■JGCぶらり探検隊 Part.1■
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深夜0時を過ぎれば、本来なら夜の暗闇に包まれるはずのホテルの廊下ですが、この2日間ばかりは例外です。
物販ルームは22時に閉まってしまうものの、フリープレイルーム<桜川>、セッションルーム<若菜>、トークショールーム<尾上>、4日目に至っては、3階にある特設ルーム<プレリュード>までもがまだまだイベントの真っ最中!
【帰ってきた田中天吼える!】 【ご存じ、井上純弌吼える!】 といった豪華著名人によるトークショーに、【菊池たけしとゆかいな仲間2010】 【Aの魔方陣トークショウ】 など様々なイベントが各所で行われておりました。【深夜の深淵CON】に至っては、名前に“深夜”とついているとおり、深夜25時から朝の6時まで! 本当に寝る暇がないな、JGC……!
フリープレイルームを覗くと、どの時間でもどこかの卓で必ず何かしらゲームをプレイしている姿が。
購入したばかりのものから、馴染みのTRPGにカードゲームやボードゲーム……48時間あっても遊びきれないだろうなぁ……。
トークショールーム<尾上>の真下、3階に設けられた特設ルーム<プレリュード>では、4日・5日と『エンドブレイカー!』のオフ会が日中ずっと開催されておりました。
その時間、なんと7時間!!
後からお話を聞いてみたら、一日100人近く来ておられたとか……!
会場には、藤澤さんや清水さんといった関係者の姿もちらほら。
上村社長に直接質問できる質問会では、『エンドブレイカー!』の今後の展開から 「上村さんはエルフは垂れ耳派? ピンッと派?」 など、種類問わず様々な質問が投げかけられており、とてもアットホームな空気で賑わっていたようです。
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■グループSNEゆるゆるトーク■
<5日(14:15〜15:15)> |
パンフレットには記載されていないシークレットトークショー【グループSNEゆるゆるトーク】!
SNEのベテランから若手までずらりと顔を並べる唯一の場とも言えるこのトークショー、会場はたくさんの人で溢れ返っておりました。
秋口ぎぐるの司会進行で行われるこのトークショー、まず始めは新人紹介から。
今年は、昨年の【グループSNEゆるゆるトーク】でも挨拶をしていたベーテ・有理・黒崎、龍口明眞の二人の他に、JGCで先行発売された『エンドブレイカー! TRPGリプレイ(1) 天槍の国、空駆ける少女』の著者・清水一樹、そして今冬に発売を予定している『エンドブレイカー! カードゲーム(仮)』のデザインを担っている河端ジュン一の二人が皆さんの目の前に並びました。
そんな新人紹介の一番手は、清水さん!
まだまだトークショーには慣れていないせいか、まさにゆるゆるとした清水さんのトークっぷりに司会の秋口さんからこんな言葉が。
秋口 「 『ゆるゆるトークショー』 やけど、やっぱ今この瞬間から 『きつきつトークショー』 で」
ええええ……!!
笑う会場、どよめく若手、にやつくベテランと各々様々な反応を見せる中、ホワイトボードに『きつきつトーク』の文字が踊ります。
さらなる緊張が襲う中、次々と新人が挨拶をしていき、それに安田社長から二言三言の紹介が入ります。
どうやら自己紹介をすることを聞かされていなかったようで、新人の皆さんはさぞマイクを持つ手、踏みしめた足が震えていたことでしょう。
今後の彼らの活躍を、どうぞご期待ください。
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■□ エンドブレイカー&シルバーレイン □■
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次は、『Role&Roll』9月号で100ページも「大特集」が組まれている『エンドブレイカー!』 へ。
『エンドブレイカー!』公式ルールブックの著者である江川晃、上村大社長のお二人から『エンドブレイカー!』の世界観、ゲームシステムの説明から始まり、新しい作品らしい様々なお話が聞けました。
周りの先輩たちに 「本当に面白かった」 と太鼓判を押された、リプレイ『エンドブレイカー!TRPGリプレイ(1) 天槍の国、空駆ける少女』は、著者・清水一樹いわく 「ほぼリアル」 だとか。
そのリプレイと共に『エンドブレイカー!』公式ルールブックもJGCにて先行発売されたのですが、公式ルールブックの値段はなんとたったの500円! 「どれだけ売れても黒字にはなりません!」 と話す上村社長の素敵な笑顔が眩しかったです。
しかし、ワンコインという手に取りやすい値段や、初心者の人でも入りやすい内容ということもあってか、4日の途中には、な、なんと完売してしまったそうです! え、完売って、物販ルームに全部で100冊以上は余裕で積んであったよ、ね……?
