タイガー |
うさトロンやうさデインとかいう呪文が使えるわけだな(笑) |
GM |
いや、呪文は使えないけど、そのかわり《おもいだす》という能力が使えてしまうのだな、これが(笑) |
リーフ |
おお、それはすごい! しかし我々のなかにも、《わすれる》の能力なら使える者がいますよ(笑) |
ローズ |
勇者の素質十分だね(笑)。 |
タイガー |
《おぼえる》がないのが難点だがな(おおいばり) |
GM |
あ、一応ピョン太くんも君たちに同行しているぞ。「みなさん、がんばって故郷を救ってください! ちなみに薬草で傷はなおしてもらいましたが、ボクに語る以外のことを期待されても無駄ですから!」とか言ってる。 |
ハービィ |
うん、シンキングリーフていどに頼りにしておくことにするね。 |
リーフ |
はっはっは。何だか複雑な言い回しですねえ。 |
GM |
では。君たちはひょこひょこと、勇者が消えたと云われる白い山にむかって進んでいった。 |
ルー |
やまぶどう、やまぶどうー(ご機嫌) |
GM |
さて、しばらくは何事もない。天気もよく、じつに平和な道のりだったが……なおも進む君たちの目の前に、谷川があらわれた。 |
ハービィ |
川? 流れは速いの? |
リーフ |
幅はどのくらいです? 飛びこせそうですか? |
GM |
川幅は広いし流れもかなり速いぞ。かなりのジャンプ力がないと無理じゃないかな。 |
タイガー |
うーん、しかしここを何とかして越えないと、山のふもとにすらたどりつけんしなあ。 |
リーフ |
でも、この一行にはうさぎにしては並外れてトロい者が約1匹いますからねえ……。誰とは言いませんが。 |
ハービィ |
首から下のいらないコね(笑) |
タイガー |
いっそ首だけだったら、持ち運びも便利なのにな。 |
ローズ |
ひどいこと言ってるぅ(泣) あたしだって本当は来たくなかったのにい。 |
リーフ |
とにかく、ブルーローズにでも跳べそうな川幅の場所を探すことにしましょう。わたしは《冷血語》を話せますから、川に住んでいる魚に直接訊くことができますよ。 |
GM |
……うーむ。あいかわらずマルチリンガルな奴め。では水に顔をつっこんで魚と話してみるがよい。ちょうど一匹の岩魚が、ついと君たちの近くを泳ぎかかっているぞ。 |
リーフ |
耳に水が入るのはイヤだなあ。 |
タイガー |
なに、魚に水から上がってもらえればいいんじゃないか。そーれ! (川から魚をすくい上げる仕草) |
ハービィ |
ああっ、なんてことを! |
ルー |
あーん、魚がびちびち跳ねてるよー。 |
タイガー |
よし、これでしゃべれるぞ。(おおいばり) |
ローズ |
兄貴のばかー! 頭の中に直接叫んでやるぅ。 |
タイガー |
おおう。テ、テレパシーつっこみは反則だぞ、ブルーローズ。 |
リーフ |
魚をいそいで水にもどしてあげましょう。(ころころ)はい《冷血語》の判定は成功です。「やあ、魚さん。この川の狭くなっているところはどこにありますか?」 |
GM |
「ぶくぶく。うーん、何か一瞬死の淵をのぞいた気がするが……。狭い場所は流れのほうにも、その逆にもあるぞ」 |
リーフ |
「ふむ。近いのはどっちでしょう?」 |
GM |
「……どちらが早く楽に行けるかという意味なら、流れに身をまかせたほうだろう」 |
リーフ |
はあ、下流のほうですか。まあ……ここは魚さんを信じて川をくだってみましょう。 |
GM |
じゃあ、君たちがどんどん下流にむかって歩いていくと、やがて川の流れが堰きとめられているのに出会う。 |
ハービィ |
は? |
タイガー |
おや、ゴミがつっかえているぞ。 |
GM |
ちがう。小枝なんかが複雑に組みあわされていて、自然にできたものではないよ。誰かが手を加えてこしらえたものにちがいない。 |
