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ソードワールド2.0 2015年冬の大特集

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Rock'n Role 1 レンドリフト・ミスフィッツ
(2015年10月刊行)



◆物語の舞台は人蛮平等の国「レンドリフト帝国」

――: それでは2015年10月刊のリプレイ、『Rock'n Role 1 レンドリフト・ミスフィッツ』についてお話をお聞かせいただきたいと思います。ベーテさんの新シリーズですね!
ベーテ ありがとうございます。今回の冒険の舞台は、タイトルにも入っているように、レンドリフト帝国です。ここはラクシアの歴史の中でも珍しい「人族と蛮族が共存している」国です。
――: 『ユーレリア博物誌』などで、前から名前は登場していましたね。
ベーテ ええ。実は、前々からこの国を舞台にしたリプレイを書きたいと思って構想を暖めていたんです。それこそ、構想自体はドラゴンレイドのグランドキャンペーンが始まる前からあったくらいです。そちらがひと段落し、新シリーズのお話をいただいた時に、書いてみたいと思いました。
――: どのようなお話ですか?
ベーテ 元々、俺の作る作品では、種族や地域と言った、何かしらの「文化の衝突」が入ってくる傾向があります。今回の舞台であるレンドリフト帝国という国は、種族のるつぼとなっている国です。人族も蛮族も、いいところも悪いところも、すべて呑み込んで広がっていく辺りはアメリカ的な国ともいえます。人族も蛮族もいっしょくたに好き勝手できる国ですから。そういう意味では人族と蛮族の文化のぶつかり合いがもっとも激しい国でもあり、今回の話もそういう要素が強い話になっています。


◆PCたちははぐれ者(ミスフィッツ)?

――: そこで冒険するPCたちについてお聞かせください。
ベーテ PCたちは非常にバラエティに富んでいます。部隊が人族と蛮族の混合国家なので、パーティも人族と蛮族の混合パーティなんですが、「蛮族的なメンタリティだったのが少しだけ人族のメンタリティになっている蛮族」と、「蛮族的なメンタリティな人族」と、「完全に人族のメンタリティなのだけど、それが突き抜けすぎた人族」と、「自分の趣味趣向を満たすこと以外、極端に何も考えていない蛮族」と……全員、どこかしら正道からは外れたメンバーになっています。
――: はみ出し者の集まり、ということでしょうか。
ベーテ 元々のレンドリフト帝国内での冒険者の立ち位置がそうですからね。タイトルの「ミスフィッツ」がこの辺りにかかってます。実際、性格的にも種族的にも性癖的にも、他の国ではまともに生きていけない人たちだと思います(笑)。


◆Rock'n Roleのお相手はプレイヤーではなく、編集者!?

――: 今回、イギリス人の編集者の方が大きな存在感を出していますね。
ベーテ ええ。彼も元々TRPGが好きな方なんです。それで「この2人が組んだら面白いんじゃないか」という話があって組むことになりましたが……セッション内容や方針などの打ち合わせでは毎回意見を戦わせています。
――: 「はじめに」など、幕間的なところにそういうシーンが入っていますね。
ベーテ はい。各話の初めに、殴り合うシーンが書かれています(笑)。タイトルに「Rock'n Role」という言葉が入ることになった理由でもありますが、互いのTRPG論をぶつけ合い、それを元に俺が演奏したのが「セッション」というイメージです。
――: 互いの熱い拘りがぶつかり合って生まれたリプレイということですね。
ベーテ はい。ぜひ読んでいただきたいと思います。公式サイト試し読みが、第1話の途中までできますので、まずはそちらで読んでいただいて、気に入ったら本を買って全部読んでください。今回は第1話の分量がとても多くて、1話の途中までと言っても100頁近くありますからかなり読み応えがあると思います。
――: 試し読みで読めるラストシーンが、各所で物議を醸したとお聞きしていますが……?
ベーテ 割とショッキングなシーンで終わっています(笑)。舞台が舞台なので、どうしてもダーク寄りな話になってしまいがちでダーティな雰囲気なんですが、GMやプレイヤーたちは楽しくやっています。正道とはどことなく違う、真ん中には居られずにはみ出ているけど、それでもがんばってやっているところを感じていただければ、と思います。


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