既に一般発売もされた『エンドブレイカー!』ルールブック&リプレイ、JGCで手に入らなかった人もぜひゲットしてください!
藤澤さんからは現在鋭意執筆中である小説の話がちらり。少年と少女が主人公で……おっと、これ以上はまだまだ秘密。そのベールを脱ぐ日まで、期待を胸にお待ちください。
「ぜひ一度読んでほしい」 と話す清水さんのリプレイの2巻と上級ルールブックは年内の発売を予定、来春には藤澤さんの小説に、グループSNE初デザインのデック構築型カードゲーム『エンドブレイカー! カードゲーム(仮)』と、とても好調な滑り出しを感じる『エンドブレイカー!』から、話は同じくトミーウォーカーさんとのコラボ作品である『シルバーレイン』へと移ります。
こちらもJGCで先行発売された新サプリメント『シルバーレインRPG 幽世奇談』では、新しくシナリオを自動生成できる「オートシナリオ」が搭載されました。
現代伝奇の作品であれば別の作品にも 「オートシナリオ」 を応用できてしまう、という話に、思わず友野さんが 「もしかして、基本ルールブックよりも幽世奇談のほうが売れるんちゃうか」 と笑い飛ばします。み、みなさん! 他のものに使うのもいいけれど、シルバーレインでも使ってね!
そして、マイクはいよいよ安道やすみちへと回り、会場に大拍手が響きます!
『シルバーレインの魅力を語れ』というお題を出され、唐突のフリに戸惑いながらもゆっくりと口を開いた安道さん。
が、安道さんの声を割って、さらに 「一言で!」 という注文が。お、鬼や……!
安道 「えっ……(無言)……スピーディー!! に、楽しめるゲームです!」
的を射た言葉に、ベテラン陣も思わず「おお」と良い反応。
友野さんの小説『シルバーレイン・アーリーデイズ3 魔の日々還る』も今年度中にはお目見えということで、まだまだ 『シルバーレイン』 から目が離せません!
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■□ モンスター・コレクション □■
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新たなシステム「儀式地形」で盛り上がりを見せるモンコレは、11月に発売を控えた『アペンド・カードセット 紅河宮の精霊/聖晶塔の宝鍵』の紹介から。……の、はずが――
加藤 「新しいアペンドパックは……ええと、タイトルなんだっけ?」
というボケから始まり、大井さんからタイトルを説明されれば、
加藤 「そうだっけ?」
と、二重のボケに会場大爆笑! トーク自体も、加藤さんのボケに杉浦さんがツッコミをいれるような形で進んでいき、私はひたすらお腹を抱えていました。
他にも8月に発売された、フレーバーテキストから出来たドラマCD『七星魔導史マフィン伝「魔剣の姫君と花園の歌姫」』の説明では、
安田 「カードにCDがついています!」
なんて言葉まで! だ、駄目だ……笑いすぎてほっぺたが痛い……!
現在 『サンダーストーン』 のコラムを担当している大井さんは、ベテラン組に 「お前、サンダーストーンに気が移り始めてるんじゃないか?」 と言われ、「……正直、若干移ってます」 とおどけながらも、ついに最終巻を迎えた自身初の小説 『モンスター・コレクション 烙印ゼミナール(3)』 のアピールもしっかり!
最初から最後まで全力疾走な展開な『モンスター・コレクション 烙印ゼミナール(3)』は現在絶賛発売中です!
