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それでは、2015年8月に発売されました『ソード・ワールド2.0 RPGスタートセット』(以下『スタートセット』)の『拡張パック 妖精使い&拳闘士』が発売になるということで、その話をお聞かせください。 |
藤澤&川人: |
はーい。よろしくお願いします。 |
藤澤: |
『スタートセット』に関しては、イベントの度に「続編をお願いします」という嬉しいお言葉をいただいていました。今回、それにお答えすることができてよかったです。 |
川人: |
箱の大きさは『スタートセット』の半分くらいで、リーズナブルに購入できるようにしています。しかしその分内容が薄いのかというと全くそんなことはなく、『スタートセット』に負けないボリュームがあると自負しています。 |
藤澤: |
元々の『スタートセット』はキャンペーンシナリオで3回、ソロシナリオも合わせると4回分遊べるようになっていますが、『拡張パック』でも同じだけ遊べます! |
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その『拡張パック』ですが、『スタートセット』に加えて遊ぶものなのでしょうか? |
藤澤: |
はい。基本の『スタートセット』に足すことで、より色んな技能や種族が遊べるようになります。サイコロやトークンは『スタートセット』にしか入っていないので、遊ぶためには『スタートセット』は必須になります。 |
川人: |
キャラクターカードや装備品カードなどの仕様は変わっていませんので、『スタートセット』側のシナリオに、『拡張セット』の新キャラクターや新要素を加えて遊べるようにもなっています。ぜひ試してみてください。 |
藤澤: |
『スタートセット』はやり尽くしたという方も、これから『スタートセット』を購入するという方も、存分に楽しんでいただければと思います。 |
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シナリオとしてはどのような内容になっていますか? |
藤澤: |
前回の『スタートセット』のシナリオは、まず「ファンタジーの世界を遊んでもらう」というコンセプトが強かったんですが、今回は「ソード・ワールド2.0っぽい」ということをコンセプトとして強めてみました。蛮族との関わりとか、妖精とはどういうものか、というところですね。 |
川人: |
ラクシアで冒険している感じは前よりも出ていますね。 |
藤澤: |
よりソード・ワールド2.0を遊んでいる感覚は強くなっていると思います。 |
――: |
拡張パックの追加要素について、詳しくお聞かせください。 |
藤澤: |
まず、技能が2種類と、種族が1種類追加されます。 |
川人: |
フェアリーテイマーとグラップラーですね。妖精に助けてもらって魔法を使う魔法使い系技能と、拳や投げを使って戦う戦士系の技能です。 |
藤澤: |
シャドウはルールブック I 改訂版に追加された種族で、三つの目が特徴的な、斥候や密偵に優れた適性を持つ種族ですね。これらの追加に伴い、キャラクターカードも2種類増やしています。 |
川人: |
今回追加されたキャラクターはふたりともスカウト技能を持っているので、パーティの組み合わせという意味での選択肢は格段に増えたと思います。 |
藤澤: |
『スタートセット』だけだとどうしてもブルーノさんの出番が多くなっていましたからね。 |
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アイテムの追加については? |
藤澤: |
もちろんあります。グラップラー技能が増えたことによって、グラップラー専用の装備類が増えましたし、今回のキャラクターたちは使えない、ウォーハンマーといったものも追加されています。 |
川人: |
『スタートセット』のキャラクター用の追加ですね。武器を変えるだけでもずいぶんキャラクターの使用感は変わると思います。 |
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『スタートセット』といえばタイルを配置して冒険を進めていくものでしたが、追加タイルにはどのようなものがあるのでしょうか? |
川人: |
『スタートセット』になかったコンセプトのものが追加されています。例えば「橋」のタイルなどですね。これは非常にイラストが良くて。ぜひ実際のタイルをご覧いただきたいと思います。 |
藤澤: |
橋を使ったシナリオが作りたくなりますね。私としては「沼地」のタイルも青色がすごくよくて好きです。 |
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バリエーションが増え、タイルを使った様々な冒険ができるようになったということですね。 |
藤澤: |
『スタートセット』でいう「扉」みたいな、タイルの上に置いて使用するチットも増えてます。例えば「水路」というタイルは、通常では渡れないか渡りにくいタイルなんですが、これに「渡し板」のチットを置けば、そこが渡れるようになる、みたいな。こういったギミックが増えました。 |
――: |
魔物も追加がありますね。 |
藤澤: |
はい。魔物カードに関しては追加して欲しいという要望を多くいただいておりましたので、今回それに応える形で追加しました。 |
川人: |
今回はアンデッドが多めです。しかも、アンデッド用にアンデッドゴマも入っています。 |
藤澤: |
あと、他ではデータ化されていない、『拡張パック』にしかない魔物データが存在します! |
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おお、それはとても嬉しいですね。 |
藤澤: |
まあ、単なるレブナントなんですけど(笑)。 |
※レブナント:人族、蛮族、動物、幻獣などがアンデッドになった状態。データは元々の魔物データに修正を加える形で表現される。 |
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藤澤: |
ちゃんとレブナント化したデータが、カードになっているんです。作ろうと思えば誰でも作れるんですけど、ちゃんとデータが形になっている点で珍しいです。 |
川人: |
これが世界で唯一の、「レブナント化したモンスター」のイラストですね。 |