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それではストーリー型サプリメント「エンドレスメイズ -迷宮創生の魔剣-」のお話しを聞きます。北沢さん、川人さん、田中さん、よろしくお願いします! |
一同: |
よろしくお願いします。 |
――: |
今回はどんなコンセプトのサプリメントなんですか? |
川人: |
そうだね……。魔剣から迷宮がムリムリモリモリ生えるので、ガンガン攻略しよう! |
――: |
むりむりもりもりっ!?(思わずツッコミ) |
田中: |
ストーリー的な部分から説明しますと。PCたちは「いつでもどこでも迷宮魔剣」とでもいうべき〈魔剣メイズメイカー〉を冒頭で依頼人から渡されます。なんでも、魔剣の中にとらわれた冒険仲間がいるので、助けてほしい、と。 |
――: |
ふむふむ。 |
川人: |
依頼主も昔の仲間を助けようと迷宮攻略を頑張っていて、何度も死んでは蘇生を繰り返していてね。 |
――: |
ありゃ。それは復活のたびに穢れがたまりますね。たしか、穢れがたまりすぎると、レブナントというアンデッドになるから蘇生ができなくなったような。 |
川人: |
そう。頑張りすぎてこれ以上無理をするとアンデッドになるところまで来てしまっている(笑)。 |
――: |
それでPCたちに、剣と共に仲間の救出という希望が託されるわけですね。 |
川人: |
ゲームのシステム的には、〈魔剣メイズメイカー〉を使うことで迷宮が発生し、それを攻略することで次の迷宮にどんどん行けるようになる。 |
北沢: |
しかも、魔剣の迷宮なので、毎回ちがう迷宮を攻略することになります。 |
田中: |
直前作のストーリー型サプリメント「彷徨ノ塔」とは対照的なコンセプトですね。あれは、塔の中で記憶を失った状態で開始し、塔から出たらキャンペーン終了となります。 |
川人: |
しかも、中レベル以上の連続したキャンペーンだったからね。それに対して、今回は普段遊んでるキャンペーンなどのシナリオとシナリオの合間に手軽に迷宮探索ができる。もちろん、集中的に迷宮に潜ってもいいけれどね。 |
田中: |
セッションの時間がちょこっと余った、とか、シナリオ作ってる時間がない! という場合にも重宝しますよ(笑)。 |
北沢: |
とても汎用性が高いサプリメントとなっています。 |
――: |
GMに優しいサプリメントですね。 |
田中: |
そうそう。手軽に扱えるというのもコンセプトのひとつです。――とはいえ、遊びごたえの部分も考慮したので、1回や2回潜ったぐらいで謎のすべては見えないし、行方不明になった冒険者の誰も助けられない! |
北沢: |
テストプレイしたときはまったくそういったものに遭遇しなかった(笑)。 |
川人: |
北沢さんに主に参加していただいたのは初期のテストだったからなぁ。そこから、尺が半分ぐらいになっているはず。 |
田中: |
展開のペースはかなり調整しています。なので、製品版ではサクサク進みつつも謎が気になるようになっています。 |
――: |
レベル帯的にはどれぐらいでプレイするサプリメントですか? |
川人: |
下は作成直後から。上はパーティー構成にもよるけれど、4~5人パーティーで13レベルぐらいでクリアできるはず。 |
――: |
おお。それは長く遊べそうですね。 |
北沢: |
真のラスボスを倒そうと思ったらそれくらいですね。もちろん、初期レベルから遊ぶ必要もなくて、いきなり10レベルのキャラクターで潜ってもいい。 |
――: |
かなり幅広いですね。 |
田中: |
幅広いだけではなく、迷宮をカスタマイズするルールもありますよ。 |
――: |
おお? プレイヤーが迷宮を作るのですか? |
北沢: |
迷宮攻略をする前に、プレイヤーが迷宮の難易度と広さを選べるんです。 |
田中: |
魔剣にオーブをはめ込む穴があって、それをはめ込むことで迷宮が変わります。 |
北沢: |
最初に手に入るオーブだと難易度の低い、小さな迷宮しか作れませんが、迷宮を攻略することでオーブをさらに手に入れることができる。オーブは迷宮の広さや難易度を変えるだけではなく、シチュエーションを変える特殊なものもあります。 |
――: |
シチュエーション? |
川人: |
坑道や地下墳墓、廃都、地下庭園といった、バリエーションだね。例えば、地下墳墓だったらアンデッドが多い、庭園だったら植物系の魔物が出るようになるという具合。 |
北沢: |
それぞれに則したランダム発生イベントもあります。 |
――: |
なるほど。自分のパーティーに合わせて、簡単なところをコツコツ潜るもよし、難しいのに挑むのもよし……と。 |
北沢: |
もちろん、難しい迷宮に挑むとそれだけ手がかりや報酬も多くなります。 |
――: |
報酬! やっぱりこの迷宮独自のものもありますか? |
田中: |
もちろん。〈契約の獣〉という迷宮内でしか手に入れることのできない存在があります。 |
――: |
獣というと、騎獣みたいなものですか? |
田中: |
いや、むしろ、体内に入れます。 |
――: |
ええっ!?(驚愕) |
川人: |
憑りつかせるというイメージかな。体の中に封じ込めておく。 |
田中: |
契約すると、その獣にしか使えないオリジナルの能力が使えるようになります。例えば、サイコロ振った後で〈契約の獣〉の力で達成値上げます、ということができる。 |
――: |
すごく便利じゃないですか! |
田中: |
ただし、契約をすると能力値が下がります。〈契約の獣〉は14種類いて、最大14匹まで契約できますが、たくさん契約すればするほど、能力値へのマイナスが多くなります。 |
――: |
メリットばっかりじゃないのですね。上手く使うと迷宮攻略がとても楽になりそうですが。 |
田中: |
そうですね。ちなみに、〈契約の獣〉は迷宮で手に入るものですが、迷宮の外でも使ってもいい。 |
――: |
おお。普段の冒険も獣の力を生かせるのですね。 |
川人: |
ただ、獣の力は維持費がかかるからね。力を使い続けるためには、〈魔卵の欠片〉といった維持するためのアイテムを獣に食べさせなくちゃならない。それに、獣を成長させるアイテムも、迷宮でしか手に入らない。 |
――: |
なるほど。それは純粋に力を得るためにも、迷宮に潜りたくなりますね。 |
北沢: |
是非たくさん潜ってください。そして、迷宮を踏破して、隠された深淵なストーリーを楽しんでもらいたい。 |
川人: |
そう……。ラストは驚きのクライマックスが!! |
北沢: |
あれは本当に驚きました……(笑)。 |
田中: |
ワールドデザイナーの北沢さんでさえ驚愕するような展開が。ええんかコレって(笑)。 |
――: |
うわぁ……。気になりますね(笑)。 |
川人: |
まかせろ。風呂敷を広げるのは得意だ(笑)。 |
田中: |
ストーリーの規模からすると、ワールドオデッセイの名前を戴く「彷徨ノ塔」にも引けを取りません。がっつり楽しめるようになってますので、そこはぜひ体験してください。 |