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■□ サンダーストーン □■
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再び安田社長がマイクを握って告知するのは、デック構築型カードゲーム『サンダーストーン』!
ルールブックは発売当初のものを分かりやすく補っていった結果、1.5倍にまで厚くなり、翻訳は思いのほか大変だったそうです。
そんな『サンダーストーン』を、コラムを書いている大井さんは「目的のある『ドミニオン』」と例え、一同も首を縦に振ります。
翻訳をした柘植めぐみ、笠井商店でお馴染みの笠井道子、そして私など、SNEの女の子(?)たちも夢中になってしまうほど、分かりやすいけれど奥の深いカードゲーム『サンダーストーン』、カードゲームに慣れていない女の子も誘って、ぜひ一度プレイしてみてはいかがでしょうか。
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■□ オリジナル □■
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“セツナ系青春ファンタジー”河野裕『サクラダリセット』から始まり、同じく角川スニーカーから川人忠明『おやすみ魔獣少女』、そして朝日ノベルズでは秋口ぎぐる『ガールズ・アンダーグラウンド』、柘植めぐみ『タワー・ドールズ』、川人忠明『イレーネの戦争』と、今年はたくさんのオリジナル作品が出版されました。
9月に『サクラダリセット(3) MEMORY in CHILDREN』が発売されたばかりの『サクラダリセット』。
河野さんが「『サクラダ』 はルールを読み取ると、ゲーム的に作れていると思う」と発言すると、安田社長から 「TCGとかどう?」 なんて言葉が飛び、会場を沸かせました。
4巻の発売が待ち遠しい『サクラダ』ですが、今冬にはついに少年エースで漫画化も決定!! 今後の展開に目が離せません!!
「続いて2冊もオリジナル小説を刊行するのは大変でした」と語るのは川人さん。
『おやすみ魔獣少女』に対し、「2巻が出せればいいなあ」と思っていたら1巻の巻末に『2巻が出ます!』と予告されていてびっくりしたそうです。
そして、上記の皆さんを追いかけて、朝日ノベルズより友野さんのオリジナル小説の出版が決定!
友野さんが「好きなものをぶちこんだ」と語るオリジナル小説、友野詳『グレートロード 祥星少女リクの冒険』は現在絶賛発売中です。
グループSNEのサイト内にある著者インタビューでは、あらすじや見どころなど著者本人から語られておりますので、気になった作品がありましたらぜひ一度ご覧ください!
あらかたの説明が終わったところで、会場を見渡せば床に人が座るほどの大盛況!
『きつきつトーク』から『ゆるゆるトーク』へと戻り、マイクを手にした清松さんから絶え間なくボケやツッコミが披露され、気付いた頃には5分オーバー。
まさに『ゆるゆる』なトークショーでした。
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■Role&Roll新作発表会■
<5日(15:30〜17:00)> |
【グループSNEゆるゆるトーク】に引き続き、同じくトークショールーム<尾上>で行われたのは【Role&Roll新作発表会】!
TRPG書籍「Role&Roll」でサポートしている、またはこれからサポートされる予定の新作ゲームに関連した発表会、その一番手をSNEが務めました。
様々な作品の発表がされ、驚きいっぱいの【Role&Roll新作発表会】でしたが、その一部を掻い摘んで紹介させていただきます。
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■□ ダークブレイズ □■
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有害大気「ダークブレイズ」に汚染された世界が舞台の、一風変わった世界で、一風変わった遊び方ができるTRPG『ダークブレイズ』。
今年の春にリプレイ『狭間を駆けるヴァンガード』が発売され、それから7ヶ月……11月末に、イラストレーターさんをプレイヤーに迎えた『ダークブレイズリプレイ イラストレーターセッション それいけ! 中古車戦車隊!』の発売が決定! しかも新書サイズ!
リプレイの巻末にはおまけサプリメントもついているということで、早くも11月が待ち遠しいです。
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■□ パラサイトブラッド □■
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『デモンパラサイト』のセカンドエディション『パラサイトブラッド』では、7月に発売されたリプレイ『パラサイトブラッド・リプレイ Bite The Dust! ―バイツァダスト!―(1)』、8月に発売された小説『パラサイトブラッド・ノベル 小悪魔ストライカーズ!(1)』の話に加えて、上級ルールの中身が少し明かされました!
