ホクト |
ではオレが先導して、全速力で幽霊岩に向かいましょう。《航法》技能の判定は成功! |
GM |
何の問題もなく、幽霊岩の付近にたどり着いた。けったいな形をした長細い岩が目印だ。 |
フーバー |
ではここらへんにニョモニョモに沈められた軍艦とやらがあるわけですな。 |
GM |
えー、念のために言っておきますと、船の事故にニョモニョモは関係ございません。じつはあの細長い岩は大満潮の時には、すっぽりと波を被ってしまうのだ。で、何も知らずに近づいた船が、船底をあの岩にひっかけてしまった……というのがこのあたりで事故にあう船たちの真相。ちなみにその幽霊岩には、例のイヤガラセ専用船がもやわれている。 |
ルシーネ |
甲板に人の姿は? |
GM |
ないね。 |
プレアデス |
まだこのあたりに親父さんがいるかもしれないから、ちょっとみんなで呼びかけてみようかねえ。 |
ルシーネ |
あ、そうだね。おじさーん! クリスのおじさーん! 助けに来たよー! 根になんて持ってないから、返事してー! 生ごみや廃液をまいたことなんて気にしてないよー! 全っ然気にしてないからねー! |
ホクト |
根に持ちまくりじゃないか。一応オレらも呼びかけよう、ケルルルー、ケルルー。 |
GM |
返事はないねえ。 |
マリン |
この近辺にはいないようですね、例の沈んだ軍艦の中にいるのかも知れませんよ。潜る装備くらいは船の中にあったと思いますし。 |
ルシーネ |
じゃあ、潜ってみよう。ルシーネも〈ルカー〉のジョーにつかまっていくね。 |
GM |
では君たち一行は、幽霊岩から海の下に潜っていった。ゆっくりと深く潜っていくと、やがて目の前に巨大な軍艦が横たわっているのが見つかった。極めて未来的なデザインの軍艦だ。〈大撤退〉以前のものと見て間違いないね。 |
ルシーネ |
すごーい! |
ホクト |
では周囲を警戒しながら近づいていこうじゃないか。 |
GM |
さて『テレビ中毒』の《学者》くん。《科学!》で判定してくれたまえ。 |
マリン |
はいはい(ころころ)。成功です。 |
GM |
この船は、かつて〈大撤退〉の以前に活躍したという、完全自動水中機動戦闘母艦だ。 |
マリン |
……というものなんです。同じものを、昔、「超ビックリ古代の遺跡の秘密」という番組で見たことがあります。恐ろしい武器の塊なんですよ。 |
フーバー |
うわー、むっちゃガセっぽい番組ですなあ(笑)。 |
プレアデス |
水曜日のスペシャルとか特番のたぐいだね(笑)。 |
GM |
マリン・スノーの記憶によると、今はもうない、昔の戦争でつかわれた自動兵器の数々が収容されているはずだ。 |
ルシーネ |
そういうのをいくつか売ればお金になるんだろうけど……そういうのも嫌だよね。 |
プレアデス |
で、マリン・スノーこの船の入り口はどこなんだい? |
GM |
船体に大きく船名が書かれていて、その名前の頭のへんにハッチがあるよ。あ、ちなみに船名を横ぎるような裂け目も見える。船名は『アルゴー号』だ。 |
マリン |
というわけで、この『アルゴー号』内部に進入できそうなのはその2ヶ所です。ハッチと裂け目のどちらにいきますか? |
ホクト |
まずは位置的に近い裂け目かなあ。 |
GM |
あ、そう。近づけばわかるけれど、その裂け目には内側からシャッターが降りているぞ。 |
フーバー |
おや、内側から? |
GM |
うん、随分と頑丈そうだ。 |
プレアデス |
そこいらへんから岩を拾ってきて、がすがすと打ちつけてみよう。 |
GM |
びくともしない。ちなみにこのシャッターだけど、何だか船体に比べてきれいだね。海草や珊瑚なんかくっついてなくて、おろしたてみたいにぴかぴかしてるよ。 |
