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JGC2011レポート

【SNEとがっつり遊ぼう、ボードゲーム】
8月20日(土)15時30分〜21時30分
於 フリープレイルーム(桜川)

 フリープレイルームの手前4卓を借りて、ボードゲームを遊びます。
 早速、テーブルの上にはいくつものボードゲームが積み上がっています。

 まずは安田均がレクチャーを担当した、2010年ドイツ年間ゲーム大賞受賞作
『クワークル』
 これは、ランダムに引いた6枚のタイルを、手番順にルールに従って並べて行くという、パズル要素に富んだゲームです。
 6種類の色か絵柄をそろえて「クワークル!」と叫べば、得点が倍になるというルールのおかげで、一発逆転も夢ではありません!
「クワークル!」の叫び声と同時に、それ以外のプレイヤーのため息まで聞こえてきて、見てるだけでも楽しくなってきちゃいます。
 簡単だけど奥深いゲームなので、ぜひ機会があったら試してみて下さいね!

 次に、
柘植めぐみがレクチャーを担当した、デック構築型ゲーム『サンダーストーン』のキャンペーン
 本場アメリカで発売されている最新版を含んだ、5つのセットを順番に全部遊んでいくという壮大な試み。まさにTRPGでいうところのキャンペーンゲームなのです!
 プレイヤーの途中交代などもあったようですが、がっつり遊べた5時間だったのではないでしょうか。
 ただ、さすがに5つ全部のセットは厳しく、4つ目までしかクリアできなかったんだとか。
 ううーん……それは悔しい!!

 ほかにも、Role&Rollでリプレイが掲載された
『トロワ』(レクチャーはもちろん、リプレイ執筆者の秋口ぎぐる!)や、建築士になって高い塔を作る『アサーラ』なども大人気!

 恥ずかしながら、ぼくもレクチャーをさせて頂きました!
(レクチャーに夢中になった結果、写真取り忘れてました……)
 担当したのは、
『ガイスターブリッツ』と、『ホワイトチャペル』という2作品。

『ガイスターブリッツ』は、反射神経ゲーム。
 まず、白いオバケ、赤い椅子、緑のビン、青い本、黒いネズミの5つのコマを机の中央に並べ、それら5つのうちの2つが描かれたカードをめくります。
 ただし、そのカードに書かれたモノは、よく色を間違えています。なので、色と形が一致しているモノを見つけ出し、そのコマを誰よりも早く獲得した人が1点を得ます。
 たとえば、「緑のお化け」と「赤い椅子」が描かれていれば、「赤い椅子」をつかみます。

 ただ、カードの中には2つともが間違っているモノもありその場合は、カードに描かれていなくて、色も異なるコマをつかみます。
「赤いオバケ」と「黒い本」が描かれていた場合は、オバケでもなく、本でもなく、また、赤くも黒くもないモノ……つまり、「緑のビン」をつかみます。

 反射神経を使ったゲームと言いつつ、参加者はみんな脳みそがフル回転。
 終わった頃にはみなさんすっかり憔悴しきってました。


 そんな皆さんを追い立てるように、2作目『ホワイトチャペル』の出番です。
 往年の名作ゲーム、
『スコットランドヤード』をより遊びやすくした感じで、プレイヤーの一人は怪盗ならぬ切り裂きジャックに扮します。刑事役のプレイヤーが動かす被害者コマを、自分の好きなタイミングで殺害し、ゲームスタート。ロンドンのホワイトチャペル地区を舞台に、5人の刑事と犯人のリアル鬼ごっこの開始です!
『スコットランドヤード』と違い、刑事と犯人は止まれるマスが違います。刑事は、犯人の隣のマスに止まって「逮捕!」と叫べば勝利。犯人は、15手番以内に、マップ上に定めた自分の隠れ家に戻ることが目的です。
 これを4回繰り返し、その間犯人が逃げ続けられれば、犯人の勝ち。一度でも捕まれば、刑事の勝ちです。

 今回、ぼくは犯人をやらせて頂きました。
 結果は……3回目の殺人を警察のすぐ隣で犯さなければならない羽目になってしまい、当然のように即逮捕されちゃいました。
 うう、1回目と2回目はミスリードまで含めて完璧だったのにぃぃぃ!


【ソード・ワールド2.0トークショー】
8月20日(土)15時〜16時30分
於 トークショールーム(尾上)

「ソード・ワールド2.0」トークショーのお時間です。
 準備に大わらわのSNEスタッフたち。



 ですが、この準備の段階で、危険な衣装に身を包んでいる
ベーテ・有理・黒崎
 どうやら、最初は裏に潜んでおき、突然現れてユーザーを驚かせようという魂胆の様子。



 ですが……

 全く隠れてません……よねぇ?(笑)



 さて、気を取り直して、トークショーの内容にまいります。
 新作紹介が中心ではありますが、この新作がアツいアツい!