『パラサイトブラッド』では能力がよりくっきりと、肉弾系や射撃系などに成長するため、前作以上に個性的なキャラクターが作れるようになったという特徴を、図説する力造さん。
上級ルールではマルチパラサイトというさらに個性を生かすルールも増えて、まだまだ進化し続ける『パラサイトブラッド』! 共生武装もがっつり追加されるとか……?
チーム“ぱらぶら”の力造さんに 「とにかくすごいらしい!」 と言わせる上級ルールブックの話が進む中、同じ席にいるのに発言をしていない人が一人。
マイクを渡され、自己紹介を始めたのはグループSNEの新人・龍口明眞。
何故龍口さんがここに?
北沢 「なんで龍口がここにいるのかというと、現在「Roll&Role」で『パラサイトブラッド』の記事を連載しているからです!」
なるほど!!
11月にリプレイの2巻、12月に小説の2巻の発売も発表され、今後の期待が高まる中で、SNEの発表は終了し、次の発表へと移りました。
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■ドラゴンを倒せ! 2010■
<4日(12:30〜14:30)> |
北沢慶主催のJGC恒例イベント、【ドラゴンを倒せ!】。
21世紀に入ってからドラゴンが勝った回数はたった1回という若干リンチイベントと化しているこのイベントですが、今年は昨年の悲惨さを教訓とし、こんな裏タイトルが付けられました。
【ドラゴンを倒せ!】改め【ドラゴンを守って!】――ルールは至極簡単です。参加者はドラゴンを倒す人間、もしくはドラゴンの味方であるモンスターとなり、お互いの出目の合計を競い合います。そして各々持ち得る限りのサイコロを準備し、ただ高い目を出せば良いだけです。
これのためにサイコロをしこたま準備してきた猛者たちは、机ではなくさらに奥の床に自分のスペースを確保します。
そんな手馴れた参加者に混じり、「今年初めて参加する方は?」という北沢さんの問いにかなりの人が手をあげてくださいました!
中には、初参加ながら床で参戦する方も! こ、今年も良い戦いになりそうだ……ごくり……。
しかし、負け続けのドラゴン、泣き寝入りする日々をそろそろ打破したいところ。
と、いうわけで、今回グループSNEが用意したサイコロの数は1000個×4回+1個=4001個!!
今年はやってやるぜ! というドラゴンの闘志が伺えます。
が、猛者たちも負けておりません。
自らバトルステージを設置している……!?
このイベント、どれだけサイコロを持ち寄っても構いませんが、時間内に数えてその結果を提出しなければ失格となってしまいます。
なので、猛者たちは各々効率良く出目が数えられるよう様々な工夫を凝らしてらっしゃいました。み、みんな、ヤる気だな……!
さあ、いよいよドラゴンも戦いに混ざります!
ダイスを振るのは、北沢慶、清松みゆき、河野裕、そして我らがボス・安田均社長!
おお! まるでドラゴンさながらのダイナミックな動きにカメラが追いつかない!(※私の腕が追いついていない)
会場内がサイコロ問屋のトラック事故さながらの風景になる中、私も皆さんに混じってドラゴン側の出目を数える作業へと入ります。
1時間半、振って、振って、振りまくった結果、ドラゴンが33835点でドラゴンの味方のモンスター側が107858点、人間側が今のところ65758点。もしかして、今年こそドラゴン側が……!
――と、思っていた制限時間まで残り10秒になったその時、滑り込みで1枚の計算用紙が渡されました。
“人間側”に丸が打ってあるその用紙に書いてあった点数は、なんと101298点! この人、一人でドラゴン3匹倒せるやないか……!
思わぬ救世主の登場に、
●ドラゴン側:141693点
●人間側:167056点
と、今年も惨敗なドラゴンでした。ら、来年こそは……!
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