ルー |
誰かがつくったの? すごいね、手がこんでる。いい仕事してるよ。 |
GM |
うん、いい仕事だね。ちなみに枝の切断面から察するに、君たちと同じような歯を持っている動物が作ったんじゃないかな、と思える。少なくとも、人間の作ったものじゃない。 |
リーフ |
川の兄弟のつくったものですか。 |
ローズ |
川のうさぎ? ねずみじゃないの? |
リーフ |
とにかく、この堰はずぼっと底が抜けたり、流されたりはしないもののようですから、これを渡ってさっさと向こう岸にいきましょう。 |
タイガー |
そうだな。 |
GM |
ではそれを渡っていこうとすると、突然ひょこっと何かが顔を出してきたよ。 |
ルー |
あ、川の兄弟だ。 |
リーフ |
おお、これが代々語りべたちに伝えられている、伝説の川うさぎ!(大嘘) |
GM |
「何者だ、お前たち! 勝手に人様のダムを踏みつけていくんじゃない!」 |
ハービィ |
わたしたちはうさぎです。この向こう岸にある白い山に登らなくちゃいけないの。だから、この堰を渡らせて。 |
GM |
「うさぎ? ああ、陸に住んでるビーバーのことか(ちょっとちがう)。何にしても、オレ様が苦労して作った巣をどかどか踏みつけていくのは感心できんな」 |
ローズ |
え? 川のうさぎさんってここに住んでるの? |
GM |
「あたりまえじゃないか、陸のビーバー。ここだと食べ物も豊富だし、言うことなしさ」 |
ルー |
食べ物が豊富? ……あんまり美味しそうな草は生えてないけどなあ。 |
GM |
「くさぁ? なんでそんなマズいものを食べなきゃなんないんだ、食べ物と言ったら魚に決っているだろ。陸のビーバーはそんな貧相な食生活を送っているのか?」 |
タイガー |
いや。それは肉の味を知らなかったつい最近までのことで、現在の主食はおもにヘビとか……。 |
リーフ |
ええい、嘘をつくなー! って、タイガーリリイの場合は、さして嘘でもないから困るんですが。 |
GM |
「草を食べるなんて……。狩りが下手なのか、大嘘つきなのか。いずれにせよ、そんな連中にこのダムを渡らせてなんかやりたくないね、ぷい(そっぽむいてる)」 |
ローズ |
草も木の実もおいしいんだよ、ビーバーさん。喰わず嫌いはよくないよ。 |
ルー |
そうそう。ルーたち、食べて見せようか。はぐはぐ。(そこらへんの草を食べ始めている) |
ローズ |
ちょうどお食事時だしね、もくもく。 |
ハービィ |
一休みにはちょうどいいか、むしゃむしゃ。うけけけけけけけ……。 |
タイガー |
この非常時に、特殊な草を喰うなーっ! |
リーフ |
お約束をやってる場合ですか。ほらね、川の兄弟。草だっておいしいものなんですよ。 |
GM |
「むうう。しかし、喰わず嫌いはお互い様だろう。魚はもっとうまいぞ、ほれ」と言いつつ、ビーバーはまだちょっとぴくぴくしている魚を君たちのほうへポイっと投げる。 |
ルー |
やあああん(泣) |
タイガー |
まあ、寸づまりのヘビと思えば喰えんこともないかな、どれ。 |
ローズ |
兄貴、食べちゃダメェ! |
タイガー |
喰わず嫌いはよくないと最初に言うたのはお前だろうが、川のうさぎが食べられるものならば、陸のうさぎ代表としては、試してみずばなるまい(きっぱり) |
リーフ |
誰が代表ですか。まあまあ、落ち着きなさいブルーローズ。ここでタイガーリリイの無謀さを利用して、とりあえずビーバーの信頼を得られれば万々歳じゃありませんか。あとで消化不良を起こして吐き戻そうが、下痢をしようが、自分のことじゃないなら些細な問題ではありませんか? |
ローズ |
……そ、そおなの?(納得するなよ) |
GM |
