ルー |
くーくー……もう食べられないよう……(爆睡)。 |
ハービィ |
わたしたち、シンキングリーフの3枚舌なんて聞きなれてるもんね。 |
リーフ |
ちなみに6成功。 |
GM |
そいつはすごい。聴衆は聞き惚れてるよ。「そうだー、一枚のキャベツはぺらぺらだけど、丸い玉になればオレたちの頭をつぶせるくらいの硬さになるんだー!」 |
ローズ |
やな納得のしかただよう。 |
タイガー |
しかしオレ様はそんな演説で盛りあがりはせんぞ。オレ様を燃えあがらせるものはただ一つ! ……あー王様、人間の住処が近いということは、酒というものが置いてあるんじゃないかね? オレはそれを呑むと酔拳というものが使えるようになるんだが……。 |
ローズ |
あ、嘘です、王様。気にしないで作業を続けてください。 |
タイガー |
何を言う! オレ様の酔拳は伝説のものだぞ、なにしろ呑めば呑むほど泥酔するという……。 |
リーフ |
あたりまえじゃないですかー! |
GM |
酒なら置いてあるぞ。どん。そういって王様が、大きな器をどんっと目の前に置いてくれちゃうぞ。しかしその底にはあやしげな草とか実がたくさん沈んでる。 |
タイガー |
おお、さすがは薬草使いの酒。ただの酒ではなさそうだ(笑)。 |
ルー |
呑んだらだめだよ兄貴ー。 |
ハービィ |
今呑んだら、つぶれるまで飲み続けたあげく、すべての能力値がマイナス4されちゃうんだから。 |
タイガー |
やかましいわ! 人生、いや兎生最後の酒になるかもしれんのだぞ。ぐびぐび。ぷはーっ。 |
ルー |
あああああ、飲んじゃった。 |
リーフ |
いいじゃないですか飲ましてあげなさい。ねえ、ブルーローズ。 |
ローズ |
(はたと気付いて)あ、そうだね。何かあったら《解毒》すればいいんだ。 |
ハービィ |
それ、きっとめちゃめちゃ哀しい(笑)。 |
GM |
ひでえ。 |
タイガー |
……ブルーローズ、この件が終わったらゆっくり話し合おうや。毛並みが冬毛に変わってるから言い逃れできんぞ。 |
ハービィ |
まったく、何でタイガーリリィはお酒なんてみっともない趣味もってるんだか……うふふふふ、ふひひ(らりらり)。 |
タイガー |
その台詞、世界中の誰よりも、貴様にだけは言われたくないわ! |
GM |
さて、そんな騒ぎに夜を費やしていると……。やがて王様たちが薬の分析を終えてやってくるよ。 |
ルー |
ごくろうさまでーす。 |
ハービィ |
で、どんなものだったんです? |
リーフ |
実は注射用だったとか(笑) |
ハービィ |
じゃあ、飲んでも効かないということがわかった(笑) |
GM |
ちゃんと飲み薬だったよ。じつはこの薬を飲むと、頭の中に電波が飛んでこなくなる。つまり《精神障壁》が作られるようになるのだ。 |
リーフ |
おお、それはいいですね。操られる心配が少なくなるわけですね。 |
GM |
それで、人によっては、いやうさぎによってはちょっと他の力が目覚めたりもする。つまり、ブルーローズみたいに。 |
ルー |
おもしろそう。効き目はどのくらい? |
GM |
生命力判定に成功すれば半日。失敗すれば3日。ファンブルすると力が目覚める。クリティカルすると効果なし。 |
リーフ |
私たちはその薬のビンを6本持ってるはずですけど、どのくらい飲めば効くんでしょう? 一匹一本ですか? |
GM |
いや、一口で十分。 |
タイガー |
じゃあ巣穴全体にいき渡らせることも可能か。 |
ローズ |
みんな操られなくなるならすごいね。戦えるようになるもん。 |
GM |
……などという説明を受けている時。えーと、兄貴、酒飲んでるんだっけ? |
タイガー |
飲んでたけど、醒まされました。そこの毛玉に。 |
ローズ |
もこもこ(笑)。 |
ルー |
暑そうだね、冬毛。 |
GM |
では全員で聴覚判定してみよう。成功すると巣穴の入り口から悲鳴が聞こえてくる。 |
リーフ |
は、一体何が! |
GM |
見張りの悲鳴に間違いない。 |
ルー |
あわてて入り口に走る。ばたばたばた。 |
ローズ |
