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要塞少女と契約の騎士(上) (2016年1月刊行予定) |
◆コンセプトは「とにかく派手に!」 |
――: | さて、年が変わって2016年1月刊行、『Role&Roll』にて連載中の『要塞少女と契約の騎士』です! |
著者は黒井龍。つまり私です。自分で自分のインタビューは取れないので、この時だけインタビュアーを代わっていただきました。 |
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――: | ではまず、この作品のコンセプトは? |
黒井: | まず「派手なことをしたい」というのが根底にあって、どうしたら派手になるかを考えた結果「物理的に巨大な何かを動かそう」という結論に至りました。最初は巨大なドラゴンがどうこうする話を考えたんですが、その頃ちょうどドラゴンレイドの企画が動き出していた時でして、さすがにその状況でさらにドラゴンネタを被せるのはどうかと自重しました。次に浮かんできたのが、巨大機動要塞だったんです。 |
――: | ドラゴン好きの貴方でも、さすがに自重したんですね(笑)。 |
黒井: | 結果として、色々なバリエーションを自然に生み出すことができる機動要塞になってよかったと思います。 |
――: | 人族PCと蛮族PCが出会う、ということもコンセプトになっていますが、こちらについては? |
黒井: | 機動要塞に乗って活動する、という特異なシチュエーションだからこそできる何かを含みたいと考えたんです。人族の中に蛮族が入ることはこれまでにもたくさんあったので、数的に同等で、完全に対立しながらも均衡が取れているという「呉越同舟」的な状況を作ってみようと思いました。 |
――: | 初リプレイ作品でこのコンセプトは冒険だったのでは? |
黒井: | 正直、相当頭を悩ませなければならなかったところは多々ありました。監修者の北沢さんやプレイヤーの皆さん、それにSW2.0班の皆さんには色んな面でご迷惑をおかけしたこともあります。でも、そのおかげもあり、時には凹んだりしつつも、なんとか楽しくやれています。 |
◆新人ならではの苦労と喜び |
――: | リプレイの連載も初めてだったと思いますが、それについては? |
黒井: | 2か月に1回のペースでセッションを打ち、毎月原稿の締め切りが来る、という経験は当然初めてでして……色々と大変でした。大変だというのは覚悟はしていたつもりでしたが、その想定を2回りは上回って大変でした。でも、毎回「次はもっとうまくやる!」というつもりでやっていまして、実際少しずつまともに回せるように成長している実感はあります。 |
――: | セッションで楽しかったことや大変なことは? |
黒井: | 楽しかったことは、やはり自分の考えたルールで、巨大な要塞をプレイヤーが動かして、それが上手いこと活かされた瞬間ですね。大変なことというか、毎度のように思うのが十分に用意したはずの敵が高火力によって瞬く間に粉砕されてしまうのが切なくなります。 |
――: | 完封されたりして何の脅威にもならないと悔しいですからね。 |
黒井: | はい。負けるのもGMの仕事のうちではありますが、負けるにしてももっとギリギリなバランスで上手く負けたいという気持ちは常にあります。 |
◆巻末にワールドガイドなど、書き下ろし多数 |
――: | 読者の皆さんに注目していただきたいところは? |
黒井: | 巨大機動要塞のド派手な動きと、それを取り巻く周囲の大騒ぎに注目していただきたいと思います。現代のラクシアで機動要塞が動くということは大事件なんだということを感じていただければ、私は大満足です。あとは……巻末の付録でしょうか。 |
――: | 付録ですか? |
黒井: | はい。上巻の巻末にはリーンシェンク地方のワールドガイドを付けています。現在のリーンシェンク地方のガイドは以前『拳と魔封の物語』の3巻で書かれていましたので、今回は少し過去のことにさかのぼって、過去にリーンシェンク地方に存在したとある国家のことなどに触れています。シナリオソースになるような話をたくさん書いていますので、こちらもリプレイと合わせて楽しんでいただきたいと思います。 |
――: | 書き下ろしがたくさんあるんですね。 |
黒井: | はい。丸々書き下ろした巻末のワールドガイドは、リプレイの一話分くらいの分量がありますし、リプレイ本編もわかりやすいよう加筆修正したり、紙幅の問題で削ったエピソードを足したりしています。ぜひご覧になってください。 |
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