 まずはリプレイ。
 蛮族だのトロールだのアメリカンだのと噂される(最後のは事実ですね)ベーテ・有理・黒崎がGMを務める
「fromUSA」シリーズ。
 ソード・ワールドのエロカワGM、またの名をSNEのアイドルこと
藤澤さなえがGMを務める「Sweets」シリーズ。
 ソード・ワールドシリーズの監修を長らく務め、2.0でも縁の下の力持ちとなった理論派ベテランGM、
清松みゆきによる15レベルリプレイ『滅びのサーペント』

 という流れで話は進む予定だったのですが、もう話の内容もさることながら、ベーテ・有理・黒崎、藤澤さなえの二人の衣装がすごい!
 モヒカン頭にフル装備、バトルアックスを担いだ巨漢、バルバロスベーテ!
 ……の隣に、「Sweets」の名に恥じぬほどのアマぁいお姫様ルック、プリンセス藤澤!
 清松みゆきの姿が思わず霞むほどのインパクトです(笑)

 もっとも、続く『滅びのサーペント』のトークショーで、デザイナー
田中公侍が企画会議の席でいかにしてこの「追加経験点18万点、成長回数120回」というレギュレーションをGM清松みゆきに認めさせるかという、権謀術数たっぷりの策士対決の話題を披露し、会場の注目を一身に浴びる清松みゆきなのでした。

 トークはその後、新作サプリ
『ウィザーズトゥーム』や、それを用いた秋田みやびによる単発リプレイ(Role&Roll誌 第83号に掲載)などにも触れてゆきます。
『ウィザーズトゥーム』は魔法データを整理したのみならず、膨大な追加もなされており、マジックユーザー必携の一冊となっています。特に、
妖精魔法の大幅なパワーアップは、一見の価値あり、です!

 また、
北沢慶による小説「堕女神ユリス」シリーズや、リプレイ「聖戦士物語」シリーズも忘れちゃいけません。
 特に「聖戦士物語」は、最終回も間近に迫ってきております。皆様の応援次第では続編は大いにあり得るとのことなので、どうぞ応援をよろしくお願いいたします!

 そして、現在準備中の新作サプリについても少し触れて、トークショーは和やかに終わりを告げたのでした。


【ドラゴンを倒せ!2011】
8月20日(土)12時30分〜14時30分
於 トークショールーム(尾上)

 おそらくJGCでダイスを最も大量に振るゲーム、毎年恒例、ドラゴンを倒せ!
 会場での出来事は、前日の夜にさかのぼります。
 物販ルームで一仕事終えて控え室に戻り、つかの間の安らぎとばかりに、ペットボトルのお茶をひと口。
 その瞬間、ドアを開けて入ってきたのは、SNEのアニキ、
北沢慶
 ぼくの顔を見るなり、北沢慶の顔に笑顔が浮かびます。

「お、石在くん。キミにこのカードの束をあげよう」
「なんですか、これ?」
「これは、ドラゴンを倒せ!というイベントのキャラクターカードだ」
「はあ、なるほど」
「会場にいる参加者さんにランダムに配ってくるんだ」


 なるほど。
 しかしぼくはペットボトルを飲み干したら再び物販ルームで仕事があるのです。
 それを伝えることは、北沢アニキの笑顔を曇らせてしまう、としばし逡巡。
 その心の内を見透かしたように、北沢慶が笑顔で続けます。

「大丈夫、一瞬でなくなるから!」

 一瞬でって、これ結構枚数ありますよ?
 そんな一瞬だなんて、いくら何でも……

 はっ! そうか!
 それくらい、アニキは切羽詰まっているんだ!
 こんな嘘をつかないといけないくらい、アニキは追い詰められている!
 ならばそれを助けるのが新人としての務め!

「わかりました、やりましょう!」

 力強く頷いて、お茶もそこそこに控え室を飛び出し、物販ルームに向かいます。

 そして……

 
物販ルームにたどり着く前に、カードはすべてなくなりました……

 最初は、二人組のお客様に「あ、見つけた! カード下さい!」と声をかけられたんです。
 記憶にあるのはそこまでで、次にふと気がついたら、ぼくの周りをすごい数の人が取り囲んでいます。
 まるで、熱心なファンに囲まれるアイドルのような状態です。

 こんなにちやほやされたのは、人生で生まれて初めてです。

 まあ、10秒もしないうちにカードはなくなり、あんなに大勢いた「熱心なファン」も、一瞬でぼくの周りから立ち去ったのでした。
「ドラゴンを倒せ!」の熱気、すさまじいものであると知ったのでした……