マリン |
……裂け目はどうですか? |
GM |
いいところに気がついたじゃないか博士くん。《水中爆破》技能で判定してみそ。 |
マリン |
(ころころ)成功度2です。「あなたにもできる! 簡単爆破講座」で見ていた甲斐がありました。 |
ホクト |
なんでそう怪しい番組ばっかり……。 |
GM |
察しのとおり、かなり新しいね。外から……指向性爆薬できれいに切りとられた裂け跡だよ。多分、このシャッターは特殊素材で、一度装甲が破られても、そこでそれ以上の浸水を食い止めるためのシステムなんだろう。 |
ルシーネ |
もしかして、おじさんここから入って閉じこめられちゃったのかな? |
フーバー |
そのようですなあ。さすがニョモニョモの秘密基地だけのことはある。 |
ホクト |
……そろそろつっこむのにも疲れてきたなあ、オレ。 |
プレアデス |
中に何があるのかわからない以上、さっさとクリスの親父を助けに行くだわさ。この内部にはヤバイもんがいっぱい置いてあるんでしょ? |
ルシーネ |
そうかあ。もともと軍艦だから、攻撃されたりしたら防御機能や迎撃機能が働くかもしれないんだ。 |
ホクト |
素直に、ハッチから入るか。マリン・スノー開けてくれ。 |
マリン |
はいはーい。 |
GM |
ハッチのほうはさすがに随分と朽ちている。軽く体当たりすれば壊せそうだ。 |
プレアデス |
では、ドカッバキッ! |
GM |
壊れた。 |
フーバー |
簡単ですなあ。 |
GM |
奥には暗い通路が広がっているよ。前回の暴走クジラの内部とは違って、えらくシンとしている。 |
ホクト |
では、例の裂け目のあった方向にむかって進んでいこう。 |
ルシーネ |
<ルカー>のライトで照らす。暗くて見えないから。 |
フーバー |
非常用の電源なんかは生きてないんでしょうかねえ。 |
プレアデス |
生きてないほうがいいんじゃないかねえ。進入者用の攻撃システムまで目を醒まされたら厄介じゃないか。 |
フーバー |
でも地図くらいは欲しいですな。ここはニョモニョモの基地かもしれないんですよ。ニョモニョモに関係がある以上、何があるかわかったもんじゃありませんからなあ。 |
ホクト |
あのなフーバー……、あー、もういいや。うん、ニョモニョモの基地だね、うんうん。 |
マリン |
非常口に関するプレートくらいはあるでしょう。「超ビックリ古代の巨大軍艦の常識」で見たことがあります。それをたどっていけば、ある程度は目印になりませんか? |
GM |
非常口くらいで「超ビックリ」というのもなんだかなあ……。 |
ルシーネ |
おじさんはイヤガラセのために命をかけて、ここに搭載されてる兵器をとりにきたんでしょ? だったら向かってるのは、武器庫なんじゃないかな。 |
フーバー |
ふつう、倉庫なんかは下のほうにあるもんですなあ。 |
ホクト |
じゃあ、どんどん下に降りていこう。 |
GM |
うん。じゃあ、今のところは何の抵抗もなく、スムーズに船倉のほうへと降りていくことができた。大体ここいらへんが最下層かな、と思える場所にたどり着いて……ふと周囲を見回すと1から4のナンバーの付いた扉が並んでいる。 |
プレアデス |
ここが倉庫かね? |
GM |
多分ね。 |
ルシーネ |
ここまで何の障害もなかったよね? なんでおじさん帰ってこれないんだろう。 |
ホクト |
よし、慎重に行こうか。 |
GM |
1番の扉の倉庫は、ほぼ破損している。 |
ホクト |
じゃあ2番。警戒しながら入っていくっす。 |
GM |
2番は、対人用の殺人兵器が主に置いてあるようだ。掃討用の。マリン・スノーなら使い方がわかるかもしれない。 |