ああん、なんか恐いことが起こったみたいだよぅ(泣)。 |
タイガー |
とかいいながら半べそかいてる臆病な音波兵器を引きずって走る! |
リーフ |
うんうん、さすがにチームワークばっちりですねー。何が起きたのかしっかり見てきてくださいよー。 |
ハービィ |
とか言ってるふざけたアジテーターの耳を掴んで走る。 |
リーフ |
私、本当にさっきの演説で疲れてるんですよー。 |
GM |
えーと、巣穴の入り口に血まみれで見張りが倒れてる。そして、巣穴を囲いこむようにイタチがずらずらずらと姿を見せるぞ。 |
リーフ |
は、もしかして、私にも数えられないほどにたくさんですか? |
GM |
もちろん。そのイタチたちの中心にはひときわ背の高い黒イタチが……。 |
タイガー |
それがカースか。 |
ハービィ |
薬飲む暇なかったね。どうしよう。 |
リーフ |
とにかく一本は私たちで回し飲みしましょう。あとの残りは巣穴のみんなに飲ませて回りますよ、確率で言えば1匹か2匹はあやしい力が目覚めてもおかしくないですからね、そのうさぎを連れてくるまでがんばって食い止めていてください。 |
ルー |
食い止めるって……。 |
ハービィ |
どうしてこの巣穴がわかったんだろう。まだ巣穴は見つけられてないって言ってたのに。 |
タイガー |
裏切りものでもいるのか? うさぎの皮をかぶったイタチとか。 |
GM |
「ふふふ、はじめまして、新顔の勇者たちとやら」カース様がそう言いながら進み出てきて、優雅に一礼したよ。 |
ルー |
……なんか、怪しい動きしてる。 |
ハービィ |
礼儀作法なんて知らないから、何をやってるのかさっぱりわかんない(笑)。 |
GM |
「この度は、巣穴まで案内してくれてありがとう」 |
ローズ |
誰が? |
GM |
カース様は君と兄貴を指さす。 |
タイガー |
なに! 同じ肉食獣のよしみとはいえ、そこまでサービスした覚えはないぞ! |
ローズ |
……(投げやりにつっこみのしぐさをしている)。 |
GM |
この巣穴に来るまでに、道に迷ったっしょ。その時についた匂いをたどってきたんだよ。 |
ローズ |
……あたし、なんかしたっけ? |
リーフ |
何もしてないのが問題なんですよ! とにかく、会話だけですんでる今のうちに薬を飲んでしまいましょう。《精神障壁》があれば、まだ少しは余裕を持って応対が出来ます。 |
GM |
客に茶もださんと、自分らだけなんか飲むわけか(笑)。いいけど、薬を飲んだ人は生命力判定してくれたまえよ。 |
リーフ |
はいはい(ころころ)あ、ファンブルだ。やったー! |
タイガー |
ファンブルで喜ぶケースも珍しいな。(ころころ)つまらん、成功だ、効き目は半日。 |
ハービィ |
同じく。 |
ルー
ローズ |
単なる失敗。 |
GM |
ほほう、シンキングリーフが失敗ね(ころころ)うん、テレパシーが目覚めた。10レベル分の威力があるよ。 |
ローズ |
あ、なんかちょっとプライドが傷つく(笑)。 |
GM |
君は最初からテレパシー持ってるから、普通の失敗でもそれが強化される。現在の威力レベルに5レベル分足しといて。 |
ローズ |
はーい。あ、なんかすごく遠くまで効くようになった。11レベルだ。 |
GM |
どうせ3日しかもたないけどね。さて黒イタチは君たちを見回して、キラリンと目を輝かせた。「さあ、勇気あるうさぎたちよ。わたしの招待を受けてくれはしないかね?」そう言ってさしだした手の中には、ナッツがたっぷりと乗っている。 |
ルー |
ああー、おいしそう。ふらふら。 |
ハービィ |
あ、こら。あいつの目を見ちゃいけません! |
GM |
さすがにカース様の能力は《精神障壁》があっても、効果を表わすぞ。さあ、まずは知力判定だ。 |
タイガー |
ふ、オレ様が肉食だということがわかっておらんようだな。(ころころ)成功。 |
リーフ
ルー |
成功。 |
ローズ |
あ、ファンブル。わーいおいしそうなナッツだー。(いそいそ) |
ハービィ |
(ころころ)うーん、あのナッツには何とも言えないいい匂いがするのー。ふらふら〜。 |