 そんなわけで、「ドラゴンを倒せ!」がついに始まります。
 ご存じの方もいらっしゃると思いますが、このイベントは
「ハイパーT&T」というゲームのルールに従って(?)大量のダイスを振り、SNE扮するドラゴンと戦っていただくというもの。

 SNE扮するドラゴンは、
4001個のダイスを振ります。
 もちろん
安田均も駆けつけ、清松みゆき秋田みやび川人忠明北沢慶の4人といっしょにダイスを振ったのです。

 
 


 その出目にドラゴンのモンスターレート(+20000)を足して、ドラゴンブレスのダメージは
33546点
 ふはははははは、人間の戦士どもめ! このブレスに耐えられると思うてか!

 え、何ですか?
 ここ数年、常にドラゴンが負けてる、ですって?
 え、3万点を超えてるんですよ? そんな馬鹿な!

 人間っていったいいくつダイス振るんですか!!
 はい? 
無制限!?
 え、それ本気で言ってるんですか? 本気!?



 どうやら、確認したところ、特殊能力などで例外はあるものの、イベント時間中に数えることができるなら、ダイスの数に制限はないのだそうです……

 では、そのダイス、一番たくさん振った人は、いったいいくつ振ったのでしょうか。

 100個? ノンノン
 500個? ノンノン
 1000個? ノンノン

 なんと、その数、驚きの
5050個
 そのダメージは、なんと
54447点

 一人の人間の振る出目じゃないよ……
 ていうか、一人でドラゴン倒してるやん!
 きみはドラゴンスレイヤーか!

 心の声を押さえ込んで数えてみれば、ドラゴンを倒すべく集った42人の戦士たちは、合計で
8019個のダイスを振ったのです!
 中には、
「スーパーバーサーク」という振り足し能力で、2個のダイスで152点のダメージをたたき出す猛者まで!
 結局、ダメージの総計は
11万1100点という、およそダイス目の合計とは思えない数字になったのでした。

 ふわー、こんなに振るのかー
 そりゃドラゴンも勝てないわなー

 でも、あれ? 42人の戦士たち?
 会場には100人近い参加者さんがいるような……?



 その疑問はすぐに解消されました。
 一部の参加者さんは、なんと人間を裏切って
ドラゴンの味方をしているというのです!
 その数、なんと
46人

 一部って言うか、
過半数やん……

 そんな46人のダイス、個数は
14286個! 出目はなんと18万5918!!

 ドラゴンブレスの33546点と合わせて、ドラゴン側のダメージは
21万9464点
 数年ぶりにドラゴン側の勝利、しかもほぼダブルスコアという快挙を成し遂げたのでした。

 来年は、ぼくもダイス振ってみたいなぁ! と思ったイベントでした。


【田中公侍、深夜のゲリライベント「センセン」】
8月20日(土)25時〜27時
於 フリープレイルーム(桜川)

 深夜のゲリライベント、ご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
 何しろ、ゲリライベントの名前の通り、
パンフレットには載らず、会場のホワイトボードで告知するのみ、というイベントなのです。
 にもかかわらず、見て下さい! この参加者の数を!!



 さて、田中流マルチプレイヤーカードゲーム「センセン」のお時間がやって参りました!
 去年の「カッセン」で得た経験を元に、大きく進化した「センセン」を、簡単にご説明しましょう!

 参加者は、「ブルーキングダム」「戦闘国家不知火」の2つの国に分かれて戦います。
 7種類のロボに乗り、武装を固め、テクニックを極め、4つの戦場で殲滅戦を続けるという、かなりハードでヘビーなカードゲームです。
 ランダムに配られた武装カードを、国内でトレードして軍備を固めたら、指揮官機に乗ったプレイヤーを隊長とする小隊で戦場に赴きます。
 そして、双方が裏向きに隊列と攻撃目標をプロットし、同時にオープン。
 速度順に攻撃を行い、装甲値分のダメージを受けると撃墜されます。
 その戦績によって勝利点を得て、最終的に勝利点の合計の多かった国家が勝つことになります。

 通りがかった
田中としひささんもお誘いし、21対21のゲームスタート!
 運営の不手際もあって、やや時間がかかってしまいましたが、最終的にはカードの引き運もあってか、
ブルーキングダムの圧勝



 深夜だというのに、いや深夜だからなのでしょうか、参加者のテンションも最高潮に、ゲームは終わったのでした。

 その後、控え室で「今年の失敗を教訓に、また来年もやるぞ!」と息巻く田中公侍。
 みなさん、来年もJGC会場内の掲示板に要注目ですぞ!!





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