マリン |
知ってるかもしれませんが、思い出す気もないです。 |
GM |
ほとんどは機能停止をしているようだしね。 |
プレアデス |
対人用……? ほとんど? 急いでルシーネの横に移動するだわさ。いつでもかばえるように。 |
GM |
あ、そう。いい勘だねえ(笑)。 |
ホクト |
何か出たか! |
GM |
うん。さっそくかばってあげるかい? ルシーネめがけて、一匹奇妙なものが飛んできたよ。 |
プレアデス |
当然かばうだわさ。うちの子には指一本触れさせやしないよ。 |
ルシーネ |
ママ……(感動)。 |
GM |
飛んできたのは、巨大なイカ状メカだ。鋭いドリルのような触手を持っている。 |
プレアデス |
イカ……、ドリル触手……、嫌だねえ、攻撃回数目茶苦茶多そう(笑)。 |
フーバー |
ざっと10回ですなあ。 |
GM |
ドリルアターック! (ころころ)当たりかけている。 |
プレアデス |
ひらひら〜っと、よけ成功。 |
ルシーネ |
そっか、みんな移動力が高いからよけの数値も高いんだ。 |
GM |
むうん。だが、さらに、もう一発ドリルアタック……(ころころ)あ、クリティカル。 |
プレアデス |
う、それはどうしようもないね。 |
GM |
クリティカル効果は……ち、通常ダメージだけだ。四肢も狙ってないし。 |
ホクト |
そういえば、イルカの四肢狙いってあるのか? |
フーバー |
ヒレ狙いならありそうですなあ。 |
GM |
刺しの8点。 |
プレアデス |
うぎゃあ! 一気にマイナス。そして気絶判定……(ころころ)失敗。ぷか〜(腹をみせて浮いている)。 |
ルシーネ |
ああああママがー!(泣) |
ホクト |
しまった、一気に壁が崩れてしまった! |
フーバー |
これはかなりヤバイですなあ。敵は機械だけに《和平の唄》も効きそうにないですし。 |
マリン |
うーん、困ったなあ。僕はテレキネシスしかとりえがないんですが、所詮は60キロが限界ですし……。応援しかできることはないなあ。 |
GM |
じゃあ、観戦? |
マリン |
あ、いいえ。〈学者〉のはしくれらしいこともしましょう。イカ型メカの緊急停止スイッチがないか探します。 |
GM |
なるほど。じゃあ、このターンは集中してくれ。 |
ルシーネ |
うう、よくもママを! ジョー、あのイカもどきをいてまえ!(ころころ)ジョーぱーんち! |
プレアデス |
ルシーネ〜、ガラの悪い言葉をつかっちゃだめだよ〜。ぷかぷか〜。 |
GM |
よけられない。まともに食らってかなりへこんだよ。 |
ホクト |
機械に負けるものか、尻尾パーンチ! |
GM |
四百年の歳月を経てきた機械は、そんなに丈夫なもんでもないんだがなぁ。(ころころ)くらってる。 |
ホクト |
11点! |
GM |
ううん、結構くるじゃないか。っていうかかなりよれよれだ。 |
フーバー |
とどめの尻尾チョーップ! |
GM |
(ころころ)うおー、出目が1足りない! だめだ、倒れた。 |
ルシーネ |
ママ……仇は討ったからね。 |
ホクト |
ママの勇姿はオレたちの胸にしっかりと刻みこまれてるっすよ。 |
GM |
さっさと殺すなよ(苦笑)。 |
プレアデス |
ぷか〜。まだ死んだわけじゃないから起こしてくれないかねえ(笑)。 |
ルシーネ |
あ、そうだったの? じゃあ、ルカーの応急処置機能を使うね。(ころころ)3点回復。これじゃだめ? |
プレアデス |
まだ生命力はマイナスだねえ。ぷか〜(浮いている)。 |
フーバー |
さすがにそれでは、気絶からはしばらく回復しそうにありませんなあ。 |