すがすがしいほど外道じゃのう。 |
リーフ |
ほーら、私たちは魚を食べますよ。そして同時に草まで食べられるという、リーズナブルな体質なのです。 |
GM |
「……やせがまんは、体によくないぞ」 |
リーフ |
まだ信じないんですか。うーん……じゃあ……(ちらりと横を見る)。 |
ハービィ |
うへへへへへへ……(完膚なきまでにラリっている)。 |
リーフ |
……やめましょう、あの草は危険すぎます。いくらこっちが魚を食べたからと言っても、かわりにあの草を食べさせてみるなんてことは……おもしろすぎる。 |
タイガー |
何を考えた。何を。 |
ルー |
笑い草じゃなきゃいいんじゃない? |
ローズ |
そうだよね。いつももらってる元気になる薬草のほうなら……。ハービィの薬草袋をのぞいてみよう、わかるかな? |
タイガー |
どれでもいいから、渡してしまえ。
うっかり眠り薬だったとしても、それはそれで、オレがビーバーを喰えるから問題なし。 |
一同 |
喰うなぁぁぁぁっ!(すでに絶叫) |
ルー |
とにかく、ハービィの薬草袋から、それっぽい薬草を出すね。 |
ローズ |
……多分、これだと思うけどお。 |
リーフ |
さあ、川のうさぎさん! 私たちは、決して喰わず嫌いをしている訳ではないということがわかったでしょう? では、あなたも私たちを信じて、この草を食べてみてください! 川の兄弟なのだから、食べられるはずです、ほーら、あなたはこの草を食べたくなってきたあ! と《示唆》を使って説得。 |
GM |
(ころころ)「う、うむ。なんだか、ちょっぴり、食べてもいいかなっていう気分になってきたぞ。どれ……はむはむ」 |
ローズ |
帰ろうよお。あんなのに出会ったらぜええったい、殺されちゃうよう(泣) |
リーフ |
どうぞ。ここから一人で帰ってください、止めませんよ。 |
ローズ |
……くすんくすん。(それだけはイヤらしい) |
ハービィ |
はいはい、弱い者イジメしてないの。ところで、ほかにはどんな動物が住んでるか知ってる? |
タイガー |
片耳のうさぎが住んでるとかいう噂とか聞いたことがないか? オレたちはそいつを捜してるんだが。 |
GM |
「ああ、そういえば昔に聞いたことがあるぞ。白い山に住んでる熊も恐れて近寄らないっていう片耳うさぎのことだろ」 |
一同 |
おおー。(感心している) |
GM |
「なにしろ、白い山の熊は片目がつぶれて傷になっているんだが、それをやったのはその片耳うさぎだそうだ」 |
一同 |
おおおー。(感動している) |
GM |
「でも、オレ様はそれ以上知らないんだ。山のどこかに物知りなヤギが住んでいるから、詳しいことはそいつに聞くといいよ」 |
ルー |
ヤギ……? なにそれ。 |
ローズ |
(ころころ)あのね、角があって、蹄があって、メエーって鳴く、瞳が横に長い動物なの。(《動植物知識》に成功した) |
リーフ |
でも、食べるものは草ばかりという、うさぎの親戚のようなものですよ。(たくさん《動植物知識》に成功した) |
タイガー |
……なんだかとてつもない動物のような気がするな。 |
ハービィ |
ありがとう、川のうさぎさん。すごく参考になった。 |
ルー |
がんばって、ヤギを捜しにいくね。 |
GM |
「おう。そのまえに、オレ様の晩ごはんをとっていくのを忘れるなよ」 |
リーフ |
ははは、それくらい造作もないことですよ。さ、私が《冷血語》を使って、魚をおびき寄せますから、ブルーローズはテレパシーで叫んで気絶させなさい。腹を見せて浮んできた魚を、タイガーリリイがかたっぱしから、すくっていくのです(笑) |
GM |
ひどい……。 |
ハービィ |
……いいけど、禁止漁法じゃないの? それ。(笑) |