タイガー |
ええい! おのれらほどの女、いやメスが、なんであんな見え見えの誘いにのるんだ! |
GM |
いかに知力が高かろうとファンブルしてしまえばみな同じ。ハービィとブルーローズはふらふらとカース様のところへと近づいていくよ。 |
ローズ |
わーいナッツ〜。 |
ハービィ |
ああ、このイタチさんたちいい人かも〜。 |
リーフ |
そんなことは断じてありません! 正気に返りなさーい! |
ルー |
そうだそうだ、自分だけナッツ食べにいくなんて許せないよー!(かなりマジ) |
GM |
ハービィとブルーローズには、ナッツをくれるイタチたちはお友達に思えている。 |
タイガー |
とにかくあの2匹をとり押さえよう。このままじゃ餌食だ。 |
リーフ |
じゃあ、私がひ弱なほうを押し倒しましょう……敏捷力の即決勝負でいいんですよね(ころころ)おやおや、参りましたねファンブルですよ。 |
タイガー |
すずしげに言うな、すずしげに。 |
ローズ |
あ、何かが突進してきて滑って転んだような気がするけど気にしなーい。ナッツ〜ふらふら〜。 |
タイガー |
しょうがない、オレ様の出番だ。敏捷力の即決勝負だったら、ブルーローズには負ける気せんから、こいつは引きずり倒す。んでハービィは爪を引っ込めた足で蹴りをかまそう。往生せいやぁ!(ころころ)ぬ、当たってる。 |
ハービィ |
そのかけ声は恐い。(ころころ)あ、無意識によけちゃった。ひらり。 |
リーフ |
私も蹴りかかりましょう、てい!(ころころ)あ、またファンブル。 |
GM |
おいおいおいおい! |
タイガー |
ブルーローズを押し倒すのは成功。うら、おとなしくせんかい。 |
ローズ |
えーん、動けないよう。こんなことするの、仲間じゃないよぅ。お友達たすけてー(笑)。 |
ハービィ |
たしかに、こんなためらいもなく乱暴狼藉を働くような連中、仲間じゃないかも。 |
リーフ |
ふ、ばれましたか(笑) 私がブルーローズを押さえつける役目を代わりますから、タイガーリリィはハービィを頼みますよ。 |
タイガー |
わかった。ところで、イタチはこの間何をやってんだ? |
GM |
いや、君たちが来るのを待ってるんだけど(笑)。ハービィ一匹しか来ないから、おかしいなあっていう顔をしはじめたところ。 |
ハービィ |
うふふふふ、このナッツはぜーんぶわたしのもの〜。 |
ルー |
ああっ! それは許せない! |
タイガー |
確かに、何だかそれだけは許せんという気がしてきたぞ。うーん。オレ様もナッツの誘惑にかかった振りをして、ふらふらと黒イタチに近づいて……ハービィの後頭部一発どついて引きずり戻すか(笑)。 |
GM |
えらく強引な手段だなー。誘惑にかかった振りをするのはいいが、イタチを騙すためには《演技》で判定だぞ。知力マイナス4。 |
タイガー |
ぐお、それはきつい。ぜったいにばれるぞ。 |
ハービィ |
うふふ〜ナッツ〜わたしの〜。 |
タイガー |
が、迷ってる暇はなし!(ころころ)む! オレ様もすっごくナッツが食べたいぞ! (台詞棒読み。めちゃくちゃわざとらしい)。 |
GM |
バレバレだな。それは。 |
タイガー |
(直立不動の姿勢で)オレもナッツの誘惑にかかってるっすよ! いやもうホントに、マジで、心から! そして隙を見て……食らえ、ハービィ!(ころころ)当たってる。 |
ハービィ |
ああん。今度は避けられない、くやしい。 |
タイガー |
よし、ハービィを捕まえた。そして、いきがけの駄賃にイタチの手からナッツをもぎとり……(ころころ)、成功。んじゃ、そゆことで。 |
GM |
あっさり帰るな。ハービィを引きずるには体力の即決勝負をしてからだ。 |
タイガー |
なに、そのくらいなら……(ころころ)は! しまった! |
ハービィ |
あんたなんかお友達じゃないわ! 離して! とかゆってその場に踏み止まっちゃった(笑) |
タイガー |
うぬぬぬ、額に青筋浮かべながら引きずるぞ。 |
GM |
……何だかなあ。(ころころ)ここは、謀略家の意地にかけて……見送ろう。 |
ルー |
プライド高いんだね、イタチさんたち。 |
ハービィ |
いやーいやー、離してー。お友達がナッツをくれるのよー(笑) |
タイガー |
どやかましいわ! オレ様の完璧な演技で黒イタチどもを騙してるうちに、とっとと戻らんかい! |
リーフ |
なんで今のタイガーリリィの演技で騙すことができたんでしょう、もしかしてイタチってけっこうお馬鹿なのでは……。 |
タイガー |
オレ様の演技力に決まっておろうが!(自信満々) |
GM |
……どう考えても、こんな光景の中で襲いかかるのは、あまりにも自分がみじめだよなあ(笑)。 |
ルー |
わーい、ナッツだナッツだ! |
リーフ |
おお、素晴らしい、なんて質のいいナッツなんでしょう! |
タイガー |
ふふふ、オレ様のオスカー賞ものの演技力があれば、イタチをだまくらかしてナッツを手に入れるなんて朝飯前よ! |
ルー |
すごいや兄貴! ぱくぱくぱく。おいしーおいしー。 |
GM |
ちょっと呆然とした顔をしていたカース様は、我に返ると一歩進み出てきた。 |
リーフ |
はい? |
GM |
「勇気あるうさぎたちよ。我々と友達になる気はないかね」 |
ハービィ |
うん、そうだね。このイタチさんいい人だもんね。ナッツくれたし。 |
リーフ |
騙されて続けてるんじゃありません! |
タイガー |
オレが言うのもなんだが、肉食獣は信用できんな。 |
ローズ |
(ぽつり)たしかに、兄貴が言うなって感じ。 |
GM |
「どうだろう、毎夜2匹ずつ我々の宴にゲストとしてきていただく。そういう協定を結ぶのはいかがかな?」 |
ルー |
やだ。 |
タイガー |
しかもそのゲストは帰ってこれないんだろうが、どうせ。 |
GM |
「しかし、たったそれだけのことで、我々と君たちうさぎとの関係がうまくいくと思うんだがね」 |
ハービィ |
そんなこと承知したら、この巣穴がいつか誰もいなくなっちゃうじゃない。 |
ローズ |
毎夜2匹……ということは、3日でたくさん!(笑) |
リーフ |
ちょっと計算しきれませんね(笑) |
GM |
「いかに拒否しても無駄なことだよ。ここは人間たちの土地だ。人間たちが君たちを追い払おうとしている以上、いつかいかなる手段によってか、君たちはここから消えてなくなるだろう。それくらいならば、我々と手を結びたまえ」 |
ローズ |
どうして追い払われるの? 人間はどうしてうさぎが嫌いなの? |
GM |
「それはわからないが、我々は君たちを食べるために、人間に連れられてここに放されているのだ」 |
ルー |
ひどいや人間! |
GM |
「君たちが全部いなくなってしまうと、我々は再び別の場所に移動させられることになってしまう。そんな生活はもういやだ。それならば、君たちを適正な数に保ち続ければ、我々はずっとこの土地にいられるのだ。私はそう仲間たちに説いた。……仲間たちはまだちょっと理解していないが(笑)、君たちにはぜひ理解していただきたいと思っている」 |
タイガー |
すまん、オレもまだちょっと理解していない。つまり、諸悪の根元は人間ということか。 |
ルー |
人間をやっつければいいのかな? |
リーフ |
それはかなり難しいですね。 |
ハービィ |
とにかくこのカースさんの言うこときいたら、巣穴が運営できなくなるってことはわかる。 |
GM |
「本日は提案までだ。新しい勇者たちが私の提案を理解できるほどに聡明であることを期待している」 |
ルー |
そうめい? |
ローズ |
人間の食べものの一種で、茹でて冷やしてから付け汁につけて食べるものなの。でも、あたしたちには生のほうがカリカリしてておいしいよ(笑) |
リーフ |
それはそうめん。 |
GM |
「(無視して)では、明晩この時刻に……」そう言ってカース様はイタチたちを引きつれて身を翻した。頭上ではゴーッと音を立てて、ジェット機……じゃないや鉄の鳥が飛んでいく。 |
ルー |
どうする? |
ローズ |
どうするって……。 |
ハービィ |
……どうしよう(困惑) |