チェコ最後の朝は早い。
なにせ、飛行機が9時前には出てしまう。ってなわけで、5時半起床。眠いぜ……。
いろいろまだまだ見たい場所は山ほどあれど、今回のメインの目的地はドイツ。あまりに朝が早すぎるため、どこに寄ることもなく我々はプラハを旅立った!
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ドイツ入国! |
ものの40分ほどの空の旅を無事に終え、我々はドイツのミュンヘンへと到着した。
ここで、ドイツでずっと現地ガイドをしてくださる、ヨリコさんと合流。ついにドイツ旅行本番が始まった。
まずはミュンヘン市内巡り。いきなり市民マラソンのために道が封鎖されているなどのハプニングに見まわれつつも、最初に向かったのはミュンヘンの中央に位置する市庁舎とマリオン広場。ここはマラソンの応援団も大挙して集まっている場所だったため、やたら騒々しい(苦笑)。そのせいか、市庁舎のしかけ時計の人形は半分しか踊ってくれなかった。そう滅多にあることではないそうだ。相変わらず引きの悪い自分にちょっとヘコむ。
しかし気を取りなおし、続いてフラウエン教会へ。
この教会は15世紀ごろに建てられた由緒ある建築物で、ここの大司祭だったベネディクトさんが新しいローマ法王になったことでも有名。しかしなによりその巨大さでミュンヘンのランドマークになっているほど、壮大な建物なのだ。
通常100年はかけて作られるというこの手の建築物にしては珍しく、わずか20年で完成させたため、「悪魔と契約した」という伝説があるのだそうだ。しかし当時の司祭は悪魔をうまくやりこめ、教会には入れないようにしたとか。
いやあ、単なる昔話も立派なファンタジーなんだから、見て聞くだけで大変楽しい。やりこめられた悪魔が悔しがって残した足跡も、特別すごいものじゃないけど結構感動。記念に自分の足といっしょにパシャリ。周辺で唸るように響くビル風(教会がデカすぎてビル風が起こってるのだ!)は悪魔が悔しがる唸り声なのだとか。
さらに市街をぐるっと回って、テアティナー教会前、イギリス庭園などへと足を伸ばす。歴史を感じさせる建物の数々、きれいに手入れされた広場。あちこちにいるアコーディオン奏者が古都のイメージをさらに掻き立てる。
プラハもそうだったけど、まるっきり映画のセットだ。とても第2次世界大戦の際に45%も破壊されたとは思えない復興ぶり。戦争があったことなんて感じさせない歴史の街に、今日も圧倒されるばかりの北沢だった。
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昼食の時間 |
この日は日曜日だったこともあって、ほとんどのお店がお休み(ドイツ人は土日をきっちり休む。いいなぁ)。なのでとりあえずは空腹を癒すべくガイドさんの案内に従いレストランへ。
ここでいただいたのは、ミュンヘン名物白ビールに白ソーセージ! ほかにもさまざまなミュンヘンの郷土料理が並び、皆舌鼓を打つ。
しかし微妙に量が多い気がするのは、気のせいではないはずだ……。
そしてここでお腹をいっぱいにした一行は、バスに乗って一路次の目的地へ。
それは、ニンフェンブルク城。
城と聞くと、なにやらワクワクしてくるのは、北沢だけ……じゃないよね?
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ニンフェンベルク城 |
ついバスの中で寝てしまった北沢が目覚めたとき、そこはすでにニンフェンベルク城の敷地の中だった。
前日にいったプラハ城もたいがい広大な城だったものの、こちらは違う意味ですごい。
まず、庭園が広大。次に建物が豪華。内装はやりすぎなぐらいの凝りようで、思わずいろんな意味のため息が出る。
敷地に対して建物は小さい。が、小さいといっても猛烈に広いのだ。これをひと部屋ずつ解説を聞きながら巡ってゆく。京都の二条城と同じく、展示されているものの説明がドイツ語オンリー。ガイドさんなしではさっぱりわからないところだった。
この後もガイドさんの詳しい解説を聞きながら、かつての絵画やフレスコ画、肖像画などを楽しむ。こういうのって大好きだなぁ。
36人の美人画が並ぶ部屋では、友野さんがガイドさんに「どの女性が好み?」と尋ねられてイジられていた。物怖じせず、知性とユーモアを兼ねそなえたガイドさんだなぁと改めて感心。この旅にはピッタリの人かも。
心ゆくまで城内を散策し、外に出てみればもう日暮れ。
こんな大きな城に住んでたら、さぞかし生活は大変だっただろうなぁ。
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ドイツ技術博物館で残念! |
ホテルへ向かう途中。友野さんの提案により、我々は閉館時間間際のドイツ技術博物館へと寄り道をすることにした。
ドイツの博物館は寛大で、閉館1時間前の4時以降は入館料がタダ。ただしとても1時間で見て回れるような場所ではないからこの措置も納得だ。
ここには飛行船、飛行機、戦艦の大きな模型、半分解剖されている帆船やその内装のレプリカ、第1次大戦当事に使われた最古の潜水艦の現物なども展示されており、とにかく男心を刺激しまくりである。
ただし悲しいかな、閲覧時間はわずか1時間。近代航空機などのコーナーに向かう途中で時間切れ。
まだ戦車も見てないし、地下に広がる大坑道見学も出来るわけもなく。
我々は後ろ髪を引かれる思いで博物館をあとにしたのだった。
ちなみに外にあるアトラクションはまだ遊ぶことができて、ここでも振り子の原理を応用した人間振り子などが展示されており、単なる子供を喜ばせるためだけのアトラクションではないその雰囲気に脱帽。
1日かけて、いや3日ぐらいかけてじっくり回りたかったなぁ。
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そして晩餐は壮絶に |
ようやくホテルに到着し、ほっと一息の一行。
チェックインし、部屋に入る。さっそく北沢はドイツでの電化製品の稼動状況を確認するべく変圧機をコンセントに突っ込むも、やはり加熱して止まってしまう。ヨーロッパの220vの電圧には耐えられないのだろうか……?
しかもチェコではタダだったインターネット利用料金が、ここではなんと20ユーロ! 一日で2800円って暴利すぎじゃないかい?(涙)。
結局ノートパソコンの立ち上げとネットへの接続はあきらめ、晩ご飯。
ホテルが市街地のかなりはずれにある場所なので、疲れていることもあってホテルのレストランで食事を摂ることに。
全員コースではなくスープとメインのみ頼んだのだけれど……肉、でかいよ! 思わずそのインパクトに、うっかり写真撮るの忘れてしまったほど。
フィレステーキを頼んだのに500gぐらいあるし、チキンにいたっては一羽丸々あるんじゃないかっていう大きさ。さすがに今日は、みんなデザートを食べる気にもならない様子だ。
そんなややもたれた胃を抱えつつ、部屋に戻る。
さすがにみんな疲れきっているのか、バタバタと眠りに落ちていった。
……レポート書くの、眠いなぁ(涙)。
本日の豆知識 |
ドイツはキリスト教会の力が強い国。そのため、日曜日は観光地などの土産物屋以外は営業してはいけない条令がある(これも教会の要請によるもの)。つまり営業したくてもできないわけだ。
その反面、公園などはことごとく無料なので、家族でピクニックにいったり散歩に行ったりが休日の過ごし方。どこにも出かけず、家の中で家族の団欒を楽しむのもありだ。
こんなお国柄だから、ボードゲームなども発達したのかもしれない。休日を家族と過ごすのに、ぴったりのホビーだもんなぁ。 |
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