことが起こるんじゃなかったでしたっけ? |
河端: |
はい。山札=自分のHPなので、あんまり山札が少ないと、マスカレイドの反撃で倒れて、せっかくの勝利点が目減りしてしまいます。だから、自分だけ先走ってもうまくいかない。 |
安田: |
もちろん、戦闘で一発逆転を狙えることもままあるから、いつ戦闘を発生させるかタイミングをすごく考える。ただ戦って敵をやっつけるだけじゃないから。山札の量や内容を隣と比較しながら……なんて言うんだろう、他のプレイヤーと協力する感じ(笑)。今、仕かける? いつ仕かける? みたいなね。 |
篠谷: |
ゲームとしての楽しみ方やヤリコミ度を保ったまま、ゲーム自体の敷居を下げるよう作られたんですよね。では、このゲームをどんな人に遊んでもらいたいですか? |
安田: |
明確なターゲットは2つあります。『BUILD&BREAK』は『エンドブレイカー!』を原作に持ちますから、まずはそのファンの方。ジョブやアビリティも表現していますので、それを頭の中でなぞって楽しみつつ、『BUILD&BREAK』自体を楽しんでもらえたら嬉しいかな。 |
篠谷: |
その場合は、どちらかというとフレーバーとして楽しむのがメインですね。 |
安田: |
「『見習いポストマンからの恋文』なんて、おバカなタイトルのシナリオになったぞ〜」と笑ったり、「このシナリオを実際にPBWで遊んだらどうなるんだろう?」と考えたり、「新しいマスカレイドだ。この能力は面白いな」と思ったり……。 |
河端: |
結果として「勝った」「負けた」はありますけど、ストーリーが進んでいく、世界を自分で膨らませてイメージしているというのを楽しんでもらえたら嬉しいです。 |
安田: |
もう1つのターゲットは、ゲームが好きな人! このゲームは、きっと「ゲームが好きな人」は好きだと思うので、ぜひ遊んでください。デック構築/セレクトカードゲームの分野で、ぼくたちとしては新しく、よりストーリー性の強いゲームを組み立てたんですが、ちゃんとバランスを取っています。だから、「マスカレイドの能力を全部覚える」とかしてもらっても、能力を推測してもらっても大丈夫。(※こぼれ話:5) |
河端: |
それを覚えても覚えなくても、気にならないようにバランスを取っているはずです。 |
安田: |
ただ、1つだけ危惧しているのは、これは新しい面白さなので、「従来あった『ドミニオン』はこうだから」とか、「ストーリーのゲームである『サンダーストーン』はこうだから」と言われたら困っちゃうんですよね。ここから更に新しい面白さが出てくれば……。 |
篠谷: |
「型にはめないで」と言うことですね。 |
河端: |
ルールブックに、初プレイにおススメな使用カード一覧がついていますから、まずはそれを使ってプレーンな気分で遊んでください。そうしたら、いろんなことができることに気づいてもらえると思います。 |
篠谷: |
そういえば、1月最後の土日と2月始めの土日に、ホビーショップ『イエローサブマリン』さんで体験会を開いていただけるんでしたっけ? |
河端: |
はい。三宮店さん、なんば店さん、名古屋店さん、京都店さんでそれぞれ行なわれます。社長や僕、リプレイの筆者である清水さんや、小説の筆者である藤澤さんが講師として行くので、よかったら遊びに来てください(詳しくはこちら)。この体験会終了後も、もしお呼びいただけるなら、いつでもどこへでも僕がレクチャーしに行きます! |
安田: |
落ち着け、河端。いつでもどこでも行ってもらったら困る(笑)。そういうときは、「ご相談の上になりますけど可能であれば僕がレクチャーしに行きます」ぐらいにしておいて。 |
篠谷: |
では、そのように(笑)。ご希望の方は、こちらまでご連絡を。日程など諸々をご相談させてください。さて、気になる次セットですが、どうでしょう? |
安田: |
まったくわかりません。考えてはいます(笑)。でも、PBWやTRPG版『エンドブレイカー!』の方も、どんどん世界が広がって新しいジョブとかアビリティも増えてくるでしょ? だから、絶対に作りたいセットがあるので応援よろしく! 出させて〜! |
篠谷: |
みなさんの熱い応援で、制作側の熱い思いを実現させてください(笑)。 |
篠谷: |
では、そろそろ締めに入りましょうか。『エンドブレイカー!』班から、みなさんへメッセージをお願いいたします。 |
安田: |
PBW&TRPGの『エンドブレイカー!』は、フレーバーはもちろん素晴らしいゲームになっていると思います。新しく遊びやすいゲームを故江川くんとも狙ったし、我々ももちろんそれをやっていきたいと思っています。 |
清水: |
今のリプレイシリーズは、これからもランスブルグを伝えつつ、楽しくリアルに、そしてシナリオも捻りながら、面白いものをみなさんにお届けできるよう頑張ってまいります。どうぞ応援のほどよろしくお願いします! |
藤澤: |
小説は、まず小説として一番楽しんでいただきたいです。それをきっかけに、エンドブレイカーやランスブルグに興味を持っていたけたら嬉しいです。それで、自分のキャラクターを作るときに何か足しというか、刺激になっていたらなお嬉しいです。ゲームもキャラクターも世界も楽しんでください! |
河端: |
SCGは、本気でゲームをやりたい人の要素も残しつつ、軽くフレーバーを楽しんでRPGをやっている気分でゲームをやりたいという人のための要素も残しました。これについては、体験会で両方のタイプのプレイヤーさんが満足された声を直接聞けたので、自信を持っておススメできる商品になっていると思います。ぜひ遊んでください! |
篠谷: |
リプレイも小説もSCGも、『エンドブレイカー!』という世界をわかりやすく伝えるツールですから、ぜひ手にとっていただきたいですね。 |
安田: |
リプレイや小説は、PBWやTRPGの別の可能性を引き出して伝えてくれるものなので、これからもドンドン続けて出していきたいです。またSCGの方は、まったく新しい分野のゲームですから、そこではユニークで面白い、いろんな人が楽しめるものをこれからも広げていきたいと思っています。今春予定の上級ルールブックをはじめ、『エンドブレイカー!』班は全員フル稼働で一丸となって、新しく楽しいものをお送りし続けますので、どうぞ期待していてください。みなさん、応援をよろしくお願いいたします。 |
藤澤&清水&河端: |
お